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礼讃・第32回「高二の夏」⑥
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礼讃・第32回「高二の夏」⑥

2014-09-25 13:00

    彼は私を仰向けにして、水を飲ませてくれた。彼も水をごくりと飲んでから、パーラメントに火をつけて、吸っていた。左手で私を撫で、花菜ちゃん大好きだよと言った。

    部屋の照明をつけ、一緒に風呂に入ろうと私を誘った。彼は腰にタオルを巻き、私は丸っきり裸のまま手を繋いで、大きなガラス窓に囲まれた浴室まで歩き、淡いコーラ色のモール温泉に浸かった。

    彼は私を後ろから私を抱く格好で、湯に体を沈めた。

    私は彼にもたれかかり、顔を傾げ、キスをした。

    「私、セックスしちゃったわ」

    丁度良い温度の湯を、手でぱしゃぱしゃしながら、私は言った。

    「しちゃったね」

    私の乳房を触りながら彼が言った。

    「とても信じられないわ。夢みたい。でも徹さんで良かった」

    「本当に? それは光栄だな」

    彼は、私の頬に口付けした。

    「花菜ちゃんのヴァギナは神様からのギフトだね」

    彼はセックスの余韻を味わうように、うっとりした顔で言った。

    「まだ、あそこがじんじんしてるの」

    膣が麻痺したような不思議な感覚だった。

    「少し出血していたからね」

    出血していたとは全く気づかなかった。

    「気にすることないよ。次からは出血しないから大丈夫」と、彼は言った。

     下腹部に少し鈍痛が残っていたけれど、オーガズムの瞬間を思い出すと痛みは遠のいた。私は彼に抱きつき、長い接吻をした。

     
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