マッカーサー「日本の戦争は自衛戦争」だってお(バンバンバン 前編
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マッカーサー「日本の戦争は自衛戦争」だってお(バンバンバン 前編

2013-08-12 22:30
  • 6
ごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。この書き出しで文章を書くのも久々である(HoI2AODのAARを除く)。なんとなくまた長文を書いてみたくなったところに、いい感じになんかニコニコのサービスがあったので登録してみた次第である。

動画制作に手間どってる関係上、更新頻度は少ないだろうが、ネタを思いつき次第更新すると思うから適度な期待をよろしく頼みたい。


さて、最近というかここ一、二年ほど、マッカーサーが「日本が第二次大戦で戦争したのは、スマンありゃ自衛戦争だった」と発言した、という説が流布しており、これを左の人とか右の人が色んな方法で宣伝に使っておる。

主に右の人はそのまま「マッカーサーですらあの戦争が侵略戦争でなかったと言っている!」と宣伝しており、左の人は色々難癖つけて「ネトウヨって馬鹿だよねー(笑)」とやってる感じだな。


先に一応私の立場を明確にしておくが、基本的には私は右の人寄りである。但し、ちょっと色々注釈がつく。その注釈を書いていくのが今回の記事という訳だ。


さて、件の発言は何処でされたものかというと、マッカーサーが朝鮮戦争で解任された後の聴聞会においてである。朝鮮戦争と言ってもあまりピンと来ないかもしれないが、割と大分かなり激しい戦争であった。

そもそも、日本統治時代の朝鮮は北が先進工業地帯であり、それに比べ南はアレだった。何せ戦車なんか一輌しかなかったしな。そんな残念な南に向かって、ソ連の軍事教導団に鍛えられた北朝鮮が攻撃を仕掛けたのである。

ソ連と言えば「はいはい人海戦術人海戦術」と思われがちだが、この時期のソ連の軍事思想は世界最先端である。世界最強のドイツ第三帝国の電撃戦(戦車集中運用・空地協同作戦)を1億人ほど殺されながらねっとりじっくり身をもって学ばされた上、その電撃戦と往年の縦深突破戦法を融合・応用した全縦深同時制圧は伊達ではない。

どれぐらい伊達ではないって、ソ連はこの軍事ドクトリンに沿って冷戦初期~中期に軍備を進めるのだが、対するNATOの盟主アメリカは「ソ連が本気出して全縦深同時制圧を欧州に仕掛けてきたらどうしますか?」「ぶっちゃけ止めるの無理なんで欧州見捨てます」とか言ってたぐらいだ。

そんなソ連軍事顧問団に訓練され、戦車とか飛行機の供与まで受けてた北朝鮮軍が攻めて来た訳で、韓国は1ヶ月で死んじゃうツモ状態までいってしまう。ちなみに、慌てた国連軍が参戦しても、しばらくボコボコにされ続けた。間接的とは言え、ドイツに鍛えられた北朝鮮が米軍をボコったりした訳で、なかなか胸熱な光景と言える。

まぁ、それでも国連軍は後方に上陸したりして必死こいて北朝鮮軍を追い返し、中朝国境付近まで追い詰める事に成功。これでなんとかなった…と思ったら人海戦術の本家にして畑で兵士が収穫できる国こと共産党中国の人民解放軍が登場。北朝鮮領はモリモリ復活、一時はソウルをもう一度落としてしまう。が、最終的には38度線付近で膠着状態に陥る。

マッカーサーが解任されたのは、大体この頃である。



この時期、国連軍総司令官マッカーサーと米国大統領トルーマンの間では、戦争指導の面で深刻な対立が起こっておった(マッカーサーとトルーマンが対立するのはいつもの事だが)。

マッカーサーの主張は「最低限、北朝鮮は完膚なきまでに叩き潰す」というものであった。それ故、満州への徹底的な戦略爆撃(場合によっては核も辞さない)、中国共産党の海上封鎖、国民党軍の参戦等々…そして勿論、38度線以北への大規模進撃を行おうとしておった。

一方トルーマンとしては、「こんな戦争にマジになっちゃって、どうするの」「このままマッカーサーに任せてたら中国共産党、更にはソ連に飛び火して…第三次世界大戦になっちゃうヤバイヤバイ」という心配があったのである。

まぁ、どちらの意見にも一理ある。例えばマッカーサーの満州爆撃だが、満州は日露戦争後日本資本で大規模な開発が行われており、中国共産党にとって最大規模の先進工業地帯であった。又、ここを確保するか破壊しておくと、朝鮮戦争に完全勝利した後の朝鮮ー共産国の緩衝地帯として非常に有用である。


まぁ実際のところ、明治~昭和の日本の歴史からして、

清「朝鮮はワイのもんやで~」
日「朝鮮が敵対的な国の領土だったら俺ら即死するじゃん…」
日清戦争勃発、朝鮮への清の影響力排除
露「満州美味しいです^q^このまま朝鮮も頂くやで~」
日「やめろッテ!」
日露戦争勃発、満州中立地帯化
石原莞爾「朝鮮守るんだったら緩衝地帯が必要じゃん(必要じゃん)」
満州事変勃発、満州国建設

な訳で、戦争屋のマッカーサーもその辺は理解していたものと考えられる。朝鮮半島を西側に帰属させるかそれとも東側に帰属させるか、というのが朝鮮戦争だが、巨視的に考えれば、日本及び台湾という太平洋の西端の安全確保という面も見逃せぬ。太平洋は西側諸国の海だからな。


一方、トルーマンの理屈も至極もっともである。今や共産党の領土である満州への攻撃、海上封鎖、これだけでも共産党との全面戦争に発展するには充分な理由と言える。それに加えて、国共内戦に負けて大陸から追い出された国民党を再上陸させるとか、もう大戦争不可避

それだけで済むならまぁいい。しかし、この頃の中国共産党とソ連はそこまで仲が悪い訳ではない(後で国境紛争起こすぐらい悪くなるが)。その上、もし中国共産党がボコボコにされて西側諸国とソ連が国境を接する可能性が出てきたら、ソ連が軍を使って出張ってくる可能性は極めて高い。

ソ連は朝鮮戦争始った時点で事実上西側と国境を接しているのだが、それは例えば

【西側諸国(西ドイツとか)】【東ドイツ】【ソ連】

といった感じで、共産主義国家を介して繋がっているだけである。直接繋がっている訳ではない。極東でも、ソ連-中国共産党-北朝鮮、と、緩衝地帯を挟んだ上で西側と繋がっている。これが、ソ連ー西側傀儡国民党、とかになったら、そりゃもうやべぇよやべぇよである。

そしてソ連と西側諸国の大戦争となれば、それは間違いなくDOOMSDAY ARMAGEDDONな訳で、DARKEST HOURになってしまう訳である。ワンチャンFallOutまである。

とは言え、マッカーサーはマッカーサーでこの点に関して考えていない訳ではなく、「アカは朝鮮で打ち負かすべきだ。さもなくば成功に乗じてソ連は米国を突く」とし、それ故に「米国が独り戦うことになっても、朝鮮で中国に最後通牒を渡せ」と発言している。発言した順番は逆だけどな。


で、まぁ、トルーマンはマッカーサーをクビにして本国へ召還する。すると召還されたらされたで、マッカーサーは私の戦略は統合参謀本部も承認してるとか爆弾発言をやりはじめる。マッカーサー(現場の指揮官)の独断専行だと思った?国軍のトップも全員同じ事考えてたよ!という訳である。

無論、えらい騒ぎに発展。そんな中で開かれたのが件の聴聞会であり、その聴聞会でマッカーサーが例の発言をする訳である。




霧島家の日誌としては大して長くもないが、ブロマガとしてはクッソ長い気がするので、続く事にする。
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結局のところ米は、朝鮮戦争が始まって初めて、日本が朝鮮半島と満州国を抑えてたのかを理解したんだよね。
ハルノート突きつけたのは酷だったと。
86ヶ月前
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お初にお目にかかります。これまでROM専ながら霧島家日誌を愛読させていただいていました。
この度の復帰おめでとうございます。
霧島さんの毒と洒落の効いた記事をまた読めると聞き、とても嬉しいです。
お体にはお気をつけて頑張ってください。応援しています。
86ヶ月前
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>>1
アメリカは個人ではなく国、即ち人の集団なので断言はしづらいんですが…まぁ、ただでさえ孤立主義でずっと来てた国な上、少なくとも朝鮮なんか第二次大戦前のアメリカにとっちゃ極めてどうでもいいからなぁ。満州は新しい市場という意義があったからまぁともかくとしても、地政戦略上どういう価値を持つかという点を理解していたアメリカ人がどれだけいるかと言われれば、やはり疑問符は付けざるを得ない。いた事はいたろうけど、っていう。
ハルノートは一応「試案・法的拘束力なし」と書かれた、まぁ交渉の叩き台と言えばそうなんですが、アレを見て果たして交渉しようという気が起こる奴がどれだけいるのかと言われると…まぁ、あんまりいないでしょうな。ただ「試案・法的拘束力なし」を削って日本に送った奴、てめーは駄目だ
86ヶ月前
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>>2
藤木戸「ハイクを詠め。カイシャクしてやる」
霧島 「ありがとう ああありがとう ありがとう」
「イヤーッ!」「アバーッ!サヨナラ!」 霧島はしめやかに爆発四散!

ありがとうございます。こういうコメントを頂くたびに、あああの日誌を更新し続けた日々は無駄じゃなかったんだ、楽しんで読んでくれてる人がいたんだ、と、心の底から嬉しく思います。更新はまちまちになると思いますが、これからもどうぞよろしくお願いします。
86ヶ月前
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昨年旧ブログを見つけて、一気に最後まで読みました。
更新止まっていましたが、お気に入りにいれてたまに覗くこと早数ヶ月、更新再開と聞いて嬉しい限りです。
長文書くの大変とは思いますがいつでも待ってますので気が向いたらなんでも書いてくださいね。
86ヶ月前
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こうして色んな人から応援を頂いて、本当に嬉しい限りです。

更新停止はまぁ、フロム厨と下手厨死ねという事で…昨年からですと、まぁご存知ないと思いますが(削除したし)
http://twitpic.com/8ucbb5
こんな事件もあって、更新する気がちょっとですね…
せめてgoooooooooooooooooooooooooooブログにID制限機能がついてたら違ったんですが。

ネタを思いつき次第また更新していきますので、これからもどうぞよろしくお願いします。
86ヶ月前
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