新潮 手塚治虫のエロティカ
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新潮 手塚治虫のエロティカ

2016-11-12 19:00
    ・完売店続出で雑誌だが再販になるらしい、新潮という雑誌の「手塚治虫のエロティカ」という特集号。




     二年くらい前に、手塚るみ子さんが鍵が壊れていて長年開けられることのなかった机の引き出しから発見したもろもろの中に、手塚治虫さんが書いたエロチックなイラストがあった、ということをツイッターで発表したことがあり、上記のような写真がネットに溢れたことがあった。

    今回、その一部が(公開をはばかるようなモロのものもあったらしい)、新潮という私がこれまで存在を全く認識したことのない雑誌(週刊新潮とか、小説新潮とかは知っていたけど、何もつかない素の「新潮」というのは知らなかった)で紹介されることになった。

     そういういところだけ選んだのかもしれないが、基本的には一枚の独立したものではなく、変形していく組み合わせもの。ネズミや猫、魚、タヌキなどが人間の女性に化ける過程を描いたもので、作品の一部分みたいなセリフがついているものもある。どういう状況下、どのような心理状態でそうした変身、変形をするのか、というのも手塚さんにとって大切な要素だったのかもしれない。追い詰められてやむなくなのか、誰かを助けるためにすすんで、なのかみたいな。

     「メタモルフォーゼ」という作品もあり、バンパイヤみたいな変身するキャラクターもおり、ディズニーみたいに動物の擬人化に留まらず、人間と動物が融合したようなキャラクターも多く描いた手塚さんが(私にはブラックジャックの「人間鳥」というエピソードに出て来る、人間からブラックジャックの手術を受けて鳥に変わり、飛び去っていくヒロインが印象深い)、物の形やありようが変化していく様に強く関心を持ち、アニメーションでもそうした変形する様子にこだわったような話をどこかで聞いたような気もするが、どこで聞いたのかはよく覚えていない。

     閉じた目を描くだけで、エロチックな表情に見える、その目がどこについていようと、というのが不思議に感じるし、その目を私が模写したところで全然エロチックに見えない、というのも不思議だな、と思う。曲線一本なのに、ちょっとその曲率とか全長とか縦横比とかがずれただけで違ってしまう。

     ちょっと特集としてはさほどページ数も無く物足りない気もするし、実際にはもっとたくさんあるらしいが、もともと発表を意図して描かれたものでもなく、一部を見れただけでよしとしよう。
     筒井康隆、手塚るみ子、中条省平、濱田高志の各氏が特別寄稿として考察を加えている。
    筒井さんは「長生きしたお蔭で」、るみ子さんは「お父さん、すみません」と書かれている。

     発見されたイラストには、永井豪さんや小島功さん、石川賢さん、古賀新一さんなどのエッチなシーンなどの切抜きやヌードグラビアなども同封されていたということで、そうしたものもお手本あるいは参考にして自分の絵や描線のエロチックさを高めるべく研究していたのかもしれないとのこと。

     興味のある人は買っておいてもいいかも。プロの漫画家やイラストレーターを目指す人(特にエロチックな方面を希望する人)は是非買うべきかも。
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