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近代麻雀プレミアリーグ後期第7節A卓レポート
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近代麻雀プレミアリーグ後期第7節A卓レポート

2015-11-13 19:00
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    2015年8月から最強戦CHで配信されている「近代麻雀プレミアリーグ後期」の各節レポート


    後期より月1回で2節を一気に生放送するシステムに変更した近代麻雀プレミアリーグ。今回の出場選手は前期から連続出場となる小林剛・鈴木達也・藤田晋・佐々木寿人、さらに後期より出場の村上淳・滝沢和典・鈴木たろう・和久津晶の8名となった。

    第7節A卓は、起家より和久津・達也・小林・寿人の並びとなる。
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    トータル上位3人と、ボーダーライン突破にはトップが必須の達也。心理的には追う達也が有利なのは間違いない。が、逆に序盤に達也を沈めれば非常に楽な展開でゲームを回せる。そんな状況のもと、まず先行したのが和久津だった。
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    東2局。ドラpai_s_2s.jpg。親の達也がドラのpai_s_2s.jpgを捨ててリーチ。待ちはpai_s_5m.jpgpai_s_6m.jpgのシャンポンで、抑え込みの意味合いが強いリーチである。このドラをポンして反撃に出る和久津。
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    食いタンドラ3のイーシャンテンだが、ポンした時点で安全牌はゼロ。しかもpai_s_4m.jpgが片アガリのテンパイになる可能性はある。和久津の攻めっ気が強いのはいつものことで、対局後も

    和久津「これは絶対ポンしますよ~」

    と言っていた。ただ、相手が高打点派の達也のリーチとあればなかなか声が出ないところである。結果、この積極策が功を奏した。
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    何と和久津は達也のホーテイ牌で満貫のアガリをものにしたのである。

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    追う側の達也にとってこういうアガられ方は精神的に堪える。そんな達也を試すような手が次局訪れた。
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    ドラのpai_s_2p.jpgを重ねてチートイツのイーシャンテン。だが、タンピンや食いタンなどの可能性もあるため、pai_s_4s.jpgpai_s_7s.jpgを捨てる人もいるだろう。ただ、チートイツが得意な達也はその道を選ばないと思った。となれば、マンズかpai_s_5s.jpg。メンツ手の保険をかけるならpai_s_5s.jpg切りだろうか。だが、ここで達也はメンツ手の未練を断ち切るpai_s_3m.jpgを選んだ。

    達也「まずマンズに手をかけたのはメンツ手にブレたくなかったから。仮にpai_s_5s.jpgを捨てて次にpai_s_2p.jpgなどを引いたらまた迷ってしまってアガリを逃しかねない。pai_s_3m.jpgを捨てたのは、pai_s_2m.jpgに自信があったからです」

    メンツ手とチートイツは最終的にどちらを選ぶにしても、片方を早めに見切るほうがアガりやすいもの。次巡、達也はpai_s_4m.jpgを重ねテンパイ。自信のあるpai_s_2m.jpg単騎でリーチをかけた。
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    pai_s_2m.jpgは山に1枚だったが、これを見事に掘り当てた達也。決勝進出への赤信号が灯りかけたが、一局で戦線に復帰を果たした。達也は続く東4局でも、リーチ・pai_s_chun.jpg・ドラ3のアガリを決め、南場をトップめで迎えることになる。



    さて、この半荘、精彩を欠いていたのが寿人だった。
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    真っすぐ前に出られる手がなかなか来なかったのは事実だが、それでも普段の寿人の麻雀を見ているものにとっては、少し退きが早いような感じがした。それは寿人自身も認識していたようで、自分が前に出なければと思っていた。

    だが、それが焦りにつながったのだろうか。南2局。ドラpai_s_6s.jpg。西家の寿人は1巡目に役牌のpai_s_sha.jpgをポンしてアガリに向かう。寿人の手がイーシャンテンになったところで、6巡目に親の達也のリーチがかかる。寿人はリーチに無筋のpai_s_5m.jpgも押してイーシャンテンを維持。

    その後、両者に挟まれた小林が、pai_s_5m.jpgのスジであるpai_s_8m.jpgを捨てた。だが、寿人はこれを見送ったのである。
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    これをチーして安全牌のpai_s_9s.jpgを切ればpai_s_3s.jpgpai_s_6s.jpg待ちのテンパイ。ドラのpai_s_6s.jpgは達也の現物でもあるのでそれなりに勝算はある。

    寿人「これ鳴かなきゃいけないですよね。ホンイツをアガろうという気持ちが強すぎました」

    現状ラスめということもあり、高い手を目指した寿人だったが、やはりこれをチーしないのは不自然でもある。結果、寿人が達也のロン牌pai_s_6m.jpgを掴み、3900の放銃となった。

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    南2局2本場は小林が「らしい」手筋を見せる。
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    目下3番手の南家・小林。2巡目にチャンス手のイーシャンテンとなる。タンピンドラ1、高めイーペーコーの形だ。pai_s_4s.jpgを捨てる人が圧倒的に多いと思う。だが、ここで小林は打pai_s_nan.jpgとした。その後、pai_s_3s.jpgをツモってこの形になる。

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    こうなったらこうなったで若干、迷いも出る。打pai_s_2s.jpgだと、マンズを先に引いたとき単騎待ちのテンパイになるのが不満。pai_s_4m.jpgを切ればピンフが確定するが、ドラツモでのテンパイを逃す。が、ここで小林は打pai_s_2s.jpgとした。

    が、驚いたのはその直後。
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    何と小林は、上家の達也が捨てたpai_s_4m.jpgにチーテンをかけたのである。満貫・ハネ満のみえるイーシャンテンから2000点に落としてテンパイを取ったのだ。常日頃、小林は「みんな欲張りなんですよ」という言葉を発するが、この見切りには驚いた。これは完全に決勝進出のボーダーを見据えた選択である。この程度のマイナスの3着なら十分残れる位置だし、次の親番次第ではもっと良い状況(この半荘での着順アップ)になるかもしれない。言われてみれば確かにそうだが、とはいえなかなかこの選択をできる人は少ないだろう。

    結果、達也からpai_s_5p.jpgが出て小林は2000点のアガリを決めた。さらにオーラスではリーチ・pai_s_pe.jpg・ドラ2の満貫をアガって2着に浮上。小林としては最高の結果で第7節を終えた。
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    第7節A卓結果
    達也+47.2 小林+11.1 和久津-14.5 寿人-43.8

    この時点でのトータルスコアは以下の通りである。
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    トップを取った達也はついにプラス圏内に突入した。最終節もトップを取らないと厳しい状況ではあるが、可能性は大幅にアップ。B卓のたろうとともにW鈴木の復活はあるのだろうか?

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