【連載12回目】映画の歩き方: 香港『インファナル・アフェア』編
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

【連載12回目】映画の歩き方: 香港『インファナル・アフェア』編

2014-10-26 05:00
    ▼第012号
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    映画の歩き方®
    香港『インファナル・アフェア』編
    KIYASUWALKER
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    チュニジア、ヨルダン、イスラエル、トルコ、マレーシア、中国…
    映画のロケ地を中心に廻ってきた旅行について紹介する。

    これからロケ地へ行く人の、
    何かしら有益な情報になっていただければ嬉しい。
    行かない人も、映画をテーマにした旅の雰囲気を
    楽しんでいただければと思う。

    香港編は、今迄の狂気に満ちた旅ではなく
    もしかして映画に出てきたあの場所?
    という感覚で
    ゆるく廻っている
    一章で纏めます。

    ▼例えば、こんなロケ地をまわります
    衝撃の場面。ウォン警視が突き落とされるビル…





    ■そもそもインファナル・アフェアとは?

    映画史の中でも稀に見る完成度の脚本
    1.潜入捜査官と、そのマフィアから警察に潜入する男の物語。お互い正体を隠したまま任務を遂行する。
    2.香港映画の傑作中の傑作

    正体を隠した者同士の戦いを軸とした緊迫した展開は、たまらない。全篇に流れる、青と灰色の色合いは強烈で忘れられるものではない。


    Infernal Affairs (Blu-ray Version) インファナル・アフェア 限定デラックス DVD-BOX

    ハリウッドでは『ディパーテッド』としてリメイク。

    アカデミー賞も受賞した。
    個人的にはオリジナルの方が素晴らしいと思っていますが。

    ディパーテッド [Blu-ray]



    ■さらには、恋する惑星とは?
    もうひとつ『恋する惑星』という映画も、
    今回のロケ地探訪では重点的に廻った。

    恋する惑星 [Blu-ray] 

    「後半のパートが好き。特に最後のやりとりが好きであり、フェイ・ウォンの曲『夢中人』が流れる開放感が最高」。大体、この文章に集約されているかと思う。筆者は日本人なので、前半パートに登場する金城武という役者にも注目すべきなのかもしれませんが、やっぱり上記の言葉に集約される。よく考えれば、"変人"達の映画。

    Chungking Express [DVD] [Import] Chungking Express [VHS] [Import] 

    筆者が初めて感じた、雑多だけど、ちょっと透き通るような、光輝く香港。

    ■改めて自己紹介

    ▼筆者


    ネットの中の社会人

    ◇映画
    ナチス台頭前のドイツ映画と、戦後暫くしてからの日本映画が好物。
    ・好きな監督は、フリッツ・ラング、黒澤、山中貞雄、溝口あたり。

    ◇宣伝
    ・100年後の学生に薦める映画2112本をひたすら書いています。
    ※文字制限でこのページの更新が止まってますが、実際は1800本ほど掲載。
    http://2112.hatenablog.com/entry/2112MOVIES_1





    ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

    【01.大まかなロケ地と旅程】

    日本から飛行機で香港へ行く。
    あとは鉄道と徒歩で何とかなる!

    D09 地球の歩き方 香港 マカオ 深圳 2014~2015

    【02.治安とか言語とか諸々】

    治安
    昼は大丈夫。
    夜は所謂、新宿歌舞伎町のようなところに行かなければ大丈夫。


    言語
    中国語。ただ、殆ど英語で事足りた。
    食事処は、英語は通じない所が多かった。

    料理
    美味しい

    ▼黒柳徹子さんオススメの場所にも行ってみた




    【03.到着編】

    香港の朝。
    夕方に飛行機で到着した筆者は、一泊し、さわやかな朝を迎える。
    空港からのアクセスも便利な街。

    インファナルアフェアでも、対岸のビル群を見て
    ゴルフをしたり、電話したりしていたなあ…



    そんな筆者を、
    伝説のアクションスター、
    ブルース・リーがお出迎え。
    このとき、没後40周年記念



    場所は、尖沙咀東部海濱公園(プロムナード)。ハリウッドのチャイナタウンのように、有名人の手形プレートがある「アベニュー・オブ・スターズ(星光大道)」の一角。


     

    ▼フィルムの女神?


    香港のアクションスターは、
    お亡くなりになったブルース・リーより、
    まだ生きているジャッキー・チェンの方が作品を観たことある人は圧倒的に多いと思う。

    だが、40周年記念で花だらけになったブルース・リー像は、色褪せない魅力と、まだまだジャッキー像を近くに建立させないオーラを感じた(ジャッキーは、リーと違い、手形のみ)。

    そして、40周年記念の大量の花を回収する
    掃除のおばさんが微笑ましい。




    尚、筆者のブルースリー作品の
    オススメは『ドラゴン怒りの鉄拳』

    ドラゴン怒りの鉄拳 [Blu-ray]

    震えるほどの快作。まず、オープニング。これほど冒頭の字幕からスムーズかつスピーディーにストーリーへ引き込んでいく作品は滅多に無い。続くクレジットもワクワク感が止まらない。筆者は何度もリピートして楽しんでいる(補足すると、筆者は広東語版で楽しんでいる)。続く序盤のアクションは、後にブルース・リーのアイコンとなるヌンチャクまで駆使しての戦い。ひたすら格好良く、強そうに見える。美しさまで感じる。最後の場面もまたニクい。燃えよドラゴン』も有名ですがー。

    ▼といってもジャッキー好きでもある筆者。
    この竹の工事現場を見て、ジャッキーアクションを思い出す・・・






    竹が出てくるのは、このへんの映画でしたっけ

    プロジェクトA2/史上最大の標的 [Blu-ray] ラッシュアワー2 [DVD]

    さて、移動を開始するわけだが…
    ※判りやすさ重視で時系列はいじって紹介しています




    【04.重慶大厦】
    この近くに、
    『恋する惑星』のエスニックなビル
    重慶大厦がある。このビル全体が、そう。



    日本の旅行用ガイドブックには「両替が良いところ」と記されている。
    奥に行くほどお得になるが、特に女性は怖い場合はあまり奥に行かない方がいいかも。
    とも、書いてある。



    バックパッカーには有名な場所で、
    実は筆者はこの日、ここに泊まってみたのだが…

    ▼ホテルへのエレベーター。


    お勧めはできない。
    例え問題なくても、精神的にタフである必要がある。
    普通に泊まっている女性客もいたが…。

    上の写真は、朝の写真なので誰もいないが、
    夜は香港の人種のサラダボウル。怪しい人達が一杯。
    現地の方に「●●●●●●●●●には気をつけろ」とアドバイスいただく。
    まあ、チャレンジングすぎる旅をしたと思う。

    ▼夜の異常で、怪しい雰囲気をなんとなく感じ取ってください。


    ちなみに、
    ドラえもんがいなくても成り立つ、
    不思議な注意書きがあった



    【05.もしかして、あのマクドナルド?】

    重慶大厦から10分くらい歩いた所にある。
    『恋する惑星』内で12分頃に登場するマクドナルド?

    さらには、『天使の涙』(『恋する惑星』の世界に属する)で、
    38分頃に登場するマクドナルド?

    ロゴも、照明も、装飾も異なるものに変わっているが、
    手すりの構造とかが、「やっぱりこのマクドナルドなんだな?」と思わせる。
    少なくとも、後者のマクドナルドか…両方ではないかと思うのですよね。



    尚、『天使の涙』は、EDを含めた最後の5分くらいが好きです。
    麺をすするあたりから(つまり、本当に最後らへんの場面)。

    天使の涙 [Blu-ray]

    厳しく言えば、それ以外の場面は、
    筆者の心にはあまり響かなかったですが。

    【06.うろうろと検証】
    インファナルアフェアの魅力の一つは、追いつめである。
    先駆者が、その象徴的な場面の場所を見つけていた。

    重慶大厦から歩いて10-15分くらいの場所。
    同じく九龍の尖沙咀内にある、廣東道の一角。



    ここの駐車場の


    この奥か?
    開始から55分頃の追い詰めの場面。
    もっと奥に入って確認すれば良かったのだが、
    奥の柱が…ほほう。


    さらに、電車で移動して、同じくロケ地を廻っていく。中環~上環あたり。
    金属的な建物が『インファナル・アフェア』の採用率として高いのですね。

    ▼角度があれですが、1時間2分目くらいに登場するあたり





    『恋する惑星』に一瞬出てくる
    世界一長いエスカレーター

    乗った写真を残さなかったのは失敗



    夜中に再訪。
    これに、屈みながら乗れば、映画の再現になるのですね?



    【07.さらにグルグル】
    『恋する惑星』『インファナルアフェア』シリーズに映画に登場したなあという所から、
    結局勘違いだったところ、ただただ好きなところまで。

    ちょうどガイドにも書いてあった、
    女性だらけの集会?があった。


    よく見ると男性もいるのだが、
    霞んで見える


    中東あたりから帰ってくると、
    日本の若い女性が町中にいる率の高さを実感するが、
    ここは、それ以上。





    さて、このへんは色々撮影されているはず(かなり大雑把)





    こういう雑多なところで食事シーンだったのかな?
    インファナルアフェア3の場面も、このへんのどこかなのだろうな。





    この店構え好きです




    雑多な感じが良い










    傘の使い方が好き


















     




    【08.信和中心
    ロケ地ではないが、
    旺角地区にあるショッピングセンター“信和中心”に寄る。



    ここは、
    日本のポップカルチャーが
    かなり詰まった空間である。

    オタク向け空間。
    日本人としては、頑張ってほしい施設である。






    ▼LINEのキャラクター!





    全体的に、日本の流行とタイムラグは殆どない。
    日本から持ってくるからか、特にお得な感じはしない。



    筆者が行った時は宮崎駿監督作品『風立ちぬ』の公開直後だったのだが、
    もう、公式本が売られていて驚いた。

    ▼この本だったかな?
    風立ちぬビジュアルガイド (アニメ関係単行本)




    VAMPSからテレビガイドまで



    けいおん!をモチーフにした看板が微笑ましい


    けいおん! 1期 コンプリート DVD-BOX (全12話+番外編2話, 327分) アニメ [DVD] [Import]

    個人的には、この施設よりも、
    町中の行商が大量に日本の漫画を売っていることに力を感じる。

    少年マガジンの漫画を大量に扱っているお爺さんが、
    『我妻さんは俺のヨメ』を一番目立たせていたときは、
    香港やるじゃないか!と思った。偶然目立たせていただけだろうけど。

    この旅行で、香港のアニメファンが
    どんなWEBサイトや、施設で情報を共有しているのかが判ったのは、勉強になった。

    ▼こちらは、九龍城跡に寄った帰りのバスにて。かなり平然とある。




    【09.粤海大廈】
    さて、改めて上環に着いた筆者。
    フェリーターミナルの近くにある粤海大廈を拝みに行く。



    このビル。道路を挟んだ、
    ビルの向かい側にマカオ行きのフェリーターミナルがある。

    ビルの向かいにある茂みまで映画に映っていたが、
    具体的に何の場面かというと…


    衝撃の場面。
    ウォン警視が突き落とされるビル…



    映画内で「警視は地下鉄で香港島側へ!」「上環で銃撃事件が発生」という台詞があったが、
    確かにその通り。

    警視も入って行った入り口。



    この手前に、
    タクシーを止めるのですな。
    今思えば「正面にタクシーを止めてくれ」というシーンを再現したかったものだ。




    【10.マカオ】
    さて、折角なのでフェリーに乗り込み、日帰りマカオを楽しむ。

    このマカオ編を加えると、
    一気に映画成分が薄くなってしまうのだが、
    折角ということ載せる。ご了承いただきたい。





    ▼良く日本のガイドに載っているあたり


    ▼カジノ





    ただ、どちらかというとカジノ街より、
    裏側の雑多な世界の方に興味がありました。
    ※以下、筆者の趣味の世界








    ▼ピカチュウ…。
    まあ、日本のキャラクターが浸透しているということで有り難い話なのかな?









    ▼見れば見る程良いアート













    マカオを舞台にした作品って、
    調べると本当に少ないのだけれど、
    場所を選べば、映画にできるポテンシャルはあると思うのですよね。
    香港のような狂気さは無いですが。

    ▼もっとマカオらしい場所を使ってくれれば…映画成分増せたのに
    007/スカイフォール [Blu-ray] 黄金銃を持つ男 [Blu-ray]


    ここ、可愛らしくて好きです。山のてっぺん。






    ▼マカオを見渡す




    ▼帰りの道に現れた龍


    というわけで、マカオにお別れ!




    【11.香港電影資料館】
    最後に、香港の映画博物館に寄る。
    筆者の旅は、ロケ地探訪だけでなく、
    その国の映像博物館に寄ることも目的にしており、その一環。
    いつか、他の国と纏めて紹介しても良いのだが、ここでは障りだけ。




    西湾河という、中心部からちょっと離れた場所にあります。
    地下鉄で行けます。

    ▼開園時間が遅い?早く開いてくれー。


    一番興味深かったのは、
    「必見香港映画100特集」



    ホームページはこちら。筆者がこの文章を書いている時点でも上映中。
    http://www.lcsd.gov.hk/fp/en_US/web/fpo/programmes/2011ms100/index.html

    日本では紹介されていない作品が一杯で、大変勉強になる。

    つたない中国語理解で読み取っていくが…
    セレクトが謎過ぎる。

    筆者が「香港映画最高です!」と言いたくなるセレクトにしてほしかった。





    とはいえ、万国共通の感性もある。
    初期ヨーロッパ映画の特集のポスター!しかもカッコいいデザイン。
    これを見ると、日本も香港も、変わらないところは変わらないな、という感じがします。

     

    ▼観たい方はこちらでどうぞ

    吸血鬼ノスフェラトゥ [DVD] 巨人ゴーレム [DVD]


    もう一つ、筆者が重要視しているのは、
    どんな本が売られたり、所蔵されているか?という点である。
    これで、その国の映画批評の権威が、何を大事にしているかを、
    筆者なりに読み取るのである。

    正直、日本の資料は非常に少ないと思った。
    黒澤明、宮崎駿、北野武。それくらい。

    北野武の本は、淀川長治さんが関わっていたもの。
    淀川さんがお亡くなりになった後の時代においては、
    少なくとも、日本では、香港の映画博物館に所蔵される発信はできていないことになる。
    いや、黒澤以前の作品でも、もっと評価されてほしかったが…。

    尚、数少ない日本語のままの本の所蔵は、
    先日お亡くなりになった、山口淑子さん(李香蘭さん)に関する本であった。
    凄い人生の方である。やはり、香港のスターだっただけあって、資料価値があるのか。

    ▼この本だったかな?
    李香蘭 私の半生 (新潮文庫)

    『蘇州夜曲』が映画で流れる場面、筆者は好きです。

    蘇州の夜 松竹映画 銀幕の名花 傑作選 [DVD] 李香蘭 / 蘇州夜曲 (SP盤復刻による懐かしのメロディー)

    ご冥福をお祈りします…!


    さて、次回はもしかしたら日本回。
    『尾道三部作&新三部作』編…かも?





    -------------------
    バックナンバー

    ★スターウォーズ編

    前編はこちら
    中編はこちら
    後編はこちら ←オススメ&人気
    補足編はこちら





    ★ロッキー編
    前編はこちら
    後編はこちら






    ★ローマの休日編
    前編はこちら
    後編はこちら ←判りやすくてオススメ






    ★シェルブールの雨傘編
    前編はこちら
    中編はこちら ←オススメ

    後編はこちら





    KIYASUWALKER®

    広告
    コメントを書く
    コメントをするには、
    ログインして下さい。