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  • マクガイヤーチャンネル 第128号 【メル・ギブソンの最高傑作『アポカリプト』】

    2017-07-19 07:00  
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    さて、今回のブロマガですが、前回のニコ生の補講……というか、メル・ギブソン監督の前作である『アポカリプト』について語らせて下さい。
    2017年の今だからこそはっきりしたと思うのですが、この映画、やっぱり傑作だと思うのですよ。
    ●マヤ語を喋る意味
    『アポカリプト』はマヤ文明末期を舞台としたアクション映画ですが、他のハリウッド製アクション映画と異なる点がいくつもあります。
    まず、俳優が全員無名なこと、そして全員英語ではなく古代マヤ語を喋っていることが挙げられます。
    今、日常会話でマヤ語を喋っている人はメキシコ南部から中央アメリカ北部に居住するおよそ700万人のみであり、彼らが喋っているマヤ語は幾つもの語群に分かれています。そして、ここが重要なのですが、シネコンで映画を観るような人達ではありません。
    そこで、観客は常に字幕で内容を把握することを強いられます。細かいニュアンスや表現は伝わりませんし、伝えようともしてません。
    つまり、『アポカリプト』は、台詞やナレーションに頼らず、映像で恐怖や興奮やドラマを伝えようとして作られているのです。