• 【将棋ウォーズ】電脳少女シロ・加藤一二三九段 戦 棋譜解説【初心者向け】

    2019-03-30 15:47

    3月17日に生放送されたレオス・キャピタルワークス杯 第7期将棋ウォーズ棋神戦。
    https://www.tv-asahi.co.jp/ch/contents/variety/0339/

    番組中のエキシビションマッチとして、電脳少女シロ vs 加藤一二三九段の将棋ウォーズ対局が行なわれました。
    twitter実況タグをさかのぼってみると将棋未経験の人も見ていたようで、いち将棋ファンとしてうれしく思います。
    シロちゃんをきっかけに興味を持った初心者へ向けて、簡単な解説記事を書きました。
    将棋を理解する一助になれば幸いです。

    棋譜はこちらから見れます。
    https://kif-pona.heroz.jp/games/Kato_Hifumi-SiroChannel-20190317_140844

    開始日時:2019/03/17
    持ち時間:10分
    先手:Kato_Hifumi 十段
    後手:SiroChannel 十段

    ▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △3三角 ▲2五歩 △4四歩
    ▲4八銀 △4二飛 ▲6八玉 △6二玉 ▲7八玉 △7二玉
    ▲5六歩 △3二銀 ▲6八銀 △4三銀 ▲3六歩(1図) △4五歩(2図)
    ▲3三角不成△同 桂 ▲2四歩(3図) △同 歩 ▲同 飛 △2二歩
    ▲2三歩 △3一角 ▲2二歩成 △同 飛 ▲2三歩 △2一飛
    ▲2二角(4図) △3二銀 ▲1一角成 △2二飛 ▲同歩成 △4二角
    ▲3二と △同 金 ▲2一飛成(5図) △5四歩 ▲3二龍 △6二銀
    ▲4二龍 △5一金(6図) ▲同 龍 △同 銀 ▲3三馬(7図) △6二銀
    ▲4三馬 △7一飛 ▲5二金(8図) △8四歩 ▲6二金 △同 玉
    ▲4二飛(9図) △5二金 ▲同飛成
    まで57手で先手の勝ち

    ・数の攻め 2四の戦い


    まずは2四のマス目に注目。
    このマスに利いている駒の数は、先手が「飛・歩」、後手が「角・歩」で「2対2」の互角。
    将棋では普通、利いている駒の数が同じ場合先に踏み込んだ方が負けるので、拮抗状態となります。

    しかし後手の△4五歩が悪手でした。
    この歩を突くと、1図では封じられていた角の利きが通るようになります。
    つまり相手の角を取れるということです。

    すかさず▲3三角不成△同桂と角交換。(不成はただの操作ミス。普通は成る)
    これにより2四のマスを守っていた後手の角が盤上から消え、「飛・歩」vs「歩」の「2対1」となりました。
    よって▲2四歩の攻めが成立するという仕組みです。

    将棋の基本原理は「数の攻め」です。
    拮抗した状況を「守り駒を減らす」または「攻め駒を増やす」のどちらかの手段で打開するわけです。

    ・数の攻め 2二の戦い


    ここからは2二のマス目に注目。
    後手は2四のマスを突破されたものの、防衛ラインを下げればまだ持ちこたえることは可能です。

    形勢不利を察した後手シロちゃんはここで「棋神」を使用。
    「棋神」とはものすごく強い将棋AIが5手の間、プレイヤーに代わって指してくれるヒント機能です。
    棋神は△3一角・△2二同飛~△2一飛と2二のマス目に駒を利かせて、ここを死守。
    先手も負けじと「飛・歩・角」の全戦力を投入して突破を狙います。

    棋神の効果が終わった4図からシロちゃんは△3二銀としましたが、ここは△3二金が正解でした。
    銀と金の違いは2二に利くかどうか。
    △3二銀だと▲1一角成△同飛と進んだ時に▲2二歩成(A図)がありますが、△3二金ならば▲1一角成△同飛(B図)の局面で、2二に利いている駒の数が「2対2」となるので、ぎりぎり受かっていました。

    △3二金を逃した時点でほぼ勝負ありです。
    本譜は操作ミス(△2二飛)により飛車をタダで取られてしまいましたが、大勢に影響はなかったでしょう。

    ・勝ちへの道筋 駒を取って戦力増強


    ここからは先手が勝ち切るまでの手順となります。
    実力が近いプレイヤー同士の場合、「有利」から「勝ち」までの間にも駆け引きの要素がありますが、シロちゃんと加藤九段ではさすがに大差。
    5図から▲3二龍~▲4二龍と先手がどんどん駒得していきます。

    将棋における守りの基本は「取られても取り返せるようにしておくこと」です。
    例えば6図の△5一金は、▲同龍と取ると6二銀によって△同銀と取り返されます。
    これを将棋用語では「紐をつける」と言います。
    5図の3二金・4二角には紐がついていなかったので、先手にタダで取られてしまったわけです。

    ……と、解説しておきながら▲5一同龍と食いちぎりました。
    ▲1二龍などと一旦逃げてから仕切り直す手もありますが、後手玉の守り駒は残り2枚(金・銀)と少ないので、ここで一気に決めにいく手も成立します。
    一種の上級テクニックです。

    先手の持ち駒はかなり豊富になりました。
    持ち駒はFPSにおける物資、格闘ゲームにおける必殺技ゲージのようなもの。
    4図の▲2二角もそうでしたが、持ち駒があって初めて使える戦術というものが将棋では無数に出現します。
    「勝利」という最終目標の前に「戦力増強」という中間目標が存在すると考えると、一局の流れがわかりやすくなるでしょう。

    ・勝ちへの道筋 持ち駒を使って総攻撃


    馬を後手玉に近づけてから、満を持して持ち駒の金を投入。
    「数の攻め」で後手玉最後の守り駒を突破しにいきます。
    ここまで来ると特別な事をせず、単純に▲4四角や▲4二飛などと攻め駒を足していくだけでも押し切れます。

    この飛車打ちで決着。
    本譜は△5二金と合駒しましたが、攻め駒「飛・馬」vs 守り駒「玉」の「2対1」なので、受け切れません。
    最後まで「数の攻め」の基本原則に忠実な攻めで、加藤一二三九段の勝利となりました。

    ・補足


    ここからはやや上級者向けの補足。
    4図から△3二金には▲1一角成よりも▲3一角成のほうが勝りますが、以下△3一同金▲2二角に△4二金(C図)という手があって受かっています。
    守り駒を足すのではなく逆に遠ざけるという、基本から外れた綱渡りのような受けではあるものの、互角を保っているようです。
    なお先手は手順中▲2二角に代えて▲3七桂とするほうが勝ります。


    本局は2図の△4五歩が失敗でした。
    代えて△8二玉~△7二銀のように、玉の囲いを進めて穏やかな展開にすれば互角の将棋でした。
    この場合、加藤九段は間違いなく得意戦法である「棒銀」を使うので、十中八九D図のように進んだでしょう。
    D図はこれからの勝負です。

    また、本局では失敗したものの△4五歩と角交換を挑むタイプの棒銀対策も存在します。
    ただしそれは△4三銀と上がらない3二銀型で行なうのが正しい。
    ▲3三角成を△同桂でなく△同銀と取り返せば、2四の利きを「2対2」で維持できます(E図)。

    シロちゃんはD図、E図のどちらかを予習していたものと推測します。
    これらの展開も見てみたかったですね。


    今回使用したアプリ「将棋ウォーズ」にはハンディキャップ機能が無いため、ハンディ無しの「平手」となったものと思われますが、流石に平手では厳しかった……というより平手で加藤九段に勝つのは、それこそ同じプロ棋士でなければ不可能でしょう。
    見た感じ「駒落ち」でハンディを付けるならば八~九枚落ちぐらいが適正だと思いました。

    将棋ブームと言われるようになって久しいながらも、将棋界から将棋に詳しくない一般層へ向けてのアプローチはまだまだ手探り段階です。
    今回のように新規層が多く触れるであろう企画は応援していきたく思います。


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  • ※記事修正済【.LIVE】アイドル部のファン層を調査したかった【バーチャルYouTuber】

    2018-10-17 23:50

    10/19 記事を大幅に書き直しました。

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    アイドル部(.LIVE)
    電脳少女シロちゃんの後輩として登場した、バーチャルYouTuber 12名のユニットです。
    一部のメンバーは3Dモデルでの活動も開始しており、更なる飛躍が期待されます。

    そんな彼女らのファン層について調査を行ないました。
    調査と言っても、バーチャルYouTuberランキング(UserLocal)を眺めていくだけの簡単なものですが、それでも色々と面白い発見があった。
    ……と思っていたのですが。

    今回の主な調査対象である「関連VTuber」の項目が、10月現在の情報を反映していないらしいことが判明。
    分析がほとんど無意味になったので、記事を書き直しました。

    --------------------------------

    下表は07/01時点の「関連VTuber」項目の表示をまとめたものです。


    (引用元:https://twitter.com/Windmousezidane/status/1013148219868508160)


    (引用元:https://twitter.com/Windmousezidane/status/1013212703542767616)

    アイドル部も含め、ほとんどのVtuberにおいて10/19現在の表示とまったく同じ内容。
    7月以降、チャンネル登録者数が数万人規模で増えたVtuberでも、一切表示内容が変化していません(織田信姫、ケリン等)。
    さすがに不自然ですね。
    少なくとも最新情報を反映しているとは言い難いです。

    また神楽すずに関しては、一時的に表示にバグが発生していたことも証言されています。
    他のアイドル部メンバーの関連Vtuberとして神楽すずが表示されないのは、このことも影響しているかも知れません。
    集計システムの仕様が不明なので具体的に何かを述べることはできませんが、少なくとも現状のファン層を分析するための資料として適さないことは確かです。

    (真面目な話ここまで。ここからは冗談交じりの話。)

    ただまあ、この「関連VTuber」項目も「7月時点でのアイドル部チャンネル登録者傾向」を表す資料としてならば、それなりに信の置けるデータと思われます。

    実は07/01とは、伝説の【EuroTruckSimulator2配信】が行なわれた、まさにその日なのです。
    それまで「清楚(真)」と見なされていた神楽すずは、この日を境に、強烈な「清楚(Vtuber)」の要素を併せ持つキャラクターとして知れ渡っていきます。
    07/01以降どこかのタイミングで再集計が行なわれたと思しき、神楽すずの「関連VTuber」表示は、「清楚(真)」と「清楚(Vtuber)」が混ざりあう、まさにその過程が記録されたものと言えるでしょう。

    すなわち……


    7月時点でのアイドル部は、「清楚(真)」と「清楚(Vtuber)」でファン層が分かれていた。

    清楚(真):もこ田めめめ、カルロ・ピノ、猫乃木もち、八重沢なとり、ヤマト・イオリ、牛巻りこ
    清楚(Vtuber):金剛いろは、北上双葉、夜桜たま、花京院ちえり、神楽すず、木曽あずき

    10月現在ではこのような単純な構図も崩れ、いわゆる「箱推し」のファンが増えたり、それぞれが個別のファンを獲得したりしていると思われます。
    しかし活動初期の7月当時は「清楚(Vtuber)」の強烈なキャラクター性が、新規ファン獲得のための強いアピールポイントになったのでしょう。

    --------------------------------

    書き直しのせいで論旨がわかりづらくなってしまいましたが、ぶっちゃけ「関連VTuber」の表示が「清楚(真)」と「清楚(Vtuber)」できれいに分かれている事が面白かったというだけの記事です。

    これからもアイドル部、並びにバーチャル世界の発展を願いつつ。

    --------------------------------

    最後に10/17のデータも残しておきます。

    もこ田めめめ 69,453人

    金剛いろは 62,425人

    北上双葉 58,119人

    夜桜たま 50,938人

    花京院ちえり 46,758人

    カルロ・ピノ 38,709人

    猫乃木もち 34,527人

    神楽すず 33,935人

    八重沢なとり 33,835人

    ヤマト・イオリ 32,994人

    牛巻りこ 31,119人

    木曽あずき 30,196人

    電脳少女シロ 559,832人

    ばあちゃる 84,887人


  • 組曲『Diggy-MO'』ライブレポート(→Pia-no-jaC←)

    2018-08-31 17:50


    →Pia-no-jaC← 10th Anniversary 組曲『Diggy-MO'』(8/16)に参加しました。
    この記事は帰りの新幹線車中から書いた連続tweetによるライブ感想をまとめたものです。
    (加筆修正あり)

    https://twitter.com/Diggy_staff/status/998518980330508288
    https://twitter.com/Diggy_staff/status/1029954162123927557

    Diggy-MO' セットリスト

    1:and 7
    2:COME ON
    3:SHE
    4:ZAZA
    5:Heartache Jive
    6:Lost Ones
    7:UnIsong
    8:19 (nineteen)【岡村靖幸 カバー曲】
    9:Un Deux Trois
    10:Careless Whisper【George Michael カバー曲】
    11:GIOVANNI【にこにこジョバンニ Jazz ver.】
    12:STEALTH
    13:Bayside Serenade

    encore:Happy【→Pia-no-jaC←と共演】

    全体としては、
    ・Diggy-MO'パート
    ・→Pia-no-jaC←パート
    ・→Pia-no-jaC←のアンコール
    ・Diggy-MO'再登場&共演
    という流れ。


    会場『duo MUSIC EXCHANGE』は結構広い。
    外周は中央と比べて一段高くなっており、後方からもステージが見やすい構造。
    ステージ正面には椅子席が設けられていた。
    →Pia-no-jaC←はファンの年齢層が広く、ファミリー連れの参加者もいたりするので、そのための配慮なのだろう。

    実際、Diggy-MO'およびSOUL'd OUTのライブとは、参加者の雰囲気も違う感じがした。
    入場は整理番号順。
    番号200番台から、明らかにDiggy帽を被ってる人の割合が増えたのが面白かった。


    今回のDiggyはTiny Concertスタイルの完全生演奏。

    MC:Diggy-MO'
    Piano:JUNKOO
    Bass:遠藤優樹
    Drum:中村“マーボー”真行

    私はTiny Concertには参加しなかったので、これが見れるというだけでかなり嬉しい。


    1:and 7
    アレンジは、To Fromの初回限定版に収録されているライブ版を思わせる感じ。
    あれのブラスヒットをピアノに変えたバージョンを想像すれば大体合ってる。
    ビートを刻まず、1拍目のヒットだけで構成されるオケがDiggyのrapを引き立たせていてシビれる。

    2nd verseはカット。
    BridgeではDiggyが「ヘイ!ヘイ!ヘイ!ヘイ!」と煽ってくる。
    深呼吸からビシッと合わせて再開するのは、当然とはいえかっこいい。
    あと「I'M ON MY WAY LA LA」で合唱するのが楽しかった。


    2:COME ON
    and 7から途切れることなく繋げてスタート。
    J'quartusパートもDiggyが歌唱。


    3:SHE
    JUNKOOがムーディなピアノプレイを始める中、なぜかDiggyは「おもちゃのニワトリ」で遊び始める。
    多分ビニール製、押すと「コーッ!」って音が鳴る。
    →Pia-no-jaC←のHIROが用意した小道具と思われる。

    D「これっていつもあるの?」

    いじってるうちに何か壊れてしまったらしい。
    D「やべえな、どうしようもないや。HIRO君ゴメン!」
    →会場爆笑。
    この間ずっとムーディなピアノ。


    で、残暑見舞いへ。

    D「今年は10周年ということでね、みんなに手紙を書いてきました」
    (おおっ!)
    D「みんなへ」
    (ドッwww)
    D「残暑見舞い申し上げます」
    (ワハハハwww)
    D「この夏はどこかに行ったのかな?」
    (ゲラゲラwww)
    D「ここに来ているということは、やっぱり暇なのかな?」

    Diggyのたどたどしい読み方も相まって、こんな感じでいちいち笑いが起こる。
    なおこの間ずっとムーディなピアノ。

    D「で、今日暇だった人は」
    D「多分11月も暇だろうから」
    D「来てください」
    (会場爆笑&拍手)

    D「結局宣伝しちゃってるよ。一番嫌いなのに」

    D「残暑ということで、夏の終わりをテーマにした曲を2曲続けてやります。杉みき子さんという方の『僕とあの子とテトラポッド』というお話を、僕なりに解釈した歌です。聴いてください」
    ここでムーディなピアノはSHEのAメロだったことが判明。

    1番〜2番のBメロまではボーカルとピアノのみで進行。
    2番のサビからベースとハイハットが少しずつ入る。
    スネアは使わず、終始やさしい演奏だった。
    間奏のウインドチャイムが綺麗で印象に残った。


    4:ZAZA
    SHEアウトロの語りが終わるタイミングで、一転歯切れの良い8ビートのドラムがスタート。
    Diggyはサビを歌ったり歌わなかったりして、観客の反応を試している風だった。
    観客は一緒に歌うべき箇所を決めかねて、そこそこといった具合。
    期待に応えられぬ不甲斐ないcruで済まない……


    5:Heartache Jive

    青いライトが灯り、意味深なピアノリフが始まる(6拍子?3連符×2?)。
    少ししてDiggyが合わせて歌い始め、キメの部分で4人が一気に合わせる。
    以降もAメロはピアノが6拍子、ベース・ドラムは通常の4拍子基調というトリッキーな演奏。
    間奏の入りで長めのスネアロールソロ。


    6:Lost Ones
    ブラックなスウィング感のあるこの曲を、本来とは真逆のスクエア、かつアップテンポな曲調へとアレンジ。(最初はBeladon'かと思った)

    特筆すべきは、アウトロに謎のコーラスパートが追加されていたこと。

    アーーー↓アーーー↑
    ア→ア↑アアアー↓
    ア→ア↑アアアー↓
    ア→ア↑アアアーアーアー↓
    (インドかアラビアらへんっぽい感じで)

    観客が覚えて一緒に歌えるようになるまで何度も繰り返した。


    7:UnIsong
    JUNKOOがピアノを弾き始めると、自然と観客席からクラップが始まる。
    ストリングス&シンセのフレーズがピアノに置き換わることで、たいへん情感的な楽曲となった。
    「PYOOM YOU UP」はDiggyと観客で掛け合い。
    「SO FARAWAY」は合唱。

    2番はカットで間奏へ。
    最後の長い「SO FARAWAY」から激しいドラムソロ。(原曲ではスクラッチが入る所)

    そして例によってDiggyがピアノへと向かうと、大きな歓声が。
    JUNKOOに代わって弾き始める。
    ピアノソロ自体はオーソドックスだったが、特に念入りに感じた。
    →Pia-no-jaC←ファンに向かって「実は俺も弾けるんだぜ」とでも言いたげな?

    (注:Diggy-MO'のライブでは必ずと言って良いほど、Diggyがピアノを披露する場面がある。SOUL' d OUT時代からの恒例行事と言える)


    8:19 (nineteen)【岡村靖幸】
    カバー曲。
    ライブで聴いた当日は「新曲か!?」と勘違いしたが、のちにtwitterで正しい情報を頂いた。
    歌詞も確認したのでこの曲で間違いない。

    観客のクラップと共にスタート。
    しかししばらく経つと聴き覚えの無い曲だと気付いたか、観客達は揃って、集中して聴く態勢に入った。

    事前知識無しで(Diggyの新曲と勘違いしながら)聴いた感想としては、日本語のパートが多くて(当然)、「青春」やそれにまつわるキーワードを多く散りばめた歌詞。
    聴いていて飽きないサービス精神溢れるメロディ。
    そしてサビ終わりの「all night long」が耳に残る。
    そんな感じ。

    今にして思えば、最初にクラップしていたのは「知ってた人達」だったんでしょうね。

    9:Un Deux Trois
    前曲最後の「all night long」から切れ目無くメドレーしてスタート。
    この曲は原曲からしてかなり高速・高難度なのに、さらにテンポアップさせた爆速アレンジだった。
    パねえ。


    10:Careless Whisper【George Michael】
    これもカバー曲だった。

    George Michaelの原曲をJazz形式にしたver.が存在し、それを元にしたアレンジだった(参考動画下記アドレス)。
    サックスがいないので、ピアノがサックスのフレーズも合わせて弾く感じ。

    Careless Whisper - Vintage 1930's Jazz Wham! Cover ft. Dave Koz
    https://www.youtube.com/watch?v=lVXziMFEqX0

    この動画よりもやや速いテンポ。
    1.25倍速よりは遅い、1.15倍ぐらい?

    事前知識無しで聴いた感想。
    全編英語のフロウ。
    ラテン?っぽいリズム、メキシコ料理屋で流れてる曲がこんな感じだろうか。
    そこにFUNNY GIRL DUCKY BOYに近い路線のメロディが乗る。
    こういうの好き。


    11:GIOVANNI
    「にこにこジョバンニ」のSwing Jazz ver. というか別物。
    聴いたことが無ければ想像しにくいと思うが、強いて言うならWardrobe #6が近いか。

    あのテンポで、

    「ジョバァンニィ……」
    「(ダン)いよぉい(ダン)いよぉいぃよぉジョォバンニィ……」

    みたいに歌う。

    まあもっと暗めの感じだけどね。
    原曲はDJプレイ的なブレイクが特徴的だが、これもジャジーな間奏に変貌している。
    Wardrobe #6のサビっぽいメロディに合わせて、

    「what's you ganna do the da-da-dance」
    「what's you ganna do the dance」

    と歌う。
    ……聴いた人はこの書き方で思い出せる、と思う。


    12:STEALTH
    前振り無しの「Yo I wanna destroy」でいきなり始まる。
    当然ながらこれをビシッと合わせてくるのは流石である。
    原曲のギターリフがピアノに変わったことで、チルアウト感がより強くなっていた。
    最後はDiggy単独の「I got thing」で〆。


    そしてMCへ。
    D「みんなどうもありがとう」
    曰く、→Pia-no-jaC←HAYATOのソロライブに招待されたのが最初の切っ掛けだったとの事。
    その縁から、お互い10周年ということもあって、→Pia-no-jaC←側から誘う形で今回の対バンLIVEが決まったそう。


    13:Bayside Serenade
    Diggy-MO'の部のラストとなる曲。
    Diggyが「so relax……」と囁いてからスタート。
    原曲が「ダダッバダ」だとしたら、Tiny Concert ver.は「ダダァバダァ」という感じ。
    アドリブのフェイクも多く、クールさを保ちながらも昂ぶる感情を表現していた。

    演奏が続く中、Diggyはマイクを丁寧にスタンドに直し、ちょっと大袈裟におどけた感じで礼。
    観客は拍手。
    そしてDiggyは普通に歩いてステージ脇へと退場。
    演奏はまだ続いている。

    中村“マーボー”真行がドラムロールプレイを披露 → 退場。
    遠藤優樹がベースのアドリブプレイを披露 → 退場。
    それぞれに拍手が起こる。

    そして最後に1人残ったJUNKOOは、しばらくの間ソロでピアノを弾き続ける。
    このピアノソロは相当長かった。
    正直ちょっと胃もたれするレベルだった。
    PTOLEMYのアウトロよりも長かったのでは?

    聴き疲れを感じ始めた頃に、ピアノソロがBayside Serenadeのサビのフレーズへと帰ってくる。
    名残惜しむようにフレーズを繰り返して、遂にピアノソロも終わりを迎える。
    JUNKOOも一礼し、拍手に送られて退場。

    これにてDiggy-MO'の部は終了。
    会場の照明が点き、スタッフが作業を始めた。



    この後は→Pia-no-jaC←パートに入るわけだが、私は→Pia-no-jaC←についてそれほど多くを語れるわけではない。
    ニコニコの公式チャンネルで見れる動画を一通り見ているぐらいだ。

    しかし私は、一度だけ生の→Pia-no-jaC←を見たことがある。
    今から約10年前、彼らのストリートライブを偶然見かけたのだ。
    地元のイオンモールだったか、それとも天神だったか、記憶は曖昧だがPEACEを弾いていたのは覚えている。
    今思えばあれは、インストユニットとして活動を始めた、本当に初期の頃だったのだろう。

    そんな思い出があるために、熱心に追いかけて来たわけでもないのに、→Pia-no-jaC←はかなり身近に感じるミュージシャンだったりする。
    それこそSOUL'd OUTの次ぐらいに。
    この日の対バンを、私は本当に楽しみにしていた。

    →Pia-no-jaC←のステージは最初から最後までフルスロットルだった。
    バラード調の楽曲は採用せず、全編勢い重視のセットリスト。
    Diggy-MO'の洗練された雰囲気とはガラッと異なり、人間が発する熱エネルギーそのものといったパフォーマンス。
    自分たち目当てのファンもDiggy目当てのファンも、両方とも絶対に楽しませるという気合を感じた。
    HAYATOとHIROによる漫才のようなMCも、とにかくあらゆる人が楽しめるであろう雰囲気を生み出していた。
    アンコールでは名物の3Dピアノも披露。


    そしてDiggy-MO'とバンドメンバー3人が再登壇。
    過去に類を見ないほど、ご機嫌に喋るDiggyがいた。

    Diggy「俺、ウワーッよりスーッて行く感じの方が好きなんだけど」
    HAYATO「じゃあ今日僕らダメダメじゃないですか!全部ウワーッですよ!」
    Diggy「いや、俺もウワーッて部分はあるから(笑)」

    Diggy「HIRO君、打ち合わせ中は全然喋らないのに、インタビューのカメラが回った途端いきなり『ヘイ、Diggy-MO'ォォォォォ!!!』ってびっくりしたよ」
    HIRO「テンションのスイッチが0か100かだけなんですよ」

    Diggy「HAYATO君は大人だよね。話もきっちりしてて」
    HIRO「話しが巧みやったらインストやってないんですよ(泣)」
    Diggy「→Pia-no-jaC←が愛されてきた理由がわかってきた(笑)」

    HIROのイジられキャラを理解して、終始イジり倒すDiggyは楽しそうだった。

    そんなこんなでトリのコラボ曲へ。


    encore:Happy【→Pia-no-jaC←】

    Diggy-MO'とバンドメンバー3人、そして→Pia-no-jaC←の2人が夢の共演。
    JUNKOOはエレピ。

    冷めることを知らない→Pia-no-jaC←に対して、Diggyもフルパワーの熱量で応えた。
    Diggy-MO'のレパートリーにもGASOLINEや爆走夢歌など熱い楽曲はあるのだが、それらよりも更にダイレクトなパフォーマンスだった。
    テクニックなんぞかなぐり捨てて、ガンガン煽るし、跳ねて叫ぶ。

    最強だった。

    https://twitter.com/pj_pianojac/status/1030110860214071298
    https://twitter.com/pj_pianojac/status/1030080999785254912