ついにトランプ米大統領が関税戦争を始めた。カナダとメキシコには関税25%を、中国には追加関税10%を課すことにした。経済史を見ると、関税攻撃は報復を招くものだった。案の定。カナダなどが直ちに報復を宣言した。 中国は米国の仮想敵国に他ならないが、カナダとメキシコはグローバル化時代の象徴・北米自由貿易協定(NAFTA)のパートナーだ。このようなカナダとメキシコまでトランプ氏のいけにえになっている。一時代が終わりつつあるという傍証だ。
◇トランプ大統領の蔵は借金でいっぱい
トランプ大統領は、カナダなどが不法移民や麻薬密売などを傍観しており、米国の安保に害になるという名分を掲げた。しかし、政治リーダーの言語は二重的な場合が多い。名分と本音が異なる可能性があるということだ。実際、トランプの関税戦争の裏には経済的現実が混乱している。まさに借金だらけの国庫だ。トランプ大統領が先月20日に就任し、渡された蔵に