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コードフォームを作る・配置図
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コードフォームを作る・配置図

2014-08-01 22:30

    配信に出た話題ではないけれど、ブロマガに取り上げた話題の更に続編的トピック。
    なお、状況に応じて、ここの文章を加筆・修正することがあり得ます。


    コードフォームを作る・配置図

    以前のコードフォームの記憶法からの流れを受けて、その総括編です。
    ギターのコードフォームを自力で考える方法について、触れていきます。

    前段階として「別視点からコードフォームを捉える」という話で
    メジャーコード・マイナーコードのコードの構成音を指板上に展開し
    そこから必要な音を拾ってコードフォームを考える という方向を示しました。
    そのやり方を、さらに突き詰めていきます。
    今度は、指板上の音の配置図を下敷にしていきます。
    こちらも以前の「音程を整理する」の中で度数表現について
    指板上でそれを展開し、整理しましたが、その相対的な音の配置図を応用して使います。

    まずは、基準となるポジション(ルート音)を決め、それに対して
    大体片手の指が届くであろう範囲を±3フレットと見込み
    その範囲内にある音の配置を整理してみます。
    以下、その図になります。

    6弦ルートの場合

    5弦ルートの場合

    4弦ルートの場合

    3弦ルートの場合(蛇足)

    この図は、ルートのポジションを特定した時の相対的な音程配置図です。
    (なお、この配置図がこの記事の最重要の要点になります)
    ここではこれを基にして、コードフォームを自力で導き出す方法に触れていきます。

    先の記事では、コードを成立させる上で、
    コードの構成音を拾い集めることを条件として、コードフォームを検討しました。
    ここでも基本的には同じ方針でコードフォームを検討します。
    コードネームから構成音を把握し、その構成音を出せるポジションを上図から拾って
    コードフォームを作ります。

    具体的なポジションは、上図のルートのポジションを、
    指板上の音の配置に照らし合わせて特定します。


    上の図を使って、メジャーコードとマイナーコードの場合の
    コードフォームのバリエーションを確認してみると良いでしょう。
    メジャーコードの構成音「P1st - M3rd - P5th」
    マイナーコードの構成音「P1st - m3rd - P5th」です。


    とりあえず、ここまでの内容で
    上の相対的な音程配置図指板上の音の絶対配置コードの構成音
    3点を押さえれば、コードフォームを自分で作れることは把握できたと思います。
    ただし、ただパズル的に指の届く範囲で音を拾い集めれば良いとはならないのが
    音楽の妙です。
    以下、コードフォームを考慮する上での留意点について、触れていきます。


    ここまでは敢えて触れませんでしたが、セオリーの一つとして、
    「コードのルート音を最低音とする」という条件を加えてコードフォームを考えると
    より実用的といえます。
    現代のポピュラー音楽やジャズなどでは、ルート音やその進行を重視する傾向があり
    ルート音以外の音を最低音にする時には、オンコードなどと呼ばれる
    ベース音(最低音)を指定したコード表記がされるのが一般的です。
    そのため、コードを鳴らすときには暗黙の了解として、
    弾き語りなどでギターのみの伴奏をする場合は特に、
    ルート音を最低音にしておくのが無難です。
    簡単に言えば、コードのルート音を設定したポジションより低い弦は弾かない
    (5弦ルートなら6弦は弾かない、4弦ルートなら5・6弦は弾かない)
    と言うことです。
    ただし、他にベースパートがいるバンド形態では、
    この条件はややゆるく考えても構いません。
    コードはバンド全体で構成するもので、ベースパートがいる場合は
    ルート音ないしベース音をベースパートに任せることができるためです。

    コード表記に数字が付く場合、基本となる1度・3度・5度以外の音が
    構成音の中に入ってきます

    ここでコードの構成音が4つ以上になる場合、基本となる3つの音以外の音は
    できるだけ高音弦側に展開する
    のがセオリーです。
    いわゆるテンションと呼ばれる音については、コードの基本の構成音に近接する音で
    低音側で他の音と近接させると響きが濁って聞こえる可能性が高くなります
    そのため、それらの音に関しては、高音側に配置して他の音との間隔を取り、
    響きがすっきりするようにコードフォームを考慮する
    のが無難です。

    コードの構成音は最低3つですが、もっと構成音の多いコードも当然存在します。
    弦を直接押さえられる指の数は限られますし、ギターの弦は6本ですので、
    コードによっては、コードの構成音を網羅することが難しいケースもあります。
    そうした場合は、響きに影響の少ない音を省略したり、
    バンド全体でのコード構築と言う方向を視野に入れて
    ギターでは一部のコードトーンのみを担当する、という対処をします。
    このとき、どの音を省略するかについては、ある程度セオリーがあります。
    (ただし、要点として響きに不自然さがないかどうか、が
    コードトーンの選択のより重要な判断基準になります。
    機械的に処理すればよい、と言うことではないことには、注意が必要です。)

    省略の対象になる音の第一番目は、完全5度です。
    完全5度を含むコードの場合、完全5度はルート音の響きを補完する音に当たります。
    倍音の周波数を考える場合、完全5度の音は
    ルート音の周波数の3倍音と同じ音です(純正律の場合)。
    ギターで、隣り合う弦上でルート音と完全5度を鳴らす場合、
    ルート音の3倍音と完全5度の倍音の周波数は理論上では同じになり、
    その響きを強め合う関係になります。
    逆に言えば、完全5度の音を省略しても、
    コードの響きの性格が大きく変わることはないということでもあります。
    そのため、コードの音を省略しなければいけない場合、
    完全5度が真っ先にその検討の対象になります

    なお、減5度増5度については、コードの性格を大きく左右するため
    省略しないのが妥当です。

    次点で省略の対象になる音は、ルート音です。
    ルート音はコードの基盤となる音ですので、
    省略の対象としては適当ではないと思われるかもしれませんが、
    先にも書いたようにコードはバンド全体で作るものです。
    ベースパートにルート音を任せるなど、
    他のパートでルート音が出せる場合はそちらのパートにルート音を任せ、
    ギター上ではルート音を省略するのも、現実的な選択になります。
    ただし、ギター一本での伴奏などでは省略しにくい音になります。

    逆に、コードの響きの性格を強く左右する音は省略しにくい
    とみるのがよいでしょう。
    コードの長短を決める3度完全5度に対して3度の関係にある7度
    コードの響きに緊張感を加えるテンションノート
    これらは省略するのが難しい音になります。
    コードの響きの性格を強く左右する音を多く含む複雑なコードに関しては、
    バンドアンサンブルを考えて構成音の担当を各パートで分けることで
    対処することも一つの答えです。
    ギター一本のみでコードを考えなければならない場合は、
    限界があることも織り込んで考えるのが良いかもしれません。

    省略しにくい音を多く含むコードを鳴らす場合で、それらの音を省略する時には、
    その音を省略した時の響きがどのように響くかを考慮して選択をするのが良いでしょう。
    より強調するべき音を優先して残す、
    メロディーで多用する音とぶつかる音を敢えて避ける、
    など楽曲が綺麗にまとまるように検討してみると良いと思います。

    以上の留意点に気をつけて、指の届く範囲などを考慮し
    例の図を参考にコードフォームを導き出してみると良いでしょう。


    このような形で音の配置を把握・記憶するようにしておけば、
    コードブックなどコードフォームのリファレンスがなくても、
    コードについてはかなり幅広く対処できるようになれます。
    あとは、コードネームからコードの構成音の内容を読み取るようにするだけです。
    そちらの点については、改めて記事を立てたいと思います。
    長くなったので、今回はここまで。
    参考になれば幸いです。


    以下、蛇足。

    低い音域で複数の音を同時に鳴らす場合、その響きが濁る場合があります。
    もともと不協和な音同士はより違和感が強くなりますし、
    本来であれば協和するはずの音同士でも、違和感を生むことがあります。
    これは鳴っている音の倍音が干渉しあうことが原因といえます。

    一つの音を鳴らした場合、通常はその音の基音だけでなく、
    基音の整数倍の周波数を持つ倍音が音に含まれる成分として同時に響きます。
    楽器の音はその倍音の成分構成の違いによって異なる音色を得ていますし、
    また音の響きの豊かさはこの倍音成分に左右される部分も大きいといわれます。

    低い音には人間の耳で聞き取れる倍音が高い音よりも多く含まれ
    その聞こえる範囲にある倍音が多いことで、低音で複数の音が鳴った時に
    それぞれの倍音同士が干渉を起こしているのが聞こえやすくなり、
    響きが濁って聞こえる現象が起こります。
    この倍音の響きの濁りが起きない下限は音程ごとに特定されていて、
    その限界をローインターバルリミットといいます。
    (詳細については調べてみてください。ネット上でも検索できると思います。)
    このローインターバルリミットよりも低いところで複数の音を鳴らすと、
    本来は協和する音程でも響きが濁ることがあります
    仮にローポジションでコードフォームを考えて鳴らしてみたら
    本来なら協和するはずなのに響きが汚い
    、ということが起こる場合、
    ローインターバルリミットを超えていないかチェックし、
    かかっていそうであればどちらかの音を高音側に移すなどしてみると良いでしょう。

    例えば、開放弦を含むCコードでは、6弦開放もE音でコードの構成音ですが、
    6弦開放を鳴らすとその3倍音(周波数的にはBの音に相当)が
    5弦3fCの倍音と半音差で干渉し、響きが濁ります。
    そのため、5弦にルートがあることも含めて、
    6弦開放はコードトーンであっても鳴らさないのが無難です。

    なお、ベースでギターのようなコードの鳴らし方をあまりしないのは、
    ベースの音域は、このローインターバルリミット以下の音域が多く
    コードトーン同士でも同時に鳴らすと響きが濁りやすいためです。
    以上、蛇足でした。

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