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冬の蝶制作裏話。
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冬の蝶制作裏話。

2014-05-16 21:55
    と言う事で、動画とシナリオのお話。
    孤独な青年(テッド)と蝶の少女(イア)との恋物語。


    はじめに言います。バッドエンドです。
    でも二人は幸せになるので、俗に言うメリーバッドエンドって奴です。

    あらすじ。
    天涯孤独の青年テッドは、とある蝶と出会う。
    春の季節に生きるそれが雪の舞う冬に存在し、そしてその不思議な蝶は一人の少女の姿へと変えていく。
    その少女は彼の凍えた心を癒し、そんな少女に彼は恋をした。
    結ばれる事はない恋だった。
    けれど青年はそれでも構わなかった。優しく暖めてくれる少女の微笑みがあれば、それだけでよかったから。
    しかし。
    冬のある日。青年は事故に遭い、命を落としてしまう。
    誰も居ないその路上で独り息絶えた青年の傍には一匹の蝶。
    彼の傍で後を追うようにその蝶もまた、動かなくなってしまう。
    現世では結ばれる事がなかった二人だが、現身を捨てたその場所で二人ずっと寄り添って生きていくのでした。
    という物語。


    動画解説。

    最初のシーン。
    実はこの時点でテッドさんは事故に遭っています。車にはねられ、力尽きていくそれまでの短い時間。だから横たわってるのです。あと眼鏡もないのもそう。
    最初から血の表現はしないつもりだったので、身体は綺麗なままです。
    そしてAメロの歌詞は、命が尽きるその瞬間にテッドさんが見ていた光景です。
    動けない身体で、もう痛みはわからない。そんな状態でぼんやり空を眺めてた。そんなシーン。


    蝶は羽ばたかせる為に別画像で合成してました(後すべてそう)
    倒れたテッドさんの所へ蝶のイアがぱたぱた羽ばたいて来るんですね。倒れたテッドさんを心配して。
    ちなみに此処でテッドさんの唇が動きますが『イア』と呼んでます。
    飛んできた蝶がイアだとわかってるから。そして来てくれた事が嬉しかった。だからこの画像のテッドさんは笑っているんです。
    もう、自分が死ぬんだって事もわかっていて。わかっているからこそ、今際の際にイアと会えた事が嬉しかった。


    ここもまだテッドさん視点。つかテッドさんが歌ってる所は基本的にテッド視点。
    テッドさんの目には蝶はイアの姿に見えます。
    血だらけのテッドさんを見て、泣いてるイアを下から眺めてる光景。
    ぱたぱたと溢れていくその頬に、雪がちらちら落ちていく。そんな光景を見ていると言うシーンです。


    で。この一連の手の動き。
    実は泣いているイアの涙を拭いたかった手の動きだったりします。
    テッドさんには蝶ではなくイアの姿に見えるから、その顔に手を伸ばした。けれどイアは蝶のままだから、彼の指先に止まるのです。
    そしてその後の動画に続きます。画像がないので文章で。
    この動画で一番作りたかったシーンその1。
    テッドさんの手に止まった蝶が、イアへと変身するシーン。それと繋げる為にその前のシーンでテッドさんが手を伸ばしてるのもあります。
    時間軸は違うけれど繋がってるのです。
    そして此処は過去。だから周りが明るいし、花びらが一杯散ってて幸せ一杯の時間なのです。


    ちょっと歌詞とリンク。ここの歌詞にある『脈打つ鼓動~』はテッドさんの心臓の音。
    つまりイアたんとのラブシーンにあたるので、イアが好きでどきどきしてるような状態。
    もう、このあたりはテッドさんがイアの事を好きだって言うシーンなので、兎に角らぶらぶです。いちゃいちゃです。幸せ絶頂期ハネムーンです(笑)
    この時期の彼は一番幸せだった。きっと、今まで冬だった彼の元にやっと春が来た、そんな感じかなぁ……


    間奏。
    実はここのシーンは最初のコンテにはありませんでした。
    けど『孤独な青年』と言う設定を説明する場所がないな、と思ったので急遽追加。
    テッドさんの過去なので、チビテッド。手を繋いでいるのは母親……だった(過去形)
    母親にあたるようなモデルにしたかったんだけど、どれもしっくり来なかったのでこのモデルに。
    けど若いので母親に見えないなぁ、とか。まあ、黒枠に殆ど隠れてしまうんだけど。

    テッドさんが家族を失った理由は考えてません。
    何らかの事情で天涯孤独の身になってしまった、という設定。だから次のシーンでチビテッドが泣いているのです。
    一応、脳内ではパターンが二つあり、一緒にいて事故に遭ってしまい、母親は息子を助ける為に犠牲になったというパターン(理由は下に)
    もう一つは、モデルが若い娘になってしまったので、少女が出産。しかし若すぎた故に息子を育て切れずに棄ててしまった、というパターン。
    どちらもテッドさんには取り残される不幸にかわりがありませんが。


    そして過去から現在に戻ります。
    事故に遭うよりほんの僅かに前の時間。そんな事を想いだしてたテッドさん。
    ちなみに最初のコンテでは此処で親子とすれ違う予定でした。
    歌詞の『かすかなひ歩き出す』にかけて、そのすれ違った親子が、テッドさんに取って遠くなってしまった過去の幻影というイメージ。
    間奏のチビテッドにもかかってくるんですが、本当は家族が欲しかった。暖かな場所が欲しかった。
    でもテッドさんには家族が居ない。遠い、遠い灯を横目に見ながら歩いていく、そんなイメージでした。
    寂しかったんです。ずっと。


    一番作りたくなかったシーン1。テッドさんが事故に遭うシーン。
    そんな風にぽてぽて歩いてたテッドさんの所に車が突っ込んできて、はねられたテッドさんはそのまま命を落としてしまうのでした。
    本当は此処も、最初のコンテではテッドさんの死因をはっきり特定出来ない作りにするつもりでした。
    車に轢かれるのは変わらないんだけど、直前で本当は親子連れとすれ違う予定だったから、その親子を助ける為に轢かれたのか、それとも暴走車に突っ込まれたのか、という選択肢を増やすつもりでした。
    これも間奏のチビテッドと絡んでいて、母親が事故で死んだと言う過去を持っていたのなら、すれ違った親子の元へ車が向かっているのに気付いたら、その時の自分と重ね合わせてしまうだろうな、と。
    結局その親子を上手く作れなかったので、テッドさんは暴走車に轢かれる事になってしまいました。
    ……そしてこの暴走車。もとのモデルは覆面パトカー……そこに突っ込んではいけない。
    車の形とかがイメージに物凄く近かったのです。
    そしてモデルなので車輪が止まったまま。どうしたら走ってるように見えるだろうか、と必死に考えて、写真屋でちびちびぼかしいれたり、土埃足したりと加工しました。
    一番めんどかったのは、車輪のぼかし。
    ちまちまちまちまちまちまと回転っぽく、指先ツールでのばしのばしのばし。
    書き終わってから思ったけど、これ……回転逆だったりする……???ちょっとわからない。
    走る車だと回転のブレはどっちに見えるんだ????
    ちなみにここも歌詞に絡んでます。
    『虫の音も聞こえない』は、事故に遭って死んでしまったからテッドさんの耳にはもう何も聞こえないんだ、って言う。
    葉が落ちるのは死ぬ事でもあるしね。


    イア視点。
    テッドさんが寂しくて凍えているのに気付いたイアが、暖めようと沢山愛してくれる、そんなシーン。
    イアが歌ってるのでイアの気持ちなんですが、一生懸命その冷たい手を擦って、ふうって息を吐いて、なんとか暖めようとしてる、そんな仕草です。
    この辺はずっと歌詞に絡めてる。


    ここの三枚の差分はすべて一連。
    泣いてるテッドさんを元気付けたくて、私は此処にいるよ。ずっと貴方の傍にいるよ、貴方の事を愛してるよってイアはそう伝えてるんですね。
    そうしてそれに気付いたテッドさんが嬉しそうに笑う。そんな彼に、テッドさんが笑ってくれた!ってイアもまた嬉しくて笑顔になる。
    現在(と言っても事故に遭う時間よりはずっと前)なので背景は冬ですが、暖かいものがそこにあるので、桜が散っています。
    二人でいる時は、寒い冬でも春のように暖かいのです。


    で、本当の現在の時間軸。
    ここも歌詞とリンク。『脈打つ鼓動~』はイアの心臓です。
    しかし最初のテッドさんとは違って、不安で一杯のドキドキ感。
    テッドさんが事故にあった事を虫の知らせで感じたイアは、彼に何かあったんじゃないか、って物凄く不安になったんです。
    で、探しても探してもテッドさんはどこにも居ない。
    どこにいるの?無事でいるの?って不安でたまらないイアのシーン。まあ、その予感は当たってしまうわけですが。


    作りたかったシーンその2、そして作りたくないシーンその2。
    テッドさんが白くなっているのは、息絶えてしまった後。雪が彼に積もって白くなってしまったんです。
    最初の方でイアを見付けて、そのまま力尽きてしまった、そんな感じ。
    イアがテッドさんにキスをしようとして、触れるその瞬間に蝶に変わる、そのシーンを物凄く作りたかった。
    でも、その後。ひらひらと落ちていくのはイアもまたそこで力尽きてしまうから。
    テッドさんの後を追うように、イアも死んでしまうのです。
    その次で寄り添って眠るのはそんなシーン。だからここのイアにも雪が積もってて真っ白。
    孤独だったテッドさんは死ぬまでたった一人。誰にも気付かれる事無く死んでしまったので、雪が積もってしまうまでそこに放置されてしまったのです。


    で。このシーン。
    此処も歌詞とリンク。『フェンス』はあの世とこの世の境目。死んでしまった二人はその境目から現世を見ている、と言う光景。だから二人のシルエットはぼんやりするように光を多めに入れました。魂だけの存在だから。
    フェンスを越えてしまった二人は、もう現世に帰る事は叶わない。


    そしてラストシーン。
    二人で現世を眺めていたけれど、テッドさんが「行こうか」って手を差し出すんです。
    彼が向かう先は天国。それにイアも一緒について行くと言うシーン。
    二人一緒だから怖くない。だからイアも笑ってる。お供します、って。


    ラストが握った手のアップなのは、繋いだ手はもう二度と離れないよって言うイメージです。
    ずーっと、ずーっと二人で手を繋いで歩いていく、そんなハッピーエンド。
    死んでしまってるのでバッドエンドだけど、でもハッピーエンドなのです。

    と言うか!この画像!!すんごい作るの大変だった!!!!!
    キオ式の手は物凄くごっつくて大きい。
    逆にIAxの手は凄く細くて小さい。
    キオ式の手の中にすっぽり収まってしまうほどに小さいのです!!萌え!!!!
    そして倍以上は違う手の大きさ故に上手く手が繋げない!!!(号泣)
    でもこのシーンだけは絶対に変えたくなかったので、相当時間かかりました……どうやっても綺麗に手が繋げなくて。
    大変だった。物凄く大変だった。この画像が一番時間かかった。


    そんな物語でした。
    考えてる本人は悲しくて切なくて、でもすんごい萌えて仕方なかった……
    ハッピーエンドにしたかったけれど、原曲の切ない旋律がどうしても本当のハッピーエンドにさせてくれなくて……
    でもメリバでも、本人達は幸せだからいいと思うのです。メリバは大好きなのです。
    そんな制作裏話でした。
























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