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「恵みの雨」
2025-03-31 07:00110pt -
「久し振りだな、こんなに飲んだの」
2025-03-28 07:00110pt -
「わかめとしらす」
2025-03-26 07:00110pt海に続く小径を降りていくと、潮の匂いがした。都心で今年最初の夏日を記録した日曜のことだ。久し振りの匂いにわくわくしながら浜に出る。25℃こそ越えていなかったが、砂浜は太陽を待ち望んでいた多くの人で賑わっていた。波打ち際で打ち上げられた海藻が干上がっていた。匂いを放っているものの正体だ。
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「決めなければいけないもの」
2025-03-24 07:00110pt子育てにおいては各家庭にそれぞれのルールがある。
幼児期に気にしていたのは「チョコレートを解禁しているか否か」。中には解禁していない家庭もあり、保護者の方にルールを聞いてからでないとお菓子をあげることはできなかった。
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「10年前も、10年先も」
2025-03-21 07:00110pt始発のバスで海辺の町を出る。午前5時48分。まだ夜が明け切っていない。火を入れたばかりの車内では多くの人が眠り始めている。年に数日こういう朝がある。昨日も帰りは遅かった。家族の顔を見て、短い睡眠を取っただけだ。10年前なら事務所で仮眠して翌朝を迎えていたと思うが、さすがに50歳を越えるとそうはいかない。待っている人たちがいる。帰る場所がある。そのことを強く実感する。
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「15分遅れのやさしさ」
2025-03-19 07:00110pt -
「今やろうと思ったのに」
2025-03-17 07:00110pt -
「小さな恋のものがたり」
2025-03-14 07:00110pt恋心というのは何歳くらいで芽生えるのだろう。心という土壌に恋の種があって何らかの外的要因で芽を出すのか。それとも幾つもの愛の種が生長して恋をしているのか。身体の成長とも連動しているのかいないのか。ひとりの人間を生まれる前から観察してきて、ふとそんなことを思った。
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「いつから集まるのに理由がいるようになったのだろう」
2025-03-12 07:00110pt多摩丘陵を上ったところにある霊園を訪れたのは二年振りだった。平成の終わりに他界した父の七回忌と昨年亡くなった叔母の三回忌だった。同じ霊園に母方の曾祖父や祖父母、叔父と叔母たちも眠っている。父には故郷である熊本の墓地という選択肢もあったのかもしれないが、三男であることと、自分の親兄弟より長く人生を共に過ごしたことから母方の親族と同じこの場所を選んだのかもしれない。いずれにせよ父と母が二人だけで話して決めたことだった。
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「夏蜜柑は冬に色づく」
2025-03-10 07:00110pt
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