「一人交換日記(永田カビ著)」感想
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「一人交換日記(永田カビ著)」感想

2016-12-12 19:00
    ・家族とうまくいかない。友だちがいない。恋人もいないし誰かとお付き合いした経験も無い。仕事についてもすぐ耐えきれずに辞めてしまう。一人暮らしをしたことがない。家族と一緒にいると苦しい。自立できるお金もない。自傷癖がある。うつ病である。いろいろな依存傾向もあるらしい。でも漫画が描きたい。自分で漫画を描いて、そのお金で自立して暮らしていきたい。何本か作品を発表しているが、それで食べられるほどではない。

     そんな20代ももう終わりに近い女性が、未来の自分と対話したコミックエッセイ。以前にも書いたけど、単行本が出たのでもう一度紹介。
     ある決意からある経験をし、その経験を画像掲示板に描いたことから話題になって本になって、本はもっと話題になってあちこちで取り上げられてランキングにも入る。仕事の依頼も増えて人と会うのが以前よりも怖くなくなる。少しそれまでと違う自分になれたかもしれない気がする。いろんなことがわかったような気がする。でも親は評価してくれない。本を出したことがかえって親との距離を遠くし、自分の心にも治り難い傷をつけてしまう。

    「自立とは 何でも一人でやることじゃないそうだ」
    「依存できる先を増やして一つ一つの依存先への依存度が低い状態が「自立してること」」

    「数年前まではずっと、私がしんどいのは全てお母さんのせいだと思っていた」
    「母が悪いどころかこの人は被害者だったのだ」

    「私の幸せは、そこにいる母を見捨てること」

    「今まで、友だちがいなかったわけじゃなくて自分で声をかけられなかっただけじゃないのか?」

    「自分が人に敬意を持ったり尊重したり何かしてあげようとしないから だからずっと寂しいんだ」
    「私を寂しいままにしているのは私だ」

    「自分の中の差別意識に首を絞められて一人で苦しんでたんじゃないかと思う」
    (これはツイッターから)

     とても真剣に、不器用に、誠実に生きているけどうまくいかない人だなと感じる。

     同じように感じている人がそれだけ多いから、おそらく多くの共感を呼んでいる。
     反発を覚える人もいるだろうし、見下す人もいるだろうし、誰にでもおすすめできる本ではないんだけど、上に書き出したような言葉に反応する人、自分が生きることが下手だ、頑張っても頑張っても上手くいかない、などと感じている人は読んでみては。



     https://comic.pixiv.net/works/2308
     本の内容の内容は以前はピクシブコミックで全12話無料で読めたんだが、今は3話くらいまでしか読めないみたい。まあそうしないと単行本売れないし仕方ない。
     アプリダウンロード、みたいなでっかいバナー画面が出る場合もあるが、パソコンの場合はその画面右上のバッテンを押せば読めるようになる。設定によってはそのバッテンが、全画面にしないと見えなかったりするみたい。私はそうだった。
     単行本では以前WEBで読めたものに少しだけ書き足しがある。
     これだけ?とも思うけど、これがせいいっぱいだったのか、とも思える。
     ずっと社会や家族にいじめられる被害者だったはずの自分が加害者側にまわってしまった、という自覚の、重い話だし。

     私は電子書籍版で買いました。まだニコニコ市場に無かったのでアマゾンのリンク。
    https://www.amazon.co.jp/%E4%B8%80%E4%BA%BA%E4%BA%A4%E6%8F%9B%E6%97%A5%E8%A8%98-%E3%83%93%E3%83%83%E3%82%B0%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB-%E6%B0%B8%E7%94%B0-%E3%82%AB%E3%83%93/dp/4091893201/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1481464899&sr=1-1

    作者ツイッター
    https://twitter.com/gogatsubyyyo

     今は環境の変化にたいへんみたいだけど、うまく順応して今後幸ありますように。



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