小渕:少頭数の中山10Rでよもや外れるとは……。しかも行く馬が手薄で前が有利と読み、逃げた馬がハナ差の2着に残っているだけに悔しい外れでした。時計は冬場にしてはまだ速い方ですが、凍結防止剤と雨が少なく乾燥した馬場の影響で、パワーの必要な状態になっているようで、スタミナのない馬は最後にバテやすい状況。このあたりを汲んで、もう少し手広く構えても良かったかも知れません。
秘書(や):先週の小渕さんは△での当たりが多かったですが、買い目は少なめでの勝負でした。そのあたりはどのような戦略だったのですか?
小渕:京都はコース形態からしてあまり波乱が起きにくいんですよね。それで京都の10Rと11Rは人気上位馬でだいたい大丈夫とみていましたし、中京も改修されてからはローカル戦という印象が払拭されるくらい力勝負のタフなコースに変わりました。荒れるなら中山かなと思っていたのですが、少頭数の中山10Rの方で外れてしまうとは、まだまだ僕も甘いですね。
秘書(や):今週は中山と京都が最終週、そして中京が2週目になります。どんなところに注意が必要でしょうか?オススメの1頭なども挙げて頂けると嬉しいのですが……。
小渕:今週も仮柵の移動はなく、中山はCコース、京都はAコース、中京はBコースでの開催です。中山と京都はさすがに4週目となるので、これまでのように内が圧倒的に有利という状況ではなくなってきていますが、中京はまだ2週目で内目の馬場がいい状態。バンクと坂の位置の関係で他場に比べて外差しが利くコース形態ではありますが、ペース次第ではまだ内を回った馬の方が有利な状況と言えそうです。まぁ今週のWIN5対象の中京11Rはダートの東海Sなんですが、中京のダートは前が圧倒的に有利なので、そのあたりはアタマに入れておいてください。今週のメインAJCCはディサイファで仕方ないでしょう。有馬記念組が例年活躍するレースということは、外回り戦で脚力勝負ということ。今年は有馬記念組がいませんが、戦ってきた相手からもディサイファの力が一枚抜けています。
秘書(や):おっとそこまで。今週のWIN5も小渕さんの意見を参考にしたいところですね。週末のWIN5予想は『競馬道OnLine 小渕高慶の「本日の3番勝負+WIN5』で!
小渕高慶(おぶち たかよし)プロフィール
業界を牽引する専門紙・競馬ブック紙上にて年間回収率1位の座にも輝いた経験もある元トラックマン。現在もトレセンに身を置き調教師や騎手、馬主などと深い交流を持つレーシングアドバイザーとして活動。
一方でトラックバイアスや関係者の事情を考慮した独自の予想を展開する現役の予想家でもある。あわや3週連続WIN5的中(14R連続的中まで)や3連単100万オーバーなどの派手な当たりは机上の予想ではなかなか辿り着けない芸当。能力分析と現場の事情が融合した他では聞けない深みのある予想は必見である。