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ドクダミ化粧水③漬込み~使用編+注意点
2014年最後の記事が、ドクダミとなったことに、想うところを感じつつ、
いざ、漬け込みへと進む。
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・漬込み
必要道具⑥~⑧
乾燥させ、ネットに入れたドクダミを、
梅酒用のビンや、漬物用タルなどの保存容器へと詰める。
浮いてこないように、ギュウギュウに詰める。
漬物ダルの場合、重石などもすると良い。
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詰め終わったら、ホワイトリカー(酒)を注ぐ。
こぼれない程度に、できる限り注ぎ入れる。
最後に、傾けたり軽く横を叩き、
空気を出して浮かないようにする。
漬込んでから、3週間~1年間程度のものを使用する。
普段はできるだけ、直射日光の当たらない涼しい場所に置く。
私の場合、漬物用の樽で作り、
その樽を45ℓビニール袋で二重にして、ベランダの日陰に置いている。
多分、日光さえ当たらなければ、そこまで気を遣わなくていいだろう。
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・濾過
必要道具⑨~⑮
3週間経つと、茶色くなっているだろう。
一年物の場合、琥珀色になっている。
最低でも3週間漬込んでおき、濾過する。
液体がこぼれてもいいような場所で、濾過作業をする。
ザル2つに、キッチンペーパーを二枚ほど敷く。
ザルの下にボウルを重ね、こぼれないようにする。
3つ目のザルとボウルは、予備としてそばに置き、
おたまの置き場、ドクダミの出汁殻の置き場などに使う。
おたまを使って、少しずつ濾過をしていく。
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濾過したものを、順次、
1.5Lのペットボトルなど、中くらいの保存容器へ、ろうとで移す。
梅酒のビンがたくさんあれば、それに入れてもよい。
これを屋内の、やはり直射日光の当たらない涼しい場所に保存する。
最初に作った年の場合、急ぎであるならば、
3週間漬けたものを、ペットボトル1本に移し、
残りをそのまま一年漬込むと、後々良いだろう。
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一年経ったら、全てのドクダミの濾過する。
出汁殻はそのまま漬け置かずに、取り除く。
出汁殻は、お風呂に入浴剤として使えば、薬湯となる。
ネットに入れてあるので、捨てる際は、生ごみとして出せる。
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ペットボトルに移したものを、スプレーボトルに入れる。
目詰まりを起こしやすいため、きちんと濾過をしておかなければならない。
スプレーボトルに入れた物を、日常に使用する。
プッシュタイプでは全身に行き渡らないと思われるので、
スプレータイプのボトルを使用する。
アルコールなので、油分を追加するのも良い。
オリーブオイルなどをごく少量入れたり、使用後にクリームを使うと良い。
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・使用
スプレーボトルに移したものを使う。
主に、お風呂上りに使うと良い。
ボトルの半分くらいなら、お湯や水を足しても問題ない。
その後、乳液や油分、保湿クリームなどを塗ると、
肌に蓋をすることになり、潤いを閉じ込めてくれる。
かゆみを感じる部分を念入りに、眼球以外なら、全身に使用できる。
ただし口に含むと、大変不味い。
ほのかな甘みを感じた直後、じわじわとエグ味が来る。
その後、苦味が広がり、舌に若干のしびれを感じる。
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全身に散布しつつ、軽くなでるようにして浸透させる。
肌が荒れていたり、傷があったり、乾燥していたり、目に入った場合、沁みる。
痛ければ、シャワーなどで洗い流す。
当たり前の話だが、ドクダミを漬込んだアルコールなのだ。
目に入ったりすれば、沁みて痛かろう。
その場合、慌てずにシャワーで流す。
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入浴剤として使用するなら、あまり大量に入れると、香りがきつい。
少しずつ湯船に入れ、変化のない程度で留めておく。
この場合、垢がいつもより多めに浮く。
風呂掃除をきちんとしておくと良い。
その湯船の水を、洗濯の水に使うのは避けておくのが無難だろう。
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蚊に刺された場合にも効く。
市販のかゆみ止めと併用すれば、刺された痕が残りにくい。
一応、ドクダミには消炎成分もあるが、効き目はやはり市販薬の方が速い。
かゆみ止めとしては、少しスピードに欠ける。
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参考までに、私の使用方法を。
①入浴後、浴室でスプレーを浴び、肌に浸透させる。
②馬油を顔から塗り始め、全身に行き渡らせる。
③タオルで水分を優しくふき取る。
④着衣、ドライヤーを済ませ、自室で乳液などを塗る。
馬油の場合、スキンケアの最初にも最後にも使える。
馬油の浸透効果で、乳液もよくなじむ。
馬油を使う場合、無香料かつ、口に入れても大丈夫なものが良い。
ありがとう、尊馬〇。ありがとう、九州とお馬さん。
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・注意点
①光毒性
光過敏になり、かゆみを引き起こす可能性が指摘されている。
使用時は直射日光に配慮し、日焼け止めなどで対処すべし。
私の場合、夜に使用するようにしている。
日中使用する場合、
ドクダミ化粧水を散布してから、乾ききってから外出する。
5~10分程度あれば乾く。
②腎臓への負担
ドクダミ茶を飲用する場合に限ることだが、
基本的に1日1杯程度を勧められているには、これが原因である。
ドクダミはカリウムを大量に含んでいる。
そのため、腎臓へ負担となり、高カリウム血症となりうる。
一度に大量に採らず、1日数杯程度に留めておくのがよいだろう。
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・おわりに
乾癬やアトピーなど、およそ皮膚病というものは、
外出すらままならなくなるほど、見た目を気に病むものだ。
そんな中で、確立された治療法に、有効性が見られない場合、
医師による治療のほかに、様々な民間療法に手を出すことと思う。
しかしながら、このドクダミも民間療法の一つであり、
漢方として副作用は少ないものの、
光毒性や高濃度のカリウムの作用がありうることを忘れないでほしい。
一度は病院に赴き、医師にどういった治療があるか、
自分にはどんなものが向いているか、可能性を探ってほしい。
とはいえ悪徳商法や霊感商法が、
スキンケアの分野には大変蔓延している。
その中でドクダミは、ごくお金のかからないものと思う。
まずは入浴剤として使用し、肌質に合ったものか確かめながら使用してほしい。
健康な人の場合は、蚊に刺された時や、あせもに使用してみると、
痕が残りにくいと思う。
安全性を確かめながらも、昔の人々の知恵を今に享受することが、
いわゆる、「おばあちゃん子」なのかもしれない。
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ドクダミ化粧水②採取~陰干し編
ドクダミ化粧水は、アトピーや乾癬、
蚊に刺されたときなどに、良いとされています。
口に入れると、大変おいしくないので、間違っても飲まないでください。
また、ドクダミを飲用する場合、
腎臓が悪い方には負担になりますので、腎臓が悪い方は飲まないでください。
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<市販のドクダミ茶パックで代用する場合、本記事はスっ飛ばしてください>
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・採取時期
5~7月頃、花の咲いた頃のドクダミを採取する。
採取の目安としては、白い花びらに見える部分が開いたものを採取すればよい。
週間天気を確認し、できるだけ1週間、晴れている時にやるとよい。
参考に、私の場合、5月のゴールデンウイーク前に一度採取し、
7月頃、再度山に向かい、花が咲いたものを、採取する。
5月中旬を過ぎると、野生動物とダニ、昆虫が出てくる。
そのため、花は咲いていないが、5月の前半に、山深いところで採取する。
その後、花が咲いた頃を見計らい、
人通りのまだある、山道のすぐ脇で、花の咲いたものを採取する。
ヘビ・イノシシ・クマ・ダニ・スズメバチの類を気にしなくて良いように、
時と場所を変えている。
お住まいの近くで、適した場所を各自で発見なさるよう、願う。
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話はそれるが、ドクダミの花は、じつは花弁がない。
白い花弁に見える部分は、総苞(そうほう)である。
中心の黄色い棒状の部分は、花穂(かすい)といい、めしべとおしべの集合体だ。
ドクダミには、花びらもガクも無いのだ。
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・採取
必要道具②、③
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ゴム手袋を装着する。
いいドクダミが取れることを願う。
ヒザくらいの高さに伸びたドクダミを選ぶ。
根元近くから茎を折り、採取する。
出来るだけ長さをそろえておくと、干すときに楽になる。
鳥のフンや、虫の卵がついていれば、その場でちぎり捨てる。
採取したものを、順次、ビニール袋に入れる。
出来るだけ向きをそろえて入れていく。
無我夢中でやると、2~3時間で3袋程度の量が集まる。
3袋もあれば、ビン3本分にも足りる。
採取が終わったら、残りのビニール袋に、手袋や汚れ物を入れる。
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どの道、通行人には雑草取りにしか見えないので、
ついでに、周辺にゴミがあったら回収することを心がけてほしい。
近隣に迷惑をかけないようにしておけば、来年もまた採取しやすいと思う。
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・陰干し
必要道具④~⑧
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ドクダミをビニール袋から取り出し、先にビニール袋を水洗いする。
洗い場やバケツに水を張り、
束に分けて、突っ込んでジャブジャブと洗う。
ゴミや汚れが取れたか確認する。
きれいになったら、ビニール袋に再度戻す。
長さと向きをそろえ、
ひもで束ね、干すために長めにひもを残し、はさみで切る。
干す際は 「陰干し」にする。
あまり直射日光に当てないように、
屋根のある場所や、風呂場が向いているだろう。
面倒な場合、直射日光に当ててもよいが、
雨に濡れない場所にしておかないと、葉自体がカビることがある。
カビが発生した場合、全て処分することをお勧めする。
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陰干しを行う、物干しざおなどに、新しくひもを縛り付ける。
そこへ先ほどの、ドクダミの束のひもを結びつける。
釣りのサビキ釣りのように、枝のように結んでいく。
大体、ひも一本に対し、ドクダミ3束までが良い。
束と束とが触れないように、
間隔を空けてあげると、乾燥しやすい。
このまま3日から1週間程度、陰干しし、匂いを軽減させる。
匂いが軽減されたら、
パリパリに乾燥させる必要はないので、各自判断で、漬け込みに入る。
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十分乾燥させ匂いが軽減したら、茎から葉を採り、葉だけを水切りネットに入れていく。
この時、ネットが細長くなるように、葉を入れる。
面倒なら、束の量を減らし、そのままUの字にへし曲げ、ネットに入れる。
この場合、茎が、成分を再吸収しやすくなってしまう。
ビンや漬物樽に、どんどん敷き詰めていくようにするため、
容器の口に合うように、形を整える。
漬けこみは次回、作成編へ。
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・解説
水洗い、乾燥させた場所には、しばらくの間、ドクダミの香りが漂う。
あらかじめ、家族や近所の住人に、断りを入れるべきである。
ドクダミを撤収させてから、3日ほどで消えると思う。
風呂場で乾燥させた場合、1週間ほどで消えると思う。
・・・消えることを願う。
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乾燥させると、薬理成分の「デカノイルアセトアルデヒド」は消える。
この成分は、強い抗菌作用があり、真菌の類にも効くといわれる。
水虫やタムシに、生の葉のドクダミを使うのはそのためである。
しかし同時に、大変臭い成分の一つでもあるため、
化粧水を作る場合、できれば消えてもらったほうがよい。
ドクダミ茶として飲む場合も、乾燥させないと、飲むのが辛い。
特に、山奥で採ってきたものは、野生のパワーを感じられるほどに、臭くて飲めない。
鼻をつまみ、香りを感じずに飲食すると、味を感じにくくなる。
臭覚が失われると、味もかなり感じにくくなる。
「匂いと味」は、密接な関係にある。
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次回、漬込み~使用編へと続く。
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ドクダミ化粧水①準備編
ドクダミ化粧水は、アトピーや乾癬、
蚊に刺されたときなどに、良いとされています。
口に入れると、大変おいしくないので、間違っても飲まないでください。
また、ドクダミを飲用する場合、
腎臓が悪い方には負担になりますので、腎臓が悪い方は飲まないでください。
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・製作時期
5月から7月前半頃まで。
できれば花の咲いているドクダミを採取して頂きたい。
大抵は雑草として生えているので、近隣の住人に、
「肌の病気でどくだみが効くと聞いたもので、頂戴してもよいでしょうか?」
などと言っておくと、不審者扱いを少し避けられるだろう。
私の場合、蚊の少ないGW頃から、山で採取している。
土で道を汚さないよう、運動靴を履き、地下足袋で作業し、
終了したら、地下足袋をビニールに入れ、運動靴に履き替えるようにしている。
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・用意するもの
①ドクダミの葉・・・(花が咲いてすぐがベスト。根は不要。)
②スーパーの袋5枚くらい。・・・(採取用)
③ゴム手袋。・・・(どくだみ専用)
④ビニールひも・・・(干すよう)
⑤はさみ・・・(干すよう)
<面倒なら市販のドクダミ茶のパックになっているもので代用。ただし効果は格段に劣る。>
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⑥梅酒用のビンや、漬物用タルなどの保存容器。
⑦ホワイトリカーなど・・・(焼酎なら、大きいペットボトルのものを。)
⑧三角コーナー用ネットで、網目のこまかいもの・・・(ビニール袋状のものは避けて。)
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⑨1.5Lのペットボトルなど、中くらいの保存容器。
⑩ろうと
⑪おたま
⑫ボウル・・・(3つくらいあると便利)
⑬ザル・・・(3つくらいあると便利)
⑭キッチンペーパー・・・(濾過に使用。)
⑮旅行用スプレーボトル・・・(プッシュではなく、スプレーで。)
本体漬け置用のタルや梅酒用のビン以外ならば、
100円ショップで、大体は手に入ると思う。
市販のドクダミ茶ならば、ドクダミだけのものを、ドラッグストアで。
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・解説
※①~⑧について
ドクダミ化粧水の本体の作成に使用する。
①を採取するために、②③を持ち、山などへ行く。
④~⑧は自宅で乾燥・漬けこみに使用する。
乾燥場所は、物干し場。
一人暮らしなら、風呂場の突っ張り棒などで乾燥を。
数日間、その周囲が、ドクダミの異臭で満たされます。ピークは3日目。
市販のドクダミ茶パックでも、代用できる。
ただし効果は格段に違う。
ドクダミ化粧水1年もの>半年もの>>>3週間もの>>市販パック
イメージとしてこの程度かと思う。
初夏の
※⑥⑦⑧について
ドクダミ化粧水の本体の保存に使用する。
保存には、日の当たらない涼しい場所を選ぶ。
保存器周辺がカビようとも、
ドクダミ液が浸かっている保存器の内部には、カビは来ない。
※⑨~⑮について
実際に使用する際に使う。
漬けこんだ後、3週間経ってから使える。
1年経ったらいい具合に、肌に染み込む。
1年経ったら出汁殻である、
ドクダミを取り出し、成分の再吸収を防ぐ。
薬湯として、入浴剤に。
あるいはニキビなどに、貼りつけたりして使う。
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次回、採取~陰干し編へと続く。
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