「ポーの一族」年表
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「ポーの一族」年表

2016-06-12 19:00
    ・ポーの一族の年表そのものはネットにゴロゴロしているみたいなので今更だが、自分の覚書としてまとめてみた。作品中に年号がはっきり書かれているものは1111、書かれていないけど類推できる(あれから何年、とか何年前、とか誰それは何歳になったとかの記述から)ものは1111?みたいに記述。歴史的事実は年表で調べて1111みたいに記述。
     私は西暦だけだと感覚がつかめないので、邦暦と将軍または総理大臣も入れた。

    1744?(延亭1:徳川吉宗)
    「メリーベルと銀のばら」
     エドガーとメリーベル、森に捨てられ、老ハンナと小間使いのレダに保護される。
    エドガー4歳。メリーベルは生まれたばかり。

    ※話が始まった頃、日本では暴れん坊将軍の時代だったのか。
      吉宗は1716年に将軍になったとのことだから、もう30年近く将軍職にある。
      翌1745年に引退し、1751年に68歳で亡くなったとあるので60を過ぎたくらい。
      もう暴れん坊ではなかったかも。

    1751?(宝暦1:徳川家重)
    「メリーベルと銀のばら」
    エドガー11歳、メリーベル7歳。フランク・ポーツネル男爵と、彼の婚約者
    シーラと出会う。シーラは20歳。
    エドガー、シーラを仲間に加える儀式を盗み見てしまい、ハンナやフランク、館の人々が不死であることを知る。メリーベルには手を出さないという約束で秘密を守り、10年後には仲間になると誓う。ハンナの連れ合い、大老ポーはこの時点で300年以上眠っている。
     エドガーの願いで、メリーベルは村を離れ、アート男爵家の養女となる。

    ※この年、真田丸で大泉洋さんが演じている真田信幸の五代後の子孫、真田信安が当主にある信州松代藩で、田村騒動と言う百姓一揆がおこる。
     原八郎五郎という家老が、この人は優秀な人でもあったようでもともと人柄も悪人ではなかったらしいが千曲川の治水工事で功績をあげ、信安のお気に入りとなって重用されるに従って藩政を思うがままにし、色と金に溺れてしまったのを反対派が田村半右衛門という浪人を対抗馬にしてようやく追い落とした所、この田村の方がもっとダメで百姓一揆が起きてしまったという話。この騒動を中心になって治めたのが末席家老だった恩田民親こと恩田木工(おんだもく おんだミクみたいな名前)。このあたりの経緯を池波正太郎さんが「恩田木工」という小説に書いている。

     今の都知事は一人で原と田村両方やっている感じだが、恩田のような人はいるのかどうか。


    1754(宝暦4年:徳川家重)
    「メリーベルと銀のばら」
    エドガー14歳、メリーベル10歳。ハンナが村人に殺され、そのことで仲間たち
    は村を出ることになる。大老ポーが目覚め、ハンナの意志であるなら、とエドガーを仲間に加える。

    ※この年幕府が薩摩藩に木曽川などの改修工事を命じ、薩摩藩は多大な費用と人命を失ってこれをやりとげるが、責任者はその不首尾の責任を取り切腹。その間幕府は助けるどころか妨害工作までして薩摩藩が弱体化するように仕向けたと言う説もある 宝歴治水事件につながる。
     この事はみなもと太郎さんの「風雲児たち」で読んだ。

    1757(宝暦7年:徳川家重)
    「メリーベルと銀のばら」
     メリーベル(13歳)、オズワルド・エヴァンズ(22歳)と出会う。
    彼は名家、エヴァンズ伯爵の長男。彼はマドンナという女性と親しかったが、メリーベルに心ひかれるようになる。
     メリーベル、続けてオズワルドの異父弟、ユーシスと出会い恋に落ちる。
     オズワルド、メリーベルが父の愛人の子で自分の異母妹であると知る。
     オズワルドはメリーベルが妹と知り、異父弟のため彼女と血のつながりの無いユーシスに
    彼女を託そうとする。
     ユーシスは夫の心を奪った女の子供、とメリーベルを憎む母親と、メリーベルのどちらも
    選べず板ばさみとなって自殺する。それを止めようとしたエドガーがユーシスを殺した、と
    オズワルドは誤解する。
     メリーベルはエヴァンズ家の養女となる。オズワルドはユーシスの遺書を見つけ、エドガーが犯人では無い事を知る。
     エドガーはメリーベルに別れを告げに姿を見せるが、メリーベルはエドガーに連れて行ってほしいと願い、一族に加わる。
     オズワルドは、みんな私をおいていった、と悲しむ。
     マドンナは彼を抱きとめ、自分はおいていかない、と慰める。

    ※この頃の日本では田沼意次がぐんぐんと勢力を伸ばしている。家重の小姓からはじまって、父から受け継いだ600石の家を家重に気に入られることによってぐんぐん加増を受け、翌宝歴8年には1万石、つまり大名となる。

    1780(安永9年:徳川家治)
    「エヴァンズの遺書」
     オズワルド、「エヴァンズの遺書」を書き残す。

    ※この年、秋山大治郎と田村意次の妾腹の娘である佐々木三冬が夫婦となる。どちらも創作の人物(池波正太郎「剣客商売」)。念のため。三冬は男装の女剣士だった。

    1783(天明3年:徳川家治 天明の大飢饉)
     クリフォード・エヴァンズ伯爵(オズワルドの息子)、屋敷を図書館として市に寄贈。

     ※この年浅間山が大噴火、今の鬼押し出しができて、その火山灰が凶作を呼び天明の大飢饉となり、東北では親が子を、子が親を食ったともいう。
     一説によれば浅間山の前にアイスランドのラキという火山が先に噴火しており、発生した硫酸エアロゾルが成層圏に達して太陽熱を吸収し、地表が冷えるという現象がおきており、やがてヨーロッパも北米も気温降下に襲われる。この影響も日本に達していたともいう。
     この頃凧を揚げて雷は電気だ、と喝破したベンジャミン・フランクリンはパリにおり、太陽光線をレンズで集光しても、紙を燃やすことが出来なかったと記録しているらしい。
     原発をゼロにして太陽光に頼るなら、こうした事態の対策も考えておかねばならないが、
    聞いた事が無い。

     この頃のエドガーたちも寒かったかもしれない。
       
    1815ころ(文化12年:徳川家斉  杉田玄白「蘭学事始」)
    「すきとおった銀の髪」
     チャールズ、町はずれの空き家にこしてきた少女、メリーベルと出会う。言葉を交わすようになるがメリーベルはほどなく転居。
     チャールズの姉アンナ、家庭教師とかけおち。

    1820(文政3年:徳川家斉)
    「エヴァンズの遺書」
     遺書が書かれて40年後、オズワルドの孫にあたるヘンリー・エヴァンズ伯爵は、馬車の
    事故で意識を失った少年のめんどうを見ることになる。伯爵は以前身ごもった妻を失っており、今も妻を思って暮らしている。少年が生まれなかった子供のように思えている。
    伯爵邸には友人の医師、ドドが滞在中。エレンという美人の使用人と一緒に少年を介抱し、
    少年は意識を取り戻すが、エドガーという自分の名前以外は覚えていない様子。
     エレンは伯爵を慕っているが、伯爵が妻を忘れていない事もわきまえており、自分の目の色は彼女と違うことなどもあり、自分の気持ちは外に出さないでいち使用人として勤めている。
     伯爵家には、祖父オズワルドが書いた遺書が伝わっており、そこにはエドガーとメリーベルと名乗るものが現われたら、エヴァンズ家の資産全てを譲れ、とある。
     ヘンリーは遺書はともかく、エドガーに出来る事はしてやろうとするが、折りしも事業の金策に兄を尋ねてきたロジャー・エヴァンスは、エドガーを自分の取り分を減らす存在としてマークする。
     ヘンリーの亡くなった妻方の甥っ子アーネストと姪っ子リンダが友人を連れて遊びにくる。その友人はメリーベルという少女。
     アーネストはメリーベルに好意を持っている。リンダはエドガーに好意を持つが、メリーベルがエドガーを気にしているのに気付くと、メリーベルがエドガーと親しくなれるように助力するようになる。アーネストとリンダは幼なじみのいとこ同士だが、互いの事は何とも思っていない。
     エヴァンズはエドガーを養子にして、メリーベルが花嫁としてエヴァンズ家にやってきたら、と夢想する。エレンとドドはあり得ると考えるが、ロジャーは財産的に大反対。
     ドドはメリーベルがエドガーに私よ、と話しかけているのを目撃し、疑いを持つ。
     ロジャーは自分の取り分がこのままではエドガーに行ってしまう、とあせり、いっそのこと兄が死ねば財産は自分に、とよからぬことを考える。
     いろいろあってエドガーは記憶を取り戻し、メリーベルと一緒に去る。
     その際のいざこざで負傷したヘンリーは、献身的に看病するエレンをはじめて女性として魅力的に感じ、求婚を決意する。
     その際のいざこざでアーネストとリンダは、ちょっと互いを意識するようになる。
     その際のいざこざで兄の命を救ってしまったロジャーは、エヴァンズ家の先祖に何があったのかをドドと一緒に調べ始める。オズワルドが昔暮らした屋敷は図書館となっており、マドンナの肖像画が今も飾られている。(1月)

    ※この頃は日本にイギリス、ロシア、アメリカなどの船が入れ替わり立ち代りやってきて、貿易を求めたり乱暴を働いたり(例:フェートン号事件)、漂着したり、トラブルが増えて来る。
     この5年後には異国船打ち払い令が出るが、太平に慣れて打ち払う力が実際には無かったりしたので、いろいろと国内で幕府批判と攘夷機運が盛り上がっていく源流となる。
     シーボルト事件もこのころ。
       
    1845?(弘化2年:徳川家慶)
    「すきとおった銀の髪」
     チャールズ、結婚25年(銀婚式)を迎える。メリーベルそっくりな少女と出会う。

    ※あいかわらずフランス、ロシア、アメリカ、イギリスなどの船が要求を強めつつやってくる。結局彼らと十分な交渉を行う知恵も力も養いきれないまま、8年後に黒船がやって来る。
    既に幕末である。



    1865(慶応1年:徳川家茂)
    「ポーの村」
     英国貴族グレンスミス男爵、ラトランド伯の招きでサン・ダウン城へ。(7月4日)
     グレンスミス、狩りに出て仲間とはぐれる。(7月7日)
     グレンスミス、鹿と誤認してメリーベルを撃つ。
     グレンスミス、ポーの村に軟禁される。
     メリーベル回復。グレンスミス、村を出る。3日目とあるので10日か。
     グレンスミス、この出来事を日記に残す(7月13日)
     「グレンスミスの日記」によればこの頃20歳。

     ※この頃の日本は新撰組と薩摩長州のせめぎあう時代。1864年に池田屋事件があり、坂本
    竜馬が薩長同盟を成立させるのが1865年。新撰組が池田屋に切り込む頃に、深草丘十郎(手塚治虫版「新撰組」の主人公)は日本を出ている。彼がイギリスに行ってポーの村、あるいはグレンスミスと関わるという二次創作があってもいいかもしれない。もうあるかもしれないけど。

    1880ごろ(明治13年)
    「ポーの一族」
     エドガー、メリーベル、ポーの村を出る。
     エドガー、アラン・トワイライトと出会う。
     エドガーはメリーベルが人間だったのは百年も昔のことと想起している。P47
     メリーベル、クリフォード医師に撃たれ、塵となって消える。
     エドガーの養母シーラ、養父ポーツネル男爵、相次いで塵となる。
     エドガー、アランを誘い、街から消える。

    「ペニーレイン」
     エドガー、不死になる前の仮死状態のアランを連れてウィッシュという土地の、ポーツネル男爵の館へ向うが、途中で山賊に襲われる。
     彼らを倒して館に入り、使用人親子の世話を受けるが、降り続く雨のせいかアランは目覚めない。
     エドガーがまどろんだ間に雨は止み、アランは館を抜け出して山賊の生き残りにつかまってしまう。山賊はアランの最初の餌食となるが、アランも山賊の銃で負傷する。
     エドガーはこのまま村にいては危険と考え、アランに血をやるためか、アランを乗せるためか、馬車に乗った貴族を襲う。だが幼い娘、2歳のリデルは助ける。

     ※メリーベルを失ったこのころ、日本は国づくりの真っ最中。明治10年に西南戦争が終わり、11年には大久保利通が暗殺され、「竜馬がゆく」でお田鶴様が仕えていた三条実美が太政大臣として明治政府の最高位にあった時代。このころ伊藤博文や森有礼あたりがヨーロッパにいたらしく、もう少し後に乃木希典、さらに後に夏目漱石や森鴎外がヨーロッパに行く。

    18??
    「リデル、森の中」
    森を転々とし、三人で暮らすエドガー、アラン、リデル。リデルは成長し、10歳の時にエドガーは彼女を祖母に送り届け、姿を消す。成長したリデルは、エドガーたちが歳をとらない存在であった事に気付く。



    1888(明治21年:黒田清隆)
    「ランプトンは語る」
     アーサー・クエントン卿、「ランプトンの肖像」を模写。(9月30日)
     アーサー・クエントン卿、別のランプトンの絵を描く。(10月15日)
     アーサー・クエントン卿、三枚目のランプトンの絵を描く。(11月5日)
     クエントン卿は20日に1枚というハイペースで、11枚の同じ少年の肖像画を描く。

    ※この前年に発行された「ビートンのクリスマス年鑑」にシャーロック・ホームズ第一作、「緋色の研究」掲載。

    1889(明治22年:黒田清隆→山県有朋)
     アーサー・クエントン卿、「ランプトンのいない部屋」を描く。(5月20日)
     クエントン卿死去。33歳。(8月末)

    ※大日本帝国憲法が公布された年。この5年後に日清戦争。
     

    1899(明治32年:山県有朋)
    「グレンスミスの日記」
     グレンスミス死去。「ポーの村」で20歳なら54歳くらいの計算になる。
     娘エリザベス、グレンスミスの日記を読む。

    1???
    「リデル、森の中」
     リデルは結婚し、(たぶん)男の子と女の子を授かる。
     リデルが子供の頃の森の思い出を話すと、夫はまゆをあげてほほえむ。

    1900(明治33年山県有朋→伊藤博文)
     「グレンスミスの日記」
     エリザベス、トニーと知り合う。(9月)

     「エディス」
     ジョン・オービン誕生。

    ※この頃足尾鉱毒事件。田中正造が直訴をしたのが翌1901年。城山三郎「辛酸」に詳しい。

    190?
     「グレンスミスの日記」
     エリザベス、親戚の反対を押し切りトニーと結婚。彼の祖国ドイツへ。
    190?
     「グレンスミスの日記」
     長女ジュリエッタ誕生。
    1904?
     「グレンスミスの日記」
     次女ユーリエ誕生。
    1905?
     「グレンスミスの日記」
     三女アンナ誕生。

    ※グレンスミスの子孫が増殖しているこの頃、1902年に日英同盟成立。その2年後1904年に日露戦争。日英同盟がらみであちらへ渡った日本人がエドガーたちに関わったり、あるいはエドガーたちが日本に来るようなこじつけ二次創作があり得るかも。
     ヴィッカース社の関係者としてとか?

    1914(大正3年:山本権兵衛→大隈重信)
    「グレンスミスの日記」
     第一次世界大戦勃発。(7月28日)
     トニー、強制徴用されキールへ(そのまま帰らず)。

    ※イギリス・ヴィッカース社に発注した戦艦金剛が、この前年に就役。日本最初の超弩級戦艦。引き続きイギリスの技術協力の下で、姉妹艦 比叡、霧島、榛名が建造される。
     このあたりの建造会社選定を巡ってはシーメンス事件という汚職事件があり、山本内閣の辞職の原因になっている。

    1918(大正7年:寺内正穀→原敬)
    「グレンスミスの日記」
     第一次世界大戦軍事行動終了。ドイツ皇帝退位。(11月)
    1921(大正10年:原敬→高橋是清)
    「グレンスミスの日記」
     ユーリエ死去。17歳。(1月)
     ジュリエッタ結婚。(6月)
    1922(大正11年:高橋是清→加藤友三郎)
    「グレンスミスの日記」
     アンナ結婚。17歳。夫ピエール・ヘッセン。(8月)
     ベルリンからブレーメンへ転居。
    1923(大正12年:加藤友三郎→山本権兵衛)
    「グレンスミスの日記」
     アンナに長男ピエール誕生。
    1924(大正13年:清浦奎吾→加藤高明)
    「グレンスミスの日記」
     長女エレーナ誕生。
    1925?
    「グレンスミスの日記」
     次女ベルタ誕生。
    1926?
    「グレンスミスの日記」
     三女レラ誕生。

    ※この年、コナン・ドイルがファンからは無かったことにされがちな問題作品、
    「霧の国」を発表。主役がチャレンジャー教授ではなくてホームズだったら、今のホームズの評価もずいぶん違ってしまっていたかもしれない。

    1931?
    「グレンスミスの日記」
     四女マルグリット誕生
    1933(昭和8年:斉藤実)
    「グレンスミスの日記」
     ベルタ死去。(1月30日)

    1934(昭和9年:斉藤実→岡田啓介)
    「ホームズの帽子」
     オービン、エドガーと会う。エドガーはオービンを魔法使いと呼ぶ。

     オービン、出版社社長の娘、イゾルデに求婚するつもりで髪を切る。6年前そうした会話が
    あり、イゾルデは今も待っている。社長邸を訪問するとそこには恋敵のクレイバスもいる。

     屋敷に忍び込んでいたエドガーが見つかるが、オービンの知人という事になってうやむやになり、座に加わることに。

     社長は「怪奇と幻想」という本を出そうとしており、ここはその企画会議の場だった。
     クレイバスは降霊術師で、霊を信じないというエドガーと口論となり、メリーベルの霊を呼び出してみせると言い出す。

     降霊会がはじまる。クレイバスの体は、かき消すように消えてしまう。騒ぎに紛れてエドガーは姿を消す。オービンはイゾルデが求婚に応じようとしているのに聞く耳も持たず、エドガーを追って飛び出す。

     エドガーが屋敷の人間を引きつけている間、2階の書庫からアランが本を持ち出していた。だがそれは彼らの求めるものではなかった。

    1939(昭和14年:平沼騏一郎)
    「グレンスミスの日記」
     ドイツ、ポーランドに進撃。第二次世界大戦開始。マルグリット7歳。(9月)

    1940(昭和15年:米内光政→近衛文麿)
    「リデル、森の中」
    「ランプトンは語る」
     オービン卿、リデラード・ソドサ老婦人と面会し、エドガーとアランの思い出を聞く。

    ※日本紀元2600年。ゼロ戦の命名もここから。この翌年、太平洋戦争開始。

    1942?
    「グレンスミスの日記」
     マルグリット、グレンスミスの日記を発見。祖母エリザベスより内容を聞く。10歳。

    1945?
     エヴァンズ図書館が火事で焼け、取り壊されることに。オービン卿、偶然ここを訪れ、「エヴァンズの遺書」とドクトル・ドドの手記を見つける。

    ※1945年、太平洋戦争終わる。

    1950?
    「ランプトンは語る」
     ドン・マーシャル、旅行中にクエントン館に雨宿りに入り、不動産屋より「ランプトンの肖像」を譲り受ける。(8月21日)
     ドン・マーシャル、帰りの列車で少年二人と乗り合わせ、降りようとしたエドガーと呼ばれていた少年に怪我をさせる。列車に乗り遅れ、彼らの家に泊めてもらう。
     一夜明けて、エドガーの顔が譲り受けた絵のランプトンそっくりなことに気付く。
     既に彼らはおらず、彼らが家と言っていたのは国定公園の文化記念館だったとわかる。

    1953(昭和28年:吉田茂)
    「ランプトンは語る」
    ドン・マーシャル、大学の同人誌にエドガーたちとのいきさつを「ランプトン」という短編
    として発表。

    ※NHKがテレビ放送開始。

    19??
    「一週間」
     アラン、1週間留守番をすることになる。近所に遊びに来ていたいとこ同士のカレンとジューンと仲良くなる。
     エドガーが少し予定より遅れて戻り、家を引き払うことになる。
     

    19??
    「ピカデリー7時」
     エドガーとアラン、ポリスター卿を尋ねるが会えず。
     ポリスター邸でチンピラが殺されており、卿は行方不明。発見者は養女のリリア。
     エドガーとアランはポリスター卿のトランクを探す。
     ポリスター卿からリリアへの別れの手紙が見つかる。恋人のポールが慰める。
     エドガーとアラン、ラトランドへ旅立つ。

    19??
    「はるかな国の花や小鳥」
     エドガーはエルゼリという婦人と知り合う。彼女は無垢なところがあり、どこか
    メリーベルを思わせる。エドガーは彼女の合唱隊に入り、地元の子供と歌うようになる。
     エルゼリにはヒルス医師という真面目な求婚者がいるが、彼女はなびかない。地元の子供に
    よれば昔約束した恋人に捨てられたからだという。

     エドガーは少し離れた町に住むその恋人に会いに行くが、彼のほうはエルゼリのことを覚えていない。

     エドガーはエルゼリに本当のことを言うに忍びず、彼は覚えていた、とエルゼリに言う。
     エルゼリは現在の彼ではなく、過去の彼を見ている。エドガーはエルゼリに自分は妹を亡くしたことを話す。

     その彼、ハロルドー・カーが事故死する。その知らせを聞いたエルゼリは自殺を図る。
     ヒルス医師の手当てで一命は取りとめる。エドガーはいたたまれず町を出る。

     風の噂では、エルゼリは合唱隊も止め、だまって花を見る毎日を過ごして三年後に死亡。
    ヒルス医師とは結局結ばれず、人間の世界には戻って来なかった。


    1959(昭和34年:岸信介)
    「ポーの一族」
     5分前に授業を終える、グロフ先生のいる学校の門のそばに、転校生らしい
    少年二人が立っている。

    「グレンスミスの日記」
     マルグリット、姉レラの息子、ルイスにグレンスミスの日記の話をする。
    ルイス、転校生エドガーに日記の話をしようとしてやめる。
     
    1960(昭和35年:岸信介→池田勇人)
    「ランプトンは語る」
     マルグリット・ヘッセン、「グレンスミスの日記」を発表。

     「小鳥の巣」
     中洲にあるドイツ寄宿学校(ガブリエルという名前?)四学年に、イギリスから
    転校生、エドガーとアランがやってくる。

     同じ学年にはキリアン、委員長のテオ、温室の世話をしているマチアスがいる。
    歴史教師はグロフ。彼の懐中時計の裏蓋には、メリーベルそっくりの女性の写真が。
    亡くなった娘さんという話。六年生にイサイというお調子者の不良がいる。
    学校では一昨年にロビン・カー、昨年ガブリエル・ルイスという生徒が死んでいる。
       
    「小鳥の巣」
     生徒たちは創立祭で劇をやることになり、稽古にいそしむがいろいろとトラブルが起きる。
    なんとか上演にこぎつけた日、ロビン・カーらしい死体が見つかり、創立祭は中止となる。
     アランはマチアスを仲間に加えようとするが、キリアンが仮死状態のマチアスを発見。
    目覚めてキリアンを襲うマチアス。テオが木の枝を突き刺すと、マチアスは塵になって消える。キリアンの喉にはマチアスに噛まれた跡が。
     エドガーとアランは、アメリカのおじさんのところへ行く、という名目で転出する。
     マチアスは沼でおぼれたんだ、ということになる。
     キリアンの子孫にバンパネラの血がうけつがれ、将来何かがありそうな示唆をして話は終わる。

    ※この頃日本では安保反対闘争激化。
     手塚治虫、この頃動画部を作り、翌1962年には虫プロ誕生、鉄腕アトム製作開始。
     エドガー達は日本アニメ見たことあるんだろうか。

    1964(昭和39年:池田勇人→佐藤栄作)
    「ランプトンは語る」
     出版社勤務のドン・マーシャル36歳、読者の手紙で「グレンスミスの日記」を知る。
     ロンドンから西ドイツへ飛び、「グレンスミスの日記」著者、マルグリット・ヘッセンと
    会う。
     おばを訪問してきたルイス、ランプトンの絵を見て「エドガーの顔だ」と二人に言う。

     マーシャルとマルグリット、結婚。

    ※佐藤B作という芸名の由来がわかる人はもう少ないような気がする。

    1965(昭和40年:佐藤栄作)
     マーシャルとマルグリット、「バンパネラ狩り」出版。

     オービン卿、「バンパネラ狩り」を読みドン・マーシャルを訪ねる。
     オービン卿、クエントン館を訪れ購入。ランプトンの残りの絵も手に入れる。
     

    1966(昭和41年:佐藤栄作)
    「ランプトンは語る」

     ルイス・バード、自転車旅行をして昔の友人を訪ねる。
     キリアン・ブルンスウィックは所在不明で会えず(東ドイツへ行ったのかも)。
     テオはボンの大学で血液の研究。ルイスとテオはエドガーとアランの話をする。(春)

     オービン卿、クエントン館に関係者を集め、バンパネラ狩りの話をする。
     メンバーは以下の通り。
     オービン卿
     ドン・マーシャル
     マルグリット・マーシャル
     ルイス・バード
     テオドール・プロニス
     ロジャー・エヴァンズ
     シャーロッテ・エヴァンズ

     各自、オービン卿の司会で、自分たちが関わったエドガーとアランの話をする。
     オービンは既に亡くなっているリデルから聞いた話も伝える。
     館が火事になり、ランプトンの絵は全て燃える。
     絵を持ち出そうとしたシャーロッテ、犠牲となる。14歳。(7月)

    1976(昭和51年:三木武雄)
    「エディス」
     アラン、ロンドンでエドガーとそっくりな少女、エディスと出会う。彼女は10年前に
    死んだシャーロッテの妹だった。
     彼女は兄のヘンリー、ロジャーと暮らしており、彼らは少し怪しい古物商を営んでいる。

     アラン、ストラスフォードを訪ね、アーサーという男から「花の中のランプトン」という絵を預かる。アランはこれを「シャーロッテの絵」と呼ぶ。彼女はこれを火の中から持ち出そうとして命を落とした。

     エディスの店には、客としてオービンが出入りしていた。

     アランはエディスを訪ね、君の姉さんの好きだった絵だ、と「花の中のランプトン」を渡す。ロジャーはこれをオービンの仕業と思い取り上げようとする。

     エドガーはアランとエディスの接近に気付き、サセックス行きを告げる。

     オービン、エディスの絵を通じてエドガーとアランがまた現われたことを知る。

     エドガー、ヘンリーとロジャーの様子を探るうちに、殺人を犯した犯罪組織の人間に見つかり、撃たれて負傷。車のトランクに隠れていたところをエディスに見つかり、彼女の手当てを受ける。
     オービン、エディスを訪ねてエドガーと邂逅。エドガーはオービンを殺そうとするが、エディスの抗議にあい、動きを封じるのみにしてその場を去る。

     犯罪組織はエドガーとエディスを間違えており、エディスを襲う。エディスは逃げ、アランとエドガーが暮らす家にかくまわれる。

     エドガー、エディスと服を交換して犯罪者を引きつけ、彼らを殺す。

     ヘンリーとロジャーが盗品売買と殺人の罪で逮捕される。盗品売買はホントだが、殺人は
    エドガーのやったこと。

     エディスはアランを頼る。エドガーは殺人の疑いはじきに晴れるが、ケチな盗品売買は本当だと言ってしまう。

     ショックで自宅に戻るエディス。アランはエディスを仲間にする決心をし、エディスの気を失わせるが、自分の血では駄目だとエドガーを呼びに行く。その間、エディスを柱時計に隠す。
     エディスがお茶を入れようとして火にかけていたヤカンが吹きこぼれ、ガスの火が消える。

     仕掛け時計が火元となり、ガスが爆発。エディスの家が一気に燃える。エドガーとアランは彼女を助け出すが、アランの服が柱時計に引っ掛かり、アランは火の中に。

     アランの消失を心で感じたエドガー。彼のこれまでの記憶が、走馬灯のように甦る。
     メリーベル、ハンナ、シーラ、オズワルド・・・・そしてアラン。

     水びだしのバスルームで気を失っていたエディスは救助される。エディスはアランの残した言葉から、兄にいなかに住みたいと訴える。

     エディスのうわごとから、エドガーとアランが住んでいた家を訪ねるオービン。エドガーが戻った様子は無い。そこにアーサー・クエントン卿らしい人物が現われる。

     オービン、すべてが幻であったかのような気持ちに襲われる。
     オービン、エドガーの物語を書き始める。

    ※これ以降の時代については描かれていない。エドガーはたぶん生きているし、アーサーの
    ような他のポーの一族も生き続けているはず。
     エディスは1962年生まれくらいの計算になるから、今50代。息子か娘と暮らしているのだろうか。エディスは作品発表当時の想定される読者とほぼ同年代のキャラクターだったんだな。オービンから見せられたエヴァンズの遺書は、誰かが引き継いだんだろうか。




     いろいろ不備があると思うが、完璧を期してもキリが無いのでこのくらいで。
     自分が読み直して間違いやらなんやらに気付くたびに、修正・追記していくと思います。
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