有毒植物~庭・道端~
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有毒植物~庭・道端~

2014-05-22 21:13
    有毒の生物・植物に魅せられた幼児期を過ごしたアホがいる。そう、私だ。
    図鑑を片手に散策しては「ドク!これもドク!」と、一人楽しむ日々だった。

    その中で触ってはいけない物、食べてはいけない物をある程度選別し、
    今では彼らを見て、ほほえましく思うようになった。

    今回は「有毒植物~庭・道端~」と題し、
    メジャーなもの、多少見かける有毒植物を挙げていこうと思う。
    ただ単純に、図鑑やネットに載っているようなことを、要約しているに過ぎないので、
    詳しいことは各自で調べて頂きたい。

    それでも記事として書くのは、一重に彼らが、「えらく興味深い」生物達であるからだ。
    ===

    ・「トリカブト」キンポウゲ科
    日本三大有毒植物のひとつ。代表毒成分「アコニチン」。
    全草有毒。嘔吐、麻痺、呼吸困難、臓器不全、心停止。

    1986年のトリカブト保険金殺人事件により、
    フグ毒のテトロドトキシンとの、拮抗作用があることが広まった。
    尚、フグはフグを食べたとしても基本的には死なない。
    樹海でたまに見かける、大変きれいな青紫の花。

    ・「フクジュソウ」:キンポウゲ科
    冬の彩り。かわいらしく、触るとパサパサしている。代表毒成分「アドニン」。
    全草有毒。嘔吐、呼吸困難、心臓麻痺。

    北海道~九州に分布。春を告げる花のひとつとして、
    江戸時代には様々に交配された、黄色い花。

    ・「キツネノボタン」:キンポウゲ科
    田んぼによく生えている、緑色の金平糖のような実をつける。
    ケキツネノボタンや、タガラシに似ている。その2つも似たような症状が出る。
    全草有毒。胃腸炎、嘔吐、呼吸困難、皮膚の炎症・みずぶくれ。

    小動物の場合、死んでしまう恐れあり。別名:「ウサギゴロシ」。小さく5枚の黄色い花。
    小さいころに噛んでみたものの、ピリピリした感じと苦味が強く、すぐ吐き出した。
    生きててよかった。


    ・「クサノオウ」:ケシ科
    山や荒れた野原に生える、でかくて裏が白っぽい葉。
    茎や葉を折ると、黄色い汁が出てくる。服につくと色が取れないため、よく母に怒られた。
    ケリドリン、プロトピン、リンゴ酸などを含む。全草有毒。

    皮膚のただれ、食べると痙攣・麻痺・粘膜のただれ。
    皮膚病に効くとされていたため、別名にイボクサ、タムシクサなどがある。
    ただし、そのものが有毒性が高いため、現在は民間療法での使用は避けたほうがよい。
    4枚の黄色い花。小説家・俳人の尾崎紅葉が、晩年使用したとされる。

    ・「ケシ」:ケシ科
    その実から出る樹脂でできたのが、麻薬の「アヘン」。
    勝手に植えたはいけないのが、「ケシ」「アツミゲシ」など。
    植えてよい園芸種の、ヒナゲシやアイスランドポピーなどに似ている。

    モルヒネなどのアヘンアルカロイドを含む。
    一時期日本で、園芸種のタネに混じって、植えてはいけない種のケシが生えていた。
    判別法はいくつかあるものの、「あへん法」で栽培が取り締まりされているため、
    普通その辺では見かけない・・・はず。

    和名「芥子」(ケシ)。英語だとポピー。
    どちらも一般的には、ケシ科の園芸種のことを指す。ややこしい。

    ・「アツミゲシ」:ケシ科
    1964年に愛知県渥美半島の沿岸部で、帰化していることが判明し、名づけられた。
    原産地はヨーロッパ~北アフリカ。ケシと同様モルヒネを含み、規制されている。

    当時、駆除のために火炎放射器まで使われたが、タネが大変小さく、
    現在でも、いつのまにか日本のどこかで、花を咲かせていることがある。
    フラワーフェスティバルなどの開催地や、何気ない場所でたまに見つかったりする。

    園芸種の愛好家が多いわりに、規制されている種の判別方法が広まっていない。
    ポピーが好きな方は、調べてみてください。ただし、大変わかりづらい。


    ・「スイセン」のたぐい:ヒガンバナ科
    園芸種が様々にある、よい香りのお花。
    食べると危ないが、強く嘔吐するため、大抵は吐き出す。
    でも細かく刻んで食べてしまったりして、死亡する場合も。

    アルカロイド系のリコリンや、シュウ酸カルシウムを含むものも。
    全草有毒。嘔吐、下痢、胃腸炎、物によっては接触性皮膚炎を起こす。

    ・ヒガンバナ:ヒガンバナ科
    赤のほかに、白いものも。中国からの帰化植物と考えられる。
    アルカロイド系のリコリン、ガランタミンなどを含む。全草有毒。
    食べると、嘔吐、下痢、神経麻痺を起こす。

    デンプンを含むため、飢餓になったときに、なんとかして食べたりもした。
    水に漬け込むことで、無害化は可能なものの、
    毒抜きの時間が足りなかったり、継続してずっと食べていると中毒を起こし、
    死亡することも。
    こういった救荒植物として、ソテツが同じくあげられる。
    詳しくは、「ソテツ地獄」で。


    ・その他ごちゃまぜ。有毒植物・

    ・オシロイバナ
    特に種と根に、トリゴネリンを含む。
    食べると、嘔吐、下痢、腹痛。
    落下傘として遊べる。

    ・アネモネ
    キンポウゲ科の園芸種の花形。
    プロトアネモニンを含み、皮膚が弱いと、汁で皮膚に炎症を起こすこともある。
    大変綺麗で、様々な園芸種が出ている。

    ・ドクゼリ
    日本三大有毒植物のひとつ。
    セリによく似ている。セリが生えているところに多く生える。邪魔。
    シクトキシン、シクチンを含む。
    嘔吐、下痢、痙攣、呼吸麻痺、意識障害。

    ドクゼリは、根が、竹や大根のように太く、大きくなっているため、
    葉で判別できない場合、ごっそり引き抜くとわかりやすい。
    セリにはヒョロヒョロした根しかない。

    ・カラー
    ミズバショウに似ている。湿地性と畑地性のものがある。
    シュウ酸カルシウムを含み、肌が弱いとかぶれる。

    シュウ酸カルシウムは、ヒヤシンス、
    パイナップル、サトイモ(生)、ヤマイモ、
    タロイモ、
    クワズイモ、ディフェンバキアなどに含まれ、皮膚や粘膜に炎症を起こす。
    粘膜の炎症により、まれに窒息することも。

    サトイモの芋を切って触ると、チクチクしたような痒みが起きるのでわかりやすい。
    これは、シュウ酸カルシウムの針状結晶によるためである。
    大抵は、ペットが誤って食べないよう注意する程度。

    ・マムシグサ:サトイモ科テンナンショウ属
    上記のシュウ酸カルシウムを多く含む。
    マムシグサ、ウラシマソウなど、山でよく見かける類の属。
    葉はコンニャクに似ている。

    テンナンショウ属には、シュウ酸カルシウムが多く含まれており、
    wiki先生によればマムシグサを誤食すると、
    「口中からのどまでに激痛がはしり、を飲み下すことすらできないほどとなる。」
    とのこと。

    限られた地域で、テンナンショウ属を救荒植物としていたが、
    できるだけ噛まずに飲み込むように食べていたようだ。
    またテンナンショウ属は、性転換をすることで知られ、
    無性から小さいものは雄性へ、より大きいものは雌性へと転換していく。

    花の下の茎を、木の枝でスパスパ切って遊んだ。
    「森林伐採ごっこ」と呼び、今でもたまにやる一人遊び。楽しい。

    ・エンジェルトランペット
    でかい。えらくでかい。チョウセンアサガオに近い仲間で、呼び名が同じ場合もある。
    チョウセンアサガオ同様に、スコポラミンを含む。
    動悸、散瞳、倦怠感、幻覚、意識障害。

    オウム真理教で、チョウセンアサガオを使って洗脳、自白をしたため、
    現在ではチョウセンアサガオを、エンジェルトランペットとして売っていることも。
    上記のように名前を被せており、見た感じも似ている。ややこしい。
    田舎の広い庭のあるお宅で、夏場みかける。

    ・モロヘイヤの種・果実
    シマツナソ。エジプトではモロヘイヤと呼ばれる。ネバネバ葉っぱの、モロヘイヤ。
    葉には含まれていないが、その果実、種、茎などには、ストロフェチジンが含まれる。
    鬱血性心不全を起こす。

    日本で販売されているサプリメントなどは、葉だけで作られるように管理をされている。
    自家栽培のものを購入したときは、葉だけを食べるように。

    また、ニワトリには無害との報告も。ウシは死亡例あり。

    ・ムラサキケマン
    私にとっての宿敵。春先に、日陰で紫の花を咲かせる。
    全草にプロトピンを含み、嘔吐、呼吸困難、痙攣、心不全を起こす。

    私の場合は、接触により皮膚炎を起こした。
    とても痒く、今でも見つけ次第、踏み潰す。
    が、繁殖力が強く、耐久性もあるため、翌年も生えてくる。さすが雑草。
    ・・・おのれ宿敵!!

    ウスバシロチョウの幼虫が食べるため、毒を持つ蝶となる。
    翅がうっすらと透けている。

    ・アジサイ
    梅雨時の色彩。とても可愛らしい。原産地は日本。
    日本からヨーロッパへ持ち込まれ、多種に渡る品種改良がなされた。
    アルカリ性か酸性の土壌かで、色が変わる。遺伝で青くならないものもある。

    食べることにより、過呼吸、痙攣、麻痺、嘔吐、下痢などを起こす。
    アジサイ属には、有毒成分が含まれていることが判明しているものの、
    毒成分の特定には至っていない。

    2008年、大阪の居酒屋で、料理の飾りに使われたものを摂取し、
    嘔吐やめまいの症状が出た。
    特に、おままごとなどで遊ぶ、幼児に注意しておくとよい。

    ・キョウチクトウ
    夏に咲く、きれいな花。生垣に使われる。
    しかし、恐ろしい。オレアンドリンを含む。

    強い経口毒性を持ち(食べると危ないの意)、植わっている周辺の土にも毒性を及ぼす。
    生木を燃やした場合、毒ガスとなり、食べたときと似たような症状が出る。
    ただし即死したりはしない。

    また、腐葉土として葉を利用した場合も、1年ほどは毒性を保持する。

    嘔吐、下痢、めまい、倦怠感、脱力、腹痛を引き起こす。
    バーベキューの串として、枝を使って、死亡した件もある。

    大気汚染、乾燥に大変強く、原爆投下後の広島で、いち早く開花した。
    高速道路の脇に、よく植えられている。

    剪定後の枝は、各自治体により処分の方法が異なり、
    よく乾燥させてから燃えるごみへ、
    あるいは料金を支払って生木を引き取ってもらう場合がある。
    お住まいの地域の各自治体に問い合わせて、確認する必要あり。
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    以上、庭・道端編おわり

    トリカブトなどは、だいぶ山の奥に生えているが、
    樹海エリアぎりぎりに住む祖母の地域では、
    かつての山中の馬車道にトリカブトが生えていたので、入れておいた。

    日本三大有毒植物は、「トリカブト」「ドクゼリ」「ドクウツギ」であり、
    「ドクウツギ」は、かつての日本で子供が誤食していた。
    そのため今ではあまり見かけない植物となった。

    どちらかというと、有毒の「ヨウシュヤマゴボウ」が増えたように思う。
    紫の汁が出て、ブドウのようで遊ぶには良いが、食べるとサポニンなどにより、
    2時間後に、嘔吐、下痢、痙攣、意識障害、心臓麻痺により死亡することも。

    また、私の住んでいる地域では、近年、ヘビイチゴの数が減っているようだ。
    同様に、マムシ、ヤマカガシなどのヘビも見かけなくなってきた。

    趣味で調べている程度で、ノートも何もつけていないのだが、
    今後、懐かしい景色の生態系が激変してゆくであろうことには、
    なんとも言えない寂しさを覚える。
    が、人間がそれを保持しようとしても、中々難しく、
    あるがままを受け入れつつ、個々に対処していくことになるだろう。

    私の里山めぐりも、人間と山とがせめぎ合い、その中で折衷案を出していった結果を、
    どこか微笑ましく、懐かしく思ってのことだろう。

    有毒植物も、無毒のものも、改めて見つめると、
    皆様にもどこか心和むものがあると思う。

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