• バトルロイヤル型インセイン シナリオ「旧友と酒」

    2015-08-11 12:00

    はじめに

     暑い日が続きますね。こんなときこそホラーTRPGで遊ぶのです。

     マルチジャンル・ホラーRPG「インセイン」で、盆のこの時期にこそぴったりのシナリオをこしらえてみました。テーマは「酒」です。結構ロスト率が高いので、カジュアル向けだと思います。テストプレイでは2人のPC(内1人は「大学」リプレイの遺恨君)がこの世を去りました。かなしいね。
     以前公開した「大学」からゆる~く繋がっているようで全く繋がっていないシナリオなので、「大学」未プレイでも大丈夫です。高山のことはもう許してやれよ。

     本当は次のうっかり卓ゲ祭りで、このシナリオのテストプレイの様子をリプレイ動画にしようと思っていたのですが、録音ミスにより頓挫しました。うっかり卓ゲ、どうしましょうね。



    (最終更新日:15/8/18)


    バトルロイヤル型インセイン シナリオ「旧友と酒」

    GM向けシナリオ概要

     タイプ:バトルロイヤル型 リミット:2 人数:3

     後ろめたさを隠しながら、同窓会をやり過ごそう! ただし飲み過ぎにはご注意を……。「大学」に引き続き、大学生によるジョークシナリオの第二弾です。ジョークシナリオですが、状況によっては非常にシビアな展開になるでしょう。

    PL向けシナリオ概要(参考までに)

     懐かしい面々に会うため、同窓会にやってきた。旧友たちと旨い酒。こんなに楽しく盛り上がっているのに、どこか不穏な空気が漂っているような……。

     誰もが後ろめたさを隠している。みんなも、あなたも。

    バトルロイヤル型インセイン シナリオ「旧友と酒」


    注意

     バトルロイヤル型であるため、PL間での勝敗が発生します。また、勝負の結果や出目によっては理不尽にキャラクターがロストする可能性もあるでしょう。予めPLの皆さんにはこの点の了承を得て遊んで頂けると、トラブルが少なくて済むかもしれません。


    使用狂気

     ルルブ一巻より「広がる恐怖」「盲目」「パニック」「フェティッシュ」「絶叫」「記憶喪失」「現実逃避」「闇からの祝福」。ルルブ二巻より「恐怖の関連付け」「歪んだ心」「なぜ自分だけ!?」「憑依」の計12枚。


    ワールドセッティング

     本当は怖い現代日本


    使用シーン表

    【「旧友と酒」シーン表】(オリジナル)

    2:やはりごちゃごちゃ色んな酒を飲んだのはまずかった。酷い吐き気がする! シーンプレイヤーのPCは狂気を1枚獲得する。

    3:旨いつまみで酒が進む。この店の料理と酒は一級品だなあ……。シーンプレイヤーのPCは血中アルコール濃度が1点上昇する。

    4:「○○の~ちょっといいとこ見てみたい!」コールが掛かったからには、やらないわけにはいくまい! 弱めの酒なら大丈夫だろう……。シーンプレイヤーのPCは血中アルコール濃度が1点上昇する。

    5:妙に舌触りの良い酒だ。これならどんどん飲める気がするぞ! シーンプレイヤーのPCは血中アルコール濃度が1点上昇する。

    6:泥酔した男が酒を勧めてくる。適当に飲んでさっさとあしらおう。シーンプレイヤーのPCは血中アルコール濃度が1点上昇する。

    7:旧友との思い出話に花が咲く。そういえばそんなこともあったっけなあ……。

    8:ガラの悪い旧友に絡まれる。早くどこかに行ってくれないだろうか……。シーンプレイヤーのPCは血中アルコール濃度が1点上昇する。

    9:周囲の目が気になる。もっと飲めと催促しているようだ……。無理矢理飲まされる前に少しずつ飲んで場を保とう。シーンプレイヤーのPCは血中アルコール濃度が1点上昇する。

    10:騒がしかった男たちが余興を始めた。意外と面白いじゃないか。見ているだけは楽でいいなあ……。

    11:近くにいた旧友と担任の話で盛り上がる。そうそう、あれは笑ったな!

    12:部屋の隅で一息つく。少し休憩したら、また戻ろう。シーンプレイヤーのPCは生命力か正気度を1点回復できる。


    キャラ作成にあたって

     PC1、PC2はハンドアウトに従って、大学生で作成してください。PC3の職業は自由です。ただし同窓会ですので、全員20歳以上かつ同じ学年層になるようPL間での擦り合わせをお願いしてください。


    各種情報

    ・PC1(ハンドアウト)

    使命「あなたは同じ大学に通う同郷のPC2に誘われて、小学校の同窓会に参加することになった。そういえばそんな誘いが来ていたなあ。あなたの使命は「PC2や旧友たちと同窓会を楽しく過ごす」ことである」

    秘密「ショック:なし。あなたはこのクラスのことを全く覚えていない。PC2やPC3を含めて誰一人記憶にないし、担任の顔も出てこない。あなたの本当の使命は「クラスのことを覚えている振りをしつつ、無事にこの同窓会をやり過ごす」ことだ」

    (GM用補足:PC2を知らない件をPLに尋ねられた場合、PC1にとってPC2は「同じ大学に通っている人」程度の認識だと教えてあげてください)


    ・PC2

    使命「あなたは同じ大学に通う同郷のPC1を誘って、小学校の同窓会にやってきた。懐かしい面々に胸が躍る。あなたの使命は「PC1や旧友たちと同窓会を楽しく過ごす」ことである」

    秘密「ショック:全員。あなたは何故だかこの同窓会に誘われていない。しかし僅かな情報からどうにか調べ上げ、この同窓会に辿りついた。あなたの本当の使命は「秘密が露見することなくこの同窓会を適度に楽しむ」ことだ。ただし、もしあなたの秘密が誰かに知られた場合、あなたの本当の使命は「秘密を知った者の口を封じ、バレる前に帰宅する」ことに変更される。PC2以外は「哀しみ」で恐怖判定」

    (GM用補足:「口を封じる」方法については、急性アルコール中毒による記憶喪失、あるいは死亡させられればOKです。狂気の「記憶喪失」やバッドエンド表の死亡・記憶喪失を偶然当てられればそれでも良いでしょう)


    ・PC3

    使命「あなたは他の参加者に連れられ、この同窓会に遅れてやってきた。既にみんな酒も入り盛況である。あなたの使命は「旧友たちと同窓会を楽しく過ごす」ことである」

    秘密「ショック:全員。あなたは同姓同名の誰かと間違えられ、店の前で突然この同窓会に連れてこられた。誰だこいつらは。あなたの本当の使命は「この同窓会から、気付かれないようにそっと立ち去る」ことだ。PC3以外は「混沌」で恐怖判定」

    (GM用補足:PC3と同姓同名の本当にここに来るべきだった人物の設定は、自由に考えて構いません。PC3は急遽来られなくなったその人物だと勘違いされています)


    ・NPC:須崎 孝介(すざき こうすけ)

    概要「この同窓会の幹事。小学生時代はクラスの学級委員長をしていた」

    秘密「ショック:PC1、PC2。あなたは記憶力は良い方だが、何故だかPC2とPC3に見覚えが無い。一体誰だっただろうか…」


    ・NPC:高山 亮一(たかやま りょういち)

    概要「同窓会の参加者。級友だった旧友。余程同窓会が楽しいのか泥酔しているようだ」

    秘密「ショック:この秘密が明らかになったシーンに登場していたPC。拡散情報。あなたは苦労して大学に入ったは良いものの、程なく留年して中退。逃げるように地元に帰って来た。今は家業の新品の携帯電話の画面にフィルムを貼る仕事をしながら求職中である。「拷問」で恐怖判定」



    ・催し:同窓会

    概要「小学校で同じクラスだった面々による同窓会。幹事は須崎孝介。それなりに盛り上がっている」

    秘密「ショック:全員。拡散情報。あなた達の確認不足か、実はこの同窓会の参加費は1万円であることが発覚する。いくらなんでも高すぎる……! シーン未登場者を含む全員「罠」で恐怖判定」

    (GM用補足:やや掟破りですが、この秘密だけはショックも恐怖判定もすべてのPCが処理を行ってください。どこからか発覚し、シーン未登場者の耳にも入って来たという扱いです)


    ・NPC:榊原 進(さかきばら すすむ)

    概要「このクラスの担任をしていた教諭。現在も小学校の先生として働いている」

    秘密「ショック:この秘密が明らかになったシーンに登場していたPC。拡散情報。ホラースケープ(会話)。最近嫁と離婚したストレスから、酒に溺れているようだ。これでもかと酒を煽り、彼は目に入ったあなたたちの口へ、一升瓶を無理矢理突っ込んで来た! この秘密が明らかになったシーンに登場したPCは、血中アルコール濃度が2点上昇する」

    (GM用補足:彼が妻と離婚した理由は自由に設定して構いません。また、どんな手段を使ってでも、この秘密が明らかになったシーンの登場者には、酒を飲ませてください)
    (追記:このシーンではシーンプレイヤー以外に恐怖判定はないものの、ホラースケープの指定特技を元に欲求判定をしても構いません。欲求判定によってシーンに登場したPCは、秘密の内容に従って血中アルコール濃度が上昇します)



    シナリオルール

     このシナリオにはいくつかの特殊なルールを導入します。

     本シナリオでは、メインフェイズ中に戦闘シーンを行うことは出来ません。
     また、特殊なパラメーター「血中アルコール濃度」を導入します。これはイベントやシーン表によって上昇するものです。PCの「現在生命力」が「血中アルコール濃度」以下の値になった場合、そのPCはその時点で昏睡状態に陥ります。以降、「現在生命力」=「現在血中アルコール濃度」となる値を「閾値」と呼びます。


    ・メインフェイズ中の昏睡

     メインフェイズ中に「閾値」に達したPCはその時点で意識を失い、以降クライマックスフェイズまでのあらゆるシーンに登場できません(シーンプレイヤーにもなれません)。シーン表の効果等でシーン中に「閾値」に達した場合は、そのシーンの終了時に昏睡します。このルールで昏睡したPCは2サイクル目終了時に「閾値」+1点まで生命力を回復することで意識を取り戻し、クライマックスフェイズに臨みます。但し、メインフェイズ中に昏睡状態に陥ったPCは、後述の「急性アルコール中毒表」を振ることになった際、出目にプラス1の修正が付きます(7以上にはなりません)。


    ・クライマックスフェイズ中の昏睡

     クライマックスフェイズ中に「閾値」に達したPCは、その時点で昏睡状態に陥り、戦闘から脱落します(使命は未達成になります)。このルールによって脱落したPCは、エンディングフェイズで、下記の「急性アルコール中毒表」を振らなければなりません。但し「死亡」のルールはこのルールより優先され、自ら「死亡」を選択したPCは「急性アルコール中毒表」を振る必要はありません。


    【急性アルコール中毒表】

    1:あなたは昏睡状態に陥ったが、数時間後、病院で無事に目を覚ました。

    2~3:あなたは昏睡状態に陥り、深い眠りに就く……。数時間後、病院で無事に目を覚ましたものの、なぜこんなことになったのか思い出せない。酒を飲み過ぎて記憶が飛んでしまったようだ。

    4~6:あなたは昏睡状態に陥り、深い眠りに就く……。しかしその後、あなたの目が開かれることはなく、あなたはそのまま静かに息を引き取った。あなたは急性アルコール中毒により死亡する。


    ・「鎮痛剤」の扱いについて

     PCが所持している「鎮痛剤」をいくつか使用することによって「閾値」を上回れる場合は、このルールの裁定を先延ばしにして「鎮痛剤」を即座に使用して構いません。ただし「攻撃の処理中」と「現在生命力が0点のPC」は「鎮痛剤」自体の使用を認めません。すなわち、ダメージ発生時にはそのダメージを完全に受け終えてから「鎮痛剤」の検討を行え、「鎮痛剤」を「装甲」のように扱うことはできないものとします。


    シナリオ本編

    ・導入

    1. PC1とPC2の導入

     PC1とPC2は同窓会の会場で横並びに座っています。会場はそれなりに広くこぎれいな料亭の宴会場です。既に会場内には結構な人数が集まり、賑わっています。二人の元へ今回の幹事である「須崎孝介」がグラスを持って声を掛けに来ます。

    「おお、よく来てくれたなぁ。PC1と……えーっと、誰だっけ? (PC2の反応を待つ)なーんてな、冗談だよ! もう少ししたら先生も来ると思うし、まあ今日は楽しんでいってくれ! ははは!」

     このような要領で適当に話を合わせてください。意識しておくべきことは、彼はPC1は覚えていますが、PC2のことは全く思い出せず、覚えているふりをしているということです。PC2はこのクラスの全員から忘れ去られている上に、誰も思い出せません。言いたいことを言って満足した須崎が、他の参加者の方へ移動する様子を演出する等して、シーンは適当に終えてください。


    2. PC3の導入

     会場にドタドタと慌ただしく二人の人物が入って来ます。「おぉい! みんなぁ!! PC3が来たぞぉお!!」と泥酔した声で叫ぶ「高山亮一」と、案内されてきたPC3です。会場は歓迎の声が上がり、一層の賑わいを見せます。須崎はPC3に歩み寄り、捲くし立てます。

    「おお、PC3か。久しぶりだなあ、今日来られないって聞いてたけど、都合が付いたか! いやぁ、良かった良かった。随分雰囲気変わったなあ、お前は! まあまあ、ほら、今日は楽しんで行ってくれ! PC1の隣空いてるな。あそこに座れよ! あいつは何も変わってねえだろ! ははは!」

     概ねこのような感じで演出してください。ここで抑えておくべきことは、須崎はPC3の名前を知ってはいるが、顔に見覚えがないということです。また、高山は泥酔しており、正常な判断が出来ない状態です。須崎は言いたいことだけを言うと立ち去り、メインフェイズが始まります。

     スタート時点で公開されるハンドアウトは「須崎孝介」「高山亮一」「同窓会」の3つです。


    ・マスターシーン1

     1サイクル目終了後に挟みます。須崎が中央に立ち、皆に聞こえるような声で言います。「おーい! みんな! 榊原先生が来たぞ!!」その声と共に、宴会場に一人の男がやってきます。彼はこのクラスで担任をしていた「榊原進」で、会場は拍手で彼を迎え入れます。その後、彼は須崎や何人かと少し話すと、GMがランダムに決めた一人のPCの元へ歩み寄ってきます。

    「おー、久しぶりじゃないか。お前はまた……大きくなったなあ! どれ、もう酒も飲むんだろ? まあまあ、とにかく遠慮せずに飲め飲め!!」

     榊原は大分無理矢理グラスを押し付け、選ばれたPCに酒を飲ませます。酒を飲んでしまったPCは、血中アルコール濃度が1点上昇します。また、もし頑なにPCが酒を拒む場合には、以下の描写を付け加えてください。

    「酒を飲むことを頑なに拒んでいると、突如、あなたは後ろから何者かによって羽交い絞めにされた。腕を抑えられ、脚も抑えられ、さらには口を無理やり開かれる。あなたの眼前に、にやにやと不気味な笑みを浮かべる榊原のグラスが近づいてきた。口元へ酒を無理やり流し込まれ、あなたの喉がひりひりと痛み始める。口の中へと入りきらなかった酒は、びちゃびちゃと気持ち悪い音を立てながら、あなたの胸や腹へと零れていった……」マイナス2の修正を付けて、「緊縛」で恐怖判定。

     何にしても血中アルコール濃度が1点上昇することには変わりはありません。また、榊原もPC2とPC3には見覚えがありませんが、自分の威厳を保つために、覚えてるふりをしています。描写を終えたら適当にシーンを切ってください。

     このシーンの終了後「榊原進」のハンドアウトが公開されます。


    ・マスターシーン2

     マスターシーン1で選ばれていないPCどちらかの、2サイクル目のシーンが終了した後に挟みます(必ず2サイクル目の1シーン目か2シーン目の終了後になるはずです)。マスターシーン1で選ばれていない残り2人のPCの元へ、榊原がやってきます。どうすればこの短時間でそこまで酔えるのかと言う程に泥酔した榊原は、2人に酒を勧めます。

    「おぉい! 何だお前たち、グラス空いてるじゃないか!! おーい、ここに焼酎持ってこーい!! お前、誰が水も持って来いって言ったぁ!! (ボトルを奪い取って)これだけでいいんだよ!!(二人のグラスに酒を注ぎながら)ほれほれ飲め飲め~!」

     榊原はまたしても無理矢理、酒を勧めて来ます。しかも生の焼酎です。酒を飲んでしまった2人のPCは血中アルコール濃度が1点上昇します。また、マスターシーン1と同様、もし強く酒を拒むPCが「1人でも」いた場合には以下の描写を追加してください。

    「あなたたちが榊原の勧めを断り続けていると、ぴくりと一瞬彼の顔が歪んだのが見えた。その瞬間、榊原の両腕から人間の限界を超えて放たれるラリアットが、あなたたち二人の首を掠め取る。床に信じられない運動量で後頭部を叩きつけられたあなたたちの意識は、徐々に薄れていく。そのとき、周囲の何人かが動けなくなったあなたたちの腕に、注射針のようなものを刺し込んで来るのが見えた……。数分後、あなたたちは目を覚ます。あなたたちの口から首元にかけては、べっちょりと酒で濡れ切っており、榊原は既に立ち去ってしまった後だった……」マイナス2の修正を付けて、2人とも「夢」で恐怖判定。連帯責任です。

     当然血中アルコール濃度が1点上昇することには変わりありません。また、注射の跡が残っているかどうかはGMの判断に委ねます。あってもなくても怖いですね。


    ・マスターシーン3

     2サイクル目終了後に挟みます。メインフェイズ中に昏睡状態に陥ったPCは、このシーンの開始時に「生命力」を「閾値」+1点まで回復し、意識を取り戻します

     クライマックスへの導入です。どうにも様子がおかしいPCたちに気付いた須崎が3人に嫌疑をかけ始めます。

    「どうも最初からおかしいとは思ってたけど、お前たち、何か隠してないか? さっきからこそこそ動き回ってるだろ。分かってんだぞ」「第六感」で恐怖判定。

     迫りくる疑いの目を掻い潜るため、クライマックスフェイズへと移行します。


    ・クライマックスフェイズ

     戦闘は通常通り行われます。ただし、攻撃アビリティを使用しても暴力沙汰は起きず、すべてそのような名前の精神攻撃として扱います。すなわち「召喚」だろうが「火炎瓶」だろうが、精神攻撃です。効果はそのまま適用します。ストレスを与え、胃に攻撃を仕掛けるのです。

     また、回想シーンで初めて公開される秘密は参加PLのみが取得し、PCたちには取得できない情報とします。すなわち、回想はそのPCの脳内でのみ行われているものとし、その秘密によるショックや恐怖判定は、他のPCには生じません。回想シーンを行うPCは、脳内演出を行ってください。

     ラウンドの終了時に各PCは「情動」分野からランダムに選んだ特技で判定を行い、須崎への説得を試みることが出来ます(指定特技はPCごとに決めてください)。判定に成功したPCは須崎の嫌疑を完全に逃れ「これまで通り同窓会を楽しむ」もしくは「この同窓会から誰にも気付かれることなく帰宅する」のどちらかを選ぶことが出来ます。
     ただし、そのラウンド内で最も大きなダメージを受け(バッティングや狂気の効果等も含む)、かつ脱落していないPCは特に強く須崎に嫌疑の目を向けられ、この判定に挑戦できません。また、ここで強い嫌疑をかけられたPCは、プレッシャーにより狂気を1枚獲得します。ラウンド内で受けたダメージが同じPCがいた場合は、そのPCたちの中からランダムに嫌疑を掛けられ、誰もダメージを受けていない場合は全員からランダムに選ばれます。

     戦闘シート上に最後まで残っていた1人には、最早弁明の余地がありません。須崎によって秘密を暴露され、周囲の目に耐えられなくなります。1人残ってしまったPCは、バッドエンド表を振り、戦闘から脱落します。バッドエンド表の演出自体は、エンディングで行ってください。

     戦闘シートから全てのPCが脱落した段階で、クライマックスは終了です。

    【クライマックスフェイズの要約】

    ・攻撃はすべて言葉等による精神攻撃になる。

    ・回想シーンは脳内演出になる(他のPCは情報を取得しない)。

    ラウンドの終了時に「情動」分野の特技で判定を行い、須崎を説得することで戦闘から脱落し、残って楽しむか、黙って家に帰るかを選べる。

    ・ただしラウンド内で最もダメージを受け、且つ脱落していないPCは説得を試みることができず、プレッシャーにより狂気+1枚。

    ・戦闘シート上で最後の1人になると、バッドエンド表を振った後、脱落。

    ・戦闘シート上から全てのPCが脱落した時点でクライマックスは終了。


    ・エンディングフェイズ

    (1)説得の判定に成功した(嫌疑を逃れ同窓会を楽しんだ、ひっそりと帰宅した)

     何事もなく元の生活に帰れます。平穏無事な生活を十分に満喫しつつ、次なる人生を歩んでいくシーンを描写して終了。


    (2)バッドエンド表を振った(狂気の山札が無くなった、最後の一人になった)

     バッドエンド表の内容に従ってください。人間の建前とは恐ろしいものです。また、バッドエンド表の効果によって、PCの生命点が「閾値」に達し、且つ生存している場合は「急性アルコール中毒表」も適用してください。


    (3)急性アルコール中毒表を振った(現在生命力が血中アルコール濃度以下になった)

     「急性アルコール中毒表」の内容に従ってください。事実として、急性アルコール中毒で意識を失った方のおよそ半数がそのまま亡くなっています。お酒は節度を守って楽しく飲みましょう!


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  • PL1人用インセイン シナリオ「大学」

    2015-03-14 00:00



    「第5回うっかり卓ゲ祭り」にて私が公開した動画内で使用した、インセインのオリジナルシナリオ「大学」を適当に投げておきます。インセインを遊んでみたいけど友達が少ない方、ただの物好き、今春留年された方、どなたでもどうぞ。

     また、動画内で行われたセッション後に、シナリオの細かいところに修正を加えてるので、動画を見て遊んでみようと思われた方は一応ご注意ください。微妙に変わってます。
     最後に、当然ですがこのページは動画のネタバレ満載です。ネタバレが嫌な方は先に動画を見てしまいましょう。



    (最終更新日:15/6/29)


    PL1人用インセイン シナリオ「大学」


    GM向けシナリオ概要

     タイプ:特殊型 リミット:3 人数:1
     単位を取得しよう! PL1人用インセインジョークシナリオです。しかし難易度は決して低くありません。


    使用狂気

    「広がる恐怖」「盲目」「現実逃避」「恐怖症」「かんしゃく」から4~5枚。枚数は難易度調整です。4枚だとそれなりに鬼畜っぽくなります。


    使用シーン表

    「本当は怖い現代日本シーン表」


    各種情報

    ・PC1の使命(ハンドアウト)

    「あなたは何の変哲もない大学生だ。あなたの使命は平穏無事にこの大学生活を乗り切ることである」

    ・PC1の秘密

    「ショック:PC1。ホラースケープ。あなたは実は単位を取り違えている。不要な単位を過剰に取り、必修の単位を取り損なっているのだ。もし次の試験で三科目のうち一つでも落としてしまえば留年が確定する。あなたの本当の使命は「「プライズ:単位」を取得する」ことだ。「先輩」、「親」、「学友」のハンドアウトが公開される」


    ・場所:掲示板

    概要「掲示物が乱雑に貼られている上に、構内の三か所に点在しているため、必要な情報がなかなかみつからない」

    秘密「ショック:なし。よくよく探してみるとそこには、あなたとあなたの友人「高山亮二」を、あなたの学科の教授「須崎孝弘」が呼び出している旨の記載がされている。「高山亮二」と「須崎孝弘」のハンドアウトが公開される」


    ・NPC:高山亮二

    概要「あなたの友人。それなりに仲はいい」

    秘密「ショック:全員。昨日、須崎孝弘の研究室を出た後、絶叫しながら大学構内を走り抜けていった姿を目撃されている。現在は行方不明になっている。「情景」で恐怖判定。」


    ・NPC:須崎孝弘

    概要「あなたの学科の教授。今まで直接あなたと関わったことはないが、学生想いで人が好いことで有名」

    秘密「ショック:全員。最近、一部の学生を呼び出しては何かを行っているらしい。具体的に何をしているのかは不明だが、彼と接触した直後、失踪した者もいるらしい」

    (追記:このハンドアウトの調査はあくまで「須崎孝弘」という人物に対する調査なので、PCがこの情報を須崎本人に尋ねないよう描写は工夫してください。呼び出しの件に関してPCが触れた場合は、会議や講義を理由に、放課後改めて研究室に来るよう促してください。)

    ・NPC:先輩

    概要「とにかく今は少しでも助けが欲しい。こんなとき頼りになるのは……先輩だ!」

    秘密「ショック:なし。そういうことならいいものがある! あなたは「プライズ:過去問」を手に入れる。」


    ・NPC:学友

    概要「とにかく今は少しでも助けが欲しい。こんなとき頼りになるのは……学友だ!」

    秘密「ショック:PC1。お前のためなら仕方ない……とっておきの方法がある! 「学友」は「悪友」だった! あなたは「プライズ:カンニングペーパー」を手に入れる」


    ・NPC:親

    概要「これはもう、予め親に話しておいた方がいいだろう……。正直に言って保険をかけるんだ」

    秘密「ショック:PC1。あんた…留年は許さんよ。留年は許されない! ここで留年すれば、強制退学の上、家業の刺身の上にたんぽぽを載せる作業に一生を費やさなければならない! 「拷問」で恐怖判定。」


    ・プライズ:過去問

    概要「今回の試験の過去問。クライマックスフェイズに一度だけ、判定の達成値を+2することができる。ただしこのプライズを使用する場合、ダイスを振る前に宣言すること。」


    ・プライズ:カンニングペーパー

    概要「手のひらで上手くカモフラージュできるカンニングペーパー。クライマックスフェイズでの儀式判定を一度だけ、目標値5での判定に出来る。このプライズの秘密を調べるには「効率」での補助判定に成功しなければならない」

    秘密「ショック:PC1。このプライズを使用しての判定に失敗した場合、一切の振り直しは許されず強制的にセッションは終了し、バッドエンド表を振らなければならない」


    ・プライズ:単位

    概要「キンキンに冷えてやがるっ……!! あ…ありがてえ…!!」

    秘密「本当にやりかねない……! 単位1つのために…カンニングだって……!」

    (追記:秘密は宣言だけで開けます。また、このプライズの情報に全く意味はないので、GMさんのお好みで改変してくださって構いません)


    シナリオ本編

    ・導入

     本シナリオではPC1はスタート時点で、ハンドアウトの表側だけを参照でき、自身の秘密はシナリオを進める中で明らかになる。PLには敢えて「あなたに秘密はない」とウソを教えてもいいかもしれません。
     試験を三日後に控えたPC1。もうすぐ長い長い春休みを目前にしたPC1の元に、一通のメールが届く。送信元は大学事務。その内容は「このメールを見た者は至急、学部の掲示板を参照すること」とだけ書かれたものである。「掲示板」のハンドアウトが公開され、セッションスタート。


    ・マスターシーン1

     1サイクル目終了後に挟む。夕刻、随分と薄暗くなった学部棟を歩いているPC1を叫び声が襲う。この建物内での叫び声だということは間違いないが、具体的にどこから聞こえたものかはわからない。描写は以下を読み上げる。

    「うわああああああああ!! 突如あなたの鼓膜を、中耳ごと引き裂かんとするかのような叫び声が襲う。それは確実にこの建物内からの声だったが、一体どこから聞こえて来たのかはわからない。廊下のずっと奥から聞こえたような気もするし、あなたの、そう、まさにあなたのすぐ耳元で、聞こえたような気もする……」「物音」で恐怖判定。

     ちなみにこの叫び声は単位取り違いどころではなく、履修忘れまでしていた「高山亮二」の、留年確定宣告による断末魔の叫びです


    ・マスターシーン2

     2サイクル目終了後、須崎孝弘に会うかを確認した上で、会うことを選択した場合に挟む。以下を読み上げる。

    「薄暗い、須崎の研究室。デスクの上にはよくわからない機械や、液体の入った試験管、レポート用紙などが所狭しと置かれている。須崎は、そこにかけたまえ、と木製の丸椅子を促した後、少しの間黙り込み、ついに口を開く。……実はキミは……進級できないかもしれない」ホラースケープ・会話。PC1の秘密を公開する。

     不条理な内容は全部ショックによる幻覚で片づけてください。演出内にのみ出てくる人は以前留年した知り合いとかでこじつけてもいいかもしれません

     このマスターシーンは「掲示板」の調査判定に成功したことを前提に行っています。1サイクル目で「掲示板」の判定に失敗し、2サイクル目で成功していた場合は、3サイクル目にこのシーンを作りましょう。その際、マスターシーン3は不要です。3サイクル連続で失敗した場合は知りません。とりあえず試験だけ受けさせとけばいいんじゃないでしょうか

    ・マスターシーン3

     3サイクル目終了後に挟む。クライマックスへの導入。PC1は試験に向かう。間近に迫った試験に「時間」で恐怖判定。


    ・クライマックスフェイズ

     以下の内容をそのまま伝えれば良いでしょう。儀式はインセイン公式HPの儀式シートを使うと見やすくなります。

     戦闘は「儀式」システムによって行う。儀式名は「期末試験」、参加条件はPC1、ペナルティはすべて「失敗した場合、未公開の「狂気」を一枚顕在化する。未公開の「狂気」が無い場合、「狂気」を新たに一枚得る」、儀式の順番は任意、指定特技は「数学」「教養」「天文学」。この戦闘の勝利条件は儀式を成功させる以外にはない。また、この戦闘では「逃走」を選択することが出来る。判定は不要だが「逃走」を選んだ段階で戦闘は敗北となる。

    エネミーは「現象」のエネミー「試験」。このエネミーに対して、命中判定を行うことは出来ない。プロットは6をとり、アビリティはオリジナルアビリティ「難問」のみを持つ。アビリティの詳細は以下。

    「アビリティ:難問。命中判定は自動成功。対象となったキャラクターは「知識」分野からランダムに選ばれた特技で恐怖判定を行う」

     この戦闘に勝利した場合、戦果として「プライズ:単位」を得ることができる。


     バッティングした場合は、試験の日に限ってお腹が痛くなるとかいうアレで片づけましょう。ストレスによる胃痛などでもいいです

    (追記:もしPCが「知識」分野に2つ以上修得特技を持っていた場合、儀式判定が非常に楽に進んでしまうので、「難問」の指定特技を完全にランダムにすることでバランスが取れるかもしれません。その場合「難問」の説明文の「「知識」分野から」の記述を削除してください。なぜそのような難問が出るかは教授の無茶振りとか言っておけば誤魔化せるでしょう)


    (追記の追記:動画内で使用した儀式シートです。ご参考までに。どの段階から始めても構いません)



    ・エンディングフェイズ

    (1)戦闘に勝利した(単位を取得した)

     PC1が春休みを無事に迎え、また4月、桜の舞う大学に新たな学年となって向かっていくシーンを描写して終わり。

    (2)戦闘に敗北した(単位を取得できなかった)

     薄暗い工場の中、ベルトコンベアーから流れてくるパックの刺身の上にPC1がせっせとたんぽぽを置いていくシーンを描写して終了。


    (3)バッドエンド表を振った(狂気の山札がなくなった、カンニングに失敗した)
     バッドエンド表の内容に従ってください。単位とは恐ろしいものです。