【これまでと】トオリナデシコ【これから】
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

【これまでと】トオリナデシコ【これから】

2019-01-07 01:44


     あけましておめでとうございます。みなさん
     どうぞ今年もこのSS置き場と化した場所共々よろしくおねがいします。


     さて、さっそく問題のSS5『トオリナデシコ』ですが
     まず今更ですが、簡単なあらすじを


    これまでのストーリー


    ◆1話

     夏。高校2年生の草太は、ある日クラスメイトの撫子の死体を発見し、そこから逃げ出してしまうの
     しかし翌日、撫子は当然のように生きていた。さらになぜかその撫子から命を狙われることとなってしまう草太
     命を狙う理由、それは、『未練』
     一度死んだ人間は、いわゆる死後の世界、真っ白な世界で己の形ある欲望を全て満たしてもらう、その後どうしても満たされぬもの『未練』を自覚し、それを消化しまたその白の世界に戻るために、少年少女は生き返ってくるみたい
     それは不思議なことに、生き返られる人間は少年少女、さらには草太たちのいる『鉢上』というマチ限定だったの
     そうして草太という少年の生活と常識は一変したの


    ◆2話

     さらに、そんな生き返った少年少女たちを増やしている、的井という少年の存在を耳にするの。
     的井は仲間を増やしている。つまり、人を殺しているってこと
     そんな的井に撫子はひとりで会いに行き、そして的井に宣言する「草太は私が殺す、だから手を出すな。その他の人間の命はどうでもいい」って。的井もこれを了承するの


    ◆3話

     そしてそれは草太たちの通う、鉢上高校、――鉢高の演劇部で起きたの
     生き返った少年少女たちが生み出すという、凶器の殺人鬼『包帯男』が演劇部の部室を襲撃したの
     その包帯男を連れてきたのは、鉢高とは別の高校の演劇部所属生徒の「渋木」
     渋木により演劇部の生徒たちがひとり、またひとりと死んでいくなか、その場に己の未練消化のためにたまたま居合わせた草太の友、友田の彼女を名乗る名の知らぬ小さな女の子、「???」が抵抗をしたの
     友田の所属していた演劇部がこんなことになったらあいつはどう思うだろう、ていう演劇部部長、ゆりの言葉からだったの
     しかし草太の思わぬ登場で、あーあ残念。その抵抗はあっさり破られてしまうの
     思わず草太の名を叫ぶ撫子。己の未練、欲望のため以外に動いた小さな少女に魅せられた撫子は包帯男に抵抗することを決めたの。撫子の中にはまだ、的井たちのように人の命を軽んじる気持ちよりも、命を大事にするという思いが残っていたみたい。だけどそれは、生き返った、あの白の世界を知った者としてはまだまだ不完全、未熟な存在ということ
     それでも共に抵抗をすることを決める撫子。そしてゆり、???
     戦いは最後に生き残った「水谷」を守りながらも、包帯男に見事とどめを刺した草太の一撃で終わったの
     しかし包帯男の一撃は正確に水谷をとらえ、その命を奪っていたの
     水谷の死は、ゆりの演劇部を守るという未練を果たせなくなった瞬間でもあったの
     ???も草太に何か言いたかったみたい。撫子は短くなった髪をなびかせながら雨風に打たれ座り込むことしかできなかったの


     その後、演劇部の戦いの中に突然、白く輝く髪をなびかせ現れた鉢高生徒会長の蘭を捕らえた渋木
     渋木とその仲間たちは、その白の色に、あの自分たちのよく知る白の世界を重ねて見ていたみたい
     だけど、その瞬間の記憶がない蘭
     命の危機だったところを助けに来たのは、蘭を慕う、同じ生徒会の「あやめ」だったの
     あやめは、生き返った少年少女たちが見たこともないような不思議な力を使い、無事蘭を助け出せたのだけれど、今度はそんなあやめを崇める少年少女も出てきてしまったの
     実はあやめにそんな不思議な力を与えたのは、的井
     的井はそんなあやめと、自分の本当の目的を伝えた仲間、「かおる」と「鬼灯」と共に何か大きなことをこの鉢上で起こそうとしていたの
     その傍らに、「本物の包帯男」を連れて


     「演劇部の戦い」を終えた草太たちは、的井の仲間と多少のつながりのあったゆりからいろんな話を聞いた
     包帯男のこと、死後の世界のこと、そして、『白紙の知識』のこと
     生き返った子たちはその白紙の知識という新たな知識で、普通の人間には使えない不思議な力や言葉を使えることを教えてもらったみたい


    ◆4話

     そしてようやく訪れる夏休み
     でもそれは撫子が草太に宣言した。草太への殺害予告へのカウントダウンの始まりでもあったの。草太は夏休みの終わりが、その命の終わりと、自分の未練を果たすとき、と宣言していたの。でもその未練にもすこし揺らぎが生じてきていた撫子
     そんなときに、撫子と草太と友達になることを未練とする少年、比嘉は撫子に改めて自覚をさせるの。撫子と草太を殺したのは比嘉、彼だということを
     撫子の持っていた銀のバットは比嘉が撫子と草太を殺したものだったの
     でも死後の、白紙の知識を持たない草太。どういうことなの?
     そしてそんな草太自身も自覚のない死を知っていたさくらは、草太を殺した犯人を捜していたの、犯人がすぐそばの比嘉だとは知らずに
     そして当の草太は、新たに出会った生き返った少女、「ここ」と楽しい夏休みを送っていたの
     それもここの未練、草太への一目ぼれを成就させるというものに付き合っていただけだったのだけれど
     そんな草太の前へ「楓」と「まなび」という少女がやって来たの
     楓とまなびは包帯男や渋木を倒した草太や撫子、あやめを崇めて敬っていたみたいだけど
     草太だけは幻滅しちゃったみたいなの。楓ちゃんは。
     とりあえず楓とまなびに連れられてやってきた廃工場
     そこで「しゅう」という少年に出会うの
     しゅうは、あやめを崇め自分たちも同じような力を使おうとする子たちと、的井が人を殺して仲間を増やしていくことに反対をする子たち、を集めた。いわゆる『反的井の勢力』のリーダーを名乗ったの
     撫子が立ち上げた部活、『幇助部』の名を借りた彼らは、まだ死を経験したことのない草太たちの保護、護衛を申し出てきたの
     でもそのとき、運悪くその廃工場で戦いが始まったの
     鬼灯と???
     でも草太は???を助けようとしたんだけど、さっそく護衛として草太を逃がす、まなび
     そして戦いは、鬼灯のわがままに付き合うかのように現れた少女「鉢上強子」によって終わってしまうの

     だけど決着をつけることに拘った鬼灯は???に再び戦いを挑むの

     そして草太は、ここに重ねて見ていた、忘れられぬ少女「まり」との整理をつける中、ここにまりに会う提案をされてナイフを取り出され
     逃げた先で撫子に出会うのだけれど、撫子にまでまりに会えばいいと、つまり再び命を狙われてしまうの


    サイ「……だいぶ端折ったけど、たぶんこんな感じなの」
    トーキー「すごーいサイ。よく覚えてるね!」
    サイ「えっへんなの」
    トーキー「ぱちぱちー」


    つづく……


     予想以上に長くなりました
     もっとコミックスの冒頭についてるような短いものにしたかったのですが、書いてるうちになんか長ぇな……になり、なんか長ぇな……のままにしておきました


     なんか長ぇな……のこのあたりで
     さてSS5「トオリナデシコ」を始めたのが「2015年11月」からですか、3年は超えてしまいました
     今年の11月までやってたら4年を迎えることになります。それまでに完結できるのか、そんな未来のことはわかりませんが、なんども言っていますが、やめるつもりは一切ないので、更新速度は落ちていますが、どうぞ心の隅の隅のほうにとどめておいていただけると嬉しいです
     もう読んでいる人がいるかどうとかはあまり今年は言わない方向でいこうと思っています
     ちゃんと定期的なペースで続けていけばいいのです、それが一番大事なのです

     さて、それでは最後にこれまでのナデシコで印象に残っている台詞や文章で振り返りながら、ついでにこれからのナデシコのネタバレしながら、今回はおしまいです

     どうぞ『トオリナデシコ』&『マトイサクラ』を今年もよろしくお願いします
     あ。あとたまに動くSS用のツイ垢(twitter.com/manaSSnadesiko)でほんとのSS「ショートストーリー」を書いてみました、また機会があればやるかもしれません。フォローはしなくてもいいので、ぜひそちらもどうぞ見てやってください

     では~



               『トオリナデシコ


                       ◆これ まで◆

     たとえば、それは突如始まる戦闘シーンだとする。それは光の銃弾が飛び交う戦場か、はたまた巨大なドラゴンに立ち向かう主人公か、あるいは刀を持って対峙する2人の剣士でもいいかもしれない

                          ◆

    草太「なっ!!!? だ、誰か、死んでる!?」

     死体を見た瞬間、俺は確信した
     殺されたのだ、あの音に
     あの音はこの少女を死に至らしめる音だったのだ

    草太「わああああああああああああ!!!?」

                          ◆

    草太「お、お前は昨日死んだはずじゃ!!」
    撫子「そうよ、私は死んだ。だからあんたを殺しにきた」

                          ◆

    友田「そう、俺は俺が一目ぼれするような女の子に会いたかったんだよ! それじゃそういうことで、また明日だ!!」

                          ◆

    さくら「っっっっっっっっっってゆーーーか! 十里先輩!!!! どういうことですか!? 約束と違うくないじゃねーですか!?」

     さくらの怒りが未だ椅子にでんと座った撫子へ向く

                          ◆

    父「しかしお前、本当に何処へ行っていたんだ? 学校までサボって……」
    ???「デート」
    父「え?」
    ???「ううん。ちょっと新しいお友達と遊んでたの」
    父「お友達? 遊んでたって、お前……」

                          ◆

    ???「彼女から。ワタシも今日はとっても楽しかったよって! 伝えておいてくれるかな?」
    的井「了解した」
    ???「ワタシの彼氏も、生涯友田くん以外いないよって」

     電話の向こうでふっと笑う声がした

    的井「彼も喜ぶだろう」
    ???「嘘じゃないよ?」
    的井「それも付け加えておこう」

                          ◆

    蘭「まりさんに未練が無かったのかは本当は私にはわかりません……。だけど、あなたがそうやって私の目にあなた自身の気持ちを見せてくれるのならば、私はそれを大事にしたい。今見えるあなたの今の気持ちを私は優先したいんです。だからどうか想像しないでほしい、今あなたの目の前に立つことができない人の悲しい表情を。あなたがここにまりさんとの楽しかった思い出を求めて来たのなら、きっと思ったよりも簡単に彼女の笑顔が見えるはずです」

     蘭の人差し指がとん、と俺の胸を突いた

    蘭「どうですか?」

                          ◆

    ゆり「…………演劇部がこんなことになったって知ったら、友田もがっかりするんじゃないかな、ってこと」
    ???「っ!」

     幼女が目を大きく見開いた
     口から飴の無くなった棒を取り出した

    ???「………………そういうの、ヒキョウって言うんだよ?」

                          ◆

    ???「負けだ
    撫子・草太…………え?

     その死骸は自らの作った赤い海に落ちた

    部員たち「…………っぅう!」

     自分たちの頬や手に突然かかった液体、すぐ近くの壁に何かを叩けられた音や衝撃に怯えながらも、それでも2人の部員たちは、必死に目を閉じ涙を流し、命を懸けて堪え、耳を塞いでいた


    撫子「草太あああああああああああああああああああああああああああああああああっっっっ!!!!!」
    草太「!!!??」

    渋木「終幕だ」

                          ◆

     スマホを取り出し画面を確認する

    蘭「!?」

     彼女は電話に出なかった
     突然今までの穏やかな顔を捨て驚愕の表情で画面を見て固まっている

                          ◆

     校舎から伸びたその傷跡は
     俺がさっきまで守っていた女子へと続き、赤へとその色を変えていた
     右肩から左の腰まで入った赤い線

    草太「…………」
    部員3「…………」

     俺に力のない目を向けて

    部員3「…………ありがと、な…………………」


                          ◆

    部員3「まあ? もうふたりじゃあの劇もできないし? 未練も消せなくなって部長も暇だろ? だったら私に――」
    ゆり「ん~~~~~~!! 水谷いいい!!!」

     私はもう思いっきり彼女に抱きついてやった!

    水谷「!! ば、何してんだ暑いだろ離れろよ!! おい、ふざけんな!」

                          ◆

    私の目は目の前に立つ包帯男の顔へ

    的井「力の代償は」
    あやめ「命」


                          ◆

    あやめ「うるさい黙れ

     あやめの全ての感情を渋木一人にぶち当てる

    渋木「!!? それは僕の言葉だぞ!!!!!!!!」

                          ◆

    ……いや
     もうあのとき。あの世界を体験したときから幸せは始まっていたから……
     ……だったらこれは幸せの続き
     第2章だ
     私は、彼、西雪草太に恋をした』

                    そうして私は完成する
                   「草木ここ」は、完成する

                          ◆

    あやめ「……証拠、というのは?」
    蘭「探していたんです、副会長たちの言う死後の、向こうの世界は行けませんから、こっち。現実で。まりさんが、生きているという証拠を」

                          ◆

    ゆうこ「遊園地?」
    ワタシ「そう。行ってらっしゃい。でも帰ってきて? パパを幸せにしてあげるんだよ」
    ゆうこ「どういうこ――?」
    ワタシ「初めてだけど上手くやるから

                          ◆

    ここ「ああ、暖かい。幸せってここにあったのね」
    さくら「大体なんであんただけ学校指定の水着じゃなくてビキニなのよ! 1人だけ可愛いじゃない! ずるい!」
    ここ「だってここはここの生徒じゃないもーん」
    さくら「きぃいいいいい!」

                          ◆

    楓「あたしは女だ!!」
    草太「え、嘘だ!」
    楓「っ……て、てめぇなんてもう知らない!!!!」

     楓の最後の一撃

    草太「ぎゃああああああああああああ!!」

     手を握りつぶされる感覚というものを、俺は初めて味わった

                          ◆
    撫子「し……」
    草太「覗くのか? 覗いていいのか? 俺は下を覗くぞ撫子! うおおおおお!」

     そして
     気合とは裏腹に、彼女のスカートの端をちょんとつまみ上げ、中を覗いた

    草太「…………」
    楓「どうだった?」

     顔を上げると、首を振って答える

    草太「だめだ、何もわからない」
    撫子「ちっ…………ころ……!」

                          ◆

    ???「こんばんは」

     挨拶はきちんと
     教わった
     誰に? 誰にってそれは
     …………。

    水谷「よう……」

    水谷「そのっ……、さ。それは別として、その、……そろそろいいんじゃないか? 演劇部もああなったし。だからさ……」
    ???「?」
    水谷「…………………………………もう、死んでくれないか」
    ???「……」

     ああ……なんだ…………

    水谷「!!?」

     ワタシは

     口を閉じたまま笑った

     ……彼女を

     慰めるような笑顔で

                          ◆

    しゅう「人を連れて来ていてね。実は今そこに隠れてる」

    草太「――――っ!!!」

     一気に泣くという行為が感情ごと吹き飛んだ
     そしてまた訪れる、背筋を凍らせるほどの緊張
     助からないかもしれないという、命の恐怖
     今、俺も、楓も、撫子も、まなびも、全員がしゅうを見上げて固まっていた

    鬼灯「……何?」


    強子「初めて私の戦いを人が見てるんだ」

     そして強子は一回転してワタシのほうへ向けた身体を今度はそのまま逆回転……するような勢いをつけて右手を鬼灯の顔を正面から鷲掴み――

    強子「アンタなんかと戦って、私がそんなに強くないって思われたらどうしてくれるんだい?」

                          ◆

    ここ「だから――これはきっと私だけじゃなく、草くんの未練にもなると思うし」

     そうしてポケットからスマホを取り出すような気軽さで

    ここ「今日ここで全部処理しておいたほうがいいよね?」

     ナイフを取り出した

    楓・草太・ここ「…………え?」


    ???「ワタシ手は抜かないよ」

     男に笑顔を向ける。しかしそれは決して年相応のものではなく、そのあどけない顔には一切絶対似合わない、敵意と殺意で満たされた笑顔で

    ???「あんたをぶっ殺してあげる!」


                          ◆
                       ◆これ から◆
                          ◆

    「行こうか! ---」
    「行こう! 友田くん!!!」

     白の大刀
     包帯の左腕

     鉢上は闇に落ちる

    ここ「恋する乙女は、強いんだぞ!!!!」

    「「さぁ、かかってこい」」

    撫子「草太あああああああああああ!!!」

     俺は声を出そうとする。だけど、声がでない。だせないんだ!
     俺は彼女の名前を知らない……!
    草太「……ッ――!」


    ゆり「ごめん、ゆーこ!!!」
     ゆりは引き金を引き打ち出された弾丸は
     ゆーこの体に大きな穴をあけ、木っ端みじんに吹き飛ばした


    「この俺の左腕で、お前を倒す!!!」


    「わたしにもできたよ、ゆーこちゃん」


    まなび「あの技を出す時が来たようね……」
    楓「ま、まさかアレをやるのか!」
    まなび「いくぞ!」
    楓「や、やめろーーー!」


    かおる「なんだか私たち四天王みたいですね」
     急にテンションを上げるかおる
    あやめ「は?」
    かおる「私でしょう? 鬼灯さんに、あやめさん……」
    あやめ「私をいれないでくれますかね」
    かおる「そして……」


    「お前は、二つ目の太陽を見たことがあるか?」



    「それが俺が友達と交わした約束だからだ!!!」


    「久しぶりだね、シオン」


     その巨大な顔の上に降り立った彼女
     それはまぎれもなく
    草太「っ―――……」

    「お前たちは、この世界の意味を考えたことはあるか」


    「あの場所は、願いを叶える場所なんかじゃなかった」


    「走れ!!!! さくらああああああああああああああああ!!!!!」


    「観覧車を破壊する。それが今の俺たちの目的」


    「お前たちは、まだ! 生きている!!!」


     そうして
     最後に俺の前に立ちはだかるのは、やはり彼女だった



    「さようなら、…………せんぱい!」
     そう言ってさくらは自分のこめかみに
     銃を押し当てた

                          ◆

     彼女の目に浮かんだ涙をこの指でぬぐい去る
     それが唯一俺にできる最後の――




    広告
    コメントを書く
    コメントをするには、
    ログインして下さい。