今年の仮想ドラフト等から見るドラフト展望
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今年の仮想ドラフト等から見るドラフト展望

2016-10-19 23:01
    いよいよ明日にせまった2016年プロ野球ドラフト会議。
    個々の選手については、先日の仮想ドラフトで指名された選手は
    その場で説明するなどしたので置いておくとして、
    全体の展望としてはどのようなドラフトになるか、考えてみよう。

    今年は高校生投手か大学生投手か

    今年は最初大学生投手の当たり年と言われてきたが故障や不調の選手も多く
    代わりに高校生投手の人気が上がり、しかも上位候補の大半がプロ志望届を出したため
    高校生投手を指名させたがる一般のファンはかなり多いようだ。
    前回も書いたが、特に阪神などは
    1位に田中正義、佐々木千隼の名前が出るだけで記事のコメント欄が炎上し
    有名な大学・社会人候補をリストアップすればフロントへの罵倒で埋め尽くされる、
    そんな事態は日常茶飯事になっている。

    ところが各仮想ドラフト(5、6ヶ所)を見てみると
    1位の高校生投手は半数の6人が最多、
    2位以下となると大学生投手中心になるケースがほとんどで、
    上位2位指名まででも高校生投手が大学生投手の数を上回ったのは一例しかない。

    考えられる理由は二つ。
    まず今年は高校生、大学生投手ともに豊作が伝えられているが
    1位や上位ほぼ確定の候補は思いのほか少なく、
    次の指名確率自体は高い候補と指名ボーダーライン上の候補がとにかく多い
    のが
    特徴だからだ。
    そのため個々の指名順位が2位から下位、指名漏れまで極端に分かれることもしばしばで、
    指名確実と言われている有名選手も最終的には各チームのふるい落としかた次第で
    いくらでも指名漏れになる可能性がある。

    「なら大学生より若い高校生だろ」と言うファンと評論家は多いが、
    ここで出てくるもう一つの理由は「そんな余裕のあるチームはない」である。
    下位チームは言わずもがなだが、圧倒的な強さを見せた3チームにしても
    広島:整ってはいたが全体の数は多くなく一人減ると一気に崩れる。黒田が引退
    ソフトバンク:ロマンを求めた指名をしすぎてリリーフ陣の替えがいなくなっていた
    日本ハム:マーティン離脱後の先発リリーフ起用に四苦八苦
    と万全どころか今年ですら不安要素だらけになっている。
    こうなると、早くに一軍昇格しそうな選手はもちろんのこと、
    育成しながらも二軍でイニングを食ってくれる選手も不可欠になってくるわけで、
    ボーダーラインぎりぎりの高校生投手ばかりでは厳しいのだ。
    まあ後者まで考えてるかはあやしいが、
    担当チームの事情をしっかり調べて行われることが多い現在の仮想ドラフトでは
    このような選択をするケースがほとんどだったということだろう。

    「ファン目線」はドラフトをどう評価する?

    しかしこうした見方はあくまで
    チーム状態とアマチュア選手をある程度知っているファン」の話。
    一般のファンはどこかのチームのファンであっても残念ながら
    チーム状態もアマチュア選手の情報も彼らより知らない」場合がほとんどだ。
    ちなみにドラフト評論家のほうは後者は知っていても
    前者は自分のひいきチーム以外知らないことが多い。

    さて、今月に入ってから行われた2位以下も指名された主な仮想ドラフトのうち、
    唯一上位の高校生投手が大学生投手を上回ったのは
    パリーグが各チームファンの芸人、セリーグは解説者が担当した企画である。
    しかも2位では、あの高校生偏重で知られる解説者がセリーグの大半で
    大社投手を指名したうえでこうなったのだ。
    おそらく企画のために多少は選手を勉強したであろう芸人がこれなのだから、
    勉強してない一般のファンがどういう見方をするかは推して知るべしといったところだ。
    ましてやこうしたファン(と解説者)は、
    故障者や若手の成長速度に対して極端な楽観思考を持つ人が多く、
    抜擢さえすればすぐに出てくるだろう(二軍起用含めて)という主張は珍しくない。
    なので今年の「ファン目線」を推察すれば、基本的には例年通り高校生重視、
    大学生は有名な田中正義、吉川尚輝と究極のロマン枠中塚駿太を獲れたチームなら
    勝ち組と見なされるのではないか。
    逆に柳裕也や京田陽太などの1位、上位候補もいる東京六大学、東都は
    近年何かにつけ小馬鹿にするファンが増えているので、
    一人でも指名しただけでボロクソに叩かれることもありうる。
    野手も将来に不安の大きいチームは多いので、
    そこもしっかり補充すれば評価はさらに上がるだろう。
    一方、仮想ドラフトで目立った大学生多めの指名はやや玄人受けか。

    台風の目となりうる穴場は

    何度も書いたように、今年は高校生大学生ともに指名ボーダーラインの選手が非常に多い。
    言い換えれば「少しボーダーを引き上げればボーダー以下になる候補が多い
    ということでもある。
    そうなると候補の数は一気に限られてくる。
    さらにチームやスカウトが違えばその判断基準もそれぞれ違ってくるのだから、
    上位はおろか1位候補選手であっても別なチームの評価ではボーダー以下
    なんてことも充分ありうる(少なくとも筆者はよくある)のだ。

    こうなった時、意外に指名数が増えうるのは社会人である。
    社会人は近年大学生以上に指名すると叩かれる存在ではあるが、
    何だかんだで戦力の一大供給源になっていることは確かだ。
    今年は山岡泰輔以外の有力候補が不調続きで評価を落としていて、
    確定上位候補と言われると筆者も山岡以外浮かんでこない。
    これでは山岡以外を指名すれば叩かれるのもわからないではないが、
    どのみち一般のファンの場合、高校生は予選一回戦で敗退しても知られているが、
    社会人は都市対抗後半まで活躍しても知名度が皆無であることは珍しくない。
    実際に指名する側も「活躍しさえすれば」ということでそんなに気にしないだろう。

    閑話休題。
    今年の社会人候補に関して言うと、
    年当初、あるいは都市対抗などで上位候補とされてきた投手については
    あまり評価を上げられる選手は少ない。
    ただ26、7歳とやや高齢になった投手も含めてそれなりの選手がいないわけではない
    また野手は来年解禁の大卒1年目の影に隠れてはいるが
    実績を残している選手は少なくなく、
    特にここは高卒3、4年目の大学生の年齢以下の選手もひしめいている

    もう一つはマニアにもあまり注目されていない選手
    社会人は高校・大学に比べても都市対抗本選以外の情報が極めて少なく、
    各JABA主催大会はおろか都市対抗予選すらもなかなか記事にすらならない。
    観戦はよほど全国を回れる人以外難しいのは言うまでもない。
    だがこうしたところにマニアの目からも埋もれてはいるが
    各球団のスカウトがしっかりマークしている好選手
    がいるかもしれないのだ。
    2年前から上位候補だったとはいえ、昨年は都市対抗の補強にも選ばれなかったが
    今年プロでまずまずの活躍を見せている加藤貴之のような選手もいるかもしれぬ。
    このあたりも明日のドラフトでどういう選手の名前が出てくるか期待したい。

    最後に野手について。
    社会人の野手は先ほど書いた通りだが、今年は不作と言われているものの
    これまで報道や解説のあった選手以外にも高校生、大学生にまずまずの候補は意外と多い。
    野手補強が急務のチームも少なくないので
    このあたりもチーム戦略が見えて面白いドラフトになりそうだ。

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