Maker Faire Singapore 2015の出展報告
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Maker Faire Singapore 2015の出展報告

2015-07-15 00:10

    【前書き】
    いまや世界的なムーブメントとなっているメイカーフェア。
    そのシンガポール版が去る7月11-12日に開催された。

    一般的にシンガポールのイメージと言えば、
    マーライオンとか、マリーナベイサンズとか、あるいはニュートンサーカスの屋台とか、
    なんとなく発展途上国のイメージがあるような気もするけど、
    実のところ世界で最もITが進んでいる国とも言われ、
    現に最新の世界経済フォーラムの報告によってもそれが裏付けられている。


    行く先々、いたるところにフリーのWi-Fiが飛び交い、
    また、外国人向けの短期間用のSIMカードも空港や街中で簡単に買える。
    シンガポール政府もITと観光産業に力を入れていることからも、
    その本気っぷりが伺える。

    そんな中で開催されることとなったシンガポールのメイカーフェア。
    正直なところ、わざわざシンガポールまで足を運ぶつもりなんて毛頭なく、
    「まぁ何かの拍子に見に行けるなら行きたいな~」くらいにしか考えてなかった。
    しかしながら、今回同行することとなった友人から強い誘いがあったのと、
    東南アジアでは初めて、Miniではなく正規のメイカーフェアに「格上げ」となったと聞いて、
    俄然行く気が増してきて、なんとか仕事の都合をつけて見に行くことにした。

    実はシンガポールのメイカーフェアには、運営メンバーの一人に
    日本人の
    高須氏(猫耳の人と言えば分かるだろうか)が参画していて、
    「Nico-TECH:としてブースを確保しているから、何か出すつもりなら斡旋するよ」
    とのことだったので、どうせなら出展して、現地のMakerと交流を深める方が
    より得られるものが大きいのではないかと考え、真に勝手ながらニコ技代表(?)として、
    ラテアートマシン"Latte Plus"を引っさげて出展することにした。
    実は出展することを決めたのがなんと開催のひと月前で、
    そこから色々とドタバタがあったのだけれど、
    それは後日執筆予定の「シンガポール滞在記」で触れようと思う。


    【結論】


    先に結果から言ってしまうと、出展して大正解だった。
    二日間を通して来場客が引っ切り無しに訪れ、大人から子供まで、
    老若男女、人種を問わずラテアートが描かれていく様を興味深そうに見つめていた。
    (※シンガポールは移民国家なので様々な人種が混在している)


    そして「これはどうやって制御しているんだ」「インクの吐出はどういう原理なんだ」
    「これは幾らで買えるのか」などなど、どんどん突っ込んだ質問が飛んでくる。
    残念ながら私は英語がまるでダメで、質問内容がほとんど聞き取れなかった上に、
    聞き取れたとしても私の拙い発音では言いたいことが上手く伝わらなかったが、
    そこは同行していた友人や、同じブースで出展していた現地に住んでいる(!)
    ニコ技の方に助けてもらいながら、なんとか理解してもらえた(と思ってる)。
    また、現地のMakerとの交流も図れ、お手玉やけん玉なんかを出展していたブースでは
    私がけん玉で“もしかめ”を披露すると「ニホンジンデスカ?」と向こうも
    頑張って日本語で話しかけてくれたりした。


    【成果など】
    シンガポールのメイカーフェアにはMakerムーブメントの仕掛け人、
    Dale Dougherty氏も来られていて、高須氏が案内をして回っていた。
    ニコ技ブースにも立ち寄って頂けたのだが、そのときに一緒に記念撮影をすることが出来た。
    加えて、メイカーフェアで優れたプロジェクトに贈られる
    “Maker Merit”という賞を、なんとNico-TECH:が受賞してしまった。
    NTでもなく、また東京のメイカーフェアでもない第三国の地で、
    しかもあのDale氏に評価された。Makerにとってこんなに名誉なことはないと思う。




    【他ブースの紹介】
    ●Intel
    会場で最も大きなスペースを確保していたインテル。
    超小型PC「Edison」を使った多脚ロボのデモや、
    モーションセンサを使ったゲームなどを提供していた。


    ●Autodesk
    AutoCADが有名なこの会社では近年3DCG製作のソフトウェアに力を入れている。
    人の動きに連動してPC上の3DCGが動作するデモなどを展示していた。
    なお、Autodesk Mayaはあの映画「AVATAR」のCG製作にも使われたとのこと。


    ●National Instruments
    LabVIEWが有名なこの会社。
    正直なところ、FA用途でしかアプリケーションを提供しないと思っていたので、
    Maker Faireに出展していたのは意外だった。


    ●アスラテック株式会社
    東京・六本木に本社を構えるこの会社では、多数の関節を容易に制御できる
    基本ソフトウェア「V-Sido OS」を提供している。
    今回は初めてシンガポールへ出展したとのことだが、
    ビジネスとしてはあまり考えておらず、二足歩行ロボットというジャンルが
    日本とアメリカ以外の諸外国でどこまで受け入れるか確かめたかったとのこと。
    シンガポールでも子供達の心をバッチリと捉えていた。


    ●その他個人ブースなど
    ・シンガポールのラジオ少年
    アマチュア無線を展示していたブース。昔懐かしいモールス信号の打電器が置かれていた。
    (「使えない」みたいなことも言っていたけど。)


    ・ドローンなど
    シンガポールもご多分に漏れずドローンが流行っている模様。
    手のひらサイズの超小型ドローンは60S$(約5400円)で売られていたのだが、
    残念ながら手持ちが40S$しかなくて購入は断念。


    ・ルービックキューブやジャグリングなど
    日本ではもはや子供も見向きしなくなってしまったtraditionalな遊びだけど、
    シンガポールでは逆に珍しいのか子供達が沢山集っていた。
    私もここで昔を思い出しながらけん玉で遊ばせてもらった。


    ・OneMakerGroup(OMG)
    OMGはシンガポールで最大のMakerグループだそうで、
    ここもかなりの大きさのスペースを占めていた。
    中でも会場で一際目立ったのは、ダンボールで作られたドームだ。
    中を覗いてみるとライトバーを持った人と、プロジェクタ、それにカメラが設置されており、
    ライトを持った手を画面内で振ることで、いわゆる長時間露光・合成をしたような
    画像が作れるようだった。これはナイスアイデアだと思う。


    ・AR Sandbox
    砂場の上部にKinectが設置されており、砂の高さを測って
    高さに応じた色をプロジェクタで投影している。
    日本でも最近はゲームセンターにこういったゲームが設置され始めており、
    子供に人気を博しているらしい。


    ・ゲームハック
    日本の古いゲームをハックし、ゲーセン風の筐体に組み込むことで
    自家製のアーケードを製作していた。


    ・Singapore PolyTechnic
    シンガポール版高専。シンガポール版おまえら。
    この国でも高専生は高専生らしい顔つきだった


    ・ヤクルトオーケストラ
    もしかすると最年少出展かもしれない。
    ヤクルトの空容器を使ったオーケストラ工作を展示していた。
    こんな年齢から出展するとは、彼は将来有望に違いない。


    ・教育用ロボ
    プログラミングを簡単に行えるよう、ブロックを配置するだけで
    動作が組めるように工夫した統合開発環境。
    レゴマインドストームやGoogleのBlocklyのような感じ。



    【全体を通して】
    高須氏の言葉を借りれば、

    というのは120パーセントagreeな話で、
    これまでいかに自分が小さい国に閉じこもっていたか、
    今回のメイカーフェアを通して実体験として強烈に刺激になった。
    また、人種が違っても、言葉は通じなくても、そこにMakeさえあれば人を笑顔にできる。
    これが我々Makerとしての使命なんじゃないかと思う。
    だから日本にいる技術部員も、動画を投稿するだけとか、NTに出展するだけじゃなく、
    是非とも世界の場に出てきてほしい。そして一緒に世界の皆を笑顔にしていこう。





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