新刊Vol.10だいたい400文字レビュー! 第五弾「トマトジュースしかないけど」 (牛濱知昭)
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新刊Vol.10だいたい400文字レビュー! 第五弾「トマトジュースしかないけど」 (牛濱知昭)

2014-05-05 00:21

    「トマトジュースしかないけど」 (牛濱知昭)

     名状しがたく、救いようもない、そんな読後感を抱いた。テンションは平均より下をずっと横ばいで推移していく印象だった。ただ、いつだかの夕暮れ、そう、夏の気怠い暑さの中で夕日刺す部屋の中、そこでうたた寝するような、ダウナーな空気が満ちあふれていた。そう、私は感じた。

     トマトジュースしかない。その意味合いを考えるだけでも、私はこのレビューを書く時間を費やしてしまうだろう。ただ一つ言えるのは、トマトジュースしかないその部屋の、ほんの瞬きのような時間、それはただただ、救いがたいばかりなのだ。

     本人の知らない記念日。その記念日を記念日たらしめた人、その人と交流できない。そうして、取り返しさえ付かない。この物語には何かタグ付けやレッテル貼りは出来そうにない。ただ、この空気を情景、これらばかりが見事の一言である。

    aBre vol.10「記念日」

    5月5日(月・祝) 第18回文学フリマ東京流通センター

    aBre(C-58)で販売。6作品の読み切りと15首の短歌をご提供いたします。


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