90年代アニメ『モンタナ・ジョーンズ』のロケ地 探訪(2)日本編
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90年代アニメ『モンタナ・ジョーンズ』のロケ地 探訪(2)日本編

2020-03-15 18:26
    90年代『モンタナ・ジョーンズ』ロケ地 検証(日本舞台回編
    日本を舞台にした第50話を、ロケ地から小道具まで検証。
    ゼロ卿の言葉を借りると「弁解は罪悪」にならないものを目指します。


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    第一弾の反響、有難うございます。
    コメント見るだけでも同じ時代を生きていた人の気持ちを共有できて、嬉しいです。


    ◆今回の内容
    前回、本作は意外と行き先の土地を忠実に再現していることを述べました。
    今回は時代考証も頑張っている!という話を、第50話を踏まえて書きます。
    何故、モンタナ達は浅草に寄る描写があったのか?何故モンタナが女性に見惚れたのか?という話も。

    ▼第083号
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    アニメの歩き方®
    モンタナ・ジョーンズ』ロケ地研究2 日本編
    KIYASUWALKER
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    ■そもそもモンタナ・ジョーンズとは?(part1読んだ人は読み飛ばしてください)
    物語は、世界の遺跡をめぐり、騒動の末、悪玉から財宝を守る物語というのが基本パターンである。個性的なキャラクターやメカデザインも楽しい。声優も今振り返ると、大塚明夫さん、中尾隆聖さん、岩男潤子さん、滝口順平さん・・・と、思い出すだけで幸せになれる。今も続く『忍たま乱太郎』や、実質後続番組の『飛べ!イサミ』など、NHKの夕方アニメが力を増した時期の作品。niconicoでいうと「NHKの本気」タグが猛威を振るうあたり。



    宮崎駿監督が参画した『名探偵ホームズ』と同じイタリアのスタッフがいる為、キャラクターデザインが『名探偵ホームズ』そっくりであることでも有名。ちなみに、残念ながら『モンタナ・ジョーンズ』はDVDやBlu-rayなどのソフト化はされていない。

    ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

    【第50話 日本へ! 嘆きの戦士・義経の財宝】
    アニメシリーズの終盤にて登場した日本を舞台にした回。
    共同制作のイタリアは何度も登場してきたことを考えると「ようやく」であった。
    源義経の黄金の鎧兜を探す旅。
    ここでは、ボストン→東京→平泉 の描写について検証していきたい。

    ▪️ボストンと浮世絵

    ▼筆者が歩いたボストンの様子(アニメの描写とは違います)
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    モンタナ達が暮らす、ボストンの街からスタート。
    建物の形状からして、ここは「ボストン美術館」である。
    https://ja.wikipedia.org/wiki/ボストン美術館

    ▼Amazon画像より


    ここで留意しなければならないのが、記念すべき第一話の冒頭登場の建物である「Christian Science Publishing Society」と異なること。
    https://en.wikipedia.org/wiki/Christian_Science_Publishing_Society

    ▼ボストン美術館の写真がないので、同じくボストンにあるマサチューセッツ大学の写真
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    この違いは思いの外重要。何故なら、ボストン美術館は日本の美術品に強いのだ。
    アルフレッドが日本に思いを馳せるのには最適な場所。

    これを踏まえると色んな事実が見えてくる。
    特に、アルフレッドが眺めている浮世絵は、
    実際にボストン美術館に所蔵されているものである点だ。
    勝川春潮作の、浅草寺の仁王門の様子。

    勝川春潮 Niômon Gate at Sensô-ji Temple in Asakusa
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    お気づきだろうか?
    つまり、この後、主人公たちが落ち合う場所と全く同じ場所の絵である

    さらに、着物の女性に対して男が一人見とれていると言うことは・・・?
    これって、この後のモンタナが同じ行動をするでしょ?

    だからこそ、モンタナたちは、
    直接中尊寺へ向かわず、日本の東京・浅草の仁王門前に集合する演出がなされたと考えられないだろうか?
    こだわり抜いている!
    それぞれの演出について本を書きたいくらいだ。
    (ちなみにこの絵もアニメでは獣人化されている。鼻が丸い)


    東京銀座4丁目
    服部時計店が登場。現在で言うと和光。
    このブロマガではゴジラシリーズを始め、沢山の検証で登場している。
    1932年 6月10日、二代目時計塔竣工。1930年代という舞台に合っている

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    隅田川
    一瞬映るだけだが、
    両国橋→ 蔵前橋→厩橋→駒形橋
    だと思われる。

    驚いたのは、橋の形や、地形にも意外とこだわっていること。
    道の形状も、特徴を捉えている。一部、1930年代の橋とは違う形のものがありそうだが、これだけ拘れば十分だろう。

    ▼この写真はアニメと逆向き
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    吾妻橋
    ゼロ卿が停泊したのは、形状からしても、おそらく吾妻橋という設定だろう。
    この橋は、浅草寺に最も近い橋である。

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    吾妻橋と考える理由は、何と言っても、照明が現代と吾妻橋と同じ形をしている為だ。
    1930年代の吾妻橋は、ちょうど現在の形状に切り替わった頃である。

    ▼この形の照明
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    ▼最近色合いが変わったので、ちょっと前まではこれでしたよ、と言う図。『男はつらいよ』で満男が待ち合わせてしていた図からも確認できる。


    浅草寺俯瞰
    有名な雷門は関東大震災で消失中。
    なので、カメラに映さないのは視聴者を混乱させない上で正しい

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    同じく五重塔を映さないのも、視聴者を混乱させないという点では正しい。当時は、宝蔵門からみて西ではなく東にあった。ただ、モンタナが「失礼」と言った場面の奥にあるのが、歴史上とは違う位置にある五重塔に見えなくもない。

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    仁王門
    仁王門(宝蔵門)。事前にアルフレッドが眺める浮世絵で登場していた場所だ。
    これは、映画と同じ角度を再現できる。
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    アニメでは団子屋があったあたり。
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    なお、筆者も30年代ジャストの資料を見たことがないので勘違いかもしれないが、浅草寺本堂の周りの灯篭・木・露店は、ふた昔前の明治時代の浅草の写真にそっくりである。

    浅草を出立
    一旦、中尊寺と逆の南へ飛んだのですかね?
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    中尊寺近くの川
    モンタナが停泊した川。どの川かは不明だが、近辺には川がある。
    写真は中尊寺から眺めた川。

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    中尊寺の坂

    注目すべきは、アニメであった竹の柵があること。
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    さらには、石垣もある。
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    二つ合わせるとこのような形で、モンタナたちが歩いた道が、再現できます。
    (写真は柵を越えずにうまく撮影できる場所です。念のため)
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    ここで、見習い小僧の九郎(と言う漢字で良いのかな?)が杉の木の枝の上にいた。
    ただ、これは高すぎる!これほどまでに高い枝に登り、かつ、飛び降りられるとは思えない(汗)
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    九郎が「先行ってくる」と駆け上がった場所で最も近しい場所はここ。
    石垣と竹の柵があり、かつ、上向きの坂になっている。

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    中尊寺
    金色堂と勘違いされやすいが、これが「中尊寺」である。
    アニメとほぼ同じ角度で撮影。まさにそのまま。

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    アニメで横に映っていた建物はなんだろうと思っていたのですが、売店でした。
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    和尚と話したのはこの辺りかもしれない。が、綺麗には一致しない。
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    アニメの背景にあった紅葉は存在します!
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    金色堂
    こちらも、アニメと同じ雰囲気。坂、木、お堂の位置がそのまま。
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    現在は移築されている、当時のお堂はこちら。
    アニメだと建物が現在より縦長だったのは、史実に合わせているからかもしれない。
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    金色堂の中の写真は撮影できないので、Amazonの本の表紙を載せます。
    柱はアニメほど高くないものの、模様は忠実でした。
    鳥の模様もそのまま。




    最後に
    時たま字幕で出る「1930年代」という設定。
    これは元ネタの『インディ・ジョーンズ』に準拠していると思われる。
    つまり、モンタナの世界では目立たないが、ナチスがいる世界でもあるのだ。そういう世界情勢を踏まえてみると興味深い。
    モンタナが訪れたのが、日本が国連を脱退した前だったのか後だったのか。。。

    どんな情勢であれ、お団子含めて日本を満喫してくれたことを祈る。

    ▼現在、浅草ではお団子を扱う店は少ない。。。

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    ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

    [このブロマガは?]
    チュニジア、ヨルダン、イスラエル、トルコ、マレーシア、中国…
    映画のロケ地を中心に廻ってきた旅行について紹介する。

    大体、毎週土曜〜月曜のどこかで更新したいと思っていますが・・・。

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    これからロケ地へ行く人の何かしら有益な情報になっていただければ嬉しい。
    行かない人も、映画をテーマにした旅の雰囲気を楽しんでいただければと思う。



    ★ロケ地旅行記シリーズ一覧★

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    キングコング編 本編(アメリカ: ニューヨーク)
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    ▼アフリカ
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    ▼日本

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    ■著者紹介
    KIYASUWALKER(きやすうぉーかー)
    好きな映画は、ナチス前のドイツ映画、戦後の日本映画、そして、スターウォーズ。
    問い合わせは、コメント欄か、twitterで@kiyasuまで。f:id:kiyasu:20160224222531p:plain

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