ポケモン対戦から学術用語を学ぶ
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ポケモン対戦から学術用語を学ぶ

2019-05-09 01:00
    ゲーム理論を学んでみて、「これポケモンで表現できたらわかりやすそうだな」とふと思ったので、
    やってみようかと思います。
    要するに、難しそうな学術用語もポケモンに当てはめられるか否かを考えようというものです。
    それに先駆けて、個人的に作った、いわば造語を紹介させてください。



    ★持ち物

    単発発動:対戦中、一度しか発動しないもの。
    無限発動:発動回数に上限がないもの。

    ポケモンに何を持たせるかは悩みどころですが、大きく分けて上の2種類があると思います。
    こう表現すると難しそうですが、具体例を挙げると

    単発発動…各種きのみ、きあいのタスキ、じゃくてんほけんなど
    無限発動…こだわり系、いのちのたま、たべのこしなど

    こうするとイメージが湧きやすいでしょうか。

    単発発動の特徴はなんといっても「一回限り」という点。
    この「一回」がゲームを大きく左右するわけです。
    ただ、効果が発動するのに条件があるので、場合によっては一度も発動しないということも起こり得ます。
    そうならないように、条件が整いやすいポケモンに持たせるのが普通でしょう。
    あるいは、「万が一のための保険」という意味合いも強く、ある程度は安心して立ち回れるという側面もあります。

    さらに付け加えるならば、メガシンカとZワザは単発発動と言えますが、この2つは「条件」ではなく「任意」という特徴があります。
    「1回のゲームで1回だけ」というのは同じですが、どのタイミングで発動させるかはプレイヤーが決められます。そこがゲームの駆け引きを生むのでしょう。
    メガシンカに関しては、メガシンカ後はターン数に上限があるわけではないので、分類が難しいところですが。

    無限発動は発動条件がない、あるいは非常にゆるいので恩恵を受けやすいです。
    ポケモンが長く場に残れば、何ターンも恩恵を受けられるので、そこも計算して構築なり立ち回りをするのが普通でしょうか。
    あるいは、「1ターン目から奇襲をかける」ということにも向いてます。
    発動条件がないということは、初手から恩恵を受けられるわけですからね。

    他のもちものはどちらに分類されるのか。
    このようなことを考えてみるのも面白いかと思います。



    ★特性

    特性は分類させると多くの種類に分けられてしまうので、今回は「技の威力を強化する」というものに絞って考えていこうかと思います。

    条件発動:特性の発動に何らかの条件が必要なもの。
    定常発動:発動に条件がなく、常に発動しているもの。

    こちらも具体例を挙げた方がわかりやすいでしょう。

    条件発動…もうか、こんじょう、サンパワーなど
    定常発動…テクニシャン、てつのこぶし、かたいツメなど

    条件発動の特徴としては、文字通り「発動させるためには何かしらの条件が必要」ということです。
    なので、狙って発動させるようなパーティを組む傾向があると言えるでしょう。
    場合によっては全く発動することなく倒されるということもありますからね。
    この点はもちものの単発発動と同じです。
    また、火力強化の幅や範囲が大きいという特徴もあります。
    一度発動させてしまえば、様々な技を高火力で放てるわけです。
    上手くいけば全抜きも不可能ではないでしょう。

    一方の定常発動は「常に発動しているが、対象となる技が限られる」という特徴があります。
    逆に言えば、対象の技を覚えさせれば無条件での火力アップが見込めるということです。
    テクニシャンなら威力60以下の技を積極的に組み込んでいくという感じですね。
    全体的に条件発動のものよりこちらの方が使い勝手がいいという印象を受けます。
    こちらも1ターン目から特性の恩恵を受けられるわけですし。

    特性による技の強化としては威力が上がるというものをイメージしがちですが、さらにもう1個あります。それが

    性能強化:技の威力ではなく、性能を向上させるもの。

    というものです。
    具体的にはてんのめぐみ、いたずらごころ、スキルリンクなどです。
    これらは、他のポケモンとは違った技の恩恵を受けられるわけなので、やがり該当する技を積極的に覚えさせることが多いですね。

    特性もまた、他にどんなものが分類されるかを考えてみるのも面白いかと。
    実際は、この分け方自体はこちらの記事でやってるんですが、5年半の時を経て再びやってみました。


    では、ようやく実在の学術用語がポケモンに当てはまるかを考えていきます。



    1.
    完全情報ゲーム
    不完全情報ゲーム

    意味:互いに相手の手の内が公開されているか

    具体例としては

    完全情報 :囲碁、将棋、オセロ
    不完全情報:麻雀、ババ抜き

    ポケモンがどちらに当てはまるかは想像つくかと思いますが、不完全情報ゲームの方ですね。
    互いのポケモンが何を覚えているのか、何を持たせているのかは開始当初はわかりません。
    ゲームが進んでいくうちに相手の手の内を徐々に明かしていくというのも大切な戦略です。
    同様に、ポケモンカードも不完全情報ゲームです。
    お互いのデッキ内容や手札は明かしませんからね。
    これもまた、ゲームを進めていくうちに相手の手の内を明かしていくわけです。

    一方で、スマブラのようなゲームは互いの情報がわかっています。
    相手は何ができるかは最初から全部把握することができます。
    なので、立ち回りで意表を突くといった戦術が要求されることもあるわけです。


    2.
    確定ゲーム
    不確定ゲーム

    意味:偶然に左右されるか

    こちらも具体例を見ていきましょう。

    確定 :囲碁、将棋、オセロ
    不確定:麻雀、ババ抜き、すごろく

    さっきとあまり変わってないですが、ゲームにおける運の要素があるかないかということですね。
    ポケモンは言うまでもないでしょう。不確定ゲームです。
    というより、不確定の要素が多すぎて運負けを主張することもよくあります。
    不確定では逆に、運次第では初心者が上級者に勝つということもありえるわけです。
    一発大逆転の要素を組み込めるので、勝敗が最後までわからないということもあります。
    一方で、確定ゲームであるオセロで「運が悪かった」と言う人はいないでしょう。
    完全に実力で勝敗がつくわけです。
    スマブラで言えば、よくある「アイテムなし終点」は運の要素を一切排除した確定ゲームです。
    逆にアイテムとギミックをありにすれば不確定ゲームとなるのでパーティ要素が増します。

    確定ゲームは運要素がないので競技向けです。
    サッカーや野球などもそうでしょう。ゲームで言えばいわゆるeスポーツ向けです。
    そして、不確定ゲームはパーティ向けです。
    ハラハラドキドキ感が味わえますからね。
    状況に応じてこの2つのゲームを使い分けることも大切かもしれません。


    3.
    同時進行ゲーム
    交互進行ゲーム

    意味:相手の戦略、行動がわからないまま自分の戦略を選択しなければならないか

    同時進行:じゃんけん、サッカー
    交互進行:囲碁、将棋、オセロ

    これもなんとなく意味が分かるかと思います。
    ポケモンは同時進行ゲームに分類されますね。
    毎ターン、プレイヤーは同じタイミングで行動を決めるわけですから。
    一方、ポケモンカードは交互進行ゲームです。
    自分のターンと相手のターンが存在するからです。
    相手のターンが終わり、相手の出方を見た上で自分の行動を選択するという点はゲームとの違いと言えるでしょう。
    カードに「すばやさ」の概念はありませんし。


    4.
    着手対称ゲーム
    着手非対称ゲーム

    意味:プレイヤーによって可能な手が異なるか

    着手対称 :囲碁、将棋、オセロ
    着手非対称:トランプ全般、課金ゲーム

    ポケモンはどちらに分類されるかは難しいところです。
    例えば、パーティ構築の段階で言えば、お互いに同じことができるはずなので着手対称ゲームです。
    ですが、ゲームが始まればお互い違うパーティを使っているわけですから着手非対称です。
    使うポケモンはもちろん、技や持ち物も全然違うわけですから、お互いに可能な手は大きく異なります。
    スマブラもキャラ選択の段階ではお互い全く同じ条件が与えられるわけですから着手対称です。
    ですが、一度ゲームが始まってしまえばお互い異なるキャラを選べば当然可能な手は異なります。
    キャラの性能や繰り出せるワザも違いますし。

    この概念で気を付けなければならないのは、非対称だと不公平を生み出す要因になるうるということです。
    ポケモンはパーティ構築の段階では対称と言いましたが、過去には例えば零度スイクンなどは非対称要素であったと言えます。
    持ってる人は持ってるけど、持ってない人は手に入れる手段がありません。
    持ってる人にもらうほかないのです。
    教え技に関しても、過去作があるか否かという点が非対称ですし、伝説のポケモンに関しても同じことが言えるでしょう。
    だから、新作が出る度に非対称性をなくそうと取り組んでいるわけですね。
    ソシャゲの課金要素も同じです。
    課金したか否かで手に入るアイテムが全く異なるのであれば課金と無課金では非対称です。
    これも無課金プレイヤーも同じ分課金すれば対称となりえますが、扱いは難しいところですね。


    5.
    定和ゲーム(ゼロサムゲーム)
    非定和ゲーム(ノンゼロサムゲーム)

    意味:誰かが得した分だけ、誰かが損をするか

    定和ゲームの具体例というのも難しいですが、スマブラのタイム制などが当てはまるでしょう。
    誰かを撃墜すると自分は+1されますが、撃墜された人は-1されます。
    要するに、全員分の合計ポイントはゼロから動かないわけです。
    まあ自滅すると自分のポイントだけ-1されるわけですから定和は崩れるんですが、そこは無視してます。

    ポケモンの場合、非定和ゲームと言えるでしょう。
    そもそも「得」という概念が難しいですし。
    ですが、「ネガティブサムゲーム」という見方ができます。
    これは全員分の合計ポイントがマイナスになるという意味です。
    どういうことかと言うと、ポケモンの場合、シングルなら相手を3匹、ダブルなら4匹倒せば勝ちになります。
    自分のポケモンが1匹倒されたら-1という考えをすれば、先に相手を-3、-4にすればいいわけです。
    ただ、相手のポケモンを倒したからと言って自分のポケモンが復活するわけでもない。
    つまりプラスがありえないわけです。
    もちろん、相手のポケモンを倒したら自分に+1と見て、先に+3、+4すれば勝ちという考えをすれば、逆に「ポジティブサムゲーム」とも言えるでしょう。
    カードも同様で、自分のサイドカードを1枚取れば+1、そして先に+6した方が勝ちと見れば「ポジティブサムゲーム」です。
    ポケモンカードにサイド枚数を増やす手段があるかどうかは知りませんが・・・・・・


    6.
    協力ゲーム
    非協力ゲーム

    意味:すべてのプレイヤーが自分の利得のみを考えて完全に利己的に行動するか

    非協力ゲームの方がイメージしやすいでしょう。
    オセロにしろ、トランプにしろ、相手が得するようなことをわざわざやらないでしょう。
    ですが、協力ゲームと呼ばれるものも存在します。
    サッカーなら同じチームの11人がいるので協力ゲームです。
    要するに「チームを組んで戦う」というのは協力ゲームに該当します。

    ポケモンの場合、普通の対戦は非協力ですが、マルチバトルは協力です。
    他の例で言えば、モンハンはむしろ協力することを醍醐味としていますし、星のカービィも協力要素の方が強いです。
    「みんなで力を合わせて手ごわいボスを倒す」という楽しみ方ができるゲームというのも魅力的ですね。
    あまりポケモン関係ない話になりましたが・・・・・・


    7.
    有限ゲーム
    無限ゲーム

    意味:戦略や選択肢の数が有限か否か

    アナログにしろ、デジタルにしろ、ゲームは大概有限です。
    仕様上不可能なことはどうやっても不可能です。
    それを無理やり可能にすることを「チート」と呼ぶわけです。
    ランドロスはどうやったってブレイブバードできません。使えれば強そうですが。
    パーティ構築なら無限にありそうな気はしますが、ポケモンは800種類しかいません。
    その中から使うポケモンを選ぶとなると、やはり有限です。

    では無限ゲームにはどんなものがあるかというと、「ゲーム」で考えるとわかりにくいかもしれません。
    例えばデートなら、選択肢はそれこそ無限にあると言ってもいいでしょう。
    勉強にしたって、戦略は無限に作れそうです。本当に無限に作り続けるかはさておき。
    その中から最も適した選択をするというのは非常に難しいですね。


    8.
    収束ゲーム
    非収束ゲーム

    意味:局面が進むと、選択肢は狭まるか

    収束 :囲碁、オセロ
    非収束:じゃんけん、テニス

    これも、非収束ゲームを探すのは難しそうです。
    ゲームというのは大抵、局面が進めば可能なことは減っていきますからね。
    ポケモンで言えば、例えば1匹倒されてしまったらもうそのポケモンを使うことはできません。
    メガシンカやZワザも一度きりなので、他のポケモンは使うことができなくなります。
    その点で可能なことがどんどん減っていくわけです。
    相手の可能な選択肢をどんどん排除していくというのもポケモンが強くなるうえでは大切なことだと思います。
    カードも同じで、トラッシュしたカードは基本的には使えなくなるわけです。
    山札をサーチするにしても、序盤と終盤とでは引けるカードの選択肢は違います。

    逆に、スポーツは非収束の方が多いでしょうか。
    サッカーは制限時間があるから判断が難しいですが、序盤と終盤で可能なことは大して変わりません。
    野球やバレー、陸上競技などもそうでしょうか。
    体力的な問題を無視すれば、ゲームが進んでも可能なことは減りません。

    逆に、収束の反対、発散や反収束とでも呼べばいいでしょうか、後半になるにつれて可能なことが増えていくゲームもあります。
    ポケモンのシナリオなどが当てはまるでしょう。
    シナリオを進めていけば、多くの技を覚えたり、新しいポケモンを捕まえたり、行けなかった場所へ行けるようにと、選択肢はむしろ広がります。
    スマブラも最初は使えるキャラが少なくても、進めていくうちにどんどん増えていくというような楽しみもあるわけです。
    このような点がゲームを楽しむ要素なのかもしれません。
    それを言ったら勉強も実は当てはまるんですけど・・・・・・



    長々と書いてきましたが、これらの用語が大切なのではなく、考え方に注目してほしいというところですね。
    身近なものから考えてみるというのも学問では必要と言えるでしょう。

    最後に、今回紹介した用語は下記の本を参照にしました。
    興味のある人は見てみてもいいかもしれません。





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