8月23日(日) 札幌競馬場 芝2000m
早くも秋のG1へ向けたステップレースとなるG2競走・札幌記念。以前は、当時の中央競馬では貴重なダート重賞として行われていたが、芝のハンデG3を経て、97年より別定G2(06年より定量)に格上げ。以来、エアグルーヴやセイウンスカイなど、G1級の実績馬が数多く参戦するようになった。昨年も、一騎打ちを演じたハープスターとゴールドシップのほか、ロゴタイプやホエールキャプチャといったG1馬が出走し、大いに盛り上がったこの一戦。今年、秋に向けて好発進を切るのはどの馬か。過去の傾向を見てみよう。
Check1
1番人気が消えれば大穴も
過去10年、1番人気は【3.4.0.3】複勝率70.0%と安定した成績。一方で、2桁人気馬4頭が馬券に絡んだ05、07、13年はすべて1番人気が馬券圏内を外しており、荒れるとみれば1番人気を消し、人気薄を買う思い切った穴狙いもおもしろい一戦だ。この1番人気が消えた3回以外は、3連単4万円未満に収まっている。1番人気以外では、2番人気が【2.0.3.5】で複勝率50.0%、そして5番人気が【2.2.0.6】で連対率40.0%を記録する。
【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1 3-4-0-3 30.0% 70.0% 70.0%
2 2-0-3-5 20.0% 20.0% 50.0%
3 0-0-2-8 0.0% 0.0% 20.0%
4 1-0-1-8 10.0% 10.0% 20.0%
5 2-2-0-6 20.0% 40.0% 40.0%
6 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
7 1-0-2-7 10.0% 10.0% 30.0%
8 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
9 1-1-0-8 10.0% 20.0% 20.0%
10 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
11~ 0-2-2-41 0.0% 4.4% 8.9%
Check2
牝馬に注目、牡馬なら4~5歳
性別では、牡・セン馬【6.8.8.101】連対率11.4%に対し、牝馬が【4.2.2.14】同27.3%と、牝馬が好成績。牡・セン馬では、4歳が【2.3.3.18】複勝率30.8%、5歳が【2.3.2.22】同24.1%と上々の成績を残す。
なお、牡牝を通じて3歳の好走馬3頭は1~2番人気。また、5歳馬も08年以降に馬券に絡んだ8頭はすべて3番人気以内で、穴馬を買う際は4歳か6歳以上から選びたい。
Check3
3~4枠が安定、1、7、8枠は不振
過去10年のうち函館で行われた13年を除く9回では、4枠が【1.5.1.10】複勝率41.2%、隣の3枠も【2.1.3.9】同40.0%と安定した成績を残している。また、2枠には3番人気以内馬が1頭もいなかった中で複勝率23.1%なら上々。枠番ではこの2~4枠に注目したい。一方で、内の1枠は【1.0.0.12】、外の7~8枠が計【1.0.0.35】と不振。この1、7、8枠は3番人気以内の合計で【1.0.0.9】と、上位人気馬も計10頭と多い中で苦戦している。
Check4
前走G1組の狙いは上位人気の実績馬のみ
G1組が話題になることの多い一戦で、馬券でもやはりこの取捨が重要になる。その前走G1(海外含む)は、【4.5.4.20】と好走馬の半分近くを占め、複勝率も39.4%と安定した成績を残す。3着以内の13頭に共通するのは、G1で5着以内(10頭は3着以内)の実績を持っていたこと。また、13頭中10頭は今回1~2番人気で、3番人気以下の3頭は、同じG1組の上位人気馬に先着されている。いずれにしても、単に前走でG1に出走していただけでは通用しない。
なお、前走レース別で出走数が圧倒的に多い函館記念組は、【2.2.4.42】複勝率16.0%止まり。特に4着以下の馬は【1.0.0.29】と苦戦している。また、この組の好走馬8頭中7頭は函館記念でハンデ56キロ以上を課された実績馬だった。
Check5
栗東坂路が中心も、美浦コース追いにも注目
過去7年、札幌開催6回の出走馬の追い切りを、パソコン用調教分析ソフト「競馬道 調教マスター」で調べると、函館のWコースで追い切られた馬が最多の3勝、4連対。これに札幌ダートが3連対で続いている。この両コース追い切り馬に共通するのは、6歳以上の馬に好走がないこと。特に札幌ダート組は5歳以下にかぎると【1.2.1.4】複勝率50.0%になる。