A-1 日経「8月の対米輸出13.8%減 トランプ関税で落ち込み続く」
財務省が17日発表した8月の貿易統計速報によると、米国向けの輸出額は1兆3854億円と、前年同月に比べ13.8%減。減少は5カ月連続。対米貿易黒字は50.5%減の3239億円と、2023年1月以来の低水準だった。トランプ米政権の関税政策の影響が続き、自動車の輸出額が減少した。
 米国向け自動車の輸出額は28.4%減の3076億円で、台数は9.5%減の8万6480台だった。輸出額を台数で割った平均単価は20.9%減の355万円だった。6カ月連続で前年同月を下回った。国内メーカーが低価格の車種を優先して輸出したり、関税影響を和らげるために輸出価格を引き下げて自社で関税コストを吸収したりする動きが続いた可能性がある。
全世界に対しての輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は2425億円の赤字だった。赤字は2カ月連続。
輸出額は0.1%減の8兆4251億円だった。
中国向けの輸出は0.5%減の1兆5007億円。減少は6カ月連続。半導体製造装置や自動車部品などの輸出が落ち込んだ。
欧州連合(EU)向け輸出は5.5%増の7804億円で、2カ月ぶりに増加した。建設用・鉱山用機械やハイブリッド車などの輸出が増えた。
全世界からの輸入額は5.2%減の8兆6676億円だった。中東からの原粗油や韓国からの軽油などが減少した。原粗油は金額ベースで21%減と、7カ月連続で減少した。数量は2.5%減だった。8月の平均為替レートは1ドル=147円73銭で、前年同月から2.1%の円高だった。
EUからの輸入額は18.2%減の9013億円と4カ月ぶりに減った。医薬品や航空機類の輸入が減少した。
中国からの輸入額は2.1%増の1兆9264億円。パソコンやスマートフォンの輸入が増。米国からは11.6%増の1兆614億円。航空機類などの輸入が増加。
A-2輸出4カ月連続減、アジア・欧州増で減少幅縮小-対米4年半ぶり落ち込み
日本の輸出は前年比で4カ月連続のマイナス。アジアと欧州連合(EU)向けが増加に転じ、マイナス幅は市場予想よりも小。関税措置の影響が続く米国向けは、自動車を中心に4年半ぶりの落ち込みとなった。
 財務省の17日の発表によると、輸出は前年同月比0.1%減少。市場予想は2.0%減。アジア向けが1.7%増、EU向けは5.5%増、いずれも2カ月ぶりにプラス。一方、米国向けは13.8%減と5カ月連続マイナスで、2021年2月(14.0%減)以来の落ち込み。中国向けは0.5%減と6カ月連続で減少。
  4-6月期の実質国内総生産(GDP)改定値は速報値から上方修正、5四半期連続のプラス成長。米国の関税措置で下押し圧力を受けながらも、日本経済は底堅さを示した。先行き米関税の悪影響の顕在化が警戒される中、輸出の回復は持続的な成長の鍵となる。
 農林中金総合研究所の南武志理事研究員は、米国向けの自動車輸出は弱いが、「数量ベースでの下落は金額ベースより抑えられている。コストをカットして関税に対応しようとしている」と分析。EU向けは伸びているが、ユーロに対する円安で輸出金額が膨らんでいると指摘した。