呉江浩駐日中国大使が20日、台湾の頼清徳総統の就任式に合わせて東京都内の在日中国大使館で開いた座談会で行った発言は次の通り。
ちょうど今、台湾地区の選挙当選者のいわゆる就任式が行われているところです。日本からは30名以上の国会議員、要人が出席しているようで、このような行動は公然と台湾の独立勢力に加担するものであり、中日間の4つの政治文書の精神と、日本側がこれまで中国側にした政治的約束に違反しています。極めて誤った政治的シグナルを送っていることであります。
もちろん中国側としては断固反対します。
国連は一つの中国という原則を確認したかどうか。日本側はその原則を認めたかどうかです。国連総会2758号決議を振り返ってみましょう。同決議の原文として、中華人民共和国のすべての権利を樹立して、その政府の代表が国連における中国の唯一の合法的代表であることを承認し、蒋介石の代表を彼らが国連または国連の全ての関連組織において不法に占領する場から直ちに追放することを決定する、と明記しております。
同決議は台湾を含む中国全体の国連における代表権問題を政治的、法的、手続き的に完全に解決し、中国は一つしかない、台湾は国ではなく、中国の一部であることを明確にしました。国連における中国の議席は一つであり、中華人民共和国はその唯一の合法的代表であることも明確にしました。いわゆる「2つの中国」、「あるいは一つの中国、一つの台湾」は存在しません。
一つの中国という原則は国連2758号決議で確認され、国際関係の基本原則と国際社会の普遍的共通認識であり、全ての加盟国がそれを守る義務があり、中国と全ての国と国交樹立の根本的な前提と政治的基盤にもなっております。中国と国交樹立した最初の国から、第183番目の国ナウルまで、全ての国が一つの中国という原則を承認し、共同声明などの政治文書においてしっかり明文化し、台湾とのいわゆる国交を断絶しています。
中日国交正常化当時、日本政府は一つの中国原則について、中国の立場を十分理解し、尊重すると、台湾と非政府間の実務関係を維持することを中国側に厳粛に約束しております。
その後の一連の中日の間の政治文書においても、日本側は中国は一つであるとの認識を表明しております。また、台湾独立を支持しないことも表明してきました。
中国側としては、日本政府は約束を守り、一つの中国という原則を順守し、台湾に関連する問題で、挑発的な行動を止めるよう常に求めております。また国内の親台湾勢力を締め付け、いわゆる議員外交や民間、地方交流などの言い訳で実質的な政府間交流を行い、既存の枠組みを突破することのないよう、厳粛に促してまいりました。
台湾海峡の平和と安定を脅かすのは一体誰であるかですが、日本の一部の方は台湾有事は日本有事とあおり立てて、中国政府の対台湾政策を歪曲し、中国による武力行使との脅威論をまき散らし、台湾のために戦う(と)まで言い出す政治屋もいます。
中国政府の台湾問題における立場は一貫しており変わっていません。すなわち、われわれは最大の努力を尽くして平和統一を目指す一方、武力行使の放棄も絶対確約しません。
この武力行使とは外部勢力の干渉と、台湾独立分裂勢力に対するものであり、決して台湾の同胞たちに対するものではありません。台湾独立を抑制する切り札でもあります。今、台湾海峡情勢に緊張がもたらされてる根源は、台湾当局の外部勢力を巻き込んでの台湾独立を企てる試みや、外部勢力が台湾問題でもって中国を制しようとすることにあります。
長きにわたって台湾に武器を売り込んでいるのは誰なのか。台湾の間近の島々で攻撃型武器を配備するのは誰であるか。中国の周辺で軍事的なグループを作るのは誰であるか、その答えははっきりとしています。私は着任して以来、あらゆる場で以下のことを強調しております。
日本という国が中国分裂を企てる戦車に縛られてしまえば、日本の民衆が火の中に連れ込まれることになるでしょう。耳障りな言葉ではありますが、あらかじめ言っておく必要があると思いました。台湾問題は中国にとって核心的利益の核心であり、超えてはいけないレッドラインでもあります。
今、世界主要国の中で、唯一まだ国の統一ができてない国が中国です。祖国の完全統一の実現は台湾両岸の同胞、また中華民族全ての人々の共通の悲願であり、果たすべき神聖なる責任でもあります。
中日関係においても台湾問題は両国関係の政治的基盤にかかわる重大な問題です。日本側に対して、中国の主権と領土保全を尊重し、中日4つの政治文書の精神、またこれまでの約束を着実に守るよう改めて要請します。
最後に申し上げたいのは一つの中国という原則を順守し、台湾独立に断固反対することこそ、台湾海峡の平和と安定を守る唯一の正しい道であり、中日関係の健全とした発展のための基本的な保障でもあります。これでもってまず私の発言といたします。ご清聴ありがとうございました。
孫崎享のつぶやき
(再掲)産経新聞:中国の呉江浩駐日大使発言。日本という国が中国分裂を企てる戦車に縛られてしまえば、日本の民衆が火の中に連れ込まれることになるでしょう。耳障りな言葉ではありますが、あらかじめ言っておく必要があると思いました。(2024/5/30)
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中国の呉駐日大使の発言は残念ながら日本の言論空間はスルーしています。もし、この文脈をテレビ或いは新聞が取り上げ真面目に日本の大衆に説明すれば、その新聞やテレビは街宣車等により非国民扱いされ言論空間からパージされるのです。
もう既に日本は開かれガラス張りの民主主義国家じゃない。日本は対中戦争を控えた報道管制下の事実上の全体主義国家になっていたのです。高市氏はそのような全体主義国家がピックアップした戦士なんです。
高市氏が中国との今後展開されるコンフリクトの結果首相の座から降ろされるることは中国の勝利を意味することになり、日本の嫌中好戦族にとって忍びない屈辱となります。それは避けねばならない。さりとて戦争しても絶対に勝てない。これからの日本の政治、経済はドツボに嵌りこむことになるのです。
歴史から学ばなくなった日本人の惨めな敗北なんです。でも、1945年のあの地獄の敗北に比べればまだましかと言える。
中國の台湾に対する基本的立場
台湾との平和統一を目指す一方武力行使の放棄を確約しない。
日本の台湾に近接する日本領土に対する立場
日本政府は一貫して台湾に近接する領土が台湾有事によって「存立危機事態になりえる」と認定すれば武力行使を排除しない。
中國と日本は当然のことを主張しており、相互に尊重する必要がある。
今回の領事の発言は日本の立場を無視するだけでなく日本の首相の「殺害予告」をしており尋常な発言ではない。ペルソナ・ノン・グラータな人物として国外退去を要求すべきでしょう。
>>2
台湾に近接する日本領土に対する立場?
笑っちゃう。
沖縄人も考えないことを妄想しないで頂戴。
高市首相は台湾に近接する日本領土について言っていない。台湾海峡で北京政府が戦艦を派遣して台湾に武力行使した場合「存立危機事態になりえる」と考える、と言った。
今回の領事の発言「汚い首は斬ってやる云々」は日本の首相の「殺害予告」ではない、今までの日本の麻生氏を筆頭とする親台湾派(高市氏を含む)の度重なる「台湾有事は日本有事」等の挑発的言動に対する素直な感情的反応だろう。ペルソナ・ノン・グラータかどうかは政府が判断するだろう。
(参考)やっぱり中国と挑発し合いになった高市首相!
https://www.youtube.com/watch?v=ZVezOhQWtxs
何時まで経ってもジャパンハンドラーのシナリオ通りにしか動けない外交音痴の首相しか選べない日本ンはもう終わりだな、情けない。
(参考)高市総理「台湾有事は日本の存立危機事態」発言がジャパンハンドラーのシナリオ通り!?
https://www.youtube.com/watch?v=Ie7S3DIKMFs
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