小渕:いやぁ先週は惜しいようで惜しくないんですが、いろいろと戦略通りに事が運んでいただけに、阪神10Rのテイクファイアの大駆けには参りました。配当が配当ですからね。最も順当な結果で収まるだろうと思っていた阪神10Rで、単勝万馬券の馬に勝たれてしまったのですから手も足も出ませんが、◎の6が2着、押さえるなら△8か△9と言っていた2頭が3着4着ですから、方向性としては間違っていなかったはず。ときにこうした事故があるのでWIN5は難しいのですが、傾向をしっかりと踏まえておけば大筋は合っているので、そこからどう工夫して事故を待つかが勝負となる馬券です。
秘書(や)いろいろと戦略通りに事が運んでいたとおっしゃっていましたが、それはどんなところなんでしょうか?
小渕:クラス編成直後となるこの時期は基本的に下級条件戦で波乱が期待できないので、WIN5もあまり高額配当は期待できないものですが、先週は波乱必至の牝馬のハンデ重賞マーメイドSがあったことと、降級馬でもあまり差がない準オープンのハンデ戦があったことで、この2レースだけ穴馬を仕留められれば、あとは簡単に当たって高額配当を手にするチャンスだと思っていたんです。まさにその通りの展開となり東京10Rのオツウと阪神11Rのシャトーブランシュが人気薄で爆走。手広く買って穴を仕留めるべきレースで2レースとも見事に嵌まっただけに、阪神10Rのテイクファイアの大駆けにはホント哀しいですよ。まぁだからこそのこの配当ですし、これを当たった2人は素晴らしいセンスと運を持っていますよね。
秘書(や):今週からは函館開催が開幕。そして東京が前開催から数えて9週目、関西は阪神が3週目となります。どんなところに注意が必要でしょうか?オススメの1頭なども挙げて頂けると嬉しいのですが…。
小渕:函館芝はAコースを使用。昨夏以来だけに当然絶好の馬場コンディションですが、近年は馬場の造園技術も高まり、長くいい状態を保てるようにいろいろと工夫されているため、開幕週だからといって一概に先行有利にばかりはなっていない印象。当日の傾向をよく見ておくことをオススメします。東京芝は今週からDコースですが、先週あたりはもうジョッキーたちも内目を避けて走っており、C→Dに替わっても外から鋭い脚を使える馬が有利な馬場とみていいような気がします。阪神芝は今週からBコースですが、今の阪神は内外がどうこうよりも、極端に上がりが掛かる瞬発力が生きない馬場。タフさが求められるコースだということをアタマに入れておいてくださいね。例年この函館開催が始まると函館でドカンと荒れてWIN5も高額配当になるケースが目立つので、函館は手広く構えることをオススメします。堅いのは東京11RのユニコーンS。3歳世代のダート王者を決めるに相応しい力勝負の舞台で、波乱の余地はほとんどありません。海外帰りでも順調なゴールデンバローズで大丈夫でしょう。
週末のWIN5予想は『競馬道OnLine 小渕高慶の「本日の3番勝負+WIN5』で!
小渕高慶(おぶち たかよし)プロフィール
業界を牽引する専門紙・競馬ブック紙上にて年間回収率1位の座にも輝いた経験もある元トラックマン。現在もトレセンに身を置き調教師や騎手、馬主などと深い交流を持つレーシングアドバイザーとして活動。
一方でトラックバイアスや関係者の事情を考慮した独自の予想を展開する現役の予想家でもある。あわや3週連続WIN5的中(14R連続的中まで)や3連単100万オーバーなどの派手な当たりは机上の予想ではなかなか辿り着けない芸当。能力分析と現場の事情が融合した他では聞けない深みのある予想は必見である。