梶本「よろしくお願いします」
井上「よろしくお願いします」
梶本「9月の終わりに全日本女子プロを優勝してから1ヶ月ぐらい経ちますが、最強戦ファイナルへ出場するということで何か周囲の変化とかありました?」
井上「お客さんや周囲の方から『おめでとう』と祝福されたり『頑張って』と応援されることが増えましたね」
梶本「9月の対局は結構ご覧になられてたんですね?」
井上「(勤務する)お店でもPCで動画を見られるようにしていて、それで皆見てくれてました」
梶本「お店の中が凄く盛り上がったでしょうね?」
井上「そうですね。でも、東1局3本場あたりで決まったな~、みたいな雰囲気だったみたいですよ」
梶本「ご自身の対局はご覧になりました?」
井上「見ました。やはり反省する箇所もありましたね。東1局は緊張していて、【南】を落とさなかったな…とか。でも、後半は結構冷静に打てていたような気がします。他家の手牌も大体想像通りの形でした。あえて高目に取らない構えを取って、それが上手くいったりもしてましたし、後半の戦いは満足しています」
梶本「ファイナルまであと1ヶ月ですが、最近はどのようなことを心がけて麻雀を打っていらっしゃるんですか?」
井上「実は、この全日本プロ代表決定戦の後から麻雀の調子を崩してしまい、全然勝ててなくて…」
梶本「抜け殻症候群みたいな感じ?」
井上「そういうことなんでしょうかね? リーグ戦でも成績が悪くて焦っています」
梶本「思い当たる原因はありますか?」
井上「全日本プロで勝って、それで緊張の糸が切れてしまったのかな? とも思いますが。12月までまだ先だし、という気持ちがあるからかもしれません」
梶本「対局前に何か独自の調整とかジンクスのようなものはありますか?」
井上「麻雀については普段の仕事でかなり打つので、特に調整対局とかはしませんね。前日はお休みをいただいて、ゆっくり過ごすようにはしています。ジンクスは特にないですね」
梶本「さて、ファイナルは他の予選にも増して豪華メンバーとなるわけですが、普段なかなか会えないメンバーとの一緒の会場で戦うということで、井上さんのテンションも上がりそうですね?」
井上「女流プロの方は見たり、実際に対局をする機会も増えたのですが、今度は動画などでしか見たことのない男性のトッププロの方が多いじゃないですか。そういう方たちとご一緒して、自分がどうなるんでしょうかね?」
梶本「では、井上さんが対局するD卓の対戦相手について教えていただきたいのですが(後ろで電話の音がするが、梶本は無視してインタビューを続行!)。まずは最強位の沢崎さんについてはいかがでしょう?」
井上「Aリーグの方で、かなり強いんですよね? 相当なベテランの方ですし。周りの方からは『何度もやったら負けるだろうけど、一回勝負なんだから勝つかもしれないじゃん』というポジティブな言葉をいただきますね。なので相手がどうというのはあまり考えないようするつもりです」
梶本「あ、ということは佐々木寿人プロや藤田晋さんについても同じように考えられているわけですね?」
井上「もちろん普段より慎重に打つことにはなりそうですけど。ただ、深読みしすぎずに、逆にいつも通り打ったほうが、勝っても負けても気持ちいいじゃないか、と思ってます。とはいえ、他の3卓に比べてもかなり雰囲気が違うような気がしますけどね」
梶本「井上さんはご自身の長所を『最後まで諦めないところ』を仰っていますが、逆に先行すると緊張しちゃいそうですかね?」
井上「そうかもしれません。特に今度は大きなスタジオですよね?」
梶本「はい。その中にポツンと麻雀卓が1卓だけあって、そこをライトが照らすような感じです」
井上「先日のニコ生放送でも最初は固くなっていたぐらいですし。なんだかんだ言って、その場所で打つだけでも緊張してしまいそうです。ま、麻雀が始まったら慣れてくるとは思うんですけど」
梶本「では、D卓を勝ち上がって決勝卓に進んだとして一緒に対局したい相手は誰ですか?」
井上「藤崎プロですね。藤崎さんは東北に凄く目をかけてくださっていて、私も研修のときから凄くお世話になっていたので。でも、実際に一緒に麻雀をしたことはないんですよね。麻雀の動画を見ながら『これはこうしたほうがいいんじゃないかな』などの話をしたことはあるのですが。先生と生徒のような感じですが、これから先も、本気で対局する場面ってほとんどないと思うので、ここでぜひ打ちたいです」
梶本「全日本プロを勝った後、藤崎さんから祝福の言葉はありましたか?」
井上「あ、私から優勝の報告をして『おめでとう』と仰っていただきました」
梶本「12月にその対戦が実現するといいですね。楽しみにしています。本日はどうもありがとうございました。ファイナルでもよろしくお願いします」
井上「ありがとうございました。こちらこそよろしくお願いします」