ZeroPさん のコメント
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おはようございます。OPAP-JPのButameronです。
自主制作アニメ「こうしす!」、来年2月の作画完了を目標に頑張っています。
さて、標記の通り、ネット上での自主制作アニメは様々な困難が伴います。ぶっちゃけシリーズ化しそうな勢いですw 一冊本が書けそうですね。一発、どっかの文学賞へ応募してみますか。
まぁ冗談はともかく、今議論が白熱しているのは撮影工程における「絵作り」の方針についてです。色合いの調整とかエフェクトとかで、仕上がってきた素材をどう料理するかという問題です。
当初から、「こうしす!」は、「てーきゅう」や「まんがーる!」を参考にして企画していますが、絵作りに関しては特に決めていませんでした。「てーきゅう」風の絵作りにしようという話になったのはちょっと前のこと。それは予告編の制作において、絵作りについて言葉だけで伝えることに限界を感じたからです。お互いに空気を読みすぎて明後日の方向に向かったといえば何となく分かって頂けるかと思いますw
これは誰かが物わかりが悪いという話ではなく(まぁ僕自身がコミュ障だという説もありますがw)、文字ベースのコミュニケーションでの意志決定がいかに難しいかという点に集約されます。そのなかでも、共通認識を構築するというのが非常に難しいのです。
まず背景からして違います。僕はセルアニメの専門家というわけではなく、趣味レベルですが実写系の映像制作がメインです。本業はプログラマーで、映像作品の制作もAviSynth(スクリプトをテキストエディタでゴリゴリ書いて映像編集をするソフト。コーデックのような感じのソフトで、GUIやCUIすら存在しない)から足を突っ込みました。その後、Blenderという3Dソフトをコンポジション目的で使うことを覚え、ちょっと前からAfterEffectsに移行してきたという感じです。
しかし、こうしす!の撮影をメインで担当する人は背景が全く異なっています。確かRETAS STUDIOからAfterEffectsに移行したと聞いた覚えがあります。
この違いが顕著に出たのは、少し前に議論になった「ブラー(レンズ)エフェクトは『動き』に分類するか否か」という点です。僕はピント送りはカメラのフォーカスリングの操作・あるいはカメラの動きと被写界深度に関連したものため、動きに分類するべきだと思っていました。
しかし、アニメの撮影台ベースの考え方ではどのセルに焦点を合わせるかではなく、各セルにぼかしエフェクトを掛けた後に、撮影結果を合成するという考え方のため、動きに分類するべきではないと聞いて、「なるほど」と思ったりしました。
まぁAfterEffectsはカメラでも撮影台でもないので、どちらかに当てはめるというのが無理があるのですが、経験や背景が違うとコンポの分け方(整理の仕方)なども異なってくるのだなあと思ったりしました。
制作環境の違いとかもモロに出るのがネット上での自主制作です。たとえばモニタのガンマ値が違うとか、モニタやグラボの特性・設定・レンジが違うということも考慮しなければなりません。HDMI接続の場合はリミテッドレンジになることもあります。かといってメンバー全員に同じ機種のモニタとキャリブレータを支給するというわけにも行かず(その費用で普通にプロのアニメーターに依頼できそう)、また、全員が1箇所に集まって色合いを確認するというわけにもいきません。モニタが揃わないということは、基準となる画像を用意したり、画像のヒストグラムを参考に見てみたりと補助的な情報が不可欠ですが、それも確実とは言えず。(リミテッドレンジになっている場合は、異なる画像が同一に見えてしまう可能性がある)
今やっている絵作りの方針の決定のための議論においても、なかなか議論は収束しません。例え「てーきゅう」風にするという基準を設けたとしても、お互いに着目点が違うため、お互いに例示するものが相手にとっては「てーきゅう」風に見えないという不幸が延々と繰り返されますw 現在進行形で数日間を消費していますorz
せめて同じモニタで確認しながら、直接打ち合わせをして認識をすり合わせることができたなら、恐らく数時間で解決することなのだろうなと思うと、なかなかネット上での制作とは難しいモノだなと思ったりしました(小並感)。
というわけで、Twitterで議論が白熱していても、良い物を作りたいという一心でやっていると言う点については一致していますので、どうか生暖かい目で見守って頂ければ幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。 予告編
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