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錦田さん のコメント

コガネムシタンポタケ、かっこいいですね~!

生きてる虫を見て
「なんで生きてるの?虫草生やしけよ・・・」
と思うことありますあります。
No.5
58ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ≪注意≫ このブロマガはキノコ屋見習いの観察をまとめたものです。実際の同定に利用できるものではありません。 記事内容に訂正・補足がある場合はコメント等でご指摘いただければ幸いです。 なおキノコの正確な判別は経験者でも間違えるほど難しいものです。慣れない内はベテランの方に付き添ってもらうなどして、素人判断での採取・喫食は行わないでください。死にます。 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 7月に入りいよいよ暑さも本格化。連日続いた雨予報も通り抜け、いよいよ夏本番の様相ですね。しかしこの記事の中ではまだ梅雨真っ盛り、6月中旬のお話です。いつまでため込んでんだって話ですね。そんなことは自分が一番よくわかってるので、大丈夫です。大丈夫です。  6月中旬、私は地元岡山の県北へ足を伸ばしていました。昨今なにかと風評被害の多い岡山県北ですが、同郷の身としてはあまり気にしておりません。 ぶっちゃけ県北と県南ってあんまり仲間意識が、  まあよそで出しゃばらない限りはそんなに嫌いじゃなかったり。  さてさて、今回は梅雨時期ということもあり虫草も見たければキノコも見たいというどっちつかずな気分です。この日向かったのは割と足しげく通っている山なので、ある程度ポイントは絞れています。虫草が出そうな(あるいは過去に出た)ポイントではじっくり探し、それ以外は歩きながらキノコを見ていこうと思います。  飲み物が心もとないので自販機で二本購入してから入山。これから夏にかけては最低1Lくらいの飲み物は持っておきたいですね。日差しもそうですが、湿度が高いといくらでも汗が出てきます。  さて山に入って数分もかからず、まだまだポイントには早い登山道脇です。ふと苔むした切り株に目をやりました。ずいぶん古びてるけどシュロかなんかかな。    ……? あれ? なんか白いのなくない?  一瞬鳥の糞かと思ったけど、何やら様子が違うぞ。よく見てみると表面にツブツブとしたものが見える。これはおそらく虫草の子嚢殻だ! そう判断したもののとりあえずはそのままにしておきました。どうせ帰りも同じ道を通るので、採取するならその時でいいでしょう。  虫草ポイントの一つを見ていたらシロキツネノサカズキを見つけました。こいつも沢沿いなど水気の多い場所を好むキノコです。あまり太い木材には出ず、写真のような細い枝から生えてきます。よく似た仲間にシロキツネノサカズキモドキもいますがこちらは晩秋~春のキノコ、時期的にシロキツネノサカズキの方でいいでしょう。正確には胞子の大きさを見比べなければダメなんですけどね。  うーむ、しかしこれ、ちゃんとしたシロキツネノサカズキなのかな……。  カメムシ。なんかスポーツカーみたいなカラーリングがかっこいいので撮りました。サシガメの仲間かな。虫草生やせ。  ニカワチャワンタケ。ゴムタケモドキとも呼ばれます。湿度が高いおかげでぷーるぷるしとります。  いやがったなコブリノマメザヤタケ。前撮ったからオッスオッスと無視してやろうかと思いましたが、今回はちょっと見ていきましょう。  いつもの見慣れた姿の横に、何やら花びらを広げたようなキノコが出ていますね。その表面は粉っぽくて、ちょっと動かすとぱらぱらと粉を飛ばします。実はこのボサボサとしているのもコブリノマメザヤタケです。ぱっと見は全然違いますが、DNAで見れば完全に一致。  棍棒状のものが完全世代(有性世代)で減数分裂で胞子を作る子実体。ボサボサしてるのは不完全世代(無性世代)で分生子という無性的(クローン的)な胞子を作る子実体です。  完全世代と不完全世代の説明としてはよくたとえにジャガイモが使われますね。材の中にはびこっている菌糸がジャガイモの本体として完全世代は受粉して遺伝子を組み合わせる花の部分。不完全世代は遺伝子情報は親と同じ、クローン的に増える種イモのような感じです。虫草などの子嚢菌の仲間はこのように二つの世代を作ったり作らなかったり作ってんだか作ってないんだかわからなかったりします。実にややこし――、面白いですね。  しばらく歩くとまた水気の多い場所に来ました。こういうところは虫草がありそうな気配です。探しながら歩いて回ると、怪しいやつ。表面につぶつぶとつけているこれは子嚢殻か!? となると貴様は虫草だな!   圧倒的チャコブタケ!  虫草じゃないです。本当にやめろ、お前ら。それっぽい空気を出すな。こいつはチャコブタケといいまして、上で紹介したコブリノマメザヤタケと同じクロサイワイタケ科のキノコ。この科の仲間はとにかく虫草と見間違えるのです。クロコブはよく見るからわかるんですがチャコブはあんまり見ないので、釣られてしまいました。屈辱だ。  草むらに生えてたキノコ。見た感じチチタケっぽいなぁと思いました。正直どういうところが引っかかってるのかはよくわかっていませんが、チチタケ属ってのはわかります。  案の定傷つけたら乳液を出しました。やっぱりね! ふいー、これで外したら恥ずかしいところだったぜ。  乳液は白色で変色性はなし。ぺろりと舐めてみると 辛っ!!!  おそらくヒロハシデチチタケですね。青味がかった灰褐色の傘に環紋があり、中央がやや窪んでいること。白い乳液は辛く、変色性なし。ヒダは淡い黄土色で幅広、疎。柄は淡い灰褐色。まあ見る限りの特徴はあってるでしょう。  名前のヒロハは傘裏のヒダが広いことが由来です。シデは植物の名前でシデの仲間の樹木下に生えることから広羽四手乳茸。漢字で書くとわかりやすいですね。そうでもないですかね。  倒木の下から出ているのはシロキツネノサカズキの仲間です。この山で数年前に見つけてから定点観察を続けています。シロキツネノサカズキに比べてとにかく群生するのと毛が荒目なのが特徴。色もちょい淡めかな。まだこの時期は出始めたばかりでした。  落ちている枝に白い菌糸が伸びているのを見つけたので、近くを探すと子実体を伸ばしているのが出ていました。ワサビカレバタケあたりでしょう。ヒダのあたりをかじると辛みがあるそうですが、ここでは確認せずにいきました。いやぁ、自然に生えてるキノコの味を見るとかちょっと抵抗ありますよねぇ? ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 2016/7/15追記 ワサビカレバタケにしては柄の基部にある淡い黄色の密毛がないのでちょっと調べなおしてみました。結果、ヒロハアマタケというキノコに行き当たりました。見る限りの特徴はあっていると思います。2001年に発見されたキノコだそうで、図鑑にはあまり載っていないみたいです。ワサビカレバタケと同じモリノカレバタケ属なので近いとこ行ってたってことで。 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※  チャワンタケの仲間。なんでしょうね? 周辺部が黄色~黄土色で中心は緑がかってます。老菌になると褐色になっちゃうみたいです。こいつ以前地元の山でも見たことあるけど、結局わからなかったんだよなぁ。  茶碗というより浅い皿状。 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 【2016/07/05追記】 コメントでお教えいただきました。オリーブサラタケってやつでよさそうです。 なるほど特徴をつかんだ名前です。もこみちとか好きそう。 けっこうありふれた種だと思いますが、割と新しく名前の付いたやつだそうです。たぶん研究する人がいなかったから名前付いてなかっただけのパターンだな……。 和名が付いたのが2013年。……2013年って最近? ワグナス!! ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※  滝のある沢沿いの枝から出ていた変な奴。  幼菌は淡い紅色の傘に大きな管孔を持っています。老菌になるとくすんだ褐色になっていくみたいですね。傘表面が毛羽立ってるのが特徴で、触ってみるとグニグニとした弾力があります。最初はムカシオオミダレタケかと思ったんですが、どうにも違いますね。調べてみても図鑑に該当するものは見当たりません。  で、まあ不明種でいいかと放置して、別のキノコを調べていたらネットでそれらしいのが見つかりました。 Aporpium strigosum という最近学名がつけられたキノコに似ている気がします。まだ和名もついていないので詳しくは謎ですが、傘の剛毛と網目状の子実層が特徴なのだそうです。画像検索しても6枚くらいしか出てきませんでした。  淡い紫色をした小型菌。表面がちょっと粉っぽいですね。何かは不明。  クワガタ。  倒木から出ているのはサビイロクビオレタケの幼菌みたいですね。まだ未成熟段階なので確かなことは言えませんが、宿主はアブの幼虫で大丈夫そうです。朽ちた倒木から出ていましたが、剥がれた皮の上でセルフ断面図を作っているものもいました。  サビイロクビオレタケは何度か見たことがありますが、地元で見つけるのは初めてです。成熟したのがいれば採取したかったのですが、この日は未成熟ばかりでした。  まだ残ってるかな、これ……。もう一か月くらい経ってるけど。  これは……ハナサナギかな? 粉っぽいし不完全世代でいいと思うけど。なんか普段目にするハナサナギっぽくないなぁ。宿主もよく見えないし。うーむ、なんか別の奴かも。  倒木の穴を覗くとトゲアリのコロニーがありました。そんなにたくさんいるならちょっとくらい虫草生やしてくれても、いいんだぜ?  そうこうしているとだいぶ日も傾いてきました。夏が近づき日も長くなってきたとはいえ、山は一気に暗くなるものです。早く下りないと危ないので、さっさと引き上げることにしました。こういう時は未練たらしくだらだらせず、スパっと帰るのが鉄則です。 うわー!!! コガネムシタンポタケ だぁあ!!!!  やったー! 帰り道の脇にある朽木から見つけました! てかなんでこれを行きしにスルーしたんだ、私は。こんなに目立つ虫草もないってくらいに、大型で派手な色をしています。県北の方では他の山も含め過去に何度か見ている虫草ですが、ここまで立派なのは初めてだな。  写真を撮りやすいように材を動かそうとしたらもげてしまった……。すまぬ、すまぬ……。興奮してたのと、帰り時間との兼ね合いで焦っていたので力加減を見誤りました。こういう材は貴重な発生地なので大切に扱いましょう。この後元通りに戻しておきました。  結実部の子嚢殻(胞子を作る器官、ツブツブしてるやつ)がしっかり成熟しているのがわかりますね。  アップの画像。ミカンの皮みたい、とも言われます。  こういう風に子嚢殻が埋まっているのを埋生といいます。  もげた材の隙間から顔を出している宿主。ハナムグリという甲虫の幼虫です。ブナ材が好きなようで、コガネムシタンポの発見例もブナ帯でよく聞きます。  動かした材をできるだけ元通りにして、標本用に一つもらっていきました。降りる途中で登り始めに見つけた謎の白い虫草も忘れず回収。これで今日一日の収穫はおしまいかな。  ……ふもとまで降りてきて車を止めている付近にマスタケが生えてました。これも登るときには気づかなかったもの。いや、こういうのって見る角度や方向で全然気づかなかったりするんで、行きがけに見落としたのを帰りに見つけるってのはよくある話なんです。だから決して私の集中力がないとか、観察眼がクソとかそういうんじゃないです。   私は別に傷つきませんけど、そういうの言われると不思議と涙が出るので書き込まないようにしましょう。  いやほんと、全然、傷つきませんけどね。 【おまけ:虫草クリーニング編】  ここでは持って帰った虫草標本のクリーニングを紹介しましょう。といってもこういうのはちゃんとした図鑑買えば詳しく載ってるんで、ちゃんと勉強したい人はそちらを見るのがいいと思います。  用意する道具はこんな感じ。観察用のルーペとペンライト。材を掃除するのにピンセット。小型のハサミなんかもあれば便利ですね。壊れやすい宿主を相手取るのに毛先の柔らかな筆もあればいいでしょう。 ちなみに一緒に並べている彫刻刀やらは朽木を掘ったりするのに使いますが、クリーニングでは別に使いません。なんかそれっぽいかと思って並べただけです。   とりあえず虫草関係で絶対にほしいのはルーペ。 これがないと子嚢殻の観察などができません。自分の裸眼に絶対の自信があるのならばなくてもいいかもしれませんが、そこらのホームセンターで1000~2000円くらいから売ってるんで素直に買っときましょう。それほど高いのを買う必要はありませんが、野外で使うこともあるので上の写真のようなレンズをしまえるタイプの方がいいですね。  もう一つ、採取やクリーニング、標本作成までやりたいのなら ピンセットも必要です。 これはルーペとは違い、できればちょっと高めのいいやつを用意したほうがいろいろと捗ります。ドラッグストアにあるような先の丸まったやつではなく、実験用や医療用(あとはプラモデル用とか?)のような先のとがったものがオススメです。ずれなくぴったりと閉じるような精密作業向けのものはちょっと高くなってしまいますが、3000~5000円くらいで出せば十分なものが買えるかと。私のは名古屋のトーキューハンズで買いました。  採取した虫草はこのようにコケやシダの葉っぱをクッション代わりにして持ち運びましょう。車の中に放置したりしない限りは一日くらい持ちます。念のため保冷剤と一緒にしたり、できれば小型のクーラーボックスなどにしまうのがベストです。    クリーニングはこのように容器の中に軽く水をため、その中で行います。泥や汚れが落ちるかもしれないので、下には何か敷いたほうがいいでしょう。新聞紙などでも十分ですが、容器が透明だと汚れが見づらくなるかもしれません。今回は原稿を書くときに使った下書き用の紙を並べました。  ここまで準備したらあとはちまちま掃除していくだけです。泥は水を含ませて筆で払い、材や砂粒なんかはピンセットで取り除いていきます。虫草の種類によっては宿主がスカスカだったり、菌糸が切れやすかったりとそれぞれ注意が必要です。というより、頑丈な虫草の方が珍しいので、基本細心の注意を払っていけばそれでいいと思います。  謎の白い虫草の宿主はガのサナギですね。きれいにしていくとほんのり黄色味がかっていることもわかってきました。これはウスキサナギタケという虫草で、普段よく目にするハナサナギタケの完全世代です。宿主は小型の蛾のサナギでそれほど珍しくもないらしいのですが、なかなかどうして神出鬼没で探そうとなると見つからないことも多いのだそうです。  同じようにしてクリーニングしたコガネムシタンポタケ。通常コガネムシタンポタケはいくつも伸ばした子実体のうち数本だけが成熟していくのだそうですが、これは17本出ている全部が成熟していました。  かっこいいので九頭竜と名付けましょう。  ただこの九頭竜、宿主の周りの泥をきれいにできなかったのが残念です。材の中にすっぽり埋まっていればもう少しマシだったのでしょうが、地表近くの埋もれ木から出ていたため宿主周りの菌糸が泥土をはんでしまっていました。これ以上頑張っても宿主を傷つけるだけなのでここら辺でおしまい。宿主の内部に菌糸を伸ばすのは割と簡単に掃除できますが、表面にまで菌糸を広げるタイプは場合によって完全には掃除できなかったりします。ほどほどのところで見極めましょう。  ここから先は標本作り。といっても乾燥剤と一緒にして乾かせばそれでおしまいです。私は乾燥剤+冷凍庫に突っ込んでフリーズドライで乾かしています。凍らせて乾かすといえばドラマで見た銀狼怪奇ファイルの液体窒素でミイラ作る話を思い出しますね。業務用の瞬間冷凍ほどではないでしょうが、まあないよりはましでしょう。  ただその場合、虫嫌いな家族がいる人は注意しなければいけません。  家族に嫌な思いをさせないために、ばれないようこっそり行いましょう。  親しき仲にも礼儀あり、身近な家族にこそ心配りが大切です。
今日もキノコ日和
東方とキノコが好きなおっさんです。

キノコ狩り報告とか雑感とかもろもろ。

そんなに下ネタは入れないと思います。