秘書(や)先週のWIN5は3-2-4-4-2番人気で決着して、123万8270円の払戻金。小渕さんは新潟9Rのグレイスフラワーが外れてWIN4でした。振り返っていただけますか?

小渕:先週は新潟9R、阪神10R、新潟11Rが難解だと思っていましたが、やはりその中でも低いレベルで力量差が少ない新潟9Rで間違いが起きてしまいましたね…。◎に推したセキショウとシャドウウィザードが先頭で叩き合いをする中、馬場のいい外目からグレイスフラワーが差し切ったわけですが、このあたりが駆け引きの妙というか、外目の馬場がいいときは勝ちを強く意識したモノが割りを食う…という言葉が見事に当てはまる結果となってしまいました。それにしても本当に新潟の外回りコースは難しい。各ジョッキーの進路選択によって、様々な有利不利が発生するため、的を得た展開推理が出来ない状況で、基本的に穴馬の台頭が起こりやすいコースと考えていた方がいいでしょう。

秘書(や):上位数頭の闘いで波乱の目はないとおっしゃっていた新潟10Rと阪神11Rは、見事に2番手に推薦したモグモグパクパクとリトルゲルダで的中。このあたりはさすがでしたね。

小渕:ありがとうございます。WIN5はどこで買い目を絞りどこで手を広げるかがカギになりますから、こういった手堅く収まりそうなレースを見抜くコツを掴むのは大事になってきます。新潟10Rはダート1200mでしたが、このコースは基本的に前残りが目立つレースで持ち時計が優秀な先行馬がいれば大体はそれで決まり。ただし、ここはオープンでも好走している降級馬モグモグパクパクがいて、ダート替わりが魅力的なタイプなので一発があればこの馬しかいないといった様相でした。◎のマルヴァーンヒルズが5着、△のモグモグパクパクが勝ち、△のタダノトネールが2着、△のラピダメンテが4着でしたから、やはりほぼ人気上位で決まるレースという見解は間違っていなかったですね。阪神11Rは芝1200mで、開幕週だけに内枠と先行馬が断然有利の馬場。それに夏に使ってきた順調な馬と、斤量の軽い牝馬が強いレースという傾向がありましたが、まさにその傾向通りの結果だったと思います。◎のリトルゲルダが勝ち、◎のエピセアロームが3着、△のハクサンムーンが2着でしたから、これもまず予想通りの結果でした。


秘書(や):今週もまた新潟と阪神の2場開催。新潟はこれまでを含めれば8週目。阪神は2週目となります。どんなところに注意が必要でしょうか?オススメの1頭なども挙げて頂けると嬉しいのですが…。

小渕:新潟はもうさすがに外が圧倒的に有利な馬場ですが、こうなってくると各馬の進路選択が様々になってくるので、芝の2鞍は波乱もあるかも知れません。セントライト記念は内回りでメンバーも強力なので、さすがに大どんでん返しはないでしょうけどね。新潟のダートは何度も言うように前残りに注意。阪神は2鞍とも芝ですが、内回りの1400mは内枠重視、そしてローズSは実力重視でいいと思います。今週はわりと堅いかな……。セントライト記念はトゥザワールド、ローズSはレッドリヴェールが勝つと思いますよ。


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小渕高慶(おぶち たかよし)プロフィール

業界を牽引する専門紙・競馬ブック紙上にて年間回収率1位の座にも輝いた経験もある元トラックマン。現在もトレセンに身を置き調教師や騎手、馬主などと深い交流を持つレーシングアドバイザーとして活動。
一方でトラックバイアスや関係者の事情を考慮した独自の予想を展開する現役の予想家でもある。あわや3週連続WIN5的中(14R連続的中まで)や3連単100万オーバーなどの派手な当たりは机上の予想ではなかなか辿り着けない芸当。能力分析と現場の事情が融合した他では聞けない深みのある予想は必見である。