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★むしコラム「森山和道インタビュー(第1回)」
今回から、9週にわたってサイエンスライターの森山和道さんへのインタビュー内容をお届けします。
森山さんと初めてお会いしたのは、2006年12月に東京大学で開催された「第1回クマムシ研究会」でした。僕が発表を終えた後に、名刺をいただいたのを覚えています。
その時はそれっきりで終わったのですが、後に慶応大のクマムシ研究者、鈴木忠さんと共著でクマムシ本を出すなど、クマムシ周りでは有名なサイエンスライターさんでした。
「クマムシを飼うには」鈴木忠/森山和道 著
僕がブログやtwitterを始めてからもたまに絡んだり、こちらのブログ記事を紹介してくださったりと、ネット上でゆるい交流をしていましたが、今年の3月に久々にお会いして今回の対談となりました。
森山さんはサイエンスメールというメルマガに、研究者へのインタビューをコンテンツとして載せているのですが、今回は研究者である僕からインタビューを受けるというユニークな形になっています。
サイエンスメール
それでは、どうぞお楽しみください。
☆プロフィール☆
森山和道(もりやま・かずみち)
http://moriyama.com/
フリーランスのサイエンスライター。1970年生。愛媛県宇和島市出身。1993年に広島大学理学部地質学科卒業。同年、NHKにディレクターとして入局。教育番組、芸能系生放送番組、ポップな科学番組等の制作に従事する。
1997年8月末日退職。フリーライターになる。現在、科学技術分野全般を対象に取材執筆を行う。特に脳科学、ロボティクス、インターフェースデザイン分野。研究者インタビューを得意とする。
メールマガジン「サイエンス・メール」、
http://www.mag2.com/m/P0003148.html
「ポピュラー・サイエンス・ノード」編集発行人。
http://www.mag2.com/m/0000014382.html
共著書に『クマムシを飼うには 博物学から始めるクマムシ研究』(鈴木忠、森山和道 /地人書館)。
第1回「サイエンスライターになった経緯」
森→森山
堀→堀川
堀: 森山さんがライターになる経緯というのは、どんな感じだったんですか?
森: いや、なんとなくですよ。時々聞かれるんですけど。
堀: 森山さんは元々はNHKにお勤めだったんですよね?
森: ええ。
堀: なぜNHKを辞められたんですか?
森: NHKっていうところは、職員は東京と地方を行ったり来たりするんですよ。それは決まっていて、だいたい3年から4年の周期でね。僕は最初東京にいたんですけど、異動で岡山に行けって言われたんですよ。でも、岡山に行きたくないなと思って。本当に単純なんですけど、それが辞めた理由です。
堀: そうですか。
森: あともう一つは、堀川さんもひねくれ者だとご自身おっしゃっていましたけど、僕もかなりひねくれていて、岡山に行けって言われた瞬間に、今でもはっきりと覚えているんですけど、頭の中で人生のレールがバーッって見えたんですよ。
堀: はあ。
森: これでこーなってあーなってこーなるな、っていうのが見えちゃって。つまんないから辞めようと思って。岡山に行けって言われた瞬間に、じゃあも辞めますと言って席立っちゃってましたから。
堀: あはは。
森: いや、あの会社にいると本当に分かるんですよ、人生のレールが。周りの人たちを見てると。実際、いま僕の同期とか、だいたいデスクとかプロデューサーとかになってるんですけど、そういう風になる過程がなんか全部分かっちゃって。もういいやと。そういう感じですね。
堀: そうですか。
森: で、しばらく家でぐーたらしていたんですけど、そのとき僕は既にウェブサイトを作っていまして。そして、そのウェブサイトに仕事募集中です、と書いたんです。そうしたら、ライターの仕事が来て、今日に至るんです。今も仕事募集中です。
堀: そういうことだったんですか。
森: ええ。積極的にライターになるぞ!とか思ったわけじゃないんです。もちろん、後づけでの理由はありますよ。テレビだと映像で撮れるものしかとれないけれども、ライターはもう関係ないわけですよ、過去の話だろうが未来の話だろうが。好き勝手書けますから。そういうことですね。でも、それは本当に
後づけですよ。流れで言えばそういうことです。別に、収入面を考えるとか、そういうこともまったくなく。考えたら辞めないですよ、普通。
堀: ほとんどの人は、収入とか安定面を最重要視しますよね。普通に考えると。
森: 僕は、なんでかそういうことをあまり考えなかったんですよね。今になって思えば、
今回から、9週にわたってサイエンスライターの森山和道さんへのインタビュー内容をお届けします。
森山さんと初めてお会いしたのは、2006年12月に東京大学で開催された「第1回クマムシ研究会」でした。僕が発表を終えた後に、名刺をいただいたのを覚えています。
その時はそれっきりで終わったのですが、後に慶応大のクマムシ研究者、鈴木忠さんと共著でクマムシ本を出すなど、クマムシ周りでは有名なサイエンスライターさんでした。
「クマムシを飼うには」鈴木忠/森山和道 著
僕がブログやtwitterを始めてからもたまに絡んだり、こちらのブログ記事を紹介してくださったりと、ネット上でゆるい交流をしていましたが、今年の3月に久々にお会いして今回の対談となりました。
森山さんはサイエンスメールというメルマガに、研究者へのインタビューをコンテンツとして載せているのですが、今回は研究者である僕からインタビューを受けるというユニークな形になっています。
サイエンスメール
それでは、どうぞお楽しみください。
☆プロフィール☆
森山和道(もりやま・かずみち)
http://moriyama.com/
フリーランスのサイエンスライター。1970年生。愛媛県宇和島市出身。1993年に広島大学理学部地質学科卒業。同年、NHKにディレクターとして入局。教育番組、芸能系生放送番組、ポップな科学番組等の制作に従事する。
1997年8月末日退職。フリーライターになる。現在、科学技術分野全般を対象に取材執筆を行う。特に脳科学、ロボティクス、インターフェースデザイン分野。研究者インタビューを得意とする。
メールマガジン「サイエンス・メール」、
http://www.mag2.com/m/P0003148.html
「ポピュラー・サイエンス・ノード」編集発行人。
http://www.mag2.com/m/0000014382.html
共著書に『クマムシを飼うには 博物学から始めるクマムシ研究』(鈴木忠、森山和道 /地人書館)。
第1回「サイエンスライターになった経緯」
森→森山
堀→堀川
堀: 森山さんがライターになる経緯というのは、どんな感じだったんですか?
森: いや、なんとなくですよ。時々聞かれるんですけど。
堀: 森山さんは元々はNHKにお勤めだったんですよね?
森: ええ。
堀: なぜNHKを辞められたんですか?
森: NHKっていうところは、職員は東京と地方を行ったり来たりするんですよ。それは決まっていて、だいたい3年から4年の周期でね。僕は最初東京にいたんですけど、異動で岡山に行けって言われたんですよ。でも、岡山に行きたくないなと思って。本当に単純なんですけど、それが辞めた理由です。
堀: そうですか。
森: あともう一つは、堀川さんもひねくれ者だとご自身おっしゃっていましたけど、僕もかなりひねくれていて、岡山に行けって言われた瞬間に、今でもはっきりと覚えているんですけど、頭の中で人生のレールがバーッって見えたんですよ。
堀: はあ。
森: これでこーなってあーなってこーなるな、っていうのが見えちゃって。つまんないから辞めようと思って。岡山に行けって言われた瞬間に、じゃあも辞めますと言って席立っちゃってましたから。
堀: あはは。
森: いや、あの会社にいると本当に分かるんですよ、人生のレールが。周りの人たちを見てると。実際、いま僕の同期とか、だいたいデスクとかプロデューサーとかになってるんですけど、そういう風になる過程がなんか全部分かっちゃって。もういいやと。そういう感じですね。
堀: そうですか。
森: で、しばらく家でぐーたらしていたんですけど、そのとき僕は既にウェブサイトを作っていまして。そして、そのウェブサイトに仕事募集中です、と書いたんです。そうしたら、ライターの仕事が来て、今日に至るんです。今も仕事募集中です。
堀: そういうことだったんですか。
森: ええ。積極的にライターになるぞ!とか思ったわけじゃないんです。もちろん、後づけでの理由はありますよ。テレビだと映像で撮れるものしかとれないけれども、ライターはもう関係ないわけですよ、過去の話だろうが未来の話だろうが。好き勝手書けますから。そういうことですね。でも、それは本当に
後づけですよ。流れで言えばそういうことです。別に、収入面を考えるとか、そういうこともまったくなく。考えたら辞めないですよ、普通。
堀: ほとんどの人は、収入とか安定面を最重要視しますよね。普通に考えると。
森: 僕は、なんでかそういうことをあまり考えなかったんですよね。今になって思えば、
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