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サイバーカップ決勝卓 レポート
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サイバーカップ決勝卓 レポート

2015-12-03 13:00
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    2015年11月28日、最強戦ファイナル出場を賭けた「サイバーカップ」に8名の選手が出場。今回は予選A卓の戦いをレポートします。


    決勝は起家から、鈴木たろう・鈴木達也・山井弘・じゃいの並びで始まった。

    東1局はドラがpai_s_haku.jpgということもあり、各自が慎重な打ち回しの末に流局。

    そして東2局1本場。じゃいが積極的にホンイツの仕掛けを入れてきた。
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    自風のpai_s_sha.jpgをポンしてマンズに走るじゃい。実際の手牌がまとまるには時間もかかりそう。だから、その分捨て牌を派手にしないと相手に圧力がかからない。そのお手本のような仕掛けである。

    だが、ここからのじゃいのツモが凄かった。pai_s_5m.jpgpai_s_3m.jpgpai_s_3m.jpgpai_s_4m.jpgと引いてあっという間にテンパイ。「ツモの波に乗る」という表現はまさにこういったツモを指すのだろう。直後にたろうにカンpai_s_2m.jpg待ちのチャンタ三色のテンパイが入るが、待ちの多さでじゃいに凱歌があがった。
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    続く東3局。再びじゃいの手が早そうである。

    そんななか、親の山井の手が次の形になる。
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    4巡目。打牌選択の難しい形である。ここで山井は打pai_s_7s.jpgとした。pai_s_5p.jpgpai_s_7p.jpgpai_s_2s.jpgpai_s_2s.jpgpai_s_4s.jpgpai_s_7m.jpgpai_s_9m.jpgpai_s_9m.jpgというメンツになりにくい部分はそのまま維持し、残したpai_s_7s.jpgに隣をくっつけてから好形テンパイを目指す、いわゆる「浮かせ打ち」である。ただ、次巡にpai_s_1p.jpgを引いたため、2枚目のpai_s_7s.jpgも続けて河に並べることになった。

    その直後、南家・じゃいがリーチ。
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    じゃいの手牌
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    メンピンのみの手だがとにかく捨て牌状況が抜群にいい。特に山井の捨てた2枚のpai_s_7s.jpgが効いている。
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    その山井が一発でpai_s_8s.jpgを引く。山井には現物が手に2枚あったが、長期戦ならまだしも一発勝負の大事な親番で情報の少ないリーチにオリるわけにはいかない。pai_s_8s.jpgをツモ切り。じゃいのアガリとなった。
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    裏ドラも乗って満貫となり、これでじゃいが一歩抜け出した。



    南1局1本場。まず達也がらしい一打を放つ。
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    ここでは打pai_s_4m.jpgでヤミに構え、234の三色かイーペーコーの変化を待つ。あるいは打pai_s_2p.jpgで2つのイーペーコーの変化を待つ人が多いのではないだろうか。だが、達也は打pai_s_9p.jpgとした。スピードは落ちる(テンパイへの有効牌が減る)がタンヤオを加えて打点を高めようという意図である。

    その後、テンパイが入るもなかなか納得のいく形にならず仮テンを維持していた達也。15巡目に次の形となる。
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    じゃいがメンホンのカンpai_s_7s.jpgテンパイを入れていることも影響し、場はピンズが非常に安い。とりわけpai_s_2p.jpgは場に3枚出ている。ここで達也は打点よりアガリをみて打pai_s_3p.jpgのリーチをかけた。するとこのpai_s_1p.jpgをすぐにじゃいが掴み、直撃に成功。

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    裏は乗らず2600は2900のアガリ。決して高くはないがトップ目からの直撃により接戦にさらに拍車がかかった。



    南2局。2番手に浮上した達也の親を蹴るべく、じゃいが2巡目からpai_s_nan.jpgポンで動く。ただ、この局はラスめの南家・山井がチャンスを迎えていた。
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    高めpai_s_7p.jpgで567の三色のリーチ。高めツモで裏を乗せればほぼトップに並ぶ。pai_s_5p.jpgの出も早いので、pai_s_1p.jpgpai_s_4p.jpgは警戒されるスジで逆にpai_s_7p.jpgはやや出やすいか? ただ、そもそも捨て牌の並びが異常で、変則手はもちろん好配牌から普通の待ちもありそう。要は何が当たっても不思議ではないということだ。

    これに対し、じゃいの手が詰まった。
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    山井の捨て牌は
    pai_s_3m.jpgpai_s_5p.jpgpai_s_5m.jpgpai_s_8p.jpgpai_r_6m.jpgpai_s_5p.jpg

    ここでじゃいはノータイムでpai_s_1p.jpg切り。ここでロンと言われるしれないが、通れば、早めのpai_s_5p.jpg切りを頼りにpai_s_4p.jpgのトイツ落としもしやすく、そこで2巡は凌げる。が、実はこれが山井の待ちだった。8巡目、じゃいからpai_s_4p.jpgが出て山井がロンをかけた。

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    裏が乗って3900である。安目とはいえトップ目からの直撃。山井としては次善のアガリと思ったか。ただ、じゃいが放銃しないまま局が長引けば、山に4枚生きていたpai_s_7p.jpgをツモって3000・6000になっていたかもしれない。放銃したじゃいもpai_s_7p.jpgツモられるぐらいならこっちのほうがいい、と考えていただろう。



    全員が2万点台で迎えたラス前。4巡目にじゃいがカンpai_s_3p.jpgをチーしてピンズに走った。だが、それを咎めるように達也がリーチ。
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    ドラのカンpai_s_6m.jpg待ちである。だが、ここが勝負どころと踏んでいるのか、仕掛けたじゃいも、そしてタンピン三色イーシャンテンのたろうも退く様子はない。
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    達也の待ちも決して良いとはいえないので、終盤までもつれそうな感じである。だが、さきにじゃいがpai_s_6m.jpgを掴んだ。達也の捨て牌にpai_s_9m.jpgpai_s_3m.jpgが通っているのですぐツモ切りしそうだったが、ドラと気付いたじゃいは慌ててひっこめた。だが、そんなじゃいに十分形のテンパイが入ってしまった。

    たろうが捨てたpai_s_haku.jpgをポンしてテンパイを入れるじゃい。ドラ単騎にすることもできたが、形の良さでドラを勝負した。
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    これで達也のアガリ。裏はなく2600となったが、これでトップめに立った。
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    一番条件の厳しい山井でも満貫ツモで優勝となる僅差で迎えたオーラス。

    じゃいの配牌は国士を狙えるほど酷いものだった。
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    だが、じゃいはpai_s_1p.jpgを切り何とかアガれる形を目指していく。幸い、他も好配牌の者はいない。ツモ勝負の一局となった。

    じゃい・達也ともに決め手となるイーシャンテンになった8巡目、山井の手が条件を満たすイーシャンテンになった。
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    肝のpai_s_3m.jpgを引き入れ一通のイーシャンテン。マンズから引けば満貫確定のリーチをかけられる(pai_s_9m.jpgで一通確定の場合は、ツモと達也からの直撃を狙ってヤミにする可能性もあるが)。逆に、pai_s_5p.jpgpai_s_8p.jpgを引いた場合は待ち選択が残る。

    pai_s_4m.jpg切りで高め一通にするか
    pai_s_4p.jpgpai_s_4p.jpgpai_s_5p.jpgpai_s_6p.jpgpai_s_7p.jpgpai_s_1m.jpgpai_s_2m.jpgpai_s_3m.jpgpai_s_4m.jpgpai_s_5m.jpgpai_s_6m.jpgpai_s_7m.jpgpai_s_8m.jpg

    pai_s_1m.jpg切りで高めタンヤオにするか
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    これについて、対局後、観戦していた多井が山井に聞いたところ、

    山井「たぶんpai_s_1m.jpgを切ると思います」

    という答えだった。いずれにせよ、このpai_s_3m.jpgツモで実況席の緊張感も一気に高まった。

    が、その直後、ついにじゃいがテンパった。
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    pai_s_haku.jpgpai_s_hatsu.jpgはそれぞれ場に1枚ずつ切れている絶好の待ちだ。枚数は少ないが、全員が前に出るこの局で、これを掴んで止められるものはいない。

    だが、じゃいがリーチ一発目に持っていたpai_s_2m.jpg。これをポンした達也にもテンパイが入る。
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    pai_s_2s.jpgpai_s_5s.jpgpai_s_haku.jpgpai_s_hatsu.jpg、どちらが先か。

    決着はすぐについた。じゃいがすぐにpai_s_5s.jpgを掴み、達也の優勝となった。
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    これで達也は初めてファイナルの舞台に立つことになる。
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    達也「いつもたくさんのチャンスをいただいていたのに、自分が不甲斐なくてここ3年ぐらいファイナルに出られませんでした。その鬱憤を今回は晴らしたいと思います」
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