• 個人的 音MADの作り方

    2019-12-31 14:27
    こんにちは芋タルトです。
    そろそろ技術的なことも書いておこうかと思います。新人が何をしゃしゃっとんじゃと思うかもしれませんがこういう記事増えてほしいよねという気持ちを込めて。
    始めに断っておきますが僕のやり方は必ずしも正解とは限りません。むしろかなり非効率かもです。あくまで一つの参考としてどうぞ。
    更に予防線を張っておくと僕はそんなに技術で勝負するタイプでないので、初歩的なものとして見ていただければ幸いです。



    音声編                         
    使用ソフト … REAPER vocalshifter wave tone
    まず大前提としてですが、REAPERは有料版を使うことを推奨します。
    僕は初投稿から1年ほど無料版を使用していましたが、音の伸び方や音程の変わり方がかなり違います。
    音声、といってもやることが色々なのでそれぞれ分けて説明します。


    ◇VST
    …とその前に、僕が使用しているVSTを紹介したいと思います。全て無料です。
    ただかなり初歩的なものが多いのでより良いのがあるかもしれません。教えて。
    ●Classic Chorus 音の厚みを出します。
    ●Classic Reverb 音が響きます。
    ●Classic Delay 音がこだまします。
    ●Classic Compressor アタックを強めてくれます。
    ●YOU WA SHOCK !  音圧を稼げます。
    ●ReaPitch 音程を変更します。ギュウウウン↓って下げたい時便利です。
    ●LeCto ディストーションです。ソフトめです。
    ●LeXtac、LeGion ディストーションです。こっちはかなりハード。
    ●Graillon 2 音の厚みを出します。
    ●MAutopan、PanCake2 自動でパン振りしてくれます。
    ●MVibrato 音を震えさせます。
    ●SplineEQ  一定の音域を削ります。どの音が鳴ってるか見られるのが良いです。
    ●BuzMaxi3 マスタートラックにかけます。音量バランスを整えてくれます

    どういう時使うか等は後述します。



    ◇セリフ合わせ
    セリフ合わせの肝であるリズムですが、これについてはグリッド線に忠実にやれば基本大丈夫だと思います。とにかく細かくグリッド線に忠実にすると精度が上がります。
    BPMを測定する方法は様々ですが僕はwave toneというソフトを使っています。
    ただリズムに乗ってれば良いというものでもなく、セリフの置き方で評価は変わります。あくまで僕流ですがセリフの置き方のテクニックを記していこうと思います。

    ●さ行は削らない
    セリフ合わせにおいて厄介なのがさ行。先ほどグリッド線に忠実にとは言いましたが、基準は音の始まりではなく母音です。

    (【日野茜】カレー何キロ食べる?OP「お願いタックル」 の冒頭より)
    上が原曲で下がセリフ部分となっています。見ての通り、一番最初の音がはみ出ていますね。
    このセリフは「さぁ、燃えていくぞー!」であり、最初の音は「さ」です。
    つまり、はみ出た部分が「s」で出てない部分が「a」の音になっています。
    実際sの部分をグリッド線に合わせるとズレて聞こえます。初歩的ですが大事です。
    (さ行に限った話ではありません。実はま行やら行なんかも曲者です)

    個人的なこだわりかもしれませんが、子音は削らないことを心がけています。
    さ行はこうした特性から、音によってかなりはみ出します。グリッド線に合わせる、という前提でいけば多少子音を削りたくなるのも無理はないです。
    しかしさ行の頭を削るとた行に聞こえてしまうことがあります。これが厄介です。
    刻みとかなら良いかもしれませんが、正当にセリフを聞かせたいならとにかく子音部分もそのまま残しておくことを推奨します。
    (さ行をた行にできるのはメリットでもあります。人力で役に立ちます)


    ●時々リズムを崩す
    グリッド線を無視してめちゃくちゃに置く、という意味ではありません。
    音を等間隔に置いていくとどうしても単調な印象を受けます。そこでアクセントとして、それまでの音の置き方と異なる配置をしてみます。
    例えば三連符にしてみたり、更に細かく早口にしてみたり。





    上の例は「三連符+早口」を使っています。「うごか」の部分。
    こんな感じでほんの少しアクセントを加えるだけで冗長さを減らせます。ただ多用は禁物


    ●セリフどうしを繋がない
    結構よく見るのですが、セリフが終わらないうちに次のセリフが始まることがあります。
    特にあるのが「~~です」など最後が子音で終わるセリフで子音と次のセリフが重なること。人によるかもですが僕は気になるので極力避けています。(合いの手とかは別です、ケースバイケース)
    これを回避するにはしっかり収まる台詞を選ぶのが一番ですが、そうでなくても先程書いたようなアクセント表現を使えばセリフの尺も自由が利きます。


    ●VSTで調整
    といっても僕はそんなにかけません。
    Classic ChorusのRock Singer(厚みを出す)、
    ほんのりClassic Reverb(曲と調和させる)、
    音圧が弱いと感じた時のみYOU WA SHOCKClassic Compressor
    MIX用のSplineEQ をかけています。
    一番大事なのはSplineEQだと思います。

    さ行は高音域の音が鳴り耳につくので削る必要があります。さ行ほんと厄介すぎるな…
    中・低音域は他の音次第です。MIX時に見直すと良いと思います



    ◇音程合わせ
    音程合わせで重要なのは正確な音程聴きやすさです。
    耳コピですが僕は完全に耳でやってます。一応wave toneで音程解析できるみたいですがよく分かりませんでした。
    ベースの音は原曲を+12すると耳コピしやすいです。最近やり始めました。

    音程合わせのツールは様々です。初期はピストンコラージュというソフトでやってました。今はREAPERで手打ちでやることが多いです。midiを使う方法もあるみたいですがよく分かりませんでした。よく分かんないことばっかじゃねーか!

    ●音の選び方
    どの部分に使うか、目立たせたいかどうかによって変えると良いと思います。
    例えばメインのシンセなど目立たせたいものはアタックの強い音を選ぶと良いです。
    ex)修造の「静かだあああ」、星君の「エェーイ」、日野茜の「ボンバー」
    逆にコーラス?はアタックの小さいほうが聴きやすくなります。ベースは基本的にアタック強い方が埋もれないです。

    音程が安定していない音についてはvocal shifterで補正する、という方法があります。ただしあまり頼りすぎない方が良いかなと感じてます。素材の味が消えるとかではなく(むしろ素材の味は用途によって消して良い派です)、無理に引き延ばしたり補正したりすると変な音、単調な音になりがちだからです。そのため音を綺麗にしたり抑揚を付けたりする工夫が必要です。後述します。
    ただやはり基本的には素材そのままを使う方が良い感じに聴こえます。多少音程が揺れているほうが良いまでありますね。

    ●VST
    用途によって微妙に変えますが、基本はセリフ合わせと同じVSTをかけてました。
    Classic ChorusのFat VoiceやSolid El-Bass(厚みを出す)、
    ほんのりClassic Reverb(曲と調和させる)、
    音圧が弱いと感じた時のみYOU WA SHOCKClassic Compressor
    MIX用のSplineEQ をかけています。
    やはりここでもSplineEQは大事で、音を詰める時はセリフ合わせより極端に音域を絞ります。すると音が足りない部分が出てきますね。そこに足していきます。これを繰り返せばスッキリかつ詰まった感じにできるかなぁと思います。
    じゃあどう足せばいいの?という話ですが、僕はオクターブを変えたものを重ねています。
    そしてそれぞれの音域で音量調整する、というやり方の方が音がぶつからなくて良いのかなと感じています。音がぶつかるとボワボワして聴きにくくなってしまいます。

    自転車解剖のこの部分で鳴っている音に関しては、

    こんなふうにオクターブの違うトラックを作り、




    それぞれ絞ったうえで音量バランスを整えています。流石に4つ重ねることはそうないですが。

    最近知ったんですが、Graillon 2というVSTを使えばわざわざコピペしなくても済みますね。

    -12や-5を重ねるのはオススメです。(ただし-5に関しては手を抜きたい時のみで、ほんのりかけるほうが良いと思います)

    あとこれも最近知ったVSTですが、MVibratoはかなりオススメです。音を揺らしてくれるので単調さがなくなりリッチな音作りにできます。
    自転車解剖はかなり揺れ幅大きめにMVibratoをかけています。コメントにもあった「妖しい音」の感じを演出してくれる大きな要因でした。
    普通の場合でも小さめにかけると高級さが出るかもしれませんね。


    最後にディストーション。そんなに使う機会はないかもしれませんが一応書いときます。
    僕は音を暴れさせる/ダークな雰囲気を作るという目的でディストーションを多用してきました。
    例えばFly far 蘭子の最後の蘭子が回転する所はLeXtacというVSTを使っています。(音程の揺れはvocal shifter)
    生いわよ!のヤが沢山出てくるところはLeGion。(音程の揺れはvocal shifterとReaPitch)
    自転車解剖は全体的にLeCtoをかけています。
    一歩間違うと耳障りの元となるかもしれませんが使えたら良いパンチになります。



    ◇ドラム
    グリッド線に忠実にやれば問題ないです。どんな音を拾えばいいか意識すると厚みを増せます。僕は基本的にバスドラム、スネア、ハイハット、クラッシュは取ります。あとはお好みで。
    VSTはClassic Reverb,Delay,Chorus,Compressorです。コイツClassicシリーズに頼りすぎでは…?
    あとはMIXですが、後述の通り大きめにパン振りすると良いと思います。


    ◇人力
    人力は強い人が多いのでガッチガチにやるならそちらを参考にして下さい。
    僕の人力のやり方ですが、
    ①REAPERで音を並べる→②vocalshifterで補正する
    という手順でやっています。
    ①について。音の並べ方はセリフ合わせと同様にやります。vocalshiterで音程が取れるような音を選びます。
    ②について。

    (自転車解剖冒頭の田中さん人力)

    (自転車解剖サビの神谷さん人力)
    ちょいちょい伸ばしながら普通に音程を合わせます。抑揚も付けましょう。
    元素材が歌ならそちらの音程の揺れを残すほうが自然さは出ると思います。

    人力についてもVSTである程度誤魔化せるのかなぁとは感じています。
    音程合わせと同様、Classic Chorusオクターブ重ねで厚みを増します。
    それでも何か浮いてるなぁと感じればリバーブをかけます。
    あとハモリは可能な限り付けると良いと思います。印象が段違いです。
    (人力のハモリは-5に頼らずしっかりやりましょう)


    ◇MIX
    一通り並べたらあとはMIXですね。
    先述の通り、大事なのは音域です。SplineEQで微調整します。
    またパン振りが重要です。ドラムはかなり大きめに振り、音程合わせとセリフの位置もずらします。かつ左右が均等になるように。
    「目立たせたい音」を意識するとMIXしやすいと思います。



    こうして完成~という感じでした。やっぱそんな大したことしてないですね…
    音感、リズム感、MIX感についてはやってけば分かる所もあると思います。
    (実際僕もまだまだかもしれないという恐怖はあります)

    次は動画編です~頑張るぞ


    動画編                              
    使用ソフト … AviUtl
    動画に関しては隅まで紹介するとキリがないので、自分がどんな風に動画を作ったか書こうと思います。テクニック寄せ集めみたいな感じです。
    ◇モーション
    前まで加減速メインでしたが、今はベジエ軌道を使うことが多いです。
    引き締まった動きを付けられます。
    ●ぷるぷる



    やりすぎ!!!!!!!!!!!!!!!
    順に、
    【SSR】メガネかけた信長
     ・XYスケールのランダム移動(X:79 ~ 100 Y:100 ~ 78)
    ・・・・・・?でわっしょい
     ・XYスケールのランダム移動(X:110 ~ 86 Y:86 ~ 121)
     ・震える(振幅5 角度7 間隔0.1)
     ・放射ブラーのランダム移動(13 ~ 0)
    男根大家族
     ・拡大率のランダム移動(100 ~ 206)
     ・放射ブラーのランダム移動(20 ~ 2)
     ・XYスケールのランダム移動(X:100 ~ 121 Y:190 ~ 100)
     ・震える(振幅5 角度7 間隔0)
    生いわよ!

     ・拡大率のランダム移動(64 ~ 34)
     ・震える(振幅49 角度10 間隔0)
     ・放射ブラーのランダム移動(37 ~ 2)
     ・XYスケールのランダム移動(X:53 ~ 120 Y:193 ~ 83)
    【合作】Shuzo Angel 翼【松岡誕生祭'19】
     ・X軸回転のランダム移動(-17 ~ 21)
     ・Z軸回転のランダム移動(17 ~ 45)
     ・XYスケールのランダム移動(Y:75 ~ 319)
     ・震える(振幅5 角度19 間隔0)
     ・方向ブラーのランダム移動(範囲:8 ~ 0 角度:16 ~ 31)
     ・左右反転

    【合作】otoM@D-cinderella.girls
     ・拡大率のランダム移動(128 ~ 151)
     ・震えるのランダム移動(振幅7 ~ 73 角度0 ~ 15)
     ・方向ブラーのランダム移動(範囲:20 ~ 1 角度:50 ~ -50)

    という感じです。だんだん進化してる…?
    重ねがけはあまり見かけない動きを作れるので良いですね。

    ●ピンポン再生、左右反転

    時間制御(100 → 0) シンプルなピンポン再生。


    時間制御(100 → 0) + 左右反転 (マグロ式回転)


    左右反転 + 回転(減速) + XYスケール(減速)
    ※XYスケール … 奇数個目でX100 → 136、偶数個目でY100 → 136
    ブニョブニョした反転が出来ます


    ●文字動かし

    (【堀裕子】The Princess of ESP )
    ・文字の動かし方はベジエ軌道(減速するように)
    ・文字が登場する/移動するときにブラーをかける
    移動停止の時に少しだけ「震える」をかける
    ・一つの文字の移動に他の文字も対応させると全体に動きが出る
    ・二種類の軌道を組み合わせる(gifの最後に減速で傾いた後左に加速移動する)


    (物凄い燃えとる茜ちゃんが物凄いうた)
    一文字一文字拡大登場させたのを配置、グループ制御で中間点手打ちして動かしました(血涙)
    移動に合わせて方向ブラーを付けてます



    コイツほんと同じことしてんな…
    文字を一文字一文字移動で登場させます。拡大、xy + ブラー、透明度、色変化など


    ●弓軌道


    加減速 中間点一つ
    X : 238 → -153 → -263
    Y : 88 → 220 → -390
    拡大率 : 222 → 37 → 28




    ◇色調補正、装飾
    ●これの作り方↓


    元。

    明るさを抑えてほんのりグロー。

    グラフィックペン(アニメーション効果)をかけたものを別に用意。

    透明度50くらいでオーバーレイで重ねる。

    背景にグラデーションかけたやつを2つ用意。

    それぞれ「色差」と「オーバーレイ」で合成。

    テクスチャやパーティクル素材を合成。(違いが微々すぎる…)

    両サイドにぼかし+単色化したしゅがはを置く。クリッピング対象の図形が若干透明

    両サイドのやつにだけチェック柄を加算。あとハートのつぶつぶしたやつもオーバーレイで重ねる。


    周辺ボケ光量+背景にハーフトーンTかけたやつのオーバーレイ。

    周りに装飾して完成!



    文字に関しては、
    グラデーション、シャドー、縁取りT(これは普段やってる)に加え、
    ノイズ、グロー、ぼかしをかけています。
    正直こんな頑張ってるのこんくらいです。
    普段は上に書いてあるやつの1つ2つくらいしかかけてないですね。


    ●漫画化スクリプト

    +周辺ボケ光量で光量を落としてます。


    ◇シーンチェンジ
    ●動き統一

    【合作】otoM@D-cinderella.girls
    前半と後半の動きを同じにする。前半は加速、後半は減速。
    左は拡大→縮小、右は拡大→縮小+回転。更に文字の動きも右→左で統一。


    自転車Gecko【堀裕子】The Princess of ESP
    部分的にやるのも可?
    左はメイン(奈緒)が回転、背景はぶつ切り、
    右はメイン(ユッコエミュー)がぶつ切りで背景が回転


    ●光らす
    gif略。手軽で便利なので多用してしまう…


    ●フェードインアウト
    gif略。3フレーム程度でもあると違う


    ●図形や切り抜き素材による目隠し

    生いわよ!
    スーパーデレパーマンR バトルドーム・セントラル




    ●テンプレート画像を使う


    カビキラー合作2019 kabiMAD-syntouryoku.killer
    こんにちはー!
    【合作】otoM@D-cinderella.girls

    シーンチェンジにも色々あるので探してみると良いと思います。質感が良い感じ。


    ●図形ワイプ


    【合作】otoM@D-cinderella.girls
    スーパーデレパーマンR バトルドーム・セントラル
    【堀裕子】The Princess of ESP
    【合作】Shuzo Angel 翼【松岡誕生祭'19】

    左上 … 四角形の縦横比を変化。これに縮小の動きを加えたしゅがはをクリッピング。
    右上 … クリッピング用の円と、その外側に黄色い輪を広げる。
    左下 … 移動の仕方を微妙に変えた三つの円でシーンチェンジ。
    右下 … 移動の仕方は同じだが登場のタイミングを1フレームずつずらしている楕円。


    ●グリッチ



    グリッチ表現。
    走査線 + 黒背景のクリッピングランダム移動 + フレームバッファに(オブジェクト分割ンダム移動+xランダム移動+色ずれランダム移動+ぼかしランダム移動+色調ランダム移動) + フレームバッファに(クリッピングランダム移動+色調補正系)
    一斉にではなく順番にかけていく。


    ◇その他


    画像ループ + 色調補正系(そのまま→ネオン→金属質→色相変換) + 方向ブラー切り替え





    以上です!!!!!!!!疲れた!!!!!!!!!!!!!!!!
    やっぱり初歩的ですがよければ参考にしてください。もっと別な技術持ってる人はブロマガ書いてください。
    来年はもっと面白い編集したいね。


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  • otoM@D-cinderella.girlsに参加しました

    2019-11-29 23:15
    こんにちは芋タルトです。
    遂に出ましたね、otoM@D-cinderella.girls。

    この合作に関しても書くことが多いので個別のブロマガとして記録しようと思います。

    まず担当についてですが、
    ・YO-KAI Disco、ココロオドルパートの音声・映像
    ・オープニングトークの音声
    ・サムネのイラスト(渋谷凛)
    ・その他運営等のお手伝い
    をやりました。結構な熱量を割いています。

    というわけでそれぞれ喋っていきます。

    ●YO-KAI Disco

    日野茜と堀裕子のユニット、サイキックヒーツを登場させました。
    「合作でしかできない面白い事は何か?」ということを誘われてすぐに考え、思考を巡らした結果、「パートを奪い合いながらそのまま終わったら面白いのでは?」という発想に至りました。確かこれを思いついた一因としては、パート決めの際、
    「日野茜担当Pの味噌煮さんが参加しており、取り合いになってしまうのでは?」
    という不安があったからだったはず。(キャラ被りは回避する方針だったので)
    パート決め当時の思考は「合作でしかできない面白いことは何か?」「被ったらどうしよう」の二つしかない状態でした。

    そこでふと一歩引いてみたら、「あ、この構図を動画でやれば面白いじゃん」と気付いたのです。

    かくして「日野茜ともう一人でパートを奪い合う(この場合は曲の方ですが)」という発想に至りました。まぁこの構図でやるならもう一人は堀裕子でしょ。そしてこの二人らしさを追究した結果、「そのまま終わる」という判断に。この寸劇を成立させるための長めの尺が欲しくて、曲はYO-KAI Discoを第一希望にしました。今思うと、パート決めの段階で既に構成の大筋が決まっていたのは本当に大きかった。

    さて、筋も決まったところで細部に取りかかります。

    後述しますが、僕はこの合作を「一つの大きなLIVEステージ」と捉えていました。そのため今回の寸劇は「LIVEステージを舞台裏から見たメタ的ギャグ」というスタンスで。そうなるとシーンとして最も相応しいのが「楽屋」でした。
    「次の番だから、とPが楽屋に呼びに行くと、そこで日野茜と堀裕子が担当バトルをしていた。そのまま二人は盛り上がって外に出ていき、和解して帰るころにはパートが終わっている…」という風にストーリーが補強されたのは、この合作のコンセプトを自分なりに理解した結果でした。

    扉を開けたらいきなり戦っている、をこの二人でやるならやはり最適なのは叫び声。
    「うおおおおおおおおおおお!!」という二人の声を重ねました。(ミックスが難しかった)
    基本的には構成通りに台詞を置いていますが、こだわりポイントが何個かあるのでそれだけ特筆します。
    「実はですね、次のYO-KAI Discoにどっちが出るか勝負してたんですよ!」
    こういう台詞は簡単なようで構成が難しい。尺の取り方とか、説明性とかを鑑みて色んなセリフを試した末に出来た文でした。
    「茜ちゃん、ここは私が!」「ユッコちゃん、ここは行かせてください!」
    ドラマCDでどっちが先にスキーで滑るか、という場面より。元々構図が似てるので是非使いたい台詞でした。
    「こうなったら…サイキック力技!」
    サイキック力技、という単語が好きなので何とかして入れたかった。
    「ふっふっふ…まだまだ甘いですね!例えるなら…え、ええと…とにかく甘いですね!」
    こんな台詞はない。ないけど言ってそうなので捏造しました。既存のセリフを並べるだけでなく捏造台詞を作ったのは、構成上の都合もそうですが、担当としての意地もあったのかもしれません。
    「私のものです!ESP!」
    元メドレーが"既存の名作音MADをなぞる"というコンセプトなこともありBLU-RAY Discシリーズの流れは何とかして汲みたかった。ユッコを象徴するアルファベット3文字、ESP。助かりました。
    「NO!NO!気合いで勝ちます!絶対に!」
    茜とユッコを繋ぐ曲である「絶対特権主張しますっ!」という曲から。この二人色んな繋がりあるよーってことをアピールする目的もあったり。
    「私思ったんですが、二人で一緒にYO-KAI Discoすれば良くないですかね?」
    ここ。僕としては重要な台詞だと思っています。
    だいぶ逸れるんですが僕は日野茜の良いところは天真爛漫でまっすぐな所だけじゃないと思ってて、食わず嫌いのなさ、柔軟さだと感じてるんです。
    "確固たる自分"という像にとらわれず、内省できる。"自分の中に常に正解を持っている人"に見られる面倒くささがなくて、新しいものや価値観に触れられる。実際何でも食べるし、写真や読書も始められるし、失敗したら反省する。そうした柔軟さです。
    つまり日野茜は一度視点を変える、という行為が出来る人間である。この解釈を当台詞に込めています。
    …とか何とか言ってますが制作時はそこまで意識してなかったと思う。ただこういう気持ちはぼんやりとあったように思います。
    堀裕子に対する解釈は個人作の方で補ったつもりです。(それでも"堀裕子らしさ"は構成の段階で出せたとは思う)
    「こんなに熱い私たちならきっといいパートになること間違いなしですね!」
    「こんなに」動きが制限されるものなのですか!
    「熱い」ハートのパス!がっちりキャッチしましたよ!
    「私たちならきっと」輝く明日へ走り続けられますよ!
    私たちは「良い」チームですね、鈴帆ちゃん!
    「パー」ソナリティになった以上は
    「トッ」プに立つ日がとても楽しみになってきました!
    ハッピーな映像「になること」間違いなしです!
    これは盛り上がること「間違いなしですね!」

    並べてみると簡単そうですけど文考えるのも微妙なイントネーションで音声選ぶのも大変なんですよこれ…

    あとはドラムと音程合わせをして完成です。音声を作るときに常に映像を想定して作っていたので映像はあまり迷いませんでした。

    フォントそのまま使うと重くなるんで画像に書きだしたんですが急に罵倒される結果となりました。(50音順になったので)

    マドハンド。


    ●ココロオドル

    急遽、佐藤心という今まで触れてこなかったアイドルを担当することとなりました。
    まずとにかく勉強しようと思い、色んなコミュを見返しました。
    その中で佐藤心を形作る要素を見つけ、きちんと入れ込んでいったつもりです。
    特に断固として持っていたのですが、「二人をBBMBの為の繋ぎキャラではなく、きちんとアイドルとして登場させたい」ということを意識していました。

    まず佐藤心の"しゅがーはぁと"部分を導入に。
    「血液型は水飴入り練乳 あなたのはぁとをしゅがしゅがすうぃ~と☆」
    これ最初は「あなたのはぁとをしゅがしゅがすうぃ~と☆血液型は水飴入り練乳」という並びで置いてたのですが前のパートが「江戸時代から脈々と受け継がれているケツ」で終わってたので「あっケツと血液型で繋げるじゃん!!!!!!!!」となり順序を変更。レンダリング間際のことでした。「ケツ」の文字を貰いに「ケツ」が散りばめられたDMを送ったのは申し訳ないですね…。
    ちょうどSpin-off!が公開されたこともありその要素も回収。


    外枠や色調補正でスウィーティーな感じを演出。ここが出来たのは「アイドルとして登場させる」という意味で個人的には大きいと思っています。


    [静かに、佐藤]と「ってオイ☆」という要素は外せない。
    ここからは"しゅがーはぁと"とはまた別の"佐藤心"を描き出したつもりです。


    この部分はメモリアルコミュ5話の声を荒げる佐藤心より。「ココロ(=心)オドル」という曲なのだから歌詞は拾いたいと思っていたので融合。力強い人力になり聴きごたえも出ました。



    「物理的はぁとアタック」という言葉が好きなので。(この流れさっきも見たな…)
    繋ぎの為にもウサミンは必須なのですがどう登場しようか?となった時、腰に湿布を貼るあの絵が思い浮かんだのでこういう流れにしました。「アイドルとして登場させる」というコンセプトですが、ウサミンはこういうキャラが前面に漏れ出てるタイプなのでセーフ。
    鹿威し要素も拾っています。


    腰の痛みのあまり未知のエリアが見えている、ということがわかります。
    しゅがはが「甲殻類」って単語を発してたのがなんか面白くて、その前後に付け足して歌詞にしました。


    最後は導入。自分でも納得のできる流れに出来たと思います。


    ●オープニングトーク(音声)

    ラストの時計の音でちょうど日付が変わるようにする、という目的もあるパートです。(ニコニコは秒単位での予約投稿が不可能なため)
    タイトルをどう見せようか、と迷った末に「じゃん!うふふっ」と言わせたのはかなり名案だと思う。「8周年」の部分も捏造だし、全体も色んな台詞から取ってきて並べています。
    文章を並べ替えて喋らすの、いよいよ作風になってるかもしれない。


    ●サムネイラスト(渋谷凛)

    https://twitter.com/immortalt_/status/1199897204283998211

    せいみつ射劇さん、あずまうどさんと並ぶという何とも恐ろしい…何とも…
    ただやはりこんな機会もそうそうないので、思い切って引き受けました。
    今まで渋ってたんですがプレッシャーから色塗りのノウハウも調べてグレードアップできた(と思いたい)ので、そういう意味でも取り組めて良かったなぁと思います。一任してくださって本当にありがたい。


    ●その他お手伝い
    この合作は何としても見たかった合作であり、コンセプトやセトリが類を見ない充実性だったこともあって、出来る限り助力したいということで仕事を貰いました。

    告知動画後半に使用されている切り抜き(30枚ちょいですが)、
    メールでの参加者への連絡役、
    告知と合作本動画の動画説明文考案(一部)、
    片道きゃっちぼーるパートの表情差分作成、
    音声切り分け、背景制作、etc...

    特に表情差分作成は中々頑張りました。

    ↑サンプル:きららジャンプする結城晴
    結構塗りが厚いので元々ある口を消すところから始まり、そこから各パターンの口を描いているので、1アイドルにつき1時間強かかりました。×8人。

    こうして無事合作が投稿された後を見ると、いろいろ手伝えてよかったなぁと思います。


    [合作の概観]
    ここからは私的な意見を。
    先述の通り、僕は当合作を「一つの大きなLIVEステージ」と見立てていました。自分の動画を提出し終え、だんだんと動画が揃っていく中で、「あぁ、皆(無意識だとしても)同じ気持ちを持っていたのかもなあ」という実感を得ました。そんな合作です。
    イドルがそれぞれの場を持ち、それぞれが自分らしいアプローチをしていく。技術だけでなくそれぞれにコンテクストを持っていて。その中でPとかスタッフとかデレステシステムとか、色んな裏支えがあることも知れて。コンセプトや流れが洗練されていて、「合作の意味付け」としては類を見ない素晴らしい合作になっていると感じました。参加者が言うのも何ですが。
    各パートそれぞれの魅力にも触れたい所ですが、それはまた後々。


    最後に参加の経緯について。
    僕がこの合作に誘われたのは2019年1月の終わりごろでした。
    当時はTwitter等一切の連絡ツールを持たず、誰とも交流を持たない状態でして。
    「芋タルト=複垢」疑惑もあった中で、それを否定したくて、生放送やブロマガでちょろちょろと顔を出していました。
    するとこのブロマガに「相談があるのでDiscordに来れないか」という内容のコメントが付きまして。まさしくその相談というのが本合作のお誘いでした。
    つまりこの合作は僕が初めて参加した合作であり、表に出てくるキッカケとなった合作でもあります。そういう意味でも思い入れのある合作でした。
    合作が投稿された今改めて振り返ると、あの時ブロマガを書いていて良かったなぁと思います。参加できて本当に良かったです。


    長い文章でしたがお付き合いいただきありがとうございました!
  • カビキラー合作2019に参加しました

    2019-11-18 18:301
    こんにちは芋タルトです。
    今年も出ましたね、カビキラー合作。



    僕も縁があって参加することとなり、
    霊知の太陽信仰の映像、
    Have a nice day!の音声・映像、
    Please kiss my loveの音声 を担当しました。
    ということで自パートの解説をしたいと思います。


    ■霊知の太陽信仰(映像)

    味噌煮さんの音声に映像を付けました。
    元々伏見稲荷大社の千本鳥居でかくぶつだんはやりたい構想だったのでこのパートを取ったのですが、ご一緒できるとは思いませんでしたね。
    音声を初めて聴いた時は厚み、疾走感、作りこみに圧倒されました。俺これに見合う映像作れるのか…?やはりパート決めの時kaisatsuさんに譲るべきだったのでは…?と不安になりましたが逆に「音声がしっかりしてるから映像で多少好き勝手やっても大丈夫」みたいな考えに転換して乗り切りました。是非はさておき。



    構想はすぐに決まりました。やはりかくぶつだんが主軸なので、
    ①カビキラーを回転させ、仏壇に配置
    ②家を出て伏見稲荷に向かう
    ③伏見稲荷大社で千本鳥居かくぶつだんホール
    ④登った先の綺麗な画で〆
    という流れは思いつきやすかった。ということでそのための撮影に出かけます。

    まずは伏見稲荷大社。人の少ない時間に行きたかったので早朝に出かけました。それでも人多くて肖像権保護モザイクかけることにはなりましたが…
    最後の部分に絵馬を使ったのはその場で思いついたアイデアでした。

    今思うとマジで罰当たりすぎて怖いですね。
    途中で「合作でウケますように」と思いながらおもかる石を持ち上げたところ普通に重くてビビってしまいました。まぁ何合作とは言ってなかったから…(言い逃れ)

    四ツ辻の風景です。キレイですね。登るたびに思うけど結構疲れる。
    この岩の所も外国人がずっといたからタイミング計るのが大変でした。

    こんな感じで伏見稲荷部分は無事撮影完了しました。観光も兼ねて楽しかった。


    さて次は仏壇制作です。実は本棚を改造して作っています。
    まずは仮置き。

    スケール的にも丁度いいですね!仏壇らしさを演出するために掛軸も作っています。


    前パートの映像がすでに提出済みだったため、この段階で繋ぎを意識することが出来ました。ありがたいですね。
    本格的に仏壇っぽくするために買い物に出かけます。



    イメージが実現してきましたね!
    壁紙も花瓶も造花もダイソーで買いました。おかげで安上がりで済んだので助かりましたね。もはやこのパートは僕と味噌煮さんとダイソーとの合作と言っても過言ではありません。
    ちなみに回転台はアマゾンで注文しました。
    この時気付くべきだったんですが仮止め用のセロハンテープをそのまま使っちゃったの良くないですね、両面テープで止めるはずだったのに…

    当たり前のことですが動画は横長なので、このままだと左右の本棚も映ってしまいます。
    そこで観音開きの戸を作ることにしました。

    ダンボールを丁度いい大きさに切って壁紙を貼ります。

    更に防災用の懐中電灯を上から吊るして照明に。

    それっぽい!!!!!!!!!!!!

    ティッシュとブックエンドでスマホを固定、後ろから電気スタンドで照明をプラスしています。この手作り感。
    かくしてカビキラー仏壇が完成しました。こんなに工作らしい工作をしたのは初めてなので楽しかったです!(界隈に語弊を与え得る表現)


    シーンチェンジの為に絵も描いています。こちらも印刷してダンボールに貼り付けて使いました。

    …以上が霊知の太陽信仰パートの映像の全容でした。素晴らしい音声を預けて下さった味噌煮さん、撮影に協力してくれたM氏とN氏にこの場で感謝を申し上げておきます。ありがとうございました!


    ■Have a nice day!(音声・映像)

    実を言うと当初僕は霊知の太陽信仰の映像のみ担当の予定でしたが、あまりにも主催のYoutt6さんの負担が大きそうだったため急遽担当。
    何でこういう構成にしたか、きっかけは特になくて、ただ「カビキラーが甘い台詞言ったら面白そうだな」とふと思いついたので。
    流石に甘い台詞を自分で考えるのは中々しんどかったので診断メーカーをお借りしました。
    なめらかに発音させるため、自分で甘い文章を読み上げて録音し音程をはかるという地獄みたいな事をやってました。(武井壮だけやってないです)
    試行錯誤して気付きましたが、こういうことをする時は母音だけ発音する方が音程測定に役立ちます(お前さえいれば何もいらない→おあえあえいえああいおいああい、みたいな感じで)
    映像については乙女ゲームのPVを意識しました。



    黴音キラはかなり浸透していますが、カビキラー男体化は普通にアリだなと感じました。
    ちなみに武井壮については首を補間して描いてます。


    ■Please kiss my love(音声)

    前パート同様急遽担当。「いい感じのオクラ」は「アルコール除菌」の逆再生です。
    いざ見返してみると前含めてめちゃめちゃ攻めたことしてない?怖…
    こんなワケわからん音声を快諾し映像付けて下さったYoutt6さんありがとうございました!

    …一応、前半ふざけたのは理由がありまして、

    去年投稿されたこちらの合作にもPlease kiss my loveパートが存在し、これと内容が被らないようにしたいという気持ちがあったからです。流石に〆ですし後半はマジメに作りましたが。

    綴RHYTHMパートで元MADの歌詞?を拾うという試み。
    おやすみなデュアアア→奥の奥イヤァァ
    パーティ→パッキン
    風薫る→カビ落とす
    使って怒られ→浸かってカビ生え
    頑張ろうね→カビキろうね(?)

    Please kill my loveに則してベースラインもうにょうにょさせました。



    ということで、解説は以上です。カビキラー素材を使ったのはこの合作が初めてですが、意外と作りやすくて楽しかった。また機会があれば触ってみたいですね。
    ありがとうございました!