解説中いつも明るくほがらか、打ち手の意図をできるだけ想像し説明してくれる、優しいイメージを与えてくれている。
僕やその他仕事関係者にとっても視聴者にとってもだいたいそんな感じだろう。
ところが、梶本さんは柔和なだけではない!見た目とは違う意地があるのを目の当たりにすることになった。
先日、サイバーエージェント社長藤田晋さんのインタビュー取材をいっしょに行ったあと、麻雀をすることになった。他に麻雀プロ二人が入り、梶本さんは藤田さんの対面で打ち、僕は藤田さんの後ろから麻雀を見た。
藤田さんは学生時代雀荘メンバーのバイトをしており当時から勝ちまくっていた、雀鬼会にいた時期もあるためバリバリの早打ち。後ろから麻雀を見ると、打牌選択、見切りの良さが極めて正確で我慢強さのメンタルも兼ね備えた、著名人で歴代最強の打ち手かもと思うほどだった。
何回か打った後、決勝を想定して1位以外意味がないというルールで打ったときのこと。
オーラス親の藤田さんは、対面の梶本さんを追う立場。
梶本さんはピンフテンパイからずっと不要牌を切り続け、あと3巡ほどでその牌を藤田さんにポンされ次の牌でロンされタンヤオのみ1500。
トップ以外意味がないルールのため脇のプロ二人に完全にオリられるとピンフテンパイでも簡単にはアガれないのだ。
しかしまだ差は結構ある。
1本場。
梶本さんがソーズ123と789でチー。
3巡目に少し考えて2ソウを切った後に123でチー。
藤田さんの手を見ていた僕からするとホンイツではなさそうで役牌の西に焦点がしぼられた。
(一通も無くはないがその後上家の6ソウもスルーしていた)
藤田さんは西を1枚かかえながらなんとかテンパイを目指す。
そして終盤、ラス7ピンを引いてこんな形でテンパイ
(123689)西 ポン(777)ポン(888)ツモ(7)
西は場に一枚も出ておらず、脇二人のプロも対応している風だ。藤田さんはチンイツの誘惑に負けず(9)切り。最初のピンズをポンしたときはかなり遠かったのによくテンパイ入れたなあと感心していた。
と、そのとき