閉じる
閉じる
×
▼第050号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━映画の歩き方®
ヨルダン『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』編(完全版)
KIYASUWALKER
![f:id:kiyasu:20150914004719p:plain f:id:kiyasu:20150914004719p:plain]()
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
連載50回目を迎えました。有り難うございます!
今回は冒険度が高い
『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』編 のロケ地探訪。
![インディ・ジョーンズ アドベンチャー・コレクション (期間限定生産) [DVD] インディ・ジョーンズ アドベンチャー・コレクション (期間限定生産) [DVD]]()
![フレームポスターA3サイズ インディ ジョーンズ 最後の聖戦 ハリソン フォード フレームポスターA3サイズ インディ ジョーンズ 最後の聖戦 ハリソン フォード]()
![インディ・ジョーンズ 最後の聖戦 [Blu-ray] インディ・ジョーンズ 最後の聖戦 [Blu-ray]]()
写真や文字を増量し、
完全版として改めて再構成しました。
▼聖杯のあるペトラ遺跡を目指す旅
![f:id:kiyasu:20151004013819p:plain f:id:kiyasu:20151004013819p:plain]()
▼絶景を旅します!
![]()
□どんな新規文章を追加したか(抜粋)
1.冒険の始まりであるイスラエルでの旅の様子を増量
2.別映画についても言及。『オーメン』『アラビアのロレンス』など。
3.『ヤング・インディジョーンズ』についてもちょっとだけ言及。また、『最後の聖戦』の説明も少し長めに。
![オーメン [Blu-ray] オーメン [Blu-ray]]()
□どんな新規写真を追加したか(抜粋)
写真、110%を目指しました。
▼イスラエルの写真を多めに追加
![f:id:kiyasu:20150930025336p:plain f:id:kiyasu:20150930025336p:plain]()
▼嘆きの壁の前で
![f:id:kiyasu:20150930025306p:plain f:id:kiyasu:20150930025306p:plain]()
▼ペトラ遺跡の写真も勿論増やしました
![f:id:kiyasu:20150930025352p:plain f:id:kiyasu:20150930025352p:plain]()
さらに興味があれば、
別の映画のロケ地詳細や連載も是非読んでください。
こちら
個人的オススメは
『スターウォーズ編』
『シェルブールの雨傘編』
『ローマの休日編』
『去年マリエンバードで編』。
映画観ていなくても楽しめるはず。
![f:id:kiyasu:20150302003356p:plain f:id:kiyasu:20150302003356p:plain]()
これからロケ地へ行く人の、
何かしら有益な情報になっていただければ嬉しい。
行かない人も、映画をテーマにした旅の雰囲気を
楽しんでいただければと思う。
■そもそも、インディ・ジョーンズ 最後の聖戦 とは?
■ヨルダンと本映画の関係
まず、『最後の聖戦』にてインディ・ジョーンズが訪れた場所は沢山ある。
羨ましいほどの飛び回りっぷり。
----------------------
1.ユタ州
2.ポルトガル沖
3.ニューヨーク
4.ベニス
5.ザルツブルグ
6.ドイツ
7.ハタイ共和国
----------------------
![ブロマイド写真★『インディ・ジョーンズ最後の聖戦』炎の中で縛られた2人/ハリソン・フォード、ショーン・コネリー ブロマイド写真★『インディ・ジョーンズ最後の聖戦』炎の中で縛られた2人/ハリソン・フォード、ショーン・コネリー]()
この「6. ハタイ共和国」の、
三日月の谷及びその中にある太陽の神殿、が
ヨルダンにる遺跡地帯ペトラで撮影されている。
今回は、そのロケ地へ向かう。
![E04 地球の歩き方 ペトラ遺跡とヨルダン 2014~ (ガイドブック) E04 地球の歩き方 ペトラ遺跡とヨルダン 2014~ (ガイドブック)]()
ジョーンズ博士が寄った、ザルツブルグについては、
『サウンド・オブ・ミュージック』編で言及するかもしれません。
![f:id:kiyasu:20151004021710p:plain f:id:kiyasu:20151004021710p:plain]()
[補足] ロケ地 ペトラ遺跡について
大変広い遺跡であり、
『最後の聖戦』に登場する箇所は、そのほんの一部にすぎない。
▼有名なこの場所だけがペトラ遺跡ではない
![Petra Petra]()
そこで、
マイナーな例として別の映画を挙げたい。
『シンドバッド虎の目大冒険』である!
![【映画チラシ】シンドバッド・虎の目大冒険//洋画/SF 【映画チラシ】シンドバッド・虎の目大冒険//洋画/SF]()
この映画の30分目頃。ペトラの遺跡がロケで使用されている場面が出てくる。
『最後の聖戦』よりも、ずっと、広い範囲の遺跡が映像として収まってる。
折角なら、本作も観てから、ペトラ遺跡に行ってみてはいかがか?
▼もっともっと広いペトラ遺跡
![Petra Petra]()
この作品は、『ゴジラ』にも影響を与えた、
ストップモーションの特撮の神様レイ・ハリーハウゼン氏が参画していることで有名な『シンドバッド三部作』の最終作。
▼特撮の神様の本!
![レイ・ハリーハウゼン大全 レイ・ハリーハウゼン大全]()
ただ、作品としては強く推せない。
特撮としては、二作目に登場する陰母神カーリの方が筆者は好きだし…。
この三作目は少々間延びが…。
とにかく、広い遺跡であることを覚えておいて、
この後掲載する実際のロケ地探訪の文章に
供えておいてほしい。
■改めて自己紹介
▼筆者
![]()
◇映画
・ナチス台頭前のドイツ映画と、戦後暫くしてからの日本映画が好物。
・好きな監督は、フリッツ・ラング、黒澤、山中貞雄、溝口あたり。
◇宣伝
・100年後の学生に薦める映画2112本をひたすら書いています。
※文字制限でこのページの更新が止まってますが、実際は2000本ほど掲載。
![]()
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
【01.大まかなロケ地と旅程】
筆者の旅程は今回も若干変則的。
ロケ地のあるヨルダンのお隣の国、
イスラエルにも行きたかったのだ。
-----------------------
1.日本(成田)
2.飛行機
3.イタリア(ローマ)
4.飛行機
5.イスラエル
6.バス&国境を歩いて渡る
7.国境を越えたらタクシー
8.ヨルダン(ペトラ)
-----------------------
イスラエルに興味なければ、
ヨルダンの空港から直接行くのが良いだろう。
尚、8番のペトラ遺跡の後は、
ヨルダン内で、死海に行った後、
首都にアンマン行き、少し観光した後で、飛行機で出国した。
![]()
【02.治安とか言語とか諸々】
治安(ヨルダン)
難しいところだが、中東の中では安全だからこそ、ヨルダンに難民キャンプがあったのだと思う。ただ、情勢が悪化しないように色々とピリピリしているのに代わりはないように見えた。
※イスラエルは特に良く判らない国なので、そのときの情勢で判断ください。聖地と観光地は、筆者が行ったときは、全く気になりませんでした。
言語
観光地しか行かなかったので、英語で何とかなりました。
【03.イスラエル編】
ヨルダンへ行く前に、
お隣の国イスラエルの、
(自称首都である)聖地エルサレムから本旅行は出発する。
▼早朝の観光客が殆どいないエルサレム
![f:id:kiyasu:20150930025259p:plain f:id:kiyasu:20150930025259p:plain]()
X.ユダヤ教
Y.キリスト教
Z.イスラム教
この、三つの宗教の聖地。とんでもない場所だ。
![f:id:kiyasu:20151004013833p:plain f:id:kiyasu:20151004013833p:plain]()
当然ながら、今も昔も複雑な闘争が耐えない。
そんな、この国のことを知っておきたく、筆者は入国した。
[おまけ]
旅の途中で訪れた、イスラエルの歴史が学べるアトラクション。
英語用のヘッドホン付き。
どの歴史も満遍なく学べる感じであった。オススメするかというと、微妙であるが…。
![]()
さて、イスラエルの空港では、着いた時点から洗礼を受けた。
あまり日本人が好まれていないようだ…。
■洗礼1
空港の清掃員?に呼び止められて、
「日本人? 何故、何のために、どこの場所に泊まるのか」と尋問をされる。
何故、入国審査の前に詰問されないといけないのだ?
■洗礼2
筆者の受け答えのどこが良く無かったのか判らないが、特別室に連れて行かれていかれる。他にもどこぞの白人のお兄さんと、お姉さんがそれぞれ、特別室の前で待たされていた。30分くらい経って入室。ただ、室内の人は「ああ、また日本人が連れてこられたのね」と和やかなもので、すぐに解放してくれた。
------
■エルサレム
折角なので、エルサレムについて、いくつか抜粋して紹介する。
▼ムハンマドが昇天したとされる場所に建てられた「岩のドーム」
![]()
▼「嘆きの壁」。昼は観光客が増えるので、早朝に熱心なユダヤ人の方々が祈っている。
写真はその、早朝の様子である。この時間は恐れ多くて、壁には近づけない。
![]()
▼イエス・キリストのお墓がある、聖墳墓教会
![f:id:kiyasu:20150930025329p:plain f:id:kiyasu:20150930025329p:plain]()
ここが、お墓。その後、"復活"されたので、中に本人はいらっしゃいません。
![]()
キリストの身体が埋葬の為に準備されたと信じられているところ
![f:id:kiyasu:20150930025336p:plain f:id:kiyasu:20150930025336p:plain]()
▼その、イエス・キリストが復活された後、昇天された場所。足跡が残っている。
![]()
▼白いのは全部、イスラム教徒のお墓です
![]()
![f:id:kiyasu:20150930025342p:plain f:id:kiyasu:20150930025342p:plain]()
最後の晩餐の場所など、
聖書や宗教画で観た場所もいっぱい。
▼嘆きの壁の前にて
![f:id:kiyasu:20150930025306p:plain f:id:kiyasu:20150930025306p:plain]()
![f:id:kiyasu:20150930025318p:plain f:id:kiyasu:20150930025318p:plain]()
[おまけ]
最終目的地のヨルダンではないが…
イスラエルとインディ・ジョーンズの関係
ヤング・インディジョーンズ シリーズ!
『砂漠の勇者たち/ daredevils of the Desert』
パレスチナが舞台だ。
後述するアラビアのロレンスも登場する。
(設定年度:1917年、舞台:パレスチナ)
![Young Indiana Jones: Daredevils of the Desert [VHS] [Import] Young Indiana Jones: Daredevils of the Desert [VHS] [Import]]()
ジョーンズ博士は、
劇中、宗教に関係していた冒険を(偶然にも)していた。
パレスチナだけでなく、エルサレムは彼の人生の中で訪れたことがあることだろう。
![Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull (Scholastic Readers) Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull (Scholastic Readers)]()
■もう少し踏み込んでエルサレム近辺を見てみると
▼筆者の好みの風景達
![]()
![]()
貧しさ、はある。このへんの町で、凄く小さい子のお腹が大きかったときは、
ちょっと苦しくなってしまったが…。
![]()
遺跡発掘中
![]()
遺跡ばかり見せたが、
新都市街に近づく程近代的になる。
![]()
中東のキティちゃんの人気は凄い。
イスラエルのマークのグッズと一緒なのが、不思議。
![]()
![]()
■イスラエル内でロケ地探訪はせず
イスラエル内ではロケ地探訪はしていない、ゴルゴダの丘とか、
場所自体が壮大な聖地巡礼地であるわけだし…
▼正直、筆者が鑑賞したイスラエル映画は少ない…。こちらは『セイント・クララ』
![セイント・クララ [DVD] セイント・クララ [DVD]]()
強いて言うなら、
映画『オーメン』はイスラエルの霊媒師が登場する。
勿論、イスラエルも映画内に出てくる。
ただ、ちょっとテンションは上がらず(しかも何か罰当たりな気がしてならない。映画は好面白かったけど)。
![オーメン [Blu-ray] オーメン [Blu-ray]]()
あと、最近だと『ワールド・ウォーZ』で登場していましたね。ブラッド・ピットは世界旅行が好きなのだと思う。最近の映画を観ていて、強くそう思う。アメリカに飽きているんだね(と勝手な推測)。
![ワールド・ウォーZ Blu-ray ワールド・ウォーZ Blu-ray]()
■イスラエルについて詳しく知りたい人は
かなり複雑な歴史で判りにくいのだけれけど、
色んな本が出版されている。
政治的なことであれば、
池上彰さんの本が判りやすいのだろうが、
もっと文化的なことを含めてであれば、
下記本『すごいぞ!イスラエル』がオススメです。
飛行機の中で筆者は読んで、予習しました。
![すごいぞ!イスラエル (Forest books) すごいぞ!イスラエル (Forest books)]()
■ヨルダンへ向かう
金曜日の朝の移動
金曜午後~土曜のエルサレムでは何もできない。
聖書に記されている安息日が土曜日に当たることからである。
なので、それまでに…、午後に成るまでに必ず、国境を越えたかった。
国境を超える場所は3通りあるが、
筆者は、ペトラに近いアカバ国境を利用する。
アンマンに先に行きたい人は、
利用者の多いキング・フセイン国境を使えば良いはず。
ただ、この国境も調べると色々くせ者なので、
実際に渡った人のレポートを見て、使えるか判断ください。
セントラルバスステーション発7時のバス
エルサレム→エイラット行
ビルの中にあります。初めてのひとは判りづらい場所にある。
▼前日にチケットをとっておく。
![]()
▼4時間くらい移動
![]()
紅海・アカバ湾に面している港町がエイラット。
バスを降りたら、国境…というわけにはいかず、
タクシーで5分くらい移動する。
同じ目的の人はいるので、筆者は料金をシェアして安く済ませました。
オーストラリア在住のベトナム人と、白人2名であった。
▼尚、このエイラットは『アラビアのロレンス』の舞台でもある!
スピルバーグ監督が何度も見直している作品だ!ここのロケ地は、今思えば、廻っても良かったなあ…。否、安息日直前だったし、そんな余裕はないか…。
![アラビアのロレンス [Blu-ray] アラビアのロレンス [Blu-ray]]()
▼紅海に来たということは!
ようやく『タンタンの冒険』シリーズの一つの場所に近づいたということか?作者のエルジェ氏は、現地にいかずに、かなり実際に近い背景を描いていたようだ。
![ペーパーバック版 紅海のサメ (タンタンの冒険) ペーパーバック版 紅海のサメ (タンタンの冒険)]()
さて、イスラエルを出国する。
出国時は、出国税がとられるので注意。
![]()
手続きを追えたら、歩いて国境を越える。
タクシーをシェアしたベトナム人さんは「国境を歩いて渡るのは初めてだ!」と言っていた。
そういわれると、自分もそうかな?
![]()
その後、ヨルダン側で手続きをする。
かなりの洗礼を受けたイスラエルと異なり、
ヨルダンでは日本人に対して親切。
他の観光客と比べて、日本人のパスポートの優位性を思い知らせれる。
その後、ペトラへ向かう。
方法は、バスを乗り継ぐか、タクシーを利用する。
バスの方が当然安いが、安息日がヨルダン側でどう響くか判らなかったこともあり、
筆者はタクシー台を改めてシェアして、直接ペトラへ向かうことにした。
ちなみに、ワディラムへ行けば、『トランスフォーマー』『プロメテウス』そして『オデッセイ』のロケ地である。
![オデッセイ 2枚組ブルーレイ&DVD(初回生産限定) [Blu-ray] オデッセイ 2枚組ブルーレイ&DVD(初回生産限定) [Blu-ray]]()
▼着いた
まだ時間は一杯ある
![]()
【04.ペトラ遺跡内部へ】
『インディ・ジョーンズ』のロケ地は、ペトラ遺跡の内部にある。
![フレームポスターA3サイズ インディ ジョーンズ 最後の聖戦 ハリソン フォード フレームポスターA3サイズ インディ ジョーンズ 最後の聖戦 ハリソン フォード]()
▼入り口のゲート
![]()
特筆すべきは、
入口で高いチケット代を払わされる点だ。
イスラエルから国境越えて直ぐの外国人は、余計に高くなる。
長ーくヨルダンに滞在していると、払うお金は減る。
「ヨルダンにお金をあまり落としていないのに遺跡に来る人は、お金を沢山払ってください」ということらしい。
この地に来る途中、
タクシー運転手から安くする為の入れ知恵してもらったが、それでもダメだった。
旅の途中で居合わせたベトナム人の方も、後で会ったら同様に失敗していた。
観光収入とはいえ…と色々考えさせられる。
ともあれ、冒険に出発である
![]()
最初は、一つ一つの遺跡をじっくり見る心の余裕がある。
その後、山のように遺跡が出てくるので、
新鮮さが失われるのだが…
![]()
![]()
【05.ジョーンズ博士達が馬で通った通路】
観光客は必ず、この通路を通る。
![]()
目当ての遺跡に到達する迄は、道は一直線。
ただ、かなり、長い距離である。
それでも遺跡全体の距離に比べれば短いものだが。
![]()
疲れた人は、お金を払い、
馬や馬車で送ってもらうシステム。
この、馬やロバがいる景色が、より『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』らしさを感じる。
![]()
▼最後の聖戦は、馬が似合う!
![インディージョーンズ[最後の聖戦] インディージョーンズ[最後の聖戦]]()
■ロケハン写真と比較検証
『最後の聖戦』の当時のロケハン写真を見ると、
このあたりは、下に掲載したような綺麗な岩や土では無かった。
当時の写真が劣化しているだけなのだろうか?それとも整備されたのか?
![]()
【06.映画のロケ地。太陽の神殿】
さて、今回の旅の目的地。
見えてきました!
この、急に遺跡が見えてくる場面は、映画で体験した覚えがある…!
![]()
『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』でも
『シンドバッド虎の目大冒険』でもそうだ!
お目当ての遺跡
『最後の聖戦』では太陽の神殿とされていた場所!
正式な名前は、エル・ディルという。
![]()
博士達は馬を降りて、遺跡の中へ入って行く。ナチスとの決戦だ!
![]()
ちなみに、映画に出てきた内部はこの遺跡には存在しない。
映画内では、聖杯が神殿の内部に安置されていたが、
ペトラで撮影さえたのは外部のみ。
■映画の影を検証する
写真を見比べてもらうと判るのだが、
時間によって、この遺跡の影の位置はめまぐるしく変わる。
▼半分影がかかっていたり
![]()
▼そんなことはなかったり
![]()
「どの時間の撮影が良いか」なんてことがガイドブックに書いてあるほどだ。
マニアックな見方について書くと、
『最後の聖戦』でも影の位置は、場面ごとに変わっていた。
遺跡の前で馬が登場する場面にかかる影に注目すると判りやすい。
![]()
しかし、この影の移動など当然で、
当時の記録を読むに、
これら一連の場面は2日間という弾丸スケジュールで撮影していたようだ。
◇当時の記録
月曜 イタリア ベニス
火曜 ヨルダンの首都アンマン
水曜 ペトラへ移動
木曜 ヨルダンペトラ遺跡で撮影
金曜 ヨルダンペトラ遺跡で撮影完了
土曜 ロンドン
![f:id:kiyasu:20151004013819p:plain f:id:kiyasu:20151004013819p:plain]()
筆者の旅行とあまり変わらないスケジュールである。
宿泊数が多いと人件費がかさむ訳で、そうなれば影は動く。
▼遺跡にはこんな格好をした人達が!
![]()
▼奥には何も無いけれど、聖杯に繋がる入り口!
![f:id:kiyasu:20150930025346p:plain f:id:kiyasu:20150930025346p:plain]()
【07.まだまだある遺跡達】
この遺跡群は広い。『インディ・ジョーンズ』のロケ地は、
まだまだ遺跡の入り口に過ぎない。
▼こんな遺跡がゴロゴロしている
![]()
▼映画『シンドバッド虎の目大冒険』に登場したあたり
![]()
▼前述のこの映画に登場!
![Sinbad Collection [VHS] [Import] Sinbad Collection [VHS] [Import]]()
全ての遺跡を見ようとしたら、
1日では厳しい。広すぎる。
例えば、次の写真の遺跡。もの凄い距離を歩いた。
多くの観光客が「目的の遺跡はまだか」と不安な顔になりながら歩く。
体力のあるうちに行くべき遺跡の筆頭であろう。
![]()
そんな苦しそうな人には
「ロバはいかが?」
という現地の方からの誘いがくる。
ビジネスは成り立っているのだ(あまり使っている観光客は見かけなかったが…)。
![f:id:kiyasu:20150930025352p:plain f:id:kiyasu:20150930025352p:plain]()
▼かなり遠くまで歩いたところにあるエド・ディル遺跡。まだまだ先はある…
![]()
また、遺跡の中は、大体こんな感じ。
映画のように、聖杯を守る、
とんでもない罠も、奥行きもない。
![]()
ちなみに、山登りの最中にあるのは、
お土産屋が多い。アクセサリーなどを売っている。
▼こちらは休憩屋&展望屋さん
![]()
筆者が不思議でならないのは、
インディ・ジョーンズのグッズを
模したものは一つもなかったことだ。
劇中のお宝である
聖杯もどきがあれば売れると思うのだが…
という考えは下衆なのか。
▼こういうのがない
![『インディ・ジョーンズ』 【お宝グッズ】 「キリストの聖杯」 クリップケース 『インディ・ジョーンズ』 【お宝グッズ】 「キリストの聖杯」 クリップケース]()
![]()
▼ドラゴンボールでヤムチャが住んでいそう、と直感的に思った場所
![]()
▼山を降りる
![]()
![]()
一体、どんな人達が住んでいたのだろうなあ。
![]()
![]()
謎が多い遺跡であり、
各遺跡の用途も、通説は、コロコロ変わっているらしい。
![]()
![]()
▼こんなところで、こんな風に住んでいる?のか…。いまいち、現地の方の生活方法が判らない。
![f:id:kiyasu:20151004013830p:plain f:id:kiyasu:20151004013830p:plain]()
【08.処刑台の場所へ】
古代の処刑台へ向かおうとしている所。
満足度が高かったので、遺跡を紹介する。
![]()
完全に迷ってしまったので、
現地の方に場所を教わりながら行く。
▼行く途中の景色。興味深い形状の岩場だ
![]()
![f:id:kiyasu:20151004013826p:plain f:id:kiyasu:20151004013826p:plain]()
そして、着いた。
こんな山の頂きに、
処刑が行われていたのかと思うと感慨深い。
![]()
処刑する人も、
処刑される人も、
どんな気持ちで、
どんな会話で、
この景色を眺めたのだろう。
![]()
他の遺跡が小さく見える。
![]()
▼このロバを連れた人に道を教えてもらった。画になる方だ…。
![]()
道を教えてもらった方に、
頂上にて温かいお茶をいただく!
ちゃんとお金とチップは払う!
暖かさが身に染みる!
至極。
素晴らしい体験であった。
![]()
この後、真っ暗になるスピードが半端無く、
明かりも乏しいので、
大慌てで下山するのであった。
皆さんは真似しないように…
▼下山してピザを食べる
![f:id:kiyasu:20151004013823p:plain f:id:kiyasu:20151004013823p:plain]()
■映画撮影隊のホテルは?
『最後の聖戦』のロケ隊は、アカバという町で、
王族に国賓として泊めてもらったようだ。
筆者はペトラで宿をとったが…。
▼スピルバーグ氏
![スティーブン・スピルバーグ論 スティーブン・スピルバーグ論]()
【09.死海へ】
ロケ地探訪としてはここでおしまいなのだが、今度は、死海へ向かう。
あの、ぷかぷか浮くことができる海だ。
塩分濃度が非常に高く、生物は住めない。
▼ここへ向かいます
![]()
場所は、イスラエルとヨルダンの間にある。
地球上で最も低い海抜420mにある
▼死海文書はイスラエル側で展示されていた
![死海文書のすべて 死海文書のすべて]()
イスラエルにいる時点で行くことも出来たが(そちらの方であれば気楽に入れそう)、
旅程の関係上、ヨルダンで寄ることにした。
![]()
▼眺めが良い
![]()
▼こういう工場地帯に惹かれる
![]()
▼ガソリンスタンド
![]()
到着
![]()
ちゃんと浮いてきました。
確かに、肌がつるつるになる、泥の効力も納得。
![]()
死海は実にリゾートな場所であった…が、
写真はこれくらいに留めておく。
![]()
【10.アンマンに到着】
翌日、ホテルから首都アンマンへ。
観光客にはあまり慣れていない町に感じた。
![]()
![]()
突如現れた青年に、
「あなたは何故結婚していないのだ?」とか、
片言の英語で聞かれる。コミュニケーションは取りたいらしい。
▼奥の建物のアンテナが好き
![]()
![]()
![]()
つい気になるアニメ事情。
ベルサイユの薔薇と、未来少年コナンがある。
![]()
洋服屋さんにて。
メタリックで、ちょっとカッコいい。
![]()
マネキンの顔がギザギザなのもクールだ
![]()
![]()
歴史的な場所もある
こちらは、ローマ劇場
![]()
併設されている、
ヨルダン民族博物館。
▼スターウォーズのような衣装が展示されている
![]()
▼スターウォーズ EPISODE2の女性タスケンレイダー。
さらに下に載せた写真と似ていませんか?
![スターウォーズ Hasbro ハズブロ Year 2002 Star Wars Collection 2 スターウォーズ Hasbro ハズブロ Year 2002 Star Wars Collection 2]()
![]()
![]()
![]()
この後、ダウンタウンを彷徨く。
![]()
![]()
▼世界の清掃車の写真を撮るのが好きな筆者
![]()
▼壁にアートがされていたが、女性はイスラム。
![]()
▼廃墟っぽい景色が筆者好み
![]()
![]()
▼ちょっとドクロを彷彿させる
![]()
![]()
![]()
![]()
筆者的には好きな景色
![]()
![]()
アンマン城に到着
▼ヘラクレス神殿の柱
![]()
【11.空港へ】
お土産をGET。
正直、アンマン内で良いものは見つけられなかった。タクシーの運転手には石けんを薦められたが…・。
![]()
![]()
改めて、興味深い旅であった。
![]()
次回、ちょっとした動画をUP予定
2015/10/4 更新
-----------------------
バックナンバー
★スターウォーズ編 チュニジア
完全版はこちら ←凄くオススメ&凄く人気
旧版 前編はこちら
旧版 中編はこちら
旧版 後編はこちら
補足編はこちら
![]()
![]()
★ロッキー編 アメリカ
前編はこちら
後編はこちら
![]()
![]()
★ローマの休日編 イタリア
完全版はこちら ←判りやすくてオススメ&人気
旧前編はこちら
旧後編はこちら
![]()
![]()
★シェルブールの雨傘編 フランス
前編はこちら
中編はこちら ←映画未見の人もオススメ。筆者が一番好きな回
後編はこちら
![]()
![]()
★インファナルアフェア編 中国
本編はこちら
![]()
![]()
★アメリ編 フランス
前編はこちら
後編はこちら
![]()
![]()
★インディ・ジョーンズ 最後の聖戦編 ヨルダン
前編はこちら
後編はこちら
補足編はこちら
![]()
![]()
★ミッション:インポッシブル編 チェコ
完全版はこちら
旧前編はこちら
旧後編はこちら
![]()
![]()
★尾道三部作&新三部作編 日本
前編はこちら ←ささやかながらオススメ
後編は更新中
![]()
![]()
![]()
★ラン・ローラ・ラン編 ドイツ
前編はこちら
中編はこちら
後編はこちら
![]()
![]()
★/ロシアより愛をこめて編 トルコ
本編はこちら
![f:id:kiyasu:20150302005420p:plain f:id:kiyasu:20150302005420p:plain]()
![f:id:kiyasu:20150228191543p:plain f:id:kiyasu:20150228191543p:plain]()
★キングコング編 アメリカ
本編はこちら
![]()
![]()
★去年マリエンバードで編 ドイツ
本編はこちら ←意外と面白いかも
![f:id:kiyasu:20150310012916p:plain f:id:kiyasu:20150310012916p:plain]()
![f:id:kiyasu:20150310012711p:plain f:id:kiyasu:20150310012711p:plain]()
★菊次郎の夏編 日本
前編はこちら
中編はこちら
後編はこちら
![f:id:kiyasu:20150402212435p:plain f:id:kiyasu:20150402212435p:plain]()
![f:id:kiyasu:20150324013249p:plain f:id:kiyasu:20150324013249p:plain]()
★きっと、うまくいく編 インド
前編はこちら
中編はこちら ←最高アクセス
後編はこちら
![f:id:kiyasu:20150516025141p:plain f:id:kiyasu:20150516025141p:plain]()
![f:id:kiyasu:20150622222209p:plain f:id:kiyasu:20150622222209p:plain]()
★男はつらいよ編 日本
前編はこちら
後編はこちら
![f:id:kiyasu:20150628010747p:plain f:id:kiyasu:20150628010747p:plain]()
![f:id:kiyasu:20150628002214p:plain f:id:kiyasu:20150628002214p:plain]()
★フォレスト・ガンプ編 アメリカ
本編はこちら
![f:id:kiyasu:20150521030134p:plain f:id:kiyasu:20150521030134p:plain]()
![f:id:kiyasu:20150320020546p:plain f:id:kiyasu:20150320020546p:plain]()
★ 支那の夜 蘇州の夜/蘇州夜曲 編 中国
本編はこちら
![f:id:kiyasu:20150629210253p:plain f:id:kiyasu:20150629210253p:plain]()
![f:id:kiyasu:20150629214947p:plain f:id:kiyasu:20150629214947p:plain]()
★バケモノの子編 日本
本編はこちら
![f:id:kiyasu:20150722022940p:plain f:id:kiyasu:20150722022940p:plain]()
![f:id:kiyasu:20150722023726p:plain f:id:kiyasu:20150722023726p:plain]()
★グッド・ウィル・ハンティング 編 アメリカ
本編はこちら
![f:id:kiyasu:20150726023109p:plain f:id:kiyasu:20150726023109p:plain]()
![f:id:kiyasu:20150726023206p:plain f:id:kiyasu:20150726023206p:plain]()
★海街diary編 鎌倉
前編はこちら
後編はこちら
![f:id:kiyasu:20150812234905p:plain f:id:kiyasu:20150812234905p:plain]()
![f:id:kiyasu:20150812024307p:plain f:id:kiyasu:20150812024307p:plain]()
★七人の侍編 伊豆など (黒澤明特集 A)
前編はこちら
後編はこちら
![f:id:kiyasu:20150629234053p:plain f:id:kiyasu:20150629234053p:plain]()
![f:id:kiyasu:20150629234049p:plain f:id:kiyasu:20150629234049p:plain]()
★椿三十郎編 御殿場 厳島神社(黒澤明特集 B)
本編はこちら![f:id:kiyasu:20150816025159p:plain f:id:kiyasu:20150816025159p:plain]()
★野良犬編 上野+?(黒澤明特集 C)
本編はこちら
![f:id:kiyasu:20150905021729p:plain f:id:kiyasu:20150905021729p:plain]()
![f:id:kiyasu:20150816031432p:plain f:id:kiyasu:20150816031432p:plain]()
★スラムドッグ$ミリオネア編 インド
前編はこちら
後編はこちら
![f:id:kiyasu:20150913154121p:plain f:id:kiyasu:20150913154121p:plain]()
![f:id:kiyasu:20150913154249p:plain f:id:kiyasu:20150913154249p:plain]()
★総集編 ※まとめ記事
こちら
![f:id:kiyasu:20150302003344p:plain f:id:kiyasu:20150302003344p:plain]()
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━映画の歩き方®
ヨルダン『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』編(完全版)
KIYASUWALKER
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
連載50回目を迎えました。有り難うございます!
今回は冒険度が高い
『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』編 のロケ地探訪。
写真や文字を増量し、
完全版として改めて再構成しました。
▼聖杯のあるペトラ遺跡を目指す旅
▼絶景を旅します!
□どんな新規文章を追加したか(抜粋)
1.冒険の始まりであるイスラエルでの旅の様子を増量
2.別映画についても言及。『オーメン』『アラビアのロレンス』など。
3.『ヤング・インディジョーンズ』についてもちょっとだけ言及。また、『最後の聖戦』の説明も少し長めに。
□どんな新規写真を追加したか(抜粋)
写真、110%を目指しました。
▼イスラエルの写真を多めに追加
▼嘆きの壁の前で
▼ペトラ遺跡の写真も勿論増やしました
さらに興味があれば、
別の映画のロケ地詳細や連載も是非読んでください。
こちら
個人的オススメは
『スターウォーズ編』
『シェルブールの雨傘編』
『ローマの休日編』
『去年マリエンバードで編』。
映画観ていなくても楽しめるはず。
これからロケ地へ行く人の、
何かしら有益な情報になっていただければ嬉しい。
行かない人も、映画をテーマにした旅の雰囲気を
楽しんでいただければと思う。
■そもそも、インディ・ジョーンズ 最後の聖戦 とは?
ざっくり言うと、
・宝探しものの映画
・無敵の考古学者インディアナ・ジョーンズ博士が主人公
・シリーズ第三弾。今回は"聖杯"を探す旅。
シリーズの中でも、父と子の関係など、
1作目・2作目より深いテーマを扱った一作。傑作だ。
本作は、父と子の物語。
『007』シリーズの初代ジェームズ・ボンドを演じたショーン・コネリー氏が、
インディの父役を演じる。
もともと、『インディ・ジョーンズ』シリーズはスティーブン・スピルバーグ監督が、ジョージ・ルーカス監督に「007のようなものを撮りたいんだ」と相談したときに、ルーカス監督が「それなら前から温めていたアイデアがあるんだ」と言ったことから始める。
▼こちらが007
3作目にして、その『007』の会話に繋がる、
ショーン・コネリー氏が登場したというわけだ。
しかし、カッコいい姿ではなくトボケた姿で登場するのが魅力的である。
▼この本が非常に詳しい。オススメ
■ヨルダンと本映画の関係
まず、『最後の聖戦』にてインディ・ジョーンズが訪れた場所は沢山ある。
羨ましいほどの飛び回りっぷり。
----------------------
1.ユタ州
2.ポルトガル沖
3.ニューヨーク
4.ベニス
5.ザルツブルグ
6.ドイツ
7.ハタイ共和国
----------------------
この「6. ハタイ共和国」の、
三日月の谷及びその中にある太陽の神殿、が
ヨルダンにる遺跡地帯ペトラで撮影されている。
今回は、そのロケ地へ向かう。
ジョーンズ博士が寄った、ザルツブルグについては、
『サウンド・オブ・ミュージック』編で言及するかもしれません。
[補足] ロケ地 ペトラ遺跡について
大変広い遺跡であり、
『最後の聖戦』に登場する箇所は、そのほんの一部にすぎない。
▼有名なこの場所だけがペトラ遺跡ではない
そこで、
マイナーな例として別の映画を挙げたい。
『シンドバッド虎の目大冒険』である!
この映画の30分目頃。ペトラの遺跡がロケで使用されている場面が出てくる。
『最後の聖戦』よりも、ずっと、広い範囲の遺跡が映像として収まってる。
折角なら、本作も観てから、ペトラ遺跡に行ってみてはいかがか?
▼もっともっと広いペトラ遺跡
この作品は、『ゴジラ』にも影響を与えた、
ストップモーションの特撮の神様レイ・ハリーハウゼン氏が参画していることで有名な『シンドバッド三部作』の最終作。
▼特撮の神様の本!
ただ、作品としては強く推せない。
特撮としては、二作目に登場する陰母神カーリの方が筆者は好きだし…。
この三作目は少々間延びが…。
とにかく、広い遺跡であることを覚えておいて、
この後掲載する実際のロケ地探訪の文章に
供えておいてほしい。
■改めて自己紹介
▼筆者
◇映画
・ナチス台頭前のドイツ映画と、戦後暫くしてからの日本映画が好物。
・好きな監督は、フリッツ・ラング、黒澤、山中貞雄、溝口あたり。
◇宣伝
・100年後の学生に薦める映画2112本をひたすら書いています。
※文字制限でこのページの更新が止まってますが、実際は2000本ほど掲載。
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
【01.大まかなロケ地と旅程】
筆者の旅程は今回も若干変則的。
ロケ地のあるヨルダンのお隣の国、
イスラエルにも行きたかったのだ。
-----------------------
1.日本(成田)
2.飛行機
3.イタリア(ローマ)
4.飛行機
5.イスラエル
6.バス&国境を歩いて渡る
7.国境を越えたらタクシー
8.ヨルダン(ペトラ)
-----------------------
イスラエルに興味なければ、
ヨルダンの空港から直接行くのが良いだろう。
尚、8番のペトラ遺跡の後は、
ヨルダン内で、死海に行った後、
首都にアンマン行き、少し観光した後で、飛行機で出国した。
【02.治安とか言語とか諸々】
治安(ヨルダン)
難しいところだが、中東の中では安全だからこそ、ヨルダンに難民キャンプがあったのだと思う。ただ、情勢が悪化しないように色々とピリピリしているのに代わりはないように見えた。
※イスラエルは特に良く判らない国なので、そのときの情勢で判断ください。聖地と観光地は、筆者が行ったときは、全く気になりませんでした。
言語
観光地しか行かなかったので、英語で何とかなりました。
【03.イスラエル編】
ヨルダンへ行く前に、
お隣の国イスラエルの、
(自称首都である)聖地エルサレムから本旅行は出発する。
▼早朝の観光客が殆どいないエルサレム
X.ユダヤ教
Y.キリスト教
Z.イスラム教
この、三つの宗教の聖地。とんでもない場所だ。
当然ながら、今も昔も複雑な闘争が耐えない。
そんな、この国のことを知っておきたく、筆者は入国した。
[おまけ]
旅の途中で訪れた、イスラエルの歴史が学べるアトラクション。
英語用のヘッドホン付き。
どの歴史も満遍なく学べる感じであった。オススメするかというと、微妙であるが…。
さて、イスラエルの空港では、着いた時点から洗礼を受けた。
あまり日本人が好まれていないようだ…。
■洗礼1
空港の清掃員?に呼び止められて、
「日本人? 何故、何のために、どこの場所に泊まるのか」と尋問をされる。
何故、入国審査の前に詰問されないといけないのだ?
■洗礼2
筆者の受け答えのどこが良く無かったのか判らないが、特別室に連れて行かれていかれる。他にもどこぞの白人のお兄さんと、お姉さんがそれぞれ、特別室の前で待たされていた。30分くらい経って入室。ただ、室内の人は「ああ、また日本人が連れてこられたのね」と和やかなもので、すぐに解放してくれた。
------
■エルサレム
折角なので、エルサレムについて、いくつか抜粋して紹介する。
▼ムハンマドが昇天したとされる場所に建てられた「岩のドーム」
▼「嘆きの壁」。昼は観光客が増えるので、早朝に熱心なユダヤ人の方々が祈っている。
写真はその、早朝の様子である。この時間は恐れ多くて、壁には近づけない。
▼イエス・キリストのお墓がある、聖墳墓教会
ここが、お墓。その後、"復活"されたので、中に本人はいらっしゃいません。
キリストの身体が埋葬の為に準備されたと信じられているところ
▼その、イエス・キリストが復活された後、昇天された場所。足跡が残っている。
▼白いのは全部、イスラム教徒のお墓です
最後の晩餐の場所など、
聖書や宗教画で観た場所もいっぱい。
▼嘆きの壁の前にて
[おまけ]
最終目的地のヨルダンではないが…
イスラエルとインディ・ジョーンズの関係
ヤング・インディジョーンズ シリーズ!
『砂漠の勇者たち/ daredevils of the Desert』
パレスチナが舞台だ。
後述するアラビアのロレンスも登場する。
(設定年度:1917年、舞台:パレスチナ)
ジョーンズ博士は、
劇中、宗教に関係していた冒険を(偶然にも)していた。
パレスチナだけでなく、エルサレムは彼の人生の中で訪れたことがあることだろう。
■もう少し踏み込んでエルサレム近辺を見てみると
▼筆者の好みの風景達
貧しさ、はある。このへんの町で、凄く小さい子のお腹が大きかったときは、
ちょっと苦しくなってしまったが…。
遺跡発掘中
遺跡ばかり見せたが、
新都市街に近づく程近代的になる。
中東のキティちゃんの人気は凄い。
イスラエルのマークのグッズと一緒なのが、不思議。
■イスラエル内でロケ地探訪はせず
イスラエル内ではロケ地探訪はしていない、ゴルゴダの丘とか、
場所自体が壮大な聖地巡礼地であるわけだし…
▼正直、筆者が鑑賞したイスラエル映画は少ない…。こちらは『セイント・クララ』
強いて言うなら、
映画『オーメン』はイスラエルの霊媒師が登場する。
勿論、イスラエルも映画内に出てくる。
ただ、ちょっとテンションは上がらず(しかも何か罰当たりな気がしてならない。映画は好面白かったけど)。
あと、最近だと『ワールド・ウォーZ』で登場していましたね。ブラッド・ピットは世界旅行が好きなのだと思う。最近の映画を観ていて、強くそう思う。アメリカに飽きているんだね(と勝手な推測)。
■イスラエルについて詳しく知りたい人は
かなり複雑な歴史で判りにくいのだけれけど、
色んな本が出版されている。
政治的なことであれば、
池上彰さんの本が判りやすいのだろうが、
もっと文化的なことを含めてであれば、
下記本『すごいぞ!イスラエル』がオススメです。
飛行機の中で筆者は読んで、予習しました。
■ヨルダンへ向かう
金曜日の朝の移動
金曜午後~土曜のエルサレムでは何もできない。
聖書に記されている安息日が土曜日に当たることからである。
なので、それまでに…、午後に成るまでに必ず、国境を越えたかった。
国境を超える場所は3通りあるが、
筆者は、ペトラに近いアカバ国境を利用する。
アンマンに先に行きたい人は、
利用者の多いキング・フセイン国境を使えば良いはず。
ただ、この国境も調べると色々くせ者なので、
実際に渡った人のレポートを見て、使えるか判断ください。
セントラルバスステーション発7時のバス
エルサレム→エイラット行
ビルの中にあります。初めてのひとは判りづらい場所にある。
▼前日にチケットをとっておく。
▼4時間くらい移動
紅海・アカバ湾に面している港町がエイラット。
バスを降りたら、国境…というわけにはいかず、
タクシーで5分くらい移動する。
同じ目的の人はいるので、筆者は料金をシェアして安く済ませました。
オーストラリア在住のベトナム人と、白人2名であった。
▼尚、このエイラットは『アラビアのロレンス』の舞台でもある!
スピルバーグ監督が何度も見直している作品だ!ここのロケ地は、今思えば、廻っても良かったなあ…。否、安息日直前だったし、そんな余裕はないか…。
▼紅海に来たということは!
ようやく『タンタンの冒険』シリーズの一つの場所に近づいたということか?作者のエルジェ氏は、現地にいかずに、かなり実際に近い背景を描いていたようだ。
さて、イスラエルを出国する。
出国時は、出国税がとられるので注意。
手続きを追えたら、歩いて国境を越える。
タクシーをシェアしたベトナム人さんは「国境を歩いて渡るのは初めてだ!」と言っていた。
そういわれると、自分もそうかな?
その後、ヨルダン側で手続きをする。
かなりの洗礼を受けたイスラエルと異なり、
ヨルダンでは日本人に対して親切。
他の観光客と比べて、日本人のパスポートの優位性を思い知らせれる。
その後、ペトラへ向かう。
方法は、バスを乗り継ぐか、タクシーを利用する。
バスの方が当然安いが、安息日がヨルダン側でどう響くか判らなかったこともあり、
筆者はタクシー台を改めてシェアして、直接ペトラへ向かうことにした。
ちなみに、ワディラムへ行けば、『トランスフォーマー』『プロメテウス』そして『オデッセイ』のロケ地である。
▼着いた
まだ時間は一杯ある
【04.ペトラ遺跡内部へ】
『インディ・ジョーンズ』のロケ地は、ペトラ遺跡の内部にある。
▼入り口のゲート
特筆すべきは、
入口で高いチケット代を払わされる点だ。
イスラエルから国境越えて直ぐの外国人は、余計に高くなる。
長ーくヨルダンに滞在していると、払うお金は減る。
「ヨルダンにお金をあまり落としていないのに遺跡に来る人は、お金を沢山払ってください」ということらしい。
この地に来る途中、
タクシー運転手から安くする為の入れ知恵してもらったが、それでもダメだった。
旅の途中で居合わせたベトナム人の方も、後で会ったら同様に失敗していた。
観光収入とはいえ…と色々考えさせられる。
ともあれ、冒険に出発である
最初は、一つ一つの遺跡をじっくり見る心の余裕がある。
その後、山のように遺跡が出てくるので、
新鮮さが失われるのだが…
【05.ジョーンズ博士達が馬で通った通路】
観光客は必ず、この通路を通る。
目当ての遺跡に到達する迄は、道は一直線。
ただ、かなり、長い距離である。
それでも遺跡全体の距離に比べれば短いものだが。
疲れた人は、お金を払い、
馬や馬車で送ってもらうシステム。
この、馬やロバがいる景色が、より『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』らしさを感じる。
▼最後の聖戦は、馬が似合う!
■ロケハン写真と比較検証
『最後の聖戦』の当時のロケハン写真を見ると、
このあたりは、下に掲載したような綺麗な岩や土では無かった。
当時の写真が劣化しているだけなのだろうか?それとも整備されたのか?
【06.映画のロケ地。太陽の神殿】
さて、今回の旅の目的地。
見えてきました!
この、急に遺跡が見えてくる場面は、映画で体験した覚えがある…!
『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』でも
『シンドバッド虎の目大冒険』でもそうだ!
お目当ての遺跡
『最後の聖戦』では太陽の神殿とされていた場所!
正式な名前は、エル・ディルという。
博士達は馬を降りて、遺跡の中へ入って行く。ナチスとの決戦だ!
ちなみに、映画に出てきた内部はこの遺跡には存在しない。
映画内では、聖杯が神殿の内部に安置されていたが、
ペトラで撮影さえたのは外部のみ。
■映画の影を検証する
写真を見比べてもらうと判るのだが、
時間によって、この遺跡の影の位置はめまぐるしく変わる。
▼半分影がかかっていたり
▼そんなことはなかったり
「どの時間の撮影が良いか」なんてことがガイドブックに書いてあるほどだ。
マニアックな見方について書くと、
『最後の聖戦』でも影の位置は、場面ごとに変わっていた。
遺跡の前で馬が登場する場面にかかる影に注目すると判りやすい。
しかし、この影の移動など当然で、
当時の記録を読むに、
これら一連の場面は2日間という弾丸スケジュールで撮影していたようだ。
◇当時の記録
月曜 イタリア ベニス
火曜 ヨルダンの首都アンマン
水曜 ペトラへ移動
木曜 ヨルダンペトラ遺跡で撮影
金曜 ヨルダンペトラ遺跡で撮影完了
土曜 ロンドン
筆者の旅行とあまり変わらないスケジュールである。
宿泊数が多いと人件費がかさむ訳で、そうなれば影は動く。
▼遺跡にはこんな格好をした人達が!
▼奥には何も無いけれど、聖杯に繋がる入り口!
【07.まだまだある遺跡達】
この遺跡群は広い。『インディ・ジョーンズ』のロケ地は、
まだまだ遺跡の入り口に過ぎない。
▼こんな遺跡がゴロゴロしている
▼映画『シンドバッド虎の目大冒険』に登場したあたり
▼前述のこの映画に登場!
全ての遺跡を見ようとしたら、
1日では厳しい。広すぎる。
例えば、次の写真の遺跡。もの凄い距離を歩いた。
多くの観光客が「目的の遺跡はまだか」と不安な顔になりながら歩く。
体力のあるうちに行くべき遺跡の筆頭であろう。
そんな苦しそうな人には
「ロバはいかが?」
という現地の方からの誘いがくる。
ビジネスは成り立っているのだ(あまり使っている観光客は見かけなかったが…)。
▼かなり遠くまで歩いたところにあるエド・ディル遺跡。まだまだ先はある…
また、遺跡の中は、大体こんな感じ。
映画のように、聖杯を守る、
とんでもない罠も、奥行きもない。
ちなみに、山登りの最中にあるのは、
お土産屋が多い。アクセサリーなどを売っている。
▼こちらは休憩屋&展望屋さん
筆者が不思議でならないのは、
インディ・ジョーンズのグッズを
模したものは一つもなかったことだ。
劇中のお宝である
聖杯もどきがあれば売れると思うのだが…
という考えは下衆なのか。
▼こういうのがない
▼ドラゴンボールでヤムチャが住んでいそう、と直感的に思った場所
▼山を降りる
一体、どんな人達が住んでいたのだろうなあ。
謎が多い遺跡であり、
各遺跡の用途も、通説は、コロコロ変わっているらしい。
▼こんなところで、こんな風に住んでいる?のか…。いまいち、現地の方の生活方法が判らない。
【08.処刑台の場所へ】
古代の処刑台へ向かおうとしている所。
満足度が高かったので、遺跡を紹介する。
完全に迷ってしまったので、
現地の方に場所を教わりながら行く。
▼行く途中の景色。興味深い形状の岩場だ
そして、着いた。
こんな山の頂きに、
処刑が行われていたのかと思うと感慨深い。
処刑する人も、
処刑される人も、
どんな気持ちで、
どんな会話で、
この景色を眺めたのだろう。
他の遺跡が小さく見える。
▼このロバを連れた人に道を教えてもらった。画になる方だ…。
道を教えてもらった方に、
頂上にて温かいお茶をいただく!
ちゃんとお金とチップは払う!
暖かさが身に染みる!
至極。
素晴らしい体験であった。
この後、真っ暗になるスピードが半端無く、
明かりも乏しいので、
大慌てで下山するのであった。
皆さんは真似しないように…
▼下山してピザを食べる
■映画撮影隊のホテルは?
『最後の聖戦』のロケ隊は、アカバという町で、
王族に国賓として泊めてもらったようだ。
筆者はペトラで宿をとったが…。
▼スピルバーグ氏
【09.死海へ】
ロケ地探訪としてはここでおしまいなのだが、今度は、死海へ向かう。
あの、ぷかぷか浮くことができる海だ。
塩分濃度が非常に高く、生物は住めない。
▼ここへ向かいます
場所は、イスラエルとヨルダンの間にある。
地球上で最も低い海抜420mにある
▼死海文書はイスラエル側で展示されていた
イスラエルにいる時点で行くことも出来たが(そちらの方であれば気楽に入れそう)、
旅程の関係上、ヨルダンで寄ることにした。
▼眺めが良い
▼こういう工場地帯に惹かれる
▼ガソリンスタンド
到着
ちゃんと浮いてきました。
確かに、肌がつるつるになる、泥の効力も納得。
死海は実にリゾートな場所であった…が、
写真はこれくらいに留めておく。
【10.アンマンに到着】
翌日、ホテルから首都アンマンへ。
観光客にはあまり慣れていない町に感じた。
突如現れた青年に、
「あなたは何故結婚していないのだ?」とか、
片言の英語で聞かれる。コミュニケーションは取りたいらしい。
▼奥の建物のアンテナが好き
つい気になるアニメ事情。
ベルサイユの薔薇と、未来少年コナンがある。
洋服屋さんにて。
メタリックで、ちょっとカッコいい。
マネキンの顔がギザギザなのもクールだ
歴史的な場所もある
こちらは、ローマ劇場
併設されている、
ヨルダン民族博物館。
▼スターウォーズのような衣装が展示されている
▼スターウォーズ EPISODE2の女性タスケンレイダー。
さらに下に載せた写真と似ていませんか?
この後、ダウンタウンを彷徨く。
▼世界の清掃車の写真を撮るのが好きな筆者
▼壁にアートがされていたが、女性はイスラム。
▼廃墟っぽい景色が筆者好み
▼ちょっとドクロを彷彿させる
筆者的には好きな景色
アンマン城に到着
▼ヘラクレス神殿の柱
【11.空港へ】
お土産をGET。
正直、アンマン内で良いものは見つけられなかった。タクシーの運転手には石けんを薦められたが…・。
改めて、興味深い旅であった。
次回、ちょっとした動画をUP予定
2015/10/4 更新
バックナンバー
★スターウォーズ編 チュニジア
完全版はこちら ←凄くオススメ&凄く人気
旧版 前編はこちら
旧版 中編はこちら
旧版 後編はこちら
補足編はこちら
★ロッキー編 アメリカ
前編はこちら
後編はこちら
★ローマの休日編 イタリア
完全版はこちら ←判りやすくてオススメ&人気
旧前編はこちら
旧後編はこちら
★シェルブールの雨傘編 フランス
前編はこちら
中編はこちら ←映画未見の人もオススメ。筆者が一番好きな回
後編はこちら
★インファナルアフェア編 中国
本編はこちら
★アメリ編 フランス
前編はこちら
後編はこちら
★インディ・ジョーンズ 最後の聖戦編 ヨルダン
前編はこちら
後編はこちら
補足編はこちら
★ミッション:インポッシブル編 チェコ
完全版はこちら
旧前編はこちら
旧後編はこちら
★尾道三部作&新三部作編 日本
前編はこちら ←ささやかながらオススメ
後編は更新中
★ラン・ローラ・ラン編 ドイツ
前編はこちら
中編はこちら
後編はこちら
★/ロシアより愛をこめて編 トルコ
本編はこちら
★キングコング編 アメリカ
本編はこちら
★去年マリエンバードで編 ドイツ
本編はこちら ←意外と面白いかも
★菊次郎の夏編 日本
前編はこちら
中編はこちら
後編はこちら
★きっと、うまくいく編 インド
前編はこちら
中編はこちら ←最高アクセス
後編はこちら
★男はつらいよ編 日本
前編はこちら
後編はこちら
★フォレスト・ガンプ編 アメリカ
本編はこちら
★ 支那の夜 蘇州の夜/蘇州夜曲 編 中国
本編はこちら
★バケモノの子編 日本
本編はこちら
★グッド・ウィル・ハンティング 編 アメリカ
本編はこちら
★海街diary編 鎌倉
前編はこちら
後編はこちら
★七人の侍編 伊豆など (黒澤明特集 A)
前編はこちら
後編はこちら
★椿三十郎編 御殿場 厳島神社(黒澤明特集 B)
本編はこちら
★野良犬編 上野+?(黒澤明特集 C)
本編はこちら
★スラムドッグ$ミリオネア編 インド
前編はこちら
後編はこちら
★総集編 ※まとめ記事
こちら
KIYASUWALKER®
広告