山寺宏一のだから声優やめられない!
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山寺宏一のだから声優やめられない!

2015-06-20 17:26
    少し前に声優の大塚明夫さんが「声優魂」という本を出して一部で話題に
    なりましたが、今回紹介するのはそんな大塚さんが「戦友」と認め、
    また大塚さん本人も出ているこの本を紹介したいと思います。

    山寺宏一 / 山寺宏一のだから声優やめられない!



    購入場所:近所のブックオフ

    購入金額:756円

     「声優の山寺宏一さんが声優業界の大先輩や同僚、後輩と本音で対談!」

    というスタンスで「声優グランプリ」1996年5月号から2000年9月号までの
    およそ4年間に渡って掲載された対談をまとめた本です。

    この本の内容は以下の通り。

    第1回 大塚周夫&大塚明夫
    第2回 中尾隆聖&戸田恵子
    第3回 大塚芳忠&堀内賢雄
    第4回 鶴ひろみ&富永み~な
    第5回 銀河万丈&高島雅羅
    第6回 玄田哲章
    第7回 田中真弓
    第8回 関智彦
    第9回 藤田淑子
    第10回 三ツ矢雄二
    第11回 三石琴乃
    第12回 千葉繁
    第13回 坂本千夏
    第14回 日高のり子
    第15回 林原めぐみ
    第16回 井上和彦
    第17回 石塚運昇
    第18回 矢島晶子
    第19回 立木文彦
    第20回 鈴置洋孝
    第21回 TARAKO
    第22回 関智一
    第23回 大谷育江
    第24回 宮本充
    第25回 羽佐間道夫

    オマケ:山寺宏一

    今ではベテランの領域に入りつつある山寺宏一さんですが
    ゲストの30人の声優さんもまた一流ばかりで対談した時代もあってか
    今では中堅やベテランと言われる関智一さんや三石琴乃さんすら

                 「期待の若手」

    扱いで、中には鬼籍に入られた方もいらっしゃいます(大塚周夫さん、鈴置洋孝さん)

    基本的には山寺さんが進行を努めながらその声優さんの経歴や仕事への取り組み
    更には(当時の)若手声優へのアドバイスや苦言、業界への疑問点などといった
    裏話もちらりと入っていたりします。

    お互いに盟友と賞賛する山寺さんと大塚さんの共演シーン


    大塚明夫さんは著書で

    「300の仕事を1万人の声優が争っている過当競争状態」

    「声優の仕事は人気が全て。けど人気だけじゃずっと食っていけない」

    とかなり厳しい言葉を綴っていましたが、この本でも当時の若手に対して
    (声優雑誌に載っている事を考慮しても)

    「今の若手はふらっと来て、ふっと帰って何のコミュニケーションもしない」(大塚芳忠)

    「芝居をしようよ。誰がしゃべっているか分からないっていうのはやめて」(鶴ひろみ)

    「今の子は可愛い声出せるし当てるのも上手いけどそれだけじゃないもの(演技力)を
    持っていかないと段々キツくなると思う。」(中尾隆聖)

    「今の若い人を見るとヤマが作れない。一番大事なセリフは何か区別がつかない。
    (中略)同じトーンで同じボリューム」(大塚周夫) 「一番可愛く聞こえる声でね」(大塚明夫)

    と遠慮会釈なくかなり辛辣な評価を述べています。

    最も、これには対談に参加している声優さん(特にベテランの方)が
    まだアニメ黎明期の頃から活動している方が多くその殆どが

        「役者志望で劇団に入り成り行きorアルバイト感覚で声優になった」

    という方ばかりで、そういう方にしてみれば声作りばかり長けて肝心の演技力が棒という
    若手声優に対しての苦言であると考えると非常に筋の通った納得のいく言葉でもあります。

    また、業界に関しても

       「このままキャピキャピ声優(アイドル声優の事を指してます)が
        これからどんどん増え続ければその内、業界全体が衰退に繋がる」(関俊彦)

    といったアニメ業界への批判に混じっていつもアドリブしか言わない(笑)千葉繁さんが
    企画・演出・音響・脚本の活動等を通じた「日常生活でのパーソナリティの幅」
    広げる事によって声優の引き出しを増やし、それを演技論と絡めて理詰めに語るなど
    普段の演技からは想像もつかない努力や人間性も伺えるなど非常も面白かったりもします。

    そんな千葉さんのアドリブしか言ってない満載なアフレコシーン(笑)





    個人的な事を言えば他にもお話を伺いたいなという声優さんはいるものの
    「おはスタ」等で司会業を務めている山寺さんとあって、
    ゲストの声優さんと丁々発止な掛け合いができそれが文章として見ても
    とても面白く思った以上に楽しめた本でした。

    ここ数年多くのベテラン声優が相次いで亡くられています。

    主な人をザッと挙げるだけでも、
    2013年には北斗の拳のラオウやドクタースランプの則巻千兵衛役で有名な内海賢治さん、
    ルパン三世 カリオストロの城でカリオストロ伯爵を演じた石田太郎さん、
    同じくルパン三世の銭形刑事やウルトラマンAの声で有名な納谷悟朗さんが、
    2014年には納谷さんの実弟でクレヨンしんちゃんの園長先生役で有名な納谷六朗さんが、
    今年に入ってからもこの本にも登場している大塚周夫さんが1月に、
    そしてつい一昨日にはドラえもんのジャイアン役で有名な
    たてかべ達也さんも亡くなられました。

    (中には兼業している人もいますが)俳優と違って声優は例え
    スターダムに上り詰めた人でさえも自伝本や回顧録を残す人は殆どいません。
    (私の記憶にある限りでは先日アルツハイマーを公表した大山のぶ代さん、
    孫悟空役で知られ80歳を過ぎても未だ現役(!)な野沢雅子さんや古川登志夫さん、
    近年では90年代に一時代を築いた林原めぐみさんや水樹奈々さんくらいです)

    そんな中、多くの声優さん達が登場し自身の役作りやスタンス
    演技論や声優の気構え等を語っているこの本は発刊から15年経た今でも
    全く色褪せる事なく読む事が出来るのでアニメ好きの方は無論のこと、
    演劇や古典芸術が好きな方にもオススメできる本だと思います。

    明日からは丁度いいタイミングでプロレス関係の本を
    大量に手に入れたので順次紹介していきたいと思います。






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