【趣味/映画】"わたしは、ダニエル・ブレイク"見た感想とか
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【趣味/映画】"わたしは、ダニエル・ブレイク"見た感想とか

2017-04-13 12:00


    今年の年始めに、今年どんな映画やるのかな~?と映画上映予定一覧を見ていて一番ビビッと来て、映画公開二日目(3月19日)に見てきました。
    その時の感触は間違いではなかったと、今のところ私が見た今年の映画でNo1です。

    ●公式サイト
    http://danielblake.jp/


    ◆ざっくりあらすじ
    おっす!おれ!ダニエル!もうすぐ60歳!
    病気で仕事できなくなって、役所に福祉保証の申請した!
    そしたら、お前は働ける福祉保証ダメ!って言われた!でも病院は働くなって言う!
    その時、なんか、役所に来たおんなじ貧しい環境に置かれた親子と出会った!
    ムカ着火ファイヤー!俺の反逆がここからはじまる・・・・・・!
    ……まぁ、大体嘘です。興味がある人は公式で予告ムービーみてください。
    「生きるためにもがき苦しむ人々の普遍的な話を作りたいと思いました。死に物狂いで助けを求めている人々に国家がどれほどの関心を持って援助しているか、いかに官僚的な手続きを利用しているか。そこには、明らかな残忍性が見て取れます。これに対する怒りが、本作を作るモチベーションとなりました。」
    ――引用元:公式サイトのケン・ローチ監督より


    ◆労働者階級の人達、、、それも貧しくて悲しい物語
    この物語は、本当に衝撃的な出来事の連続で、でもそれが実際に現実に横たわっているのだと、そう言わしめる生々しい説得力がありました。

    ユーモアたっぷりに描かれたコミカルなシーンでは劇場に笑いが起こり非常に和やかなムードなのですけれど、本当にこんなことが、、、人の尊厳も何もかも踏みにじられる、こんなことが許されてもいいのかと、そう思わせるシーンでは、もう会場の空気がピシッと凍るんですよね。

    その空気感。もうゾクゾクしてしまって。それが、とても”物語”と思えないのです。
    実際に、この物語に盛り込まれたエピソードは、”実際にあった話”を元に作られていると言う事も聞き、、、もう本当に目を反らしたくなるような、そんな”物語”が描かれていたんです。

    沢山の社会インフラはこのような弱者を救うための制度なはずなのに、救ってはくれなかった。どうして、こんなにも世の中は生きづらくなってしまったのだろう、、、と。
    そういった"社会の歪み"に対する監督の"怒り"が描かれていたのではないでしょうか。


    個人的に、今ほんとうに数多くの人に、劇場で見てほしい。傑作でした。

    ちょっと、上映館が少ないのが、残念ですね。4月に入って少し上映館が増えていますが、もし近場に劇場がない方で興味をもった方は、DVDとかになるまで待っていただけけたらと思います。


    ◆社会への対する怒りより、人の"愛"を描いた"物語"
    この物語を社会に対するルサンチマンと捉える人も中にはいると思うんですけれど、それ以上に大切なテーマは人と人が純粋に助け合う事、"隣人愛"や”純粋贈与”と言った点についてフォーカスされていると思っています。

    実際に、この物語に出てくる役所のおばちゃんも、パソコンの操作が分からないときに助けてくれた青年も、それを確かに描いていて、凄くフラットな物語に仕上がっていると思うんですよ。

    パソコンの操作が分からないダニエルに対して、同じマンションに住む隣人の青年がインターネットを通じて、中国の青年と会話をしているシーンでは、それらを対比させる重要なシーンでもあって、今の時代との対比を短いカットの中でうまく表現していたなぁと思わず唸りました。

    話を戻して、やっぱり、社会で全ての人を平等にと言うのであれば、それはもう民主主義ではなく社会主義にした方が効率がいいよね。って話になると思いますし、それでも尚、それは嫌だよね。ってところで我を通すと言うのであれば、日本の昭和の時代に生きていた人達のエピソードによくあるように、本当に貧しい子供が住んでいた時、その地域の周りの人達は食べ物を上げたり、助けてあげたりした。そういった、隣人愛。それが今の時代に求められているのではないでしょうか。


    補足:そのあたりの細かい文脈としては、以下の本で全て表現されていて、間違いなくこれから生きる事に悩んでいる人達に対する一つのアンサーだと思っています。




    ◆ただの"
    問題提起"に終わらない"物語"
    今まで色んな問題提起の物語はあったと思うんですけれど、この物語が何よりも素晴らしいと思ったことがあります。それは、この物語で綴られた出来事は、実際に今起きていて、地続きの問題であると実感させる要因がありました。

    ①実際に映画を見た人、一人につき、50円を貧困に苦しむ人達に寄付をする。
    ②劇場で、フードバンクに食料や缶詰を寄付することができる。
    この2つの取り組みです。

    これ、本当に素晴らしいな。と思って、見た時、鳥肌が止まらなかったんです。あまりにも感銘をうけてしまって、映画を見終わった後、大急ぎで最寄りのお店で食品を買ってきて、本当に私ができる少しだけなんですけれど、寄付させていただきました。

    この物語はたしかに、今起こってる問題で、だからこそ、それに対する解として行動を起こさないといけないと、まずは、今我々のできることからしよう!と言うそういった行動が出来ていて、もう、本当に素晴らしかった。

    問題提起でもう閉じてしまうのは本当によくない。もうそれは、実際に起きてしまっているのだから、今気づいても遅いんです。そんな物語はもう、時代遅れなんだ。
    我々は、それを乗り越えるために何か行動を起こさないといけないフェーズにきている。この作品は、そのなかの一つの解決策を提示した。視聴者に気付かさせた。

    こんな、作品に出会えて、本当によかった。まだ世の中は捨てたもんじゃない。
    その愛があるのであれば、人はまだ救えると、本当に素晴らしい物語を見た。

    ケン・ローチ監督に、、、拍手と、感謝と”愛”を込めて。




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