地獄のアングル プロレスのどん底を味わった男の告白
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地獄のアングル プロレスのどん底を味わった男の告白

2015-03-29 10:10
  • 9
さて、今回の本紹介は再びプロレス本です。
少し前に詐欺で全財産を失った泉田の本を紹介しましたが、
今回はある意味「事実は小説より奇なり」を地で行った
伝説の負け組転落男の本を紹介したいと思います。

永島勝司 /
地獄のアングル プロレスのどん底を味わった男の告白


購入場所:地元のBOOK OFF

購入金額:900円

元新日本プロレス取締役の永島勝司の「どうして借金まみれになったのか?」を
見事なまでにリアルでシュールに満ちた事実(但し半分)を書いた自伝本です(笑)

2000年代にプロレスファンになった方には記憶の片隅くらいに僅かに残っているであろう
伝説のアホ団体WJを作り、そしてあっという間に倒産させたのかを赤裸々に書いています。

※注意 ここからは筆者の感想兼超個人的見解で書くので長州ファン及び
「未だにプロレスは真剣勝負の格闘技」だと思ってらっしゃる方は見ない事を推奨します。

さて、捧腹絶倒不可避の本の詳しい詳細は読んでからのお楽しみとして
ざっと概要だけ説明したいと思います。

まず本書の核心であるWJについてテンプレで言われているネタを列挙するだけでも

・旗揚げ前にスポンサーから出された資本金2億円を何と数ヶ月で
使い切るというバブル時代然とした金銭感覚の欠如

団体旗揚げ前の金遣いの粗さっぷりを撮影した貴重な映像。

旗揚げ興業の映像もありますが、
常識的に考えて何故健介の試合をメインに持ってこなかったのか全く意味不明




・「営業の『手違い』で後楽園ホールがダブルブッキング状態となり、興行中止!」に
代表されるスタッフの無能ぶりと永島の管理能力の無さ。

・看板タイトルの初代王者決定戦を行ったのに肝心のベルトがない適当さ…

後に出来上がったベルトを持った健介の貴重な写真



・旗揚げ直後から長州・天龍・大仁田・馳が次々と欠場する体たらく
に加えてジャイアント落合急死事故における対応のgdgdぶり

その頃の団体の迷走ぶりを裏付ける客入りの実態…


・それなのに何をトチ狂ったのか急にド素人だらけの総合格闘技イベントを開催

・そしてその試合中に急造の金網がまさかの崩壊wwww!

・後楽園ホール軟禁事件(笑)

「見通しと脇の甘さが天下一品」と2chでも散々言われた永島の時代錯誤ぶり

「カ……カテエ……!!まるで溶岩石のように凝り固まった長州のアタマ!」
2chでも大受けした程の長州力のああ勘違いと無能ぶりwwwww

と以下無数にあるというネタの宝庫とも言える「伝説(笑)」の団体でした。
そんなネタ尽くしの団体の歴史を旗揚げ前から崩壊まで永島目線で語っています。

その中でも特に印象的なのが新日本時代は盟友とも言われた長州力と
永島双方の見通しの甘さとうぬぼれぶりです。

元々新日本時代からジャパンプロレスなど好き勝手やっていた長州ですが、
幸いにも新日本がまだ企業体力があったり、闘魂三銃士等の人材にも恵まれ
坂口征二といった優秀な経営者がいたからこそ出来た無茶なのですが、
長州も永島もその辺の事情を無視して「全部俺の手柄」、「俺がいたから出来た」
勘違いしていた所からそもそもの悲劇が始まったと言っても過言ではありません。
特に長州は「長州力」というブランドさえあれば何もしなくても客はうじゃうじゃ
寄ってくるという80年代の全盛期の幻影を未だに引きずっており、文中でも

「ストロングスタイルのプロレスさえやってればお客は来る」

「俺がメインに出るのは当たり前」

「アングル(ストーリー)なんていらない。WJは俺の色に染め上げれば良い」

といった数々の珍言・妄言が飛び出してくるのには失笑を隠せません。

事実、団体の肝心要の旗揚げ戦で「長州 Vs 天龍」という20年前の
黄金カードを平気でメインに持ってくるという辺りから非常識ぶりが窺えます。
(野球で例えるなら来年のスタメンの4番打者に今の松井か清原、
ピッチャーに野茂を起用するような時代錯誤ぶりに匹敵すると言えます。)

また当の永島本人も上記の旗揚げ興行や主力の離脱、格闘技大会「X-1」の顛末、
ジャイアント落合の急死事件の経緯を語ってこそいますが、そのどれもが

       「俺は忙しくて関与してなかった」

「みんな俺の言う事を聞かず好き勝手やっていたからこうなった」


「他の奴がやろうと言いだしたから任せた」

という言い訳に終始しており、そもそも「団体のカネの流れを全く把握していなかった」
という時点で仮にも専務と言う地位にいた人間がよくここまで会社の内情を
把握していなかったものだと逆に感心してしまう体たらくです。

そして本人いわく「最高の人材を揃えた」と豪語していた
大金で引き抜いて来たレスラーたちも実に問題だらけで、
「営業力」があるからという理由だけでSWS崩壊の元凶である
谷津を筆頭に越中、天龍といった上手いけど全盛期をとっくに過ぎたロートル、
若手も鈴木健想や石井智宏の様な
しょっぱい(下手糞)知名度が皆無
ないしはや集客力や知名度はあっても国会議員であった馳や大仁田(当時)といった
フル参加できない人間ばかり(事実、馳も大仁田も議員の仕事ですぐにフェードアウト)
当時かなりしょっぱいが知名度だけはあった健介とフリーの大森以外は正直言って
箸にも棒にもかからない連中ばかりでかつて新日本とUWFの全面対抗戦を企画した
自称「平成の仕掛け人」とは到底思えないほどの薄ら寒い陣容でした。

大仁田Vs馳

オマケに唯一「希望の星」であった中嶋勝彦が「WJに保険制度がない」という
あまりに杜撰すぎる理由で退団する場面に至ってはいかりや長介さんではないですが
「ダメだこりゃ」と思わず言いたくなります。

また永島は自分や長州以外にタイガー服部や佐々木健介が私財をつぎ込んで
何とか団体存続に力を尽くしていた事は全く触れておらず、自分と長州だけが
辛い目にあったような書き方に終始している事は正直いただけません。
参考までに真偽不明なものの当時の営業社員が語った内幕もリンクしておきます。

この本を読んでいると「引き際の大切さ」や「人の意見に耳を傾ける事の大切さ」、
「人を率いて集団を統率する事の難しさ」がこれでもかばかりに伝わって来ると同時に
永島が上記のいずれの素質も持ち合わせていない故に起こった自業自得の悲劇(喜劇?)
だったのがよく分かりますw

文中でも「旗揚げ戦が上手く行ってれば~」とか「あの死亡事故がなければ~」とか
「健介の長州反逆アングルが通っていれば~」「長州に俺の意見を押し通せていれば~」
と以下無数にボヤいていますが仮にそのいずれも上手く行ったと仮定しても
5年も持たなかったと断言できる程のダメダメっぷりです。

まあ、唯一救いというかオチがあるとすればスポンサー兼社長であった福田政二に
出資金2億円返済を巡る裁判を起こされたりして借金まみれでもこうして
倒産劇を自虐ネタにして2015年現在も未だにしぶとく業界に残っている
永島の往生際の悪さは一目を置くレベルかと思います。

次回の本紹介は…とりあえずプロレス系以外の予定です。
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こんにちは。
2012年頃?までWJとその周りの出来事をまとめたサイトが存在したのですが、今は閉鎖してしまいましてね。

WJだけでなく、この頃の新日も暗黒時代と呼ばれる程酷い有様でしたね。
総合格闘技とプロレスをミックスさせた意味不明な試合、ボブサップがIWGP獲得、永田vsミルコ、ヒョードル戦等は酷い有様でした。
今でこそ陽気に振る舞う永田さんですが、様々なプレッシャーを抱えたこの頃はさぞ苦しい時期だったと思います。
59ヶ月前
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デリケードサウンドオブサンダーさん、初めてのコメントありがとうございます。
私もこの時期は日本のプロレスを離れてアメリカWWEとメキシコのプロレスにはまってました。
永田はWJ倒産後に出戻った長州に「天下を取り損ねた男」と言われ、それが彼を表す言葉になって
しまいましたね。永田本人にすれば「元凶の1人に言われたくない」という心境だったと思います。
あの頃を考えるとブシロード体制になって蘇った新日本はまさに奇跡と言ってもいいと思います。
59ヶ月前
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 集めた資金を溶かすのは、ベンチャー企業でもあることですねwww
 やはり代表は、金銭的な責任を負う以上、財務諸表を読めないとダメですね。

 でも、WJのおかげで、プロレスで閑古鳥が泣いてい状況を「ひろし」と表現するネットスラングも発明されたので、端から見てる分には楽しめましたwww
59ヶ月前
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でゅら~さん、コメントありがとうございます。
溶かし方もきちんと意義があるならいいのですが
WJの場合、「屋形船忘年会に夕張メロン」なので
呆れてものが言えませんねw
WJの失敗は今もレスラーが退団→新団体旗揚げ
→大赤字or倒産を繰り返しているのを見ると
果たして反省が生かされているのか疑問符ですねw
59ヶ月前
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うわあ!すごい!!
WJのことがほんとにわかりやすくまとめられてる!

…とおもったら2年前の記事なんですねw

当時、わたしは中学生で長州と天龍が生で見れる!とおもって小遣い握りしめて出来てばかりのWJの巡業を見に行きました。売店のおじさんや永島さんに「大人になったらWJでレスラーになりなよ!」なんて冗談を言ってもらったりしたのを覚えています。ただ、インターネットでの評判は「勘弁してください」の一言に尽きるもので、すごく悲しい思いをした記憶があります。いま、大人になってwikiやこの記事を読んでみると永島さんや長州さんら無責任な大人たちによる汚い責任転嫁で選手もスタッフもファンも振り回されていたんだなあと思いました。

当時のインターネットでは長州の事を話すのはタブーのような風潮がありましたが、くりぃむ有田が「長州だいすき!」と発言していることから長州のの評判もだいぶ良くなったように思われます。とにかく、中嶋も石井もスター選手として活躍しているのでこれからも頑張って欲しいと思っています。

記事を読んでたいへん懐かしい気持ちになりました。まとまりのない感想になっちゃいましたが、面白く読ませていただきました。
30ヶ月前
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ケビィさん、コメントありがとうございます。
コチラのアカウントはたまにしか見ないのでコメントが遅れてしまい申し訳ありません。
今現在、仕事の都合などでブロマガは休止していますがまたヒマが出来たらプロレス関連の
投稿でもしたいな~と思っています。
29ヶ月前
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プロレス アングルで検索かけてこの記事にたどり着きました。
記事読ませてもらいました。

大変興味深い内容で感想も長くなりそうだったので
割愛します。

一点だけですが今年2017年に泉田さんは急逝されました。
泉田さんの暴露本によってプロレスの闇を垣間見ました、

この記事で紹介されている本を探してみたいと思います。
28ヶ月前
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やませさん、コメントありがとうございます。
返信が遅くなってしまい申し訳ありませんでした。
泉田の件は私も承知しております。(記事の更新しておらずすいません。)
彼の著作もブロマガで紹介しておりますので良かったらお読みください。
28ヶ月前
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若手が無名ってそりゃ当たり前でしょう、今メイン張ってる新日の選手だって元々無名ですよ?
石井選手がしょっぱい? ちゃんとプロレス見てます?
それに若手の知名度の無さにケチつけてる割りに知名度抜群の天龍と長州がメインなのを批判するってのも意味わからない。
確かに全盛期は過ぎてますが、この団体を作った選手(しかも超有名)をメインにするって普通の事だと思いますが…
いつまでもこの二人で引っ張って行くのならアレですが、旗揚げの大会ならアリでしょう。
12ヶ月前
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