【連載45回目】映画の歩き方: 日本 静岡『七人の侍』ロケ地探訪 編 (後)
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【連載45回目】映画の歩き方: 日本 静岡『七人の侍』ロケ地探訪 編 (後)

2015-09-03 01:51
    ▼第045号
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    映画のき方®
    日本 静岡『七人の侍』編 (後)
    KIYASUWALKER

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    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    ちょっと間が空いてしまいましたが、
    前編はこちら

    黒澤明全作品ロケ地探訪一覧はこちら
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    ■このブロマガは?
    チュニジア、ヨルダン、イスラエル、トルコ、中国…
    映画のロケ地を中心に廻ってきた旅行を中心に紹介する。

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    これからロケ地へ行く人の、
    何かしら有益な情報になっていただければ嬉しい。
    行かない人も、映画をテーマにした旅の雰囲気を
    楽しんでいただければと思う。

    ■今回は『七人の侍』特集(後編)
    世界最高峰の映画『七人の侍』…のロケ地を廻ります!


    Akira Kurosawa [Import anglais]

    それから、後半の"おまけ"では、
    小津安二郎監督作品『お茶漬の味』のロケ地なども簡単に歩きます。
    場所は修繕寺温泉。
    興味ある方はこちらもどうぞ。

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    ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■


    【08.七人の侍ロケ地到着まで

    早速だがロケ地に向かおうと思う。

    特大写真「七人の侍」有名なショットその2、黒澤明監督作品

    宿を離れ、電車で引き返す。
    ※修繕寺温泉と宿の詳細は後ほどおまけに載せます

    修繕寺から、2駅離れた大仁駅だ。

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    ざっくり、ロケ地までの行き方を書いてみよう。

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    まず、駅の裏側方面にある
    「狩野川大橋」を渡る
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    道なりに進むとある、
    ローソンがある交差点を右折

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    あとは、道なり歩いていく
    セブンイレブンが中間地点と思ってもらえればよい。ま、そこそこ歩くのですが。

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    最後にトンネルを抜けると

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    ロケ地に到着!


    野武士の筆者「さて、どう攻めようかな…」

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    『七人の侍』の世界を俯瞰してみるのはこのへんがベスト。
    野武士の筆者「さあ、暴れ回るぞ!」

    The Seven Samurai poster (68cm x 98cm)

    ただ、ここから、撮影地に行くのは、
    田んぼや畑や川を突っ切る訳にはいかず、若干遠回りになる。

    ▼侍達のいた所に辿り着きたくて試行錯誤するの図。うーむ簡単には落とせぬ。
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    ロケ地に一秒でも早く辿り着きたいなら、
    山田川 下流から行くルートが良いかもしれない。
    googlemapで確認してみてください

    ▼そんなわけで「堀切」区 というところが、ロケ地!
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    後述する水車小屋のロケ地跡近辺に建っている
    工場の住所はこれ。

    ---------------------------------------------------------------

    (株)土屋建材 修善寺工場

    〒410-2418 静岡県伊豆市堀切575

    ---------------------------------------------------------------

    ここを参考に目指すと良いと思う。
    ※先駆者がこの住所を書いておいていただいたおかげで、筆者はスムーズに辿り着いた


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    ▼動画にしてみました!




    ▼若干検証に迷いがあるのだが、このポスターの左上の場面もこの山じゃないかな。
    あとは、意外と東京のセットやその周辺で撮られたものが多い…?

    The Seven Samurai Poster (68,2cm x 96,5cm)


    【09. 稲刈をしたり水堀を作る場面】

    写真の、ゆるやかなV字のようになっている山のラインが注目。
    この山並みは、よくよく映画の背景をみると、かなりの頻度で登場している。

    f:id:kiyasu:20150828001116p:plain

    例えば、
    下記5つの場面が撮影された一帯だと考える(違ったらごめんなさい)

    A. 女性農民の稲刈り菊千代が手伝う(奪う?)場面

    B.「お前も早く女房貰うんだな」と言って怒らせる場面。
    C. 水堀を掘る場面で、勘兵衛が監修をしているところ(堀り終わった後は、たぶんセット?)

    D. 菊千代が馬に乗る場面(後述)
    E. 野武士が矢でやられた後、仲間が「ひけひけ!」と叫ぶあたり

    ▼手前の山並みの後ろにある山も、ちょっぴり映画に出てきた
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    Everything I Know About Filmmaking I Learned Watching Seven Samurai


    【10.菊千代が馬に股がる場面】

    先ほどのD「菊千代が馬に股がる場面」をもう少し検証したい。
    馬に股がって走るも、落馬して、村人に笑われる場面の最初だ。

    この股がる瞬間の場面は、
    先述の山肌が背景であるように見える。
    ※その後は編集マジックで、若干違う場所に変わっているようにも見えるが…

    この場所は、山の麓のどのへんなのか。

    ■手がかり
    菊千代が馬に股がるところの手前には、
    が流れていて、
    さらにがかかっている。


    ■つまり
    可能性があるとしたら、この川沿いだ!
    ※川は二本あるが、山に近いこちらの川ではないか?と考える

    ▼勿論、映画に映っている山肌が見える
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    撮影当時よりかなり細い川になっている

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    …と思いながら、
    川沿いをひたすら歩く


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    すると、

    おお! なんと!?

    がある!
    しかも、
    映画にも似たような木がありませんでしたか!?

    (映画の木は、もう少し大きいイメージがあったから2代目?)

    ▼このへん?
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    ただ、やはり、具体的な場所は、断言はできない。
    橋も当然ながら、当時のものではない。
    この写真の、もう数十メートル後ろでも良い気がしている。

    ちょっと、自信は無いが、想像は膨らむ。

    Seven Samurai (Modern Film Scripts)


    【11.野武士が火攻めをしてきた場所】

    野武士が攻め込んでくる場所は、この山肌らへん。
    右から左へ、家々に火が放たれた。左になるほど水車小屋になる。

    f:id:kiyasu:20150817003651p:plain

    焼かれる家々を見て、村人達は泣き叫ぶ。
    撮影時は、山火事対策とか大変だったのではないかなあ。


    【12.菊千代が侍達を見据える場面】

    「ちきしょう」と言いながら
    侍達を、菊千代が仁王立ちで見据える場面。
    その後、鉄砲を避ける為に、堀を渡り村の中心に後退する。

    山肌を見据えて、川がある…となるとこんな感じか。
    写真にある手前の川を堀に見立てたのであろう。

    鉄砲弾が弾けた水は、
    写真手前の川ではなく、奥の田んぼの水を活用したのかもしれない

    ▼川と山肌からこのあたり
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    ただ、撮影当時より山の木が生い茂っているので、
    詳細の場所は全く自信が無い。

    左端にちょびっと空が見える山肌の角度がそっくりなので、
    大まかには、合っているであろう。

    ▼別の工場でも似たように映画の場面は再現できる

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    ちなみに、菊千代の馬に股がる場面で検証で使った川とは違う。
    こちらの川は「山田川」という。

    ▼山田川は、映画より川幅が大きく見えるが…


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    つまり、先ほどの堀を作る場面の撮影地とも異なる。

    撮影場所を移して、この辺り一帯を、完成した堀に見立てたのだ。興味深い。

    七人の侍 [Blu-ray]


    【13.火を放たれる水車小屋

    燃やされる水車小屋。
    「この子は俺だっ」と孤児になった赤ん坊を菊千代見つめる場面が撮影された。

    ロケ地は、下記写真の工場あたりで撮影されたはず。
    少なくとも、
    この山の麓であったことは間違いない。


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    水車小屋近辺は、
    火が放たれる前の場面にも登場するから見当がつきやすい。

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    例えば、父っ様を探して風車小屋に向かう家族が登場するところ。
    ざっくり検証だが、下記写真の奥にある山肌が見える。

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    また、風車小屋が焼け落ちる場面の背景にある山肌はこんな感じだ。

    ▼この角度!
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    【14.田んぼ]
    このお米を守る為に、侍達は闘った。パチり。

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    尚、ここで出会った方に、
    「七人の侍のロケ地なのでやってきました」と答えたら、特に驚いた感じではなかった。
    流石に地元では有名なのかな?


    七人の侍/羅生門


    【15.さらに、次のロケ地の御殿場を目指すのだが…】

    一旦、『七人の侍』編は、ここまで!
    御殿場にある『七人の侍』のロケ地は、
    同じく黒澤明監督作品である『椿三十郎』編の近くなのでまとめて書きます。

    ▼椿三十郎編
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    Sanjuro


    【おまけ: お茶漬の味ロケ地 と修繕寺温泉】

    滞在した修繕寺温泉。
    実は、映画『お茶漬の味』のロケ地でもある。

    お茶漬の味 [DVD] COS-023

    ▼こちらの温泉街。
    写真中央にあるのは「とっこの湯」。
    伊豆最古の温泉と言われる。弘法大師 縁の場所だそう。

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    サスペンスドラマに使われることもあるらしい

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    こちらは、指月殿。
    北条政子が息子 頼家の冥福を祈って建立

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    伊豆だけど、江戸川乱歩を思い出すシャッターの絵…

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    こちらは、筆者の趣味の建物…


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    さて、本題の『お茶漬の味』ロケ地。

    映画では、この
    パッケージ
    下の写真に映る、四人の女性が旅館に宿泊する設定

    お茶漬の味 [DVD] 小津安二郎 DVD-BOX 第二集


    その舞台は、老舗の新井旅館。

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    日本を代表する監督である
    小津安二郎監督 が手がけた作品。

    筆者が大学生のとき、大学の図書館では、
    小津監督の作品は随分借りられていたっけ。

    小津安二郎ミュージック・アンソロジー


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    各写真で見ると全部違う旅館に見えるが、
    一貫して一つの旅館である。色んな建物が混じっている印象。

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    映画とは角度が違いますが、特徴的な構造。
    ※映画では旅館内から撮影されている。筆者の撮影ポイントは外につき角度が違う

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    …というわけで、修繕寺温泉も映画の名残を満喫したのでした

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    【おまけ2: 五葉館(前編の続き)

    ■前編迄のあらすじ
    安宿を求めていたはずの筆者。
    意図せず、雰囲気が凄い旅館 五葉館に流れ着いていたのであった…。

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    部屋に置いてあった、パンフレットを見ると、
    映画やドラマのセットを手がけるデザイナーがデザインしたらしい。
    格好いい。

    ▼金魚がモチーフの宿

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    部屋に案内される際の階段で、
    金魚が泳いでいるので見つけてください」と女将さんに言われた。
    確かに金魚がいる!

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    細かいこだわりが楽しい。

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    写真では伝わりにくいかもしれないが、
    大変満足度の高い宿であった。

    非現実を味わえる空間…である。
    ちなみに、デザインだけでなく、心配りも素晴らしい。

    ▼こんな部屋は初めてだ…

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    ブログを拝見すると、
    コスプレイヤーさん達も、
    この空間を目当てに来ることがあるらしい。なるほど。

    「五葉館」googleで検索すると…
    てっきり、「五葉館 建物」「五葉館 予約」とかが検索候補で出てくると思ったのだが、
    「五葉館 女将」が最初に出てくる。
    素晴らしい建物やサービスも、美人の女将さんには敵わなかったのか…。



    次回 『椿三十郎』 編 か『ラン・ローラ・ラン』編 完全版

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    椿三十郎 [Blu-ray]


    追加宣伝
    黒澤明監督全作品ロケ地探訪記録
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    -----------------------
    バックナンバー

    ★スターウォーズ編 チュニジア
    完全版はこちら ←凄くオススメ&凄く人気
    旧版 前編はこちら

    旧版 中編はこちら
    旧版 後編はこちら
    補足編はこちら





    ★ロッキー編 アメリカ
    前編はこちら
    後編はこちら






    ★ローマの休日編 イタリア
    完全版はこちら ←判りやすくてオススメ&人気
    旧前編はこちら
    旧後編はこちら






    ★シェルブールの雨傘編 フランス
    前編はこちら
    中編はこちら ←映画未見の人もオススメ。筆者が一番好きな回

    後編はこちら





    ★インファナルアフェア編 中国
    本編はこちら





    ★アメリ編 フランス
    前編はこちら
    後編はこちら




    ★インディ・ジョーンズ 最後の聖戦編 ヨルダン
    前編はこちら
    後編はこちら
    補足編はこちら





    ★ミッション:インポッシブル編 チェコ
    完全版はこちら
    旧前編はこちら

    旧後編はこちら





    ★尾道三部作&新三部作編 日本
    前編はこちら ←ささやかながらオススメ
    後編は更新中







    ★ラン・ローラ・ラン編 ドイツ
    前編はこちら
    中編はこちら

    後編はこちら




    ★/ロシアより愛をこめて編 トルコ
    本編はこちら
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    ★キングコング編 アメリカ
    本編はこちら




    ★去年マリエンバードで編 ドイツ
    本編はこちら ←意外と面白いかも
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    ★菊次郎の夏編 日本
    前編はこちら
    中編はこちら

    後編はこちら

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    ★きっと、うまくいく編 インド

    前編はこちら
    中編はこちら ←最高アクセス
    後編はこちら

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    ★男はつらいよ編 日本
    前編はこちら
    後編はこちら
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    ★フォレスト・ガンプ編 アメリカ
    本編はこちら
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    ★ 支那の夜 蘇州の夜/蘇州夜曲 編 中国
    本編はこちら

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    ★バケモノの子編 日本
    本編はこちら

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    ★グッド・ウィル・ハンティング 編 アメリカ
    本編はこちら
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    ★海街diary編 鎌倉
    前編はこちら
    後編はこちら

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    ★七人の侍編 伊豆など
    前編はこちら
    後編はこのブロマガ

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    ★総集編 ※まとめ記事
    こちら

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