麻雀最強戦ファイナルまであと僅か。各対局者はどんな気持ちで今を過ごしているのか。麻雀最強戦レポーターの梶本琢程が選手への直接インタビューを試みた!梶本「よろしくお願いします」
櫻井「お願いします」
梶本「全日本プロ代表決定戦で敗退された後、十段位を獲得されたのが10月前半でした?」
櫻井「最終日が10月11日ですね」
梶本「その前の全日本プロ代表決定戦で、惜しくもファイナルへの道が絶たれた。そして、十段位を獲得しての出場。今はどんなお気持ちですか?」
櫻井「全日本プロ代表決定戦は一発勝負ですが、決勝まで残るのはけっこう奇跡的な確率なんですね。そこでほぼ獲れてるところを落としてしまったんで。まぁ負けたのは仕方ないのですが、勿体なかったなとは思っています。その対局の終わりに、馬場さんに『十段位を取って戻ってきて』とエールを贈られたので、なんとか十段戦を勝ってファイナルの舞台に進みたいなとは思ってました」
梶本「全日本プロ決勝のオーラスも桜井さんが圧倒的に有利だったんですけどね」
櫻井「まぁ森下プロのアガリ形を見たら、さすがに自分のほうが勝てそうな待ちだったのに、とは思いました」
梶本「十段戦を獲る前のブログで、『タイトルを取れば、家族もちょっとは誉めてくれるかも!』みたいなことを書かれてましたが実際はどうでした?」
櫻井「嫁は喜んでくれましたね」
梶本「じゃ、最強位も獲得したら最高の年になりそうですね。ちなみに対局前はどのように調整されていますか?」
櫻井「あまり意識して何かをやるということはないですね。逆に普段から打ち込み量を減らさないようには心がけています」
梶本「なるほど。直前だからお酒を控えるとかそういうのはないんですね」
櫻井「もちろん風邪をひかないようにとか体調面のことはケアしますが、特に変わったことをすることはないです。普段どおりで、かついつも牌に触れるようにすることが重要かな、と」
梶本「じゃ、他の対局者にも引けを取らないぐらい、普段から麻雀はかなり打ち込んでいらっしゃるんですね?」
櫻井「それは多いと思います。雀荘のメンバーをやっている若い人たちとも変わらないぐらい打ってます」
梶本「相手は同じプロ連盟の選手たちとか?」
櫻井「いや、フリーがほとんどですね」
梶本「じゃあ色んなレベルの人たちと打ち合ってる感じですね。今回も直前はそのように過ごされる予定ですね」
櫻井「そうですね。特に最強戦ルールはフリールールに近いのでちょうど良いんじゃないでしょうか」
梶本「ところで桜井さんの『不眠不休のサラリーマン雀士』というキャッチフレーズが気になったのですが…」
櫻井「あれは寝ないでも結構打てますよ、ってことなんですけど。今でも3~4時間寝るぐらいで、たまには寝ずに打ってそのまま会社に行くこともありますね。昔からそんな感じですね」
梶本「予選B卓のメンバーについてはどんな印象をお持ちでしょう?」
櫻井「小林プロと打ったことは1~2回ですね。メンタル面で強いという印象があります。一発勝負でも普段どおりブレずに打ってくるでしょう。そういう意味でも打牌は凄く信用できると思います。変なことはしないんだろうな、と」
梶本「徳井さんについてはさすがに未知数ですね?」
櫻井「実は前に自分がメンバーをやっていた雀荘に徳井さんが打ちに来てたらしいんですよね。ま、僕は記憶がないのですが。当時、一緒に働いていた人に、どういう打ち方をするのかは聞きましたけど。ま、6~7年前の話なので、今と同じかどうかは分かりませんけどね」
梶本「最高位はまだ決まっていないのですが…」
櫻井「そうですね。村上さんや佐藤さんなら何となくの打ち筋は把握しています。そういう意味では、うっすらですが対戦相手のことを知っているということになりますね。ただ、一発勝負なんで相手に合わせるというよりは、自分がトップを取る手作りやゲーム回しをするだけですね。あまり相手に合わせる気はないです」
梶本「櫻井さんはご自身をどういう雀風だと思われてますか?」
櫻井「十段戦のときに対戦相手と比較されましたが、たとえば藤崎(智)さんのような守備もできないですし、瀬戸熊さんのような攻撃力もなくて。どちらかというと、全てにおいて平均以上をいく麻雀を心がけていますね。ありきたりに言うと『対応型』です」
梶本「最後にファイナルの決勝卓でこの人と戦いたい人がいれば教えてください」
櫻井「やはり同世代で、連盟でもトップを走っている佐々木寿人プロですかね」
梶本「なるほど。その対戦を楽しみにしています。本日はありがとうございました」
櫻井「ありがとうございました」
最強戦ファイナルまであと38日!
ちなみに実際のインタビュー音声はこちら!