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4月1日

2016-04-01 06:00
    ・エイプリルフールについては昨年書いたので、ちょっと別の話題を。
     「四月一日」と書く名字があるそうだ。読み方は「わたぬき」。富山県に多いそうで、旧暦の4月1日は衣替えの日で、綿入れを袷(あわせ)に着替えた日だという。季節感があるいい名字だと思う。
     江戸の気候に合わせた話で、地方に行けば違うのかもしれないが、春秋冬は袷を着て、冬はさらに綿入れ(袢纏とかどてらとかちゃんちゃんことかの、中に綿が入った上着の総称が綿入れらしい)を着て(すると着替えるというよりは、綿入れを上に着るのを止める日というべきか)、6月と9月は裏地がついていない単衣(ひとえ)を着て、暑さが厳しい7月8月は絽や紗や麻(私は見てもどれがどれだか区別がつかないが)などの涼しげな薄物を着たという。
     「八月一日」という名字もあるそうで、こちらは「ほづみ」さんと読むそうだ。
     一般に「日」「月」のつく名字には難読のものが多いそうで、日月(たちもり)さんという例が紹介されていた。日向(ひゅうが)や日下部(くさかべ)だって、見慣れていると難しく思わないけど、いきなり読んだら難しい。駅名だけど日暮里(にっぽり)なんかも初見ではなかなか読めないと思う。ペンネームだけど日日日(あきら)というライトノベル作家もいる。
     個人情報なんとかとか、ネットの拡散みたいな時代になると、昔なら珍しい名字ですね、
    ですんだものが、ご本人にはたいへん不便だったりする場合もあるかもしれない。
     下の名前のナントカネームもよく話題になるが、名字は子供にも伝わる分苦労も多いだろう。同じ名字の有名人や犯罪者が出るたびに、振り回されてしまう面もあるだろう。
     そうした個人名や地名があるところが文化の面白さだと思うのだけど、それが重荷になっている人に無理してでもそれを維持しなさいとも言えないし、名字や名前のあり方というのも、変わっていかざるを得ないのだろうなあ。
     
    (ネタ本)
    ことばの歳時記(金田一春彦著)←「きんだいち」だってかなり珍しい名字だ。
                    この名字を聞くと、探偵か学者さんと思ってしまう。
    男の着物人生始めませんか(泉二弘明)←この方の名字は「もとじ」。これも珍しい。
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