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中庸左派さん のコメント

政治家や言論人を狙ったテロは、犯罪の枠組みを越えて、社会的悪影響が大きい。言論活動や政治活動を萎縮させる効果があるから、その意味でも卑劣悪質だと考えている。自由な言論や政治姿勢の表明は全体主義や寡頭政治を抑止するための権利だ。N党立花氏へのテロは絶対に許されないし、犯人を断固として批判したい。また、立花氏がケガのみだったことは不幸中の幸いだ。

それにしても、今回の事件で気になること。N党立花氏の政治や言論活動は、新聞やテレビ等の主流権威筋メディア或いはオールドメディアの見解や言説に比較して、少数派に属していると考えられる点だ。つまり、立花氏は日本の言論界や日本社会の主流に対して少数派だろう。その意味では、政治家というか政党党首と言っても失礼ながら、“権力“という点ではたかが知れている。どちらかというと、“一部“でカルト的人気を誇るアングラ政治家というカンジで、若干キワモノ扱いではなかろうか?ともかく、政治的少数派であることは間違いない。

私はここ数年特に、政治的少数派という自らの立ち位置を自覚しているため、同類的関心から立花氏の発言や行動には注目していた。勿論、是々非々ではある。

で、何が言いたいかというと、今回のテロ、犯人は立花氏が兵庫県議を自死に追いやったことが許せなかった、と言っているらしいが、これは立花氏に関して主流権威筋メディアが流しているイメージそのものだな、と。

兵庫県知事選や兵庫県知事のパワハラ疑惑を、主流権威筋メディアは大々的に報じてきた。そこには“悪役“もハッキリ色分けされて描かれていた。その一連の政治劇の中で、悪役を追及する県議らと主流権威筋メディア、対して、悪役側に味方する立花氏やネット民の対立の構図が生まれた。結果的に、県議批判の急先鋒だった立花氏は、自死した県議を追い込んだ下手人として主流権威筋メディアに描かれた。

私は真実は知らないし、特に兵庫県知事を巡る一連の問題を調べて自分の見解を持っているわけではない。

言えることは、主流権威筋メディアつまり多数派言説は、明らかに立花氏が兵庫県議を自死に追いやった“悪役“として描いた。その“悪役“としての立花氏を鵜呑みにした短絡的正義感の徒がテロに走った。

要するに、今回のテロは多数派言説が少数派言説を封じ込めるためにテロを仕掛けたように見える。この背景には、主流権威筋メディアの度しがたい「大本営発表」があると思われる。悪役が誰か、ハッキリ切り口を決めて一糸乱れぬ全体主義的報道を垂れ流し、報道の受け手をほぼ「洗脳」するかのやり口。これは、mRNAワクチンやロシアの特別軍事作戦の報道でも同様の異論を無視した全体主義報道、全てのメディアが同じ言説を語る手法である。

ある政治事案に関して、メディアが一致して全体主義的に特定勢力や人物を異論を無視して悪役に仕立てるのは、危険だし、メディアとしての役割放棄ではないか?異論、反論を相互に戦わせるべき言論界、新聞、テレビ等の主流権威筋メディアが「大本営発表」を止めなければ、今回のようなテロはまた発生するかもしれない。少数意見がテロによって封じられることはあってはならない。
No.1
2ヶ月前
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孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。