映画「ドント・ブリーズ」紹介と感想(途中までネタバレ)
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映画「ドント・ブリーズ」紹介と感想(途中までネタバレ)

2016-12-29 19:00
    公式HP
    http://www.dont-breathe.jp/

    ・普段読んでいる雑誌2誌(まんがライフオリジナル、SFマガジン)でどちらも好意的に
    紹介していたのでちょっと気になって観てきました。
     監督はサム・ライミの弟子みたいな人らしい。

     話はいたってシンプル。あるアメリカのさびれた町(デトロイトあるいはその近郊らしい)
    で、常習的に強盗を働いている三人組がいる。強い仲間意識で結ばれている、というわけでもなく、三人とも現在がつらすぎるというか将来の展望が無さ過ぎるのでウサ晴らしというか
    逃避行動というかで一緒に行動している。
     リーダー格は体力馬鹿のようなジャイアンタイプだが、実際に中心になっているのはこのリーダー格の男が俺の女、と呼んでいるが本人は特にそういうつもりではないような女性。
    そしてこの三人を技術的に支えているのが、警備会社の跡取りの青年。
     実は自分の父親が経営している会社の顧客の家に、会社のマスターキーを使って忍び込んでいる。警報装置を時間内に切ったりしているのも彼。もちろんばれないように、窓ガラスを割ってそこから忍び込んだような工作はしている。法律にも詳しいらしく、現金は盗むな、とか拳銃は持つな、などと罪が重くなりすぎないように指示を出しており、それでこれまで捕まっていないのだと思われるが体力リーダーは仕切られるのが面白くなく、俺の女に色目を使うな、みたいに彼にきつく当たっている。実際彼は女性に心惹かれているところがある様子。
     体力馬鹿は特に人生の目標とかは無く、面白おかしくやろうぜ、という感じ。女はかなり歳の離れた幼い妹共々実母だか義母だかに虐待されていて、こんな街出ていきたい、人生を変えたい、と強く思っている。警備会社の青年は父親を置いて町を出るわけにはいかない、と思いながらも、女性が町を出るなら一緒に行きたい、という気持ちも無いではない様子。
     自分の人生をこの町で終わらせたくない、この町を出て行きたい、でもそのためのお金が
    無い、というどうどう巡り。青年のアドバイスで現金に手を出さないようにしていることも
    あり、盗品業者に叩かれてたいした儲けにもならない。

     そこにある耳寄りな話が入ってくる。郊外の荒廃した住宅地にただ独り住み続けている老人がいる。彼はイラク戦争で手榴弾の破片で両目を失明して退役した元軍人。娘と二人、静かに暮らしていたがその娘が交通事故で亡くなり、加害者が大金持ちの娘であったことから莫大な保証金をもらったらしいという。
     老人の一人暮らし、しかも盲人、近所の目も無い。そして大金持ち。さらに都合のいいことに、青年の父親の顧客だった。
     猛犬が一匹いるが、これはクスリで眠らせればいい。チョロイぜ!今までみたいなセコイ
    仕事はやめて、これで大儲けして足を洗おう、みたいな話になって、これまでは現金は駄目だ、と言っていた青年もこれが最後だからと言われてちょっと反対しきれない雰囲気になる。
     犬は肉に仕込んだ薬で、老人はなんだかよくわからないけどガスで眠らせる計画で、手荒なことは無しに簡単に大金を、という計画だった。

     夜中に忍び込む三人。青年が持ち出した鍵以外にも鍵がついていて、玄関からの侵入には失敗するが、小さな窓から女性が入り込み、ガラスが割れるとセンサーが作動するのだが、青年が持ち出したリモコンで30秒以内に主装置を操作すれば警報は出ない、という方法で侵入に成功。犬は眠らせ、足跡が残らないよう靴を脱ぐ。家の中をうろつき施錠された部屋を発見。ここに金があるに違いない。だがなかなか鍵を壊せない。工具をいくつか試すがダメ。じれたリーダーは拳銃を取り出す。音がするのでどうせ寝ているだろうが念のためガスで眠らせよう、とリーダーが寝室に向う。拳銃を持って侵入すれば、撃ち殺されても文句は言えなくなる、と青年は反対していたが、リーダーはかまわず持ち込んできた。言い争いとなり、青年は俺は降りる、と家を出てしまう。
     青年がいなくなった分ちょっと行動がぞんざいになったリーダー。老人は起きていて 誰だ?と訪ねてくる。
     拳銃を突きつけて、老人を脅すリーダー。だが老人は近接格闘の名手だった。簡単に組み伏せられて、あっけなく奪われた拳銃で射殺されるリーダー。それを見ていた女性は息を呑み、クローゼットに隠れる。彼は自分ひとりだ、と言い張ってくれたので、このままやり過ごせれば助かるかもしれない。
     外に出た青年は銃声を聞いて引き返してくる。女性からラインで連絡。リーダーが殺され、自分は隠れていると。青年は家の中に女性を救おうと再度侵入し、合流する。
     老人は残された靴を発見し、賊が二人以上だと知る。彼は玄関に鍵をかけ、侵入したガラスが割れた窓は板で釘付けにし、女性と青年は閉じ込められてしまう。
     老人は女性が隠れていたクローゼットのそばにあった金庫に現金を隠しており、リーダーを射殺した後、金が無事かを確認するため女性の目の前で金庫を開けた。女性はその4桁の数字を覚え、金を持ち出していた。
     地下室から回って、裏口みたいなところから出られる、ということで二人は地下室へ。老人は家の中の気配をうかがっている。そして二人は地下室であるものを見る。

     詳しくは書かないけど、ここまでは老人が被害者、三人組が犯罪者、という枠組みだったのが、そうではなくなってきて、どっちが悪いのかよくわからなくなってくる。
     
     警察に連絡すればとりあえず老人からは助かるのだが、するとせっかく手に入れた大金もあきらめなければならない、ということで二人はなんとか逃げようとするが、地下室で老人に電気を消され、一人のスマホはバッテリー切れ。はぐれて真っ暗な中でさまようことに。お互いがどこにいるかもわからないし、老人に聞こえるので名前も呼べない。タイトルのドント・ブリーズはこのへんの息をしても見つかりそうなところからでしょう。それでも何とか合流して裏口をようやく開けたところで老人が待ち構えていて、一人が射殺され、さらに残ったスマホも壊されてしまう。
     やがて犬も起きてくる。はたして無事脱出できるのか、という話になってくる。

     三人組はいろいろ事情はあるだろうけどやはり犯罪者で、老人の方もちょっと異常な人物だと途中でわかる。娘を失った悲しみのあまり、という感じで同情すべき点はあるのだがどちらにも肩入れできない感じで、ラストを誉めている人もいるみたいだけど私としてはあまり腑に落ちない幕切れだった。

     ローグ・ワンでも座頭市ばりに活躍する盲目のキャラクターがいたが、盲人を一種の超人みたいに描くのは今のご時勢的にあまり手放しに楽しめない気もする。さらに老人の異常性が出てくるとちょっとまずい感じも。
     あっけなく死んじゃう人と、あれだけやられても大丈夫なの、という人の格差も感じたが、現実もそんなもんかもしれない。

     という感じで私としてはオススメするのはちょっとためらうかな。設定は面白いんだけど。
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