「ボロゴーヴはミムジイ(ルイス・バジェット 伊藤典夫訳)」感想
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「ボロゴーヴはミムジイ(ルイス・バジェット 伊藤典夫訳)」感想

2016-12-16 19:00
  • 3

 を読んでいるところ。

・まず表題作。タイトルの意味がさっぱりわからない。
 原題は [Mimsy Were the Borogoves] 。

 手元の辞書で引くと、mimsyは とりすました、弱々しくて、控えめな とある。
borogovesは出ていない。boronだと ホウ素だそうだが。

 ネットの辞書で調べるとどちらの単語も日本語訳が出てこなかったが、共通の例文が出る。

 http://ejje.weblio.jp/content/mimsy



 上の方の例文の発音を聞いてみると、「オール ミムジー ワー ボゴーンズ」みたいな
感じで、ボロゴーヴとは聞こえないが、意味もわからない。ボショバトって何?

 この例文そのものが、書かれている通り「鏡の国のアリス」に出てくる文章で、Mimsy も Borogoves もこの小説の中の造語なんだろうと思うけど、読んだこともないし、よくわからない。
 miserable(みじめな)という言葉と flimsy(薄弱な、みすぼらしい)という言葉を合わせてmimsyという造語をでっちあげて、小説内の架空の生き物かもしれないborogovesというものの特長を示しているのだろうか。造語なら発音も確定していないのかもしれない。

 訳者注として All mimsy were borogoves に対応する訳が三人分示されている。
「ボロゴーヴはまことミムジイとなりて」(伊藤典夫氏訳)
「よわれなるボロームのむれ」(高橋康也氏訳)
「すっぺらじめなボロンキン」(生野幸吉氏訳)

 あちらの人にとってはこのタイトルを見て、ああ「鏡の国のアリス」のセリフだな、と一目
瞭然なんだろう。mimsyが辞書に載っているのも、この小説の造語が一般的に認知されたという事なのかもしれない。

 という知識をその場しのぎで仕込んで読んでみると、この作品は子供が何か大人にはわからない、新しい概念に目覚める話。SFファンには有名な Childhood's End なんかと同じテーマといえば同じなのかもしれない。 

 ルイス・キャロルのこの文を含む一節に、時空の真理が含まれていて、既成概念に蝕まれていない幼い子供ほど、早く理解できる、みたいな。

 既成概念にムシバまれまくりの私には、なんとなくしかわかりませんでした。

 解説によれば作者ルイス・バジェットは1940年代に活躍し1958年に亡くなったSF作家で、20以上のペンネームを使い分けたため、有望な新人が登場するたびにこの人の新しいペンネームでは、と疑われてしまう、という現象を起こした人。本名はヘンリー・カットナーで、奥さんはノースウェスト・スミスで有名なC・L・ムーア。当時のSFファンにはそんなことは常識だったんだろう。
 この作品の執筆年度は載っていなかったが、SFマガジンに掲載された、つまり日本に紹介されたのは1965年とのこと。

科学要素はあまり無いのだけど、ファンタジイでもないしブラックユーモアでもないし、
こうしたタイプの作品をどう呼べばよいかというと、やっぱりSFという呼び方しかないかなー、という感じ。
 

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読みたいけど忘れてわコレ。
36ヶ月前
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先日読み終えました。ほぼ未読でしたが「旅人の憩い」(デイヴィッド・I・マッスン)だけは、『ここがウィネトカなら、きみはジュディ』 大森望・編にも載っていたので、読んでました。表題作とこれが良かったかな。後は流石に古びてしまってましたね。
36ヶ月前
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>>2
 扇子P様、コメントありがとうございます。

 この手の作風は最近見かけなくなった気がします。
というほど数多く読んでもいませんが。
 ブラウンとかシェクリイとか星新一とか、一時期は
こうしたものの方が多かった時期もあった気がするのですが。

 今読むと、そのような事もあわせて、古いかも、という感想です。

 一応私も全部読み終えはしましたが、ページを閉じた
とたんに どんな話だったっけ?という状態です。

 完全引退したら、ボケないうちにSFマガジンのバックナンバーを
持っている分だけでも順に読み直そうか、とか思ってます。
36ヶ月前
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