覇穹 封神演義 第一話感想
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覇穹 封神演義 第一話感想

2018-01-19 03:12
  • 16
悪夢の1月12日から一週間が過ぎました。
あの日、私は早々に残業を切り上げ帰宅し、15分前にはTVの前に待機して、
レコーダーの予約を始めていました。
昨年夏の初報以来待ちに待っていた「覇穹 封神演義」の第一話を万全の状態で楽しむために。
・・・その後のことは、今更語るまでもないでしょう。
Twitter上では阿鼻叫喚になっていましたが、私も大体あんな感じでした。
しかし、放送開始から一週間が経ち、流石に私も落ち着きましたし、今後の動画にあまりネガティブな感情を持ち込みたくもありません。
第一話も何度か見直しましたが、全てが悪かったというわけではなく、きちんと評価できる点
もちゃんとありました。
そこで、今回から毎週、振り返りの意味も込めて「覇穹 封神演義」の感想を述べていきたいと思います。

第一話 封神の書
【良かった点】
・作画は旧アニメよりも藤崎先生の絵に近く、原作後期の絵柄がアニメになったようで好印象
・曲自体は前の方が好みだったけど、今回のOPも良くできてると思う。天化初登場の後姿が
 入っていたのは嬉しかった
・声についても、前のアニメにそれ程思い入れがなかったのもあるが特に違和感は無かった
・原作第一話の部分については殆ど文句なし
全体的に絵を動かし、声を吹き込むといった制作に関わる方々は、プロの仕事をしてくれたと思います

【悪かった点】
・構成&脚本
一言で言えばこれが全てなんですが、具体的にどこがダメだったのか?というのをもう少し詳しく見ていきましょう。

1.アバンタイトル
放送が始まると、聞仲対太公望の一騎打ちがいきなり始まります。まずここがダメ
このシーンは仙界大戦のおける最期の山場です。つまり必ず本編で描写されます。
ただでさえ2クールしか尺がないのに、同じ場面を2回も写してどうするのか?
そもそも本編に聞仲を出しているのに、第一話に2回も聞仲を出す必要があるのか?
わざわざこんな先の話をアバンタイトルに持ってきて時間を使うならば、もっとカットしないで
本編に入れるべきキャラや話があるはずです。王貴人とか。
更に言うならば、アバンタイトルを入れるならば、「妲己のせいで国が乱れている」ということを
もっと直接的に描写してほしかった、というのもあります。
第一話の再現で、太公望が羌族の村の出身で、殷の人狩りで家族を失ったことをはっきりと
描写したため、ストーリーが「太公望の復讐譚」のように見えてしまうんですね。
封神演義はあくまで「仙道のいない安全な人間界を作る」「歴史の道導を外れる」という大義のために戦う物語であり、残虐な刑罰や荒廃した国を見せることで、「誰かがこれをなんとかしなければならない」と視聴者に思わせるべきだったのではないかと思います。
いや、本編でも似たようなことは言ってるんですが、その後考えなしに宮殿に突っ込んじゃうから、あまり大義のために戦っているようには見えなかったです。

2.陳桐戦カット
ここは正直尺を考えるとカットも致し方なしという気もします。原作の原作である安能版では、火竜鏢は元々清虚道徳真君の宝貝なので、天化がいきなり持ってきてもまあ許せます。
ここでの不安要素としては、
雷震子・太子二人等のエピソードもカットされかねないような尺の使い方で、陳桐戦をカッ
 トして果たして太公望の強さ・戦闘スタイル等を描写できるのか
妖怪仙人及び「妖怪を差別する人間もいる」という説明を省くいたことで、仙界大戦での
 楊戩のエピソードが薄くならないか
ということが挙げられます

3.王貴人戦カット
・陳桐戦と共通しますが、「太公望の強さ」「妖怪仙人」についてを自然に説明できる戦いを
 何故両方カットしてしまったのか
・彼女を倒し、石琵琶を人質にできたことが宮中に殴り込んだ太公望の生命線だったのに、
 省いてしまったことでのちの展開が滅茶苦茶に
漫画版女性キャラの中では彼女が一番好きだったので、単純に残念

4.無策で宮中突撃
・元始天尊から丁寧に「姫昌を王にせよ」と漫画ではこの時点ではなかった説明を受けていた
 にもかかわらず
、妲己だけ倒せばいいじゃん(いいじゃん)と頭を潰しに行く太公望
・ここまで頭を使った戦闘が皆無なのに「ずる賢いご主人のことッスから」と話す四不像
展開を変えたらセリフも変えてください(懇願)
・原作では下大夫(下級役人)として入朝した太公望を、漫画版では宮廷音楽家に変え、妲己との頭脳戦を行ったのですが、アニメでは頭脳戦は全てカット、なのに宮廷音楽家は残す
太公望を脳筋のアホにしたせいで、紹介した黄飛虎まで見る目のないアホに
脚本は何考えてこんなことしたんでしょうね

5.蠆盆
・ここいる?
・漫画では太公望はやれることは全てやってる。力だけでなく頭脳まで上回られての
 完全敗北だったからこそ、羌族の罵倒にも同情できた。
アニメの醜態で罵倒されても同意以外の感情が湧いてこない
・申公豹にしろ黄飛虎にしろ、進行が雑に早すぎて太公望への評価が全く共感できない
正直蠆盆なんぞダイジェストで十分だったと思うのです。ここに使う尺があるなら他に描写するべきところがあるだろうと。私の貧弱な頭脳では、この後の楊戩の話で、
蠆盆の回想シーンがあるので、何も考えずにそのままやったようにしか見えませんでした

6.唐突に挟まれる普賢真人の回想
・話が進めばイヤでも出てくるんだから、わざわざ第一回の尺を削ってまで出す
 回想では無いと思います。
・そもそも「針のない釣り針」はもともと古典封神演義にあったエピソードなの
 で、漫画では「原作再現だと思ったあのシーンにこんな過去があったのか」と いう驚きがあったのですが、針のない釣り針を使う前に回想を先にお出しされ
 ると、趣も何もあったもんじゃないですね

大体こんなところでしょうか
ただ、ここまで割とボロクソに書いてきましたが「覇穹 封神演義」そのものが
クソアニメだとはまだ思ってません。
確かに第一回は控えめに言ってクソの金字塔でしたが、裏を返せばこれだけ削ってでも描写したいものがこの先にあるということです。
その「何か」を見るまでは、このアニメに対する評価は保留したいと思います。

再アニメ化まで15年以上待ったのです。
あと半年ぐらい待っても遅くはないでしょう。

(了)



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他6件のコメントを表示
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初見さんのことを何1つ考えてない脚本でしたね。引き続きこんな感じなら(もしくはもうすでに)再ブームなんてありえないでしょうね…
15ヶ月前
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正直「太公望ってただのアホやん、こんな漫画が昔は持て囃されてたんかw」って思ってたけど・・・。
そうか、カットに次ぐカットで、無理矢理アホに仕立て上げられていたのか。
まるで総理の会見を切り貼りして発言を捏造するマスゴミが如き所業ですなぁ。これは原作を一度読んだほうが良さそうだな。
15ヶ月前
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私は漫画版を既読だったので「まぁこんな纏め方もありかなぁ」と思いながら視聴していました(カットされたシーンとかは脳内で補完出来ますからね)。ただ原作を知らない方がこれを視聴して、果たして封神演義という物語に惹かれるかは疑問です。

たとえストーリーの中盤から一気に面白くなったとしても、それまでに視聴を止められていたら意味がありませんし、第一話で(出来る事なら3話ぐらいまで使ってでも)しっかりと物語の全体像や主人公である太公望についてちゃんと掘り下げて視聴者を引き込んで欲しかった。そのためなら別に仙界大戦に焦点を合わせた構成にしなくてもいいとさえ個人的には思います。(確かに仙界大戦はストーリーの中でも盛り上がる部分ではありますが、そこに焦点を合わせなくとも封神演義の魅力は充分に描けると思いますので)

kokeさんも動画内で言及していましたが、このアニメを通じて封神演義の魅力が新規の方にも波及すると私も信じていたんですがどうなることやら。

(あ OPで天化が木の枝じゃなく煙草咥えてたのは高評価ですw)
15ヶ月前
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ストーリー詳細で残念な部分はkokeさんがおっしゃる通りですね。
特に太公望が策なしで特攻した場面は視聴しながら苦笑いでした。

このままだと過去の名作だと興味をもって視聴した初見は内容を端折りすぎて意味が分からないででしょうし、内容を読み込んでるディープなファンは端折りすぎて物足りないなぁと感じるでしょう。結果として、新規もファンも誰も幸せにならないという誰得アニメとならないだろうかと心配です。

全員の欲求を満たすのは放送期間的に無理でしょうが、なにかしら一部の層だけでも満足できるアニメになることを願ってます。このままじゃ・・・
15ヶ月前
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私は封神ファンですが、2話みて悟りました。結局はクソだったって事を…
15ヶ月前
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4クールは必要なものを2クールで作るとなったらああなるのでしょう。
2クールでも思い切った料理の仕方はありますが、それができるのは超有能な監督だけです。
悪いのは2クールしか枠を用意しなかったプロデューサーや製作委員会です。
15ヶ月前
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3話までみて確信、話が進めば必ず出てくるシーンのつまみ食いネタバレはもう完全にわざとやってますねこれ。尺はなくなるし本シーンのインパクトはなくなるし誰も得しない気がしますが、ここまでくるとこの先もまだまだやって来るのがわかって辛い。
15ヶ月前
×
どうも、台湾人のgensai0820です。
いつも楽しくKOKEさんの動画を拝見致します。
早速ですが、動画「ゆっくり&ゆかりと読む「封神演義」其之六」の原書紹介のコーナーにで、「なぜ雷神(中国語は"雷公")の隣は閃光娘々(中国語は"電母")にいるの?」の質問について、僭越ですが、ここで回答してみたいと思います。

まずは、"電母"とは民間の呼び方、この神様の正式名称は「電母秀天君(デンムーショーテングン)」または「金光聖母(ジングァンシェーンムー)」です。一般的には"雷公"の妻と見做され、出所は中国語Wikiにご参照ください。
https://zh.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E6%AF%8D

そして、後に登場したの通天教主門下の「金霊聖母」とは、"電母"ではないです。
「金靈聖母」の最後は燃灯道人のパオペイ定海珠を喰らう、死んじゃいました。
その後太公望の封神によって「斗母元君(ドームーウェングン」になり、北斗七星の母君になっていました。
詳細はこちらのWikiにご参照してください:
https://zh.wikipedia.org/wiki/%E6%96%97%E5%A7%A5%E5%85%83%E5%90%9B
(斗母元君について)

https://zh.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%81%E7%A5%9E%E6%BC%94%E7%BE%A9%E8%A7%92%E8%89%B2%E5%88%97%E8%A1%A8#%E9%80%9A%E5%A4%A9%E6%95%99%E4%B8%BB
(封神演義のキャラや勢力一覧)

いつも工夫や考査し、大変面白い動画を作り上げて、誠にありがとうございました。
またもや、中華文化に対し非常に素晴らしいな見解を面白く表現して、一台湾人としては感謝感激です。
この記事はアニメに関してにも関わらず、唐突であんまり関係ないの内容をコメントして本当に申し訳ございません。
他にKOKEさんとの連絡手段が見つからないため、致し方なくここでコメントしていました。
どうかお許し頂きたい。

因みに、自分のメールはgensai0820@gmail.comです。
もし他に何かお力なれること出来ましたら、どうぞご遠慮なく連絡してください。
これからも応援し続けます。
14ヶ月前
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もしかして、クソなアニメが出たせいで
ここ数週間、動画が出ていませんが
KOKEさんは動画を作るモチベーションを落としてしまったんですか?

14ヶ月前
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2018年アニメはもう仙界大戦前提の再構築版として見るとして、原典解説の方、ここ最近で知りましたが楽しみにしている方です。

大元から脚色がされやすい原典がどういう物か気になっているので、(原典そのものの長さもありますが)、気力が戻るのをじっくり待ています。
13ヶ月前
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