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一問一答「あなたのこれはやらかしたなぁと思うネタはどんなことですか?」【ゴールデンブリッジ戦略】
あなたのこれはやらかしたなぁと思うネタはどんなことですか?
今回は、同僚の退職を踏みとどまらせる方法についての相談をもとに、相手の意見や判断を変えるための会話術について紹介させてもらいます。
奥さんや旦那さんの考えを変えたい、親や家族の考えを変えたい、身近な人の考えや態度を変えたいという相談もよくあります。
相手の考えや態度を変えさせるための会話術についてです。
「Q. 人間関係を理由に辞めようとしている同僚の退職を上司に止めるように言われて悩んでいます。どうすればいいでしょうか?」
無理だと思います。
人間関係を理由に退職しようとするということは、結局、自分のことを理解してくれる人がいないから辞めるわけですから、自分が理解者になってあげるくらいしか方法はないと思います。
ということは、上司からの指示で退職を止めようとしているということがバレた瞬間に、その人から見たら敵になってしまいます。
会社を辞めようとしている人を止めるのは難しいものです。
上司の方もおそらくしていると思いますが、そのような説得をする時に、ほとんどの人は理由を尋ねます。
Whyで質問をすると、人は今自分が考えていることを正当化する理由を探そうとするものです。なぜ辞めるのかと尋ねると辞める理由を色々と考えると思います。
そのようにして相手に辞める理由をいろいろと考えさせてしまうと、それにより人間は自分の考えに固執するようになってしまいます。
では、どのような質問をすればいいのかと言うと、Whatの質問です。
辞める目的を尋ねてください。例えば、もっと良い人間関係の会社に行きたいとか、もっと会社の中での裁量権が欲しいなど、目的が色々とあるはずです。
理由ではなく目的を尋ねて、会社を辞めて何をしたいのかということを質問して、その目的が会社にいてもできるのではないかということに相手に気づかせると、意見を変える可能性も出てくる場合もあります。
以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。
ゴールデンブリッジ戦略
ハーバード・ネゴシエーション・プロジェクトというものがあり、交渉術について研究してくれています。
交渉や説得、営業などを成功させる必須条件として「ゴールデンブリッジ」を作り出せるとされています。
それによって相手との関係が極めて良くなり、抵抗している相手に対しても信頼関係を作って意見を変えることもできます。
まさに、自分と相手の間に黄金の橋渡しをするイメージです。
相手との間に強力な信頼関係ができていたら、かなり気心が知れた友達と同じぐらいに信頼感を与えることができます。
これは相手の信念に介入するテクニックになりますので、かなりのレベルのセルフコントロール能力が必要になります。
自分をちゃんとコントロールして、相手との間に黄金の橋渡しをするところまで頑張らなくてはなりません。
基本的には、会話をしている最中にその相手に対して「社会的な恥をかかせない」ということがポイントになります。
いかに相手の面目を保ち、恥をかかせることなく会話を進めるかということが基本になります。
難しい相手との会話でいかに信頼関係を勝ち取るかということは、相手に恥をかかせることなく、「この人は自分の面目を保ってくれる人だ」と思わせることが必須条件になります。
これができれば、相手が無駄なプレッシャーを感じたりすることがなくなります。
プレッシャーを感じることもなく気心が知れた相手であれば、皆さんも自分の残念な話や失敗談、どうでもいいバカ話なども気軽にできるものです。
自分の無知を認めることができたり、自分の信念を変えることさえもできます。
つまり、態度を変えてくれない人、説得に応じてくれない人は、説得に応じるのが嫌というよりも、自分が間違っているということを認めてしまったら、それによって自分はダメージを受けてしまうのではないかという恐怖心を持っています。
人が自分の無知を認めることができず間違いを認めるのも苦手なのは、それによって自分が恥をかきたくないからです。
ということは、逆に考えれば、皆さんが相手を説得したり交渉する際に、「自分は絶対にあなたに恥をかかせない人間だ」ということをちゃんと伝えることができれば、相手は自分が間違っていることに気づいて、自分の考えを変えることができます。
多くの人は会話をしていると自分が間違っていることに気づきます。
それに気づいているけれど認められないだけです。
だから交渉も進まないし、誰が考えても考えを変えるべきようなことであっても、相手が納得してくれない状況が生まれてしまうわけです。
これは人の恥をかきたくないという思いがあるからです。
新しいことに挑戦するのが怖いという人も失敗した時に恥をかきたくないからです。
日本人の新しい語学を学ぶことに対する抵抗が強いのも、ちゃんと喋らないといけないと考え変な英語で恥をかきたくないからです。
そんな恥をかきたくないという感情を上手にコントロールしてあげれば、相手はこちらが求める合理的な判断をしてくれるようになります。
今回は皆さんが相手との間に黄金の架け橋をするための7つのポイントについて解説させてもらいます。
1. 自分のされたいことをせよ
相手に恥をかかせないように会話をしようとすると、丁寧に伝えようとしたり、礼儀正しく会話をすることが重要だと考える人も多いと思います。
社会的なルールやマナーを守ろうとする人も多いでしょうが、それでは相手の恥をかきたくないという感情を払拭することはできません。
むしろ、礼儀やマナーをガチガチに気にしていると、相手も余計に緊張したりプレッシャーを感じてしまいます。
失敗や間違いを認めざるを得なくなった時に、それが自分だったとしたら皆さんはどのように相手にしてもらいたいと考えますか?
想像してください。
自分が相手と同じ状況になった時に、どんな言動をしてもらいたいのかということを考えてください。
自分が追い詰められて謝らなくてはならなくなった時、自分の間違いを指摘されて間違いを認めざるを得なくなった時、皆さんはどのように声をかけてもらいたいですか?
これだけでも相手に伝えるべきことが想像できます。
自分でも間違ったり言い過ぎたことは理解しています。
それでも一度感情的になった手前素直に謝ることができないわけです。
そんな皆さんを否定したり反発している人ばかりの中で、皆さんの気持ちに寄り添って理解を示してくれた人がいて、その人がそっと声をかけてくれたとしたら、素直に自分の考えていたことを話したりすることもできると思います。
ちなみに、上級者になると、あえて相手を追い込む状況に持っていってプレッシャーをかけた上で、最後に助け舟を出して間違いを認めさせるという方法もありますが、これはかなりレベルが高いのでやめておいた方がいいと思います。
皆さんがもし相手を追い詰めてしまった場合も同じように考えてください。
もし自分が追い詰められた状況であれば、どんな声をかけてもらいたいだろうかと想像して、その言葉を相手にかけてあげてください。
間違っている人に、それは間違いだと反論したり自分の意見をぶつけても相手は変わりません。
ですが、本音で優しく理解を示してくれた上で、「でもね…」と正論を話してくれる人は、相手を反省させた上で行動を変えさせることができます。
頭ごなしに自分の意見をぶつけてくる人は、余計に相手の態度を固くしてしまうだけです。
自分が苦しい時に救われた名言を覚えておくこともおすすめです。
相手が苦しい時には、自分の経験やその名言について触れながらやさしく解きほぐすことも効果的です。
「意固地な者とは他人に受け入れられなかった弱者であり、また他人の評判などを気にしない強者のみが、凡人には弱さと見られるようなあの優しさを持つことができる。」
/マルセル・プルースト
2. 外交的手榴弾の禁止
人は相手が間違っていることが確定したと思った瞬間に、その相手に罰やペナルティを課すべきだと考えます。
それを外交的手榴弾と言います。
「ほら、やっぱり!」
「だから言っただろ!」
「やっぱり自分の言った通りになった!」
「そんなこともわからなかったの?」
「そんなことも想像できなかったの?」
このような発言をして相手を追い詰めた経験はありませんか?
これが自分の上司であれば、追い詰められたらその場では謝るかもしれませんが、心の中では絶対にやり返してやろうと考えています。
相手の意見を変えたいと思っているのに、相手の間違いを認めさせるような言葉を投げつけてしまうと、相手は結局抵抗しかしなくなります。
重要なのは相手が自分の間違いに気づいて考えを変えてもらうことです。
相手の意見を変えたいと思うのであれば、間違いには自分で気づいてもらうしかありません。
より詳細な内容を聞くための質問を投げかけたりしながら、矛盾や間違いに自分で気づいてもらうようにするしかありません。
他人の意見を変えるのが上手な人は、論破ではなく質問が上手な人です。
つまり、相手の代わりにクリティカルシンキングをしてあげます。
いろんな角度から相手に質問を投げかけてあげて、その質問に答えながら自分で気づくようにしてあげてください。
そして、相手が間違いに気づきはじめたと感じたら、未来志向の会話で話題を変えてください。
例えば、「これからどうすれば良くなるか一緒に考えよう」と話題を変えていくのが良い方法です。
相手の意見を変えるのであれば、相手を責めることはNGです。
相手が意見を変えても、相手を責める必要はありません。
「相手を黙らせたからといって、相手の意見を変えさせたわけではない。」
/バーナード・ショー
3. 雰囲気の描写
相手とのやり取りが険悪になったり意見が衝突して平行線になることもあると思います。
お互いに譲ることができない状況で雰囲気が悪くなることもあると思います。
会話が白熱しすぎてしまった時には、「会話がヒートアップして雰囲気が悪くなりましたね」と、その場の雰囲気を描写するようにしてください。
その場の雰囲気を描写するだけで、会話のヴィパッサナー瞑想のような効果があります。
人は感情に飲まれてしまう生き物です。
感情に飲まれて自分たちが話していることに夢中になってしまいます。
それによって雰囲気が悪くなってしまったことにもほとんどの人は気づくことができません。
そこで雰囲気が悪くなったことを描写すると、相手もそれに気づくことができて、本当に大事な話題や本題について話そうとすることができます。
雰囲気が悪くなったら、その雰囲気をそのまま描写するということを覚えておいてください。
特にこの方法は、皆さんが第三者で他の人同士が白熱しすぎた状況で役に立ちます。
どちらの側にも応援になるような言葉をかけることができない状況の中では、その場の雰囲気を描写してください。
どちらに対しても「落ち着いて話してください」などと言う必要はなく、その場の雰囲気を描写するだけです。
特に目上の人に落ち着いてくださいと言ったところで、余計にヒートアップするだけですから、ただ雰囲気を描写するだけにしてください。
これも指摘するのではなく相手に自然と気づかせるだけです。
「議論から最大の利益を得る 唯一の方法は、 議論を避けることである。」
/デールカーネギー
4. 明示的同意
これは普通の会話でも大切にしてもらいたいポイントですが、相手の意見に同意しているということを明示してください。
例えば、相手が「みんなが脱税なんてせずに公平に税金を納めることを望んでいる」と言っていたとしたら、実際には公平というのがどう定義されるかによっても変わってくるとしても、自分にとっての定義や自分の意見は別として、普通に考えて同意できる内容ですから、「私もそう思います、私と同意見ですね」と逐一言葉にして伝えてください。
お互いが同じ意見を持っている、お互いには共通点がある、そう感じられることを都度言葉にしてはっきりと伝えてください。
最近「私もそう思います」「私も同じ意見です」などと、はっきり言ったことを思い出しますか?
人は相手と自分が同じ意見だということをわざわざ言わないのに、「私は違うと思う」「私はあなたとは違う」ということははっきりと言ってしまいます。
明示的同意はしないのに反論ばかりしている人が多いです。
今日からは、同意は明示して、反論は暗示してください。
反論や疑問が思い浮かんだら、詳細を尋ねる質問を投げかけて、暗に自分から気づくようにしてあげるだけです。
相手との同意や共通点ははっきりと明示してください。
過去に見つけた共通点を再度明示するというのも使えるテクニックです。
そして、共通点について相手に質問するというのも使えます。
例えば、以前に動物が好きという話で盛り上がっていたとしたら、「そういえば…」と思い出したかのように、共通点に触れる話を振ります。
「垣根は相手がつくっているのではなく、自分がつくっている。」
/アリストテレス
説得のためのおすすめ
『影響力の武器』シリーズの共著者の方の本ですが、人に影響を与え心を動かす情報発信者の共通点について教えてくれる本です。
情報発信者(メッセンジャー)の武器:なぜ、人は引き寄せられるのか
ここから先の残りのポイントと、皆さんが実際に説得や交渉だけでなく、日常の会話でゴールデンブリッジ戦略を使えるようになるための方法について知りたい方は、ぜひ続きもチェックしてみてください。
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一問一答「あなたは、どんな人が投資に向いていると思いますか?」【マネーリテラシーテスト】
あなたは、どんな人が投資に向いていると思いますか?
今回は、学生のうちに投資の勉強をすることについての相談をもとに、投資向きの性格がわかるマネーリテラシーテストから、初心者が始めてみるための投資の心理学について解説させてもらいます。
「Q. 学生のうちに投資の勉強をすることについてどう思いますか?」
絶対にするべきとても良いことだと思います。
投資の神様と言われるリーマンショックでも大金を稼いだウォーレン・バフェットは、幼少期からビジネスをされていて、10歳の頃から投資もしています。
この方の書かれた『スノーボール』という本があり、投資はスノーボールを作るのと同じだと言われています。
雪玉は早い段階から転がし始めた人間が一番大きな雪玉になるとされています。
ですから、本当に少額でも構わないので、自分の自由にできるお金があるのであれば、できる限り早いうちから投資を始めることが、投資で成功するための一番の近道だと言われています。
親から反対されることもあると思いますが、特に近しい人から何の反対もされないことは、別に新しいことではないと考えた方がいいですし、親自身も投資をしていて反対しているのであればわかりますが、そうではないのであれば、自分がしたことがないから恐れているだけですので、それは気にしなくていいと思います。
文庫・スノーボール ウォーレン・バフェット伝 (改訂新版)〈上・中・下 合本版〉 (日本経済新聞出版)
以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。
投資は、まずは手をつけてみるのが一番です。
少額でもいいのでお金を入れて始めてみてください。
始める時には、全額を失うような気分になってしまうので怖いと思います。
FX やビットコインはおすすめしませんが、普通の株式投資では価格の変動はそれほどありません。
価格変動のことをボラティリティと言いますが、これがやたらと大きい無駄にリスキーな投資に手を出さない限りは思っているよりも安全です。
まずは安心なところから始めてみて、まずはお金に対する興味を持ってください。
単純緊急性効果の罠
世の中にある緊急なことはそれほど重要なことでもありませんし、本当に重要なことが緊急であることも少ないです。
本当に緊急で重要なことであればもうしているはずです。
まだしていないことで本当に緊急なことは、それほど重要なことではありません。
例えば、明後日に有効期限を迎える割引クーポンがあったら、どのように感じるでしょうか?
早く使わないともったいないと考える人も多いでしょうが、それは本当に重要なのか考え直してみてください。
緊急なことはそれほど重要なことではありません。
本当に重要なこととしては、皆さんが10年20年かけて仕事のスキルを高めていったり、幸せで温かい家庭を作ることであったり、投資や英語の勉強など、皆さんにもそれぞれあると思います。
間違いなく皆さんの人生にとって重要なことなのに、それが本当に緊急なのかと考えると、今日始めても明日始めても同じではないかと感じてしまいます。
人にとって緊急なことは重要ではありませんし、本当に重要なことは緊急ではありません。
人間には単純緊急性効果という性質があり、緊急なことはやらなくてはならないことだと思ってしまいます。
緊急なことと重要なことを分けて考えることができていません。
それに気付かないと、人生の大部分の時間をどうでもいい重要でないことにばかり費やしてしまいます。
緊急なことばかりに時間を奪われてしまい、結果的に何もなすことができない人生になってしまいます。
みなさんは何かやらなくてはならないと思った時には、「それは本当に重要なことか?」と自分に問いかけてみてください。
緊急かつ重要なことはそんなにありません。
逆に、重要なことは緊急であることが少ないので、ちゃんと意志の力を持って始めることができなければ、いつになっても物事を達成することはできません。
人生のための勉強や読書も投資もこれと同じです。
マネーリテラシーテスト
皆さんがどれくらい投資に向いているか判定できるマネーリテラシーテストを紹介しておきます。
2015年にミズーリ大学コロンビア校が2009年にアメリカで実施されたマネーリテラシー診断のデータを使い、一般的な投資家のマネーリテラシーレベルとターゲットデートファンドの投資率を調べています。
マネーリテラシーはお金に対する知識で、ターゲットデートファンドというのは、資金を必要とするタイミングを決めて、そこまでに段階的にリスク資産を減らして最終的にはリスク資産をゼロにしていくという投資です。
老後の資金など、資金が必要になるタイミングに向けて段階的にリスク資産を減らしながら安定資産を増やしていくことを自動で行なってくれる投資がターゲットデートファンドです。
若いころにはある程度リスクを取ることもできますが、年齢を重ねるにつれて当然リスク許容量も減ってきます。
リスクがある投資と安定した投資の割合を自動で調整して 、資産を必要とするタイミングに向けて長期的に行う投資がターゲットデートファンドです。
資金が必要になるまでの時期が長ければ長いほどリスクを取れるようになり、初心者でも手を出しやすい投資です。
テキサス大学のパーソナルファイナンス研究者であるマイケル・ギルメット博士によると、基本的に投資の知識や経験がない人が投資を始めるのであれば、個別の株式を買うより、まずはターゲットデートファンドから始めた方がいいと言われています。
投資の経験や知識が多い人は、経験や知識が少ない人よりも22%多くターゲットデートファンドを選んでいたそうです。
それによって大きなミスが少なくなります。
リスクが少ない状態で投資の世界に入ることができるので、一番最初に始めるのであればターゲットデートファンドがおすすめだということです。
この研究で使われたマネーリテラシーテストを紹介しておきます。
全部で6問ありますので、それぞれあまり難しく考えず即答で答えてみてください。
何問正解できるかで、皆さんのマネーリテラシーを確認することができます。
元のデータはアメリカのものですが、おそらくは日本の場合はアメリカよりもマネーリテラシーは低いと思いますので、皆さんが投資を始める際に、どれぐらいお金に対してまともな判断ができるのかということについて参考になると思います。
全部で6問あります。
紙とペンを用意して、あまり難しく考えずできるだけ即答で答えてください。
1. 年間2%の利子を稼ぐ貯蓄口座に100ドルが入っています。
5年後はいくらになりますか?以下の4つから選びなさい。
・102ドルより多い
・102ドル
・102ドルより少ない
・わからない
2. 預金口座の金利は年間1%で、インフレ率が年間2%です。
1年後に口座に入っているお金を使って、今日よりもより多くのものを買うことができますか?
それとも今日と全く同じですか?
それとも買えるものの量は減っていますか?
・多く買える
・同じ
・買えるものが減る
・わからない
3. もし金利が上がったら、債券の価格はどうなるでしょうか?
上がる?下がる?同じまま?
それとも無関係?
・上がる
・下がる
・同じまま
・無関係
・わからない
4. 以下の文章は正しいでしょうか?
「通常、15年間の住宅ローンにおいては、30年間の住宅ローンよりも高い月々の支払いが必要です。しかし、ローンの期間に対する総利息は少なくなります」
・正解
・間違い
・わからない
5. 以下の文章は正しいでしょうか?
「通常、自社株を1株買えば、株式投資信託よりも安全な利益を得ることができる」
・正解
・間違い
・わからない
6. あなたがローンとして1000ドルを借りていて、複利計算で年2割の金利を請求されるとします。もしあなたが何も払わなかった場合、あなたの借金が2倍になるまで何年かかりますか?
・2年未満
・2~4年
・5~9年
・10年以上
・わからない
それぞれ答えることができたら先に進んでみてください。
答え合わせ
以下がそれぞれの答えになります。
1. 年間2%の利子を稼ぐ貯蓄口座に100ドルが入っています。
5年後はいくらになりますか?
(答え)1. 102ドルより多い
2. 預金口座の金利は年間1%で、インフレ率が年間2%です。
1年後に口座に入っているお金を使って、今日よりもより多くのものを買うことができますか?
(答え)2. 買えるものが減る
3. もし金利が上がったら、債券の価格はどうなるでしょうか?
(答え)3. 下がる
4. 以下の文章は正しいでしょうか?
「通常、15年間の住宅ローンにおいては、30年間の住宅ローンよりも高い月々の支払いが必要です。しかし、ローンの期間に対する総利息は少なくなります」
(答え)4. 正解
5. 以下の文章は正しいでしょうか?
「通常、自社株を1株買えば、株式投資信託よりも安全な利益を得ることができる」
(答え)5. 間違い
6. あなたがローンとして1000ドルを借りていて、複利計算で年2割の金利を請求されるとします。もしあなたが何も払わなかった場合、あなたの借金が2倍になるまで何年かかりますか?
(答え)6. 2〜4年
6問中何問正解したかで、皆さんのマネーリテラシーがわかります。
日本よりもマネーリテラシーは高いであろうアメリカの国民の中で、どれくらいの位置にあるのかがわかります。
結論としては、アメリカでは平均で3問正解ということでした。
これを上回れば平均よりもマネーリテラシーがあると判断されます。
5問以上正解できたのは全体の37%ということです。
5問以上正解できた人はマネーリテラシーがかなり高めです。
ちなみに、直近の2016年の結果は3問以上の正解できた人はたったの39%だったということですので、アメリカでもマネーリテラシーはどんどん下がっているということかもしれません。
ここでは自己評価のデータも出されていますが、マネーリテラシーが高いとされたのは実際には37%だけだったのに、76%もの人が自分がマネーリテラシーが高いと判断していたそうです。
この自分の評価が実際よりも高くなっている人の割合は、過去のデータを見ると徐々に増えてきています。
さらに、2009年のテストでは自分のマネーリテラシーが高いと思っている人は67%だけでしたが、これが2016年になると76%にまで上がっているので、実際のマネーリテラシーは下がってきているにも関わらず、自分たちにはマネーリテラシーがあると自信過剰になっているようです。
いわゆるダニングクルーガー効果が起きているわけです。
このアメリカのデータを心理学的に考察してみると、この頃は徐々にアメリカの景気が回復している時期です。
その景気の回復と同時に、人々の当時の判断は徐々に甘くなり、自分たちはマネーリテラシーがあると勘違いし始めているということです。
3問以上正解した人は投資に挑戦してみるのもいいと思います。
それより低かった場合には、まずは基本の勉強から始めてみてください。
ここから先は、投資詐欺に騙されやすい人の特徴とほとんどの投資家が陥ってしまいやすい分散投資の失敗、そして、心理学的に投資に向いている人と向いていない人の特徴について解説していきます。
ぜひ続きもチェックしてみてください。
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一問一答「あなたは、どんなスキルを身につけたいですか?」【超記憶力】
あなたは、どんなスキルを身につけたいですか?
今回は、 副業をしたいけれど特にスキルもなく踏み出すことができない方の相談をもとに、勉強や読書、スポーツなど、あらゆるスキルを効率的に習得するための記憶力について紹介させてもらいます。
「Q. 30歳で副業したいとは思っていますが、特にスキルもなく何から手を出したらいいのかわからず足踏みしてしまいます。何か助言をお願いします。」
1回目は流行りのものに手を出してみてください。
その1回目で面白さや面倒さを学んでください。
流行りの副業に手を出してみたら、その中で面倒な部分や嫌な部分が見えてくると思います。
そこを削って稼ぐ方法を探していけばいいと思います。
流行りのものに手を出すと大抵失敗します。
流行りのものにはそれにマッチしている先駆者がいます。
その状態だと、よほど才能があったりしない限りは上を抜くことはできません。
流行っているものは、その先駆者がいるからこそ流行っています。
例えば、YouTube もHIKAKIN さんやヒカルさんがいなければ、ここまで発展するためにはもう少し時間がかかっていたと思います。
圧倒的な勝者が生まれたからこそ、その業界が話題になります。
副業も同じなので、流行っている副業に手を出すと大抵失敗します。
失敗はするでしょうが、あがいてみてください。
あがいている中で、自分にとって面倒な部分や苦手な部分が見えてきます。
その苦手な部分や面倒な部分がない仕事を探したり、それを外注する方法はないかと考えてみることができます。
そこから自分に合った副業が見つかります。
以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。
スキルアップにのための9つの記憶術
人間の記憶力というものは、情報をただインプットできるだけでは意味がありません。
意味がある情報をインプットして、使える形にしていくことが重要です。
そんな「使える知識」としての記憶力を高める方法として、先日の一問一答でも解説させてもらいました。
一問一答「あなたが、今欲しい“使える知識”はどんなものですか?」【超記憶力】
今回はそんな使える記憶力を高める方法の中でも、スキルアップに役に立つ記憶力について解説させてもらいます。
意味がある記憶を作ることができるようになると、人の細かな情報を覚えていくこともできて、人間関係からのメリットも大きくなりますし、様々な情報が頭の中に入っているのでアイデアも出やすくなります。
記憶を正しく覚えることができるので、ゆがんだ過去に惑わされて鬱になったりすることも減ります。
実際には良いことも楽しいこともあったはずなのに、記憶は改ざんされるから人は苦しみます。
今回は、特にスキルアップに役に立つ9つの記憶力にまつわるテクニックを紹介させてもらいます。
1. 意図的な練習
ひたすら紙に書いて覚えるとか、何度も口に出して丸覚えするような覚え方には意味がありません。
学生の時に一生懸命勉強したことが頭に残っていなかったとしたら、それは意図的な練習が足りなかったからかもしれません。
重要なのは正しく情報を記憶しようとすることではなく、自分がどこを間違えたのかを明確にすることです。
正しい情報をひたすら覚えようとすると、その場では丸暗記ができるかもしれませんが、それは使える記憶としては 残りません。
目の前に何かしらの問題があるのであれば、まずは自分なりの答えを考えます。そして、それが間違っていたとしたら、間違った部分を理解して、なぜ間違えたのかということを明確にしておく必要があります。
自分の間違いを分析することが、使える記憶力を高めてくれます、
重要なのは間違うことです。
そして、それよりもさらに重要なのが間違いを分析することです。
『Beginners: The Joy and Transformative Power of Lifelong Learning』という本があります。
より最速で新しいスキルを学ぶための研究をまとめた本ですが、チェスやポーカーなどのゲームを学ぶ時にも意図的な練習の高い効果が確認されています。
多くの人はひたすら頭に入れようとするので、とにかく長い時間勉強や練習をしたり、ひたすらゴリゴリと学んでいれば成果が出ると考えてしまいます。
チェスのスキルを身につけようとする際も、ひたすら長い時間チェスのトレーニングをしているよりも、プロの戦略を見て、「自分とはどこが違うのか?」「自分はどこを間違えたのか?」ということを分析したり、自分の間違いに注目した方がはるかに効果的にスキルを身につけることができます。
使える形の記憶のためには間違いに注目する必要があります。
ですが、ほとんどの人は自分の間違いに目を向けるのが怖いので、自然とこの意図的な練習をしなくなります。
人は間違いに向き合うことで認知能力を高めることができます。
若い時から認知能力を高めておくと、60代になっても30代の状態を保つことができたという研究もあるぐらいです。
ですから、人が常に成長していくためには、自分の間違いや矛盾にひたすら向き合っていくしかありません。
間違った時に凹む必要はありません。
それは使える知識を身につけているということです。
積極的に間違えてどんどん挑戦していけばいいだけです。
2. 繰り返しと反復練習は違う
使える知識のために重要なのは、繰り返しがない反復練習です。
これを混同している人が多いですが、物事を記憶するために何度も何度も同じことをするのではなく、身につけるための行動や学習に変化をつける必要があります。
同じ方法でひたすら覚えるのではなく、何か覚えることができないのであれば、1回目2回目3回目…と違う方向から調べたり違う覚え方を試していきます。
人が学習したりスキルを身につける時に、同じ方法だけで繰り返していると、記憶を引き出すための手がかりがひとつしかないような状態になってしまいます。
何かの拍子にその手がかりがなくなってしまうと、それ以降そこに繋がった記憶は思い出せなくなります。
手がかりを増やしていくからこそ、その情報は使える知識として記憶に定着します。
いろんな角度から覚えて、いろんな方法で学んだ知識というものは、複数の手がかりに繋がった記憶です。
ひとつやふたつ手がかりがなくなったとしても、それは記憶としてしっかり定着しています。
同じ方法で繰り返すのは意味がありません。
何度も反復する必要はありますが、その方法に変化をつけていかなくては意味がありません。
3. 間違いをひたすら繰り返す
問題集を解いている時でも、スポーツなど何かのスキルを身につけたい時でも、本を読んでいる時も、忘れたりミスした部分だけを集中的に繰り返してください。
忘れた部分をいろんなやり方で繰り返します。
最も効率的なピアノの練習法について調べた研究があります。
それによるとトップのピアニストとそうでない人には練習の方法に大きな違いがありました。
トップのピアニストは、練習でミスをするたびに間違った部分に注目して、なぜそこを自分が間違えたのかを徹底的に考えていました。
なぜ間違えたのかと自分を責めるのではなく、建設的に自分のミスのパターンを分析していました。
そのミスのパターンを矯正するために何度も何度もその部分を繰り返していました。
そして、それをただ同じやり方で繰り返すのではありません。
例えば、ピアノを弾くスピードを変化させたり途中でペースを変えたりしながら、自分が間違いやすい部分を変化をつけながら練習していました。
さらに、本当に自分のミスパターンを矯正できたか確認するためにもひたすら繰り返していました。
一方で、トップのピアニストではない人たちは、間違えたにもかかわらずそのまま最後まで曲を弾いたり、間違えたところは苦手な部分だから今は置いておいて、とりあえず最初から最後まで曲を弾こうとします。
多少間違えても最初から最後まで曲を弾いた方が気分は良くなります。
自分のミスに向き合うよりも、得意なところも含めて最初から最後まで曲を弾けた方が当然気分はいいわけです。
気分は良くなっても上達はしません。
人は間違って悔しさを感じている瞬間が一番記憶に残ります。
これは勉強でもスポーツでも同じです。
感情の鮮度を大事にした勉強法や練習法をしているかどうかが、使える記憶やスキルのためには重要なポイントになります。
本を読む場合でも同じです。
忘れたり思い出せなかった部分があったら、別に全部一冊丸々読む必要はなく、思い出せなかったパートや章を重点的に読み直した方が効率的です。
ですから、以前に読んだ本を読み直したり復習する時には、まずは目次を見ながらある程度具体的な内容を思い出せるかどうかをチェックしてみてください。
内容が思い出せなかった部分だけ読み直して復習するようにしてください。
4. 女は言語化・男は抽象化
男性と女性で記憶の仕組みが違いますので、同じ情報であっても男性と女性で覚え方を変えた方が効率的です。
女性は情報を言語化してください。
男性は情報を抽象化してください。
カロリンスカ研究所の行ったメタ分析で、男性と女性の記憶力の違いについて調べています。
一般的には、記憶力としては男性よりも女性の方が高いようです。
男性は頑張らないと女性の記憶力には負けるかもしれません。
特に言語的な情報については女性の方が記憶力が高いです。
言葉や文章、特定のフレーズを記憶したり、物を置いた場所やストーリーの内容について記憶することに関しては女性の方が優れているようです。
ということは、女性は情報を記憶しようとする時には、そこに覚えやすそうなキャッチコピーやタイトルをつけたり、ストーリーとして言語化すると記憶に残りやすくなります。
匂いなどの感覚情報を覚えるのも女性の方が得意ということですので、このような感覚を刺激するのも女性にとっては効果的なようです。
一方で、男性の場合は抽象的な内容やイメージを記憶するのは男性の方が得意なので、特定の場所に行くまでの道順や数学の理論など、抽象的な概念については男性の方が記憶に残りやすくなります。
女性は覚えにくいものをできるだけ言語化してください。
男性は覚えられないものがあったら、それをグラフやフローチャートにすると覚えやすくなります。
5. ストーリー化する
男性でも女性でもストーリーにすると記憶に残りやすくなります。
およそ2,500人の小学生を対象に、進化論について教えるという実験を行なった研究があります。
全体を2つのグループに分けて、一方には身近なところから教えました。
例えば、自分たちの体を見ながら人間の骨がどのように進化してきたのかというようなことを例に出して、進化論を説明しました。
身近な話題を使って進化論を説明したグループです。
もう一方は、三葉虫がどのように進化して絶滅していったのかというストーリーから説明しました。
進化論は難しいですし当然馴染みのある人はそんなにいません。
人は馴染みがない知識や苦手科目を勉強する時には、どうやらストーリーで学んだ方が記憶に残りやすいということがこの研究から示されました。
それぞれの小学生に別の方法で進化論についての授業を行い、その後に学んだことをテストしてみたところ、その結果に研究者たちは驚いたそうです。
子供達にとっては馴染みも興味もない生き物であったにも関わらず、ストーリー形式で教わった場合の方が、進化論への理解も深まっていたということが確認されています。
それぞれで子供たちの脳の動きに何か違いがあるのかということもチェックしています。
その結果、物語やストーリーで説明された場合には、身近な例で説明された場合に比べて、脳のさまざまな場所が同時に活性化していたということが分かっています。
つまり、ストーリーで学ぶことによって、人間の脳全体を使ってインプットすることができるわけです。
だから記憶の定着としても有利になるのではないかと考えられています。
さらに、プリンストン大学が人間が相手に説明したりコミュニケーションをしている時の脳の状態をチェックしています。
例を使って事実をわかりやすく説明した場合には、人間の脳はデータ処理中枢というところが活性化していました。
ところが、入ってくる情報が物語の場合にはもっとすごいことが起こります。
物語の場合には、人間の脳はデータ処理中枢だけではなく感覚中枢というところも活性化しました。
ですから、普通に事実を勉強しようとすると、脳はデータ処理中枢だけが活性化しますが、物語として勉強しようとすると、人間の感覚まで刺激されて、脳内にはドーパミンなどやる気やモチベーションを作り出してくれるホルモンが分泌されるようになります。
それによりモチベーションと記憶力が上がります。
何か新しい分野を学んだり苦手科目を学ぶ時には、物語にしたりストーリーとして学ぶことで記憶力とモチベーションが上がります。
歴史本よりも歴史ストーリー本、歴史ストーリー本よりも歴史漫画本の方が記憶に残りやすいというのは、皆さんもなんとなくわかると思います。
これはストーリーによって脳が刺激されるからです。
苦手科目や自分が抵抗を感じる分野を学ぶのであれば、このストーリーにするということを試してみてください。
ここから先は、 簡単にできてより実践的にスキルアップしていくためのテクニックについて紹介させてもらいます。
残りの4つのテクニックも使ってスキルアップしていきたい方は 、ぜひ続きもチェックしてみてください。
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