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木野龍逸の「ニッポン・リークス」     2020/12/3(No.75)
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【No.75】あやふやな東電の説明と緊急停止の謎
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東京電力は11月12日午前11時12分に、福島第一原発1号機の格納容器内部のガスを管理している排気ファンが全台停止したことで、格納陽気ガス管理設備の放射線検出器の監視ができなくなったとして、運転上の制限(LCO)の逸脱を宣言しました。

検出器は午後2時30分に異常がないことが確認でき、午後2時40分にLCO逸脱から復帰しました。

運転上の制限(LCO)は、原発を問題なく管理するための保安規定で定められているさまざまな機器の稼働条件を指します。定められた運転条件の範囲をはみ出すと、LCO逸脱になって原子力規制庁や立地町村などに通報する必要があります。

止まってしまった排気ファンは、メルトダウンした格納容器内部のガスを吸い出して内部状況を監視する検出器に通して、フィルター経由でまた戻すためのものです。ファンが止まるとガスの流れも止まって、格納容器の中の状態を確認できなくなります。1〜3号機まですべてに付いています。

今回の場合はすぐに復帰したので、物理的な環境への影響はなかったのですが、問題はその後の東電の対応です。そもそも起こるべくして起こった事故であることや、事故発生から3週間が経とうとしているのに、未だに説明していないことがある上、質問しても回答がないものがあるのです。