植草一秀【連載】知られざる真実/2025年5月16日 (金) 孫崎享著『私とスパイの物語』
とても面白い本を紹介させていただく。
孫崎享著『私とスパイの物語』(ワニブックス)
紹介文には次のようにある。
元駐イラン大使・元国際情報局局長 孫崎享。
元外務省・情報機関のトップが書き残す、世界の諜報活動の実態と自伝的回想録!
日本で最もスパイと接触、交流した人物が描き出す圧倒的迫力で迫るスパイ・ノンフィクション
孫崎氏は東京大学法学部在学中に外交官試験に合格。東大を中退して外務省に入省。
英国、ソ連、イラク、カナダに駐在。その後、駐ウズベキスタン大使、駐イラン大使を歴任した。
外務省本省では国際情報局長を務められた。
本書の最大の特徴は〈実話〉であること。
私とは別人の〈スパイ〉について記述しているが、私自身が〈スパイ〉の側面を有するということ。
末尾に「私は「スパイ」の世界の外の人間」と記述されてい

植草一秀【連載】知られざる真実/2025年5月16日 (金) 孫崎享著『私とスパイの物語』 とても面白い本を紹介させていただく。CIAは2つの柱によって構成。〈情報部門〉と〈工作部門〉。〈工作部門〉に禁忌=タブーはない。なんでもやる。この事実を私たちは正確に知る必要がある。
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コメント
コメントを書く外交官とスパイの違いを次のように定義している。
「外交官は相手国の国内法を守って行動する。しかし、スパイは反モラル的行動や相手国の法律にとらわれずに行動する。」
日本ではどうなっているか。スパイに対して厳しく法律に照らして処罰する国か。残念ながらスパイに対して寛容であり、スパイを処罰しようという意思がない。スパイ行為を認めている国といえる。
日本はスパイに良いスパイと悪いスパイの区別はないのに、スパイを国別に判断しているとしか思えない。スパイ行為は日本社会を破壊しようとする反社会的行為とみなし処罰する法律が不可欠でしょう。
コロナ全盛時代にたまたま手にした島田雅彦の「パンとサーカス」からCIAの一面を覗いた気分に浸れました。描写は奇想天外ですが、「あり得る」と思わされました。トランプの登場でこのところCIAの影が薄くなっているようですが、いずれは復活するでしょう。
私は小中高を通じて映画館に入りびたりでした。専ら洋画でした。その中でいまも思い出すのはパラマウント映画の「モロッコ」です。主人公のマレーヌ・デイートリッヒの妖艶に圧倒されました。第三帝国のアドルフ・ヒットラーは彼女を米国に呼び寄せようと試みましたが、失敗してます。彼女は筋金入りの反戦主義者だったようです。
>>1
日本には秘密保護法が既にあって検察庁と公安が動いてますよ。それでは不十分ですか。日本がそれを十分なものにしようとすれば、米国が反対するのではないでしょうか。だって、米国は日本を100%スパイしてますから。
>>3
日米の防衛機密が根幹である。
秘密保護法は、特定という枕詞があり、文字通り特定の秘密の指定及び取扱者の制限など必要事項が定められた法律であり、スパイ行動を取り締まる法律ではない。スパイとして逮捕に成功しても日本における重大犯罪でもスパイ行為で処罰できない。執行猶予付き懲役1年ぐらいの軽い刑にしかならない。
事実上日米防衛機密の漏えいを含むスパイ活動を取り締まることができない
>>4
日米防衛機密のスパイ防止はCIAの事実上の下部機構となっている特捜検事がやってますよ。
スパイ法を整備したいなら、日本の独自の情報局を創設し防衛することになるが、米国がイエスと言いません。
私が孫崎先生の『私とスパイの物語』を拝読しまして、大変に興味深く感じたのは、ベトナム戦争時におけるベ平連とKGBの連携でした。
昔の反戦運動はスケールが大きいなぁ、と。ソ連の諜報機関をある意味「利用」して、運動や活動方針の実現を図る現実主義に感銘を受けました。