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  • 【第243号】実写版『惡の華』に満足できない

    2019-10-16 07:00  
    220pt
    さて、今回のブロマガですが、実写映画版『惡の華』について書かせて下さい。先日のニコ生でも話しましたが、ちゃんと文章にしておいた方が良いと思うのですよ。
    ●『惡の華』原作漫画と実写映画
    映画『惡の華』が9/27より公開されています。本作は押見修造による同名漫画を原作としており、同日に同じく漫画を原作とする『宮本から君へ』も公開されることもあり、話題になっています。
    原作漫画『惡の華』ですが、はっきりいって大好きです。現在、漫画にちょっと詳しい人であれば、押見修造を一作も読んでいないということはありえないでしょう。『惡の華』は、『デビルエクスタシー』や『ユウタイノヴァ』といった作品で用いたファンタジーや超自然的要素を全く用いず、押見がテーマとする思春期のあれやこれやに真正面から挑んだ、傑作であり、代表作の一つといって良いでしょう。
    様々な要素は押見の個人的経験を基にしているにも関わらず、「自分の生まれ故郷から出ていけない閉塞感」、「思春期に抱く、周囲の人間と自分とは絶対的に異なる感覚――すなわち自我と孤独」、「愛と肉欲とそれらを越えたなにか」……といった、普遍的なテーマに訴えかける力を持っています。中学生編と高校生編とで画のタッチ、コマ割り、作風を劇的に変えて、最後に「思春期に決着をつける」というテーマが立ち上ってくると共に、結局誰もヒロインである仲村さんの孤独を理解できなかったことを突き付けるラストには鳥肌が立ちました。